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八ヶ岳連峰最高峰の山!【赤岳登山に臨む!】難易度別のコースで初心者でも安心!

赤岳は登山者とっては憧れの高山です。人気の山だけに多くの登山ルートがあり、初心者からベテランまで楽しむことができます。特に赤岳は鎖場や梯子場、岩登りなどの難所が多くあり。ルートによって難易度が様々です。代表的なルートを難易度別にご紹介します
2021年8月16日
mmkk9944
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目次

八ヶ岳連峰赤岳の魅力

八ヶ岳連峰に登る登山者は年々増加しており平成25年のデータで約73万人でしたから現在では100万人に迫る勢いと思われます。年令構成も若年層が中心で近年はシニアー層や山ガールの台頭が著しい。赤岳は四方から登山道が通じており、様々な特色あるコースが設置されています。(本記事は2021年5月1日時点の情報をもとに制作されています。)

南八ヶ岳

八ヶ岳は夏沢峠を境に、主峰赤岳を擁する南八ヶ岳と穏やかで神秘的な北八ヶ岳に分ており、南八ヶ岳は北八ヶ岳とは対照的に岩峰が荒々しい赤岳の主稜線を中心に登山のダイナミックな醍醐味を味わうことができます。

一般的に八ヶ岳は山麓から赤岳(2899m)、横岳(2829m)、阿弥陀岳(2805m)、天狗岳(2646m)、権現岳(2704m)、編笠山(2523m)、西岳(2398m)、の八つのピークを総称したネーミングで今回は赤岳についてご紹介します。

赤岳登山で必要な装備

赤岳登山は稜線を歩くケースが多いのが特徴で、当然風が強く風に対応した装備が必須です。風が強ければ体感温度も下がるので強風に対応した装備、低温に対応した装備を用意しましょう。ハードシェルやダウンジャケット、などの装備がおすすめとなります。

また冬季の場合は軽アイゼン又は6本爪、ピッケル、冬用の登山靴などが必要で、さらにウオーマーやニット帽、手袋、ゴーグルなどが冬用装備として要ります。春の稜線の平均気温は-3.5℃~-10℃、くらいです。

冬の装備

夏は6℃~11℃、秋は7℃~5℃、そして冬は-10.6℃~-12.5℃というデータがあり冬は当然積雪もあると思ってください。普段の生活では体感することが少ない気温ですね。以上参考にしていただければ幸いです。

赤岳登山の概要

赤岳の名称は赤岳の山肌が赤褐色であることに由来しています。山頂は南峰と北峰に分れ、南峰には赤岳神社、北峰には赤岳頂上山荘があり、八ヶ岳連峰では最もおすすめの山です。赤岳へのアプローチには岩稜地帯で急角度の梯子や鎖場が多く、有数の難所の1つと言われています。

赤岳登山のルートや登山口はいくつかありますが、その中でアクセスのよい代表的な登山口は美濃戸口登山口や山梨県から入る美し森登山口(真教寺尾根)と野辺山登山口(県界尾根)です。

真教寺尾根、県界尾根

真教寺尾根と県界尾根ルートは小天狗分岐で合流しています。この2つのルートは中級者以上の登山技術と体力が必要とされる難所です。急登だけでなく梯子場、鎖場が多く、岩稜には道がありません。場合によっては3点支持を駆使しての岩登りもあります。

厳しい登山となりますが初心者でも経験者の同伴指導があれば登頂は可能です。但し体力に自信のない人にはおすすめしません。高齢者の方もご自分の体力のレベルをよく見定めて決断してください。

赤岳登山日帰りコース

日帰りコース1つ目

赤岳の登山道は東西南北から多くの特色ある登山道が設置されています。その中で日帰りができる代表的なコースをご紹介します。まず一番ポピュラーで人気の高いルートは登山口の美濃戸から南沢ルートを使用するコースで赤岳行者小屋から2時間半ほどかけて一気に赤岳に登頂するルートです。頂上の第一級の眺望を楽しんだらピストンで同じルートを下り美濃戸口に帰ります。おおよそ7時間のコースですね。

 

日帰りコース2つ目

2つ目は美濃戸口から2つに分岐した北沢ルートを使用し堰堤広場から赤岳鉱泉、行者小屋、地蔵の頭、そして稜線上の赤岳天望荘から赤岳頂上に至るルートです。素晴らしい景色ですが鎖場、梯子場などが連続する難所の名所があります。下山は南沢ルートでおおよそ10時間かかるでしょう。このコースは日帰り可能ですが、初心者でも体力が必要で、健脚者向けですね。

