代用品でシール剥がしをする術をご紹介します!
シール剥がし剤が手元にないとき、代用できる日用品は身近にたくさんあります。貼りついてしまって剥がれない値札や両面テープ、小さな子どもがベタベタと貼ってしまったシールなどがきれいにはがれないとき、シール剥がし剤を探す前に、家庭にあるもので代用して、さっそくシール剥がしに挑戦してみましょう。今回は、日用品で代用できるシール剥がしの技についてご紹介します。
日用品がシール剥がしの代用となる理由は?
シールのベタベタ成分とは
シールや両面テープに使用されているベタベタの成分は、粘着糊と呼ばれる成分です。この成分には、粘着の強度によって、弱粘着糊、普通粘着糊、強粘着糊があります。弱粘着糊は、ネームラベルや付箋などに使われる糊、普通粘着糊は、剥がした後に糊の形跡が残る糊、強粘着糊は貼りつけたら剥がれない糊です。さらに用途によって、特殊な糊を使うこともあります。このように、シールや両面テープのベタベタ成分にはさまざまな種類があります。
シール糊が嫌う方法を使えばきれいに剥がせる
そんなシールや両面テープを剥がすには、市販のシール剥がし剤を使うのがベストです。しかし、手元にシール剥がし剤がない場合、シールや両面テープの粘着糊が苦手な性質を上手に利用することで、シールや両面テープを剥がすことができます。シールや両面テープなどの粘着糊が苦は、熱に弱い、中性洗剤に弱いなどの性質があります。こうした性質をうまく使うことで、シール剥がし剤がなくても、シールや両面テープを剥がすことができるのです。
日用品でシール剥がしするための代用品10選
①オールマイティに使えるドライヤー
ドライヤーは、ガラスやプラスチックなど、あらゆる素材に貼りついた場合のシール剥がしに役立つ代用品です。シールや両面テープのベタベタ成分が熱に弱いことから、ドライヤーの熱によって粘着剤が溶けることでシールや両面テープが剥がれやすくなります。
剥がし方のコツや注意点
シールや両面テープが貼ってある部分を温める際、熱でやけどを起こす場合がありますので、注意するようにしましょう。また、プラスチックのシール剥がしを行う際、プラスチックは温めすぎると変形してしまうため、気をつけたいです。シールや両面テープの粘着剤が溶けすぎると、ベタベタして返って剥がれにくくなってしまいますので、様子を見ながら行いましょう。
②マニキュアの除光液もシール剥がしの立派な代用品
100均などでも購入できるマニキュアの除光液。この除光液には有機溶剤でできているため、シールや両面テープの粘着糊を溶かすことが可能です。除光液の有機溶剤は、強いにおいを発するアセトンという成分で、この除光液の成分は、油も溶かすため、直接、指先につかないようにしなければ、皮膚や表面の油も取り除いてしまいます。除光液でシール剥がしの代用を行う場合は注意が必要です。
剥がし方のコツや注意点
除光液でシール剥がしを行う場合、直接、除光液に触れないように注意しましょう。ガーゼやティッシュに除光液を浸し、剥がしたいシールや両面テープの部分につけ、10分程度、除光液を染み込ませます。粘着剤が溶けたらゆっくりと剥がしましょう。除光液のおかげでシールや両面テープがきれいに剥がれます。
③アルコールスプレーも代用可能
家庭にある消毒用のアルコールスプレー。実はこのアルコールスプレーも、かなりきれいにシールや両面テープを剥がしてくれる代用品です。最近では、消毒や除菌などで、エタノールなどのアルコールスプレーを利用する方が増えたため、家庭に置いたある方も多いかと思います。さらにすぐれたアルコールが無水エタノールで、消毒用のアルコールよりもアルコール濃度が高いものとなっています。こうしたアルコール類があれば、シールや両面テープを剥がした後のベタベタもきれいに落とすことができます。
剥がし方のコツや注意点
アルコールスプレーの使い方も、ほかの使い方と同じように、剥がしたいシールや両面テープにスプレーをかけて、10分程度、アルコールを染み込ませます。粘着糊が落ちてくるとベタベタしてくるので、ヘラのようなものを使ってシールや両面テープを剥がしましょう。アルコールスプレーで剥がしやすくなった粘着糊がきれいに取れます。アルコールスプレーは、シールや両面テープがきれいに剥がれなかった際、剥がし残しをきれいにする際にも役立ちます。アルコールスプレーで手が荒れることもあるため、気になる方は手袋などを使って行いましょう。
④ガラスやプラスチックのシールはヘラを使って
ヘラやスクレイパーは、表面を削ったり剥がしたりする際に使う道具です。このヘラなどを使えば、古い塗装や汚れなども剥がすことができます。つまり、ヘラやスクレイパーは、シール剥がしに大活躍する代用品なのです。ただし、ヘラなどを使ってシールや両面テープを剥がす際は、粘着糊をほかの代用品で剥がしてから使った方が、すっきりと取ることができます。
剥がし方のコツや注意点
ヘラやスクレイパーが手元にない場合、さらに代用できるのがプラスチック製の定規などです。シール剥がしのためにヘラの代用として使うと、粘着糊のベタベタ成分が付着してしまうこともありますが、きれいにシールや両面テープを剥がすことが可能です。まずは、除光液やアルコールスプレーなどの代用品でベタベタ成分を落としてから、ヘラなどできれいにを剥がしましょう。
⑤食器用洗剤もガラスやプラスチックに有効
子どもがガラス窓やガラスの戸などにシールなどを貼ってしまったときなど、食器用洗剤を使ってもきれいにシールなどを剥がすことができます。食器用洗剤には、物質の境の面である界面に働きかけ、性質を変化させることができる界面活性剤が含まれています。このため、シールなどが貼ってある箇所に食器用洗剤を塗り、しばらくそのまま放っておくと、シールとガラスについた粘着糊が落ちてきます。
剥がし方のコツや注意点
食器用洗剤を使う際は、アルカリ性の洗剤を選ぶようにしましょう。粘着糊は酸性の物質が使われていることが多いため、アルカリ性の洗剤の方が剥がしやすいからです。また、食器用洗剤を使う際は、ゴム手袋を使って手荒れを予防しましょう。洗剤を塗った後、洗剤が乾かないようにラップなどで覆っておくと、さらにシール類が剥がしやすくなります。シール類を剥がす際は、ヘラなどを使うとよりきれいに落とせます。ガラスやプラスチックを傷つけないように注意しましょう。
⑥気軽に入手できる100均のライター用オイルも
車に貼ったステッカー、ベタベタと貼りついた値札、熱に弱いプラスチック類にへばりついたシールや両面テープなどを剥がすのに役立つライター用オイル。100均でも気軽に購入でき、喫煙者やZIPPOライター愛好者の方にとっておなじみの製品です。このライター用オイル、シール剥がしの代用に使ってらっしゃる方は意外と多く、代用品としても人気です。ライター用オイルは、浸透力が強いものの、揮発性が高いため、本やノートなどの紙類など、長時間、染み込ませると、本体そのものがダメになってしまうような素材のシール剥がしなどに役立ちます。
剥がし方のコツや注意点
ライター用オイルは、シールを剥がした後にこびりついているベタベタ成分もきれいに落としてくれます。ティッシュやコットンなどに染み込ませて、表面