日帰りコース3つ目


3つ目は美濃戸から南沢ルートで行者小屋、文三郎道から赤岳を登頂したら稜線を辿って横岳、硫黄岳を踏破し、赤岳鉱泉から北沢ルートで美濃戸に下山するコースです。このコースは中級者、上級者向けの日帰りコースで1つ目のコースより約5時間ほど余分にかかりますのでこれも健脚者向けですね。

信州山のグレーディング(八ヶ岳連峰の難易度)

長野県が発表している信州山のグレーディングは信州の高山を登頂しようとする時、大変参考になる情報です。初心者の方も中級者、上級者の方も、登山直前での自分の登山能力、体力を冷静に評価して無理のない山の選択をしているかどうかをチェックするための表です。

赤岳などの難易度の高い個所で尾根の縦走が怖くて前進できずにいる登山者や急角度の長い梯子で途中で動けなくなっている登山者もいます。ルートの選択はよく見極めましょう

赤岳に臨む難易度別登山ルート4選

①【初級・中級】赤岳登山入門コース

初心者にはおすすめのルートです。但し初心者の単独登頂は危険ですから経験者との同伴登山をおすすめします。登山口から美濃戸を通り行者小屋までは原生林の中を歩き景色はよくありませんが急登もありません。

今日は一旦行者小屋で1泊して英気を養い明朝からの登りに備えましょう。赤岳の登山道は文三郎尾根からスタートし、樹林帯を抜けてハイマツ帯になると鉄階段が何か所も出てきます。

斜度は大体30°

斜度は大体30°、階段を登りながら高度を上げて行き、スリル満点の鉄製の橋を渡り、文三郎道の核心部、連続した鎖場さらに梯子を上ると赤岳山頂に至ります。

赤岳登山入門コースの詳細

ルート 美濃戸口登山口ー美濃戸ー行者小屋(泊)-文三郎道ー赤岳山頂(2899m)-文三郎道ー行者小屋
ー南沢ルートー美濃戸ー美濃戸口(ゴール)
歩行距離 約19km
コースタイム 約9時間30分
標高差 1579m
平均斜度 45%
難易度 3-C(初級、中級)
宿泊地 行者小屋

②【中級】赤岳、阿弥陀岳コース

このコースもおすすめの登山道ですが難易度は中級です。しかし初心者でも経験者と同行すれば登頂できます。美濃戸から北沢コースを選ぶと堰堤広場の先に赤岳鉱泉がありここまで徒歩3時間かかるでしょう。

一服して35分ほどで行者小屋、これから難所の名所地蔵尾根にかかり斜度40°くらいの鉄製階段、鎖場が次から次へと現れ尾根に出ると一気に眺望が開け感動するところです.この先赤岳天望荘までまだまだ難所が続きます。赤岳天望荘では第一級の眺望を楽しんでください。

赤岳頂上

2日目は赤岳頂上が目標です。30分ほどの行程ですが急登、鎖場、梯子場、岩場が連続して緊張が続きます。ゆっくり難場を踏破していきましょう。シーズンですと赤岳山頂は登山者で混雑しますよ。

山頂の景色をしっかり楽しんだら一旦中岳のコルまで下り、ここからピストンで阿弥陀岳をトライします。そして中岳のコルに戻って下りの道に入り、行者小屋を経て美濃戸に戻るコースです。登山道は厳しく決して易しいコースではありませんが十分達成感が得られると思います。

赤岳、阿弥陀岳コースの詳細

ルート 1日目 美濃戸-北沢ルートー堰堤広場ー赤岳鉱泉ー行者小屋ー地蔵尾根(難所)ー赤岳天望荘(泊)
2日目 赤岳天望荘ー赤岳頂上ー中岳のコルー阿弥陀岳頂上ー中岳のコルー行者小屋ー美濃戸(ゴール)
歩行距離 約21km
コースタイム 約11時間
標高差 1914m
難易度 中級
宿泊地 赤岳天望荘

③【中級・上級】赤岳美しき森コース

美し森登山口はJR小海線清里駅からアクセスでき清里ピクニックバスで10分です。美し森は標高1543m、周辺には名所も多く、ホテルやペンションが点在する観光スポットであり、アウトドアスポーツのメッカとして各種スポーツの施設も多く乗馬や渓流釣りも楽しめます。

この美し森から登る赤岳へのアプローチは八ヶ岳有数の難所の続く登山道で、難易度としては中級、上級クラス、初心者は当然経験者に同行して登ることになりますが、かなりの体力が必要です。

真教寺尾根


美し森登山口から羽衣池を通り、さいの河原を見ながら難所で有名な真教寺尾根に入っていきます。八ヶ岳登山ならおすすめのコースで難所にもかかわらず多くの登山者がトライしています。岩登りがあり、鎖場、梯子場、急登、そして高度感もあり、登山の醍醐味がたっぷり味わえます。山の経験者には何度でも行きたいコースでしょう。

美し森コースの詳細

ルート 美しき森駐車場登山口(1543m)ー羽衣池ーリフト終点(*)ー手首山(2280m)ー赤岳(南峰)山頂(2899m)ー赤岳頂上小屋(泊)ー大天狗ー野辺山分岐ー林道ー美し森駐車場(ゴール)
歩行距離 約14km
コースタイム 約8時間45分
標高差 1485m(周回コース)
難易度 3-D(中級、上級)
宿泊地 赤岳頂上小屋

④【中級・上級】赤岳・横岳・硫黄岳コース

八ヶ岳連峰の主峰赤岳と荒々しい山容を見せる横岳、硫黄岳の三峰を縦走する超定番のコースです。中級、上級向けのコースですが、体力に自信のある初心者は経験者と同伴登山してください。美濃戸登山口の美濃戸分岐を北沢ルートに入り通年営業で有名な赤沢鉱泉を通過し森林限界を超えたところに赤石の頭があります。最初の登頂は硫黄岳です。広い台地上の山頂となっており壮大な爆裂口は見ごたえがありますからぜひご覧ください。

硫黄岳山荘

そして1日目の宿泊地、稜線上の硫黄岳山荘に到着です。このあたりを大ダルミといい、高山植物の宝庫ですから鑑賞してください。2日目は早朝の日の出を拝んで稜線の両側の素晴らしい絶景を見ながらゆっくり進みます。

いよいよ横岳、赤岳の核心部台座の頭を越えていきますが、急登で梯子場、鎖場の難所が続き、かなりの緊張を要求される難所で、初心者の方は経験者の指示に従いゆっくり踏破していきましょう。厳しい岩登りを経て横岳山頂に到着です。

赤岳登頂

ここからも赤岳に向けて鎖場、梯子場が続き急登となっており厳しい岩登りも随所に出てきます。赤岳の頂上は南峰と赤岳頂上小屋のある北峰があり、八ヶ岳連峰が眺められ富士山も眼前に見えることから多くの登山者に愛されているスポットです。下山は南沢ルートを使って美濃戸まで下っていきましょう。

赤岳、横岳、硫黄岳コースの詳細

登山コース 美濃戸口登山口ー美濃戸ー堰堤広場ー赤岳鉱泉ー赤岩の頭ー硫黄岳山頂(2760m)ー大ダルミ・硫黄岳山荘泊ー横岳山頂(2830m)ー三又峰ー赤岳天望荘ー赤岳山頂(2899m)ー行者小屋ー美濃戸ー美濃戸口(ゴール)
歩行距離 約21km
コスタイム 約12時間
標高差 1485m
難易度 3-D
宿泊地 硫黄岳山荘

山小屋のご紹介

行者小屋

赤岳、横岳、阿弥陀岳へ登頂する方の拠点となっている山小屋で、お風呂はありませんが、きれいな設備が完備され個室や本屋さんまである、気楽なお宿です。設備は大広間、食堂、手洗い、外トイレ、売店、自炊場、乾燥室、となっています。

料金 2食付き12,000円、夕食のみ11,500円、朝食のみ10,000円、素泊り9,000円、昼弁当1,000円、個室(9室)4,000円、テント泊2,000円
収容人数 150名
お風呂 なし
テント場 あり
標高 2350m

行者小屋

  • 住所
    長野県諏訪郡富士見町落合桜丘10716
  • 電話番号
    090-4740-3808
  • 営業時間
    営業期間4月29日~(確認ください)
  • アクセス
    登山口美濃戸から徒歩2時間(3時間以上かかる方は赤岳往復日帰りは厳しいので山小屋泊が必要です)
  • 公式サイトURL
    https://userweb.alles.or.jp/akadake/

赤岳天望荘

赤岳主稜線上に位置し、抜群の景観を誇り、天望荘から赤岳山頂までは標高差260m、眼前に聳えています。赤岳登頂や連峰縦走に便利です。朝夕の富士山や北アルプスのご来光や夕陽をお部屋の中で御覧になれますよ。

料金 1泊2食9,000円(個室12,000円)、1泊夕食8,000円(個室11,000円、1泊朝食7,500円(個室10,500円)、素泊り6,500円、
風呂 五右衛門ぶろ(宿泊者のみ)
トイレ、洗面所 あり
定員 200名
食堂 あり
標高 2722m

赤岳天望荘

  • 住所
    〒391-0011
    長野県茅野市玉川11400-4
  • 電話番号
    0266-74-2738
  • 営業時間
    営業期間6月20日~11月上旬
  • 予約
    あり
    完全予約制
  • アクセス
    登山口美濃戸口までJR茅野駅より37分
  • 公式サイトURL
    http://www.yatsugatake.gr.jp/access.html

赤岳頂上山荘


八ヶ岳の主峰赤岳(2899m)の頂上にある山荘です。頂上に建てられているため360°の大絶景が望めます。感動のご来光、稜線を真っ赤に染める夕陽、息を飲む美しさ、そして雲海の上に浮かんでいる富士山や北アルプス、南アルプスは幻想的です。

宿泊料金 1泊2食付き10,000円、素泊り7,000円、2人部屋4,000円追加、4人部屋6,000円追加、8人部屋8,000円追加
収容人数 300名
トイレ 和3、洋1
お風呂 なし
予約 完全予約制
標高 2899m

赤岳頂上山荘

  • 住所
    〒384-1304
    長野県南佐久群南牧村板橋
  • 電話番号
    090-2214-7255
  • 営業時間
    営業期間5月下旬~11月上旬
  • アクセス
    美濃戸口から徒歩約5時間20分
  • 公式サイトURL
    https://www.yatsu-honzawaonsen.com/akadake.html

硫黄岳山荘

硫黄岳山荘は硫黄岳と横岳の稜線上にある山荘です。山荘前にはコマクサやウルップソウなどの高山植物の群生地があり、見どころの1つになっています。展望はパノラマの絶景が楽しめ、早朝雲海の上に出るご来光を拝みましょう。

宿泊料金 1泊2食12,000円、1泊夕食11,000円、1泊朝食10,000円、宿泊のみ9,000円、個室料金4,000円、弁当1,000円、
収容人数 200名
トイレ 水洗トイレ
風呂 なし、(温水シャワーあり 有料500円)
標高 2650m

硫黄岳山荘

  • 住所
    〒391-0215
    長野県茅野市中大塩13-73
  • 電話番号
    0266-73-6673
  • 営業時間
    営業期間4月下旬より11月中旬まで
  • アクセス
    JR茅野駅からバス40分美濃戸口下車、徒歩赤沢鉱泉経由硫黄岳山荘
  • 公式サイトURL
    http://iou.style.coocan.jp/io/

赤岳登山登山口へのアクセス情報

美濃戸口登山口へのアクセスは、JR茅野駅(最寄駅)を下車し西口4番バス乗り場より美濃戸口線に乗り、終点美濃戸口で下車します。およそ38分かかり1,000円です。運行期間は4月下旬から10月下旬まで、土日祝日のみの運行で1日に5本あります。美濃戸駐車場1日1,000円(140台)、美濃戸口駐車場1日500円です(150台)。
 

美し森登山口

美し森登山口へのアクセスは、JR小海線清里駅(最寄駅)で下車、清里ピクニックバスにて、赤岳真教寺尾根に行く人はたかね荘で、県界尾根に行く人は清里ハイランドパークでそれぞれ下車します。料金は20分300円。車の方は中央道長坂ICを降り、約16kmを30分ほど走ると、サンメドウ駐車場、美し森駐車場(料金無料)に到着します。

まとめ

赤岳は関東からのアクセスが良く、また山小屋が多い山として知られています。それだけ山として人気が高く、初心者から上級者までまた若い人から高齢者まで多くの登山者で賑わっております。しかし山の難易度はほとんど中級以上で決して易しい山ではありません。登山道はよく整備されていますが、岩稜地帯や急登が多く鎖場や梯子場がいたるところにあり、かなりの体力を必要としています。それだけに頂上に到達した時の感動や達成感は他では決して味わえない特別なものです。

赤岳が気になる方はこちらをチェック!

赤岳のような本格的な登山技術を必要とする山は遭難しないような知識や万が一道迷いなどに対応する知識として登山地図の見方、コンパスの使い方などは必須の基本知識です。参考になる情報を添付しておきます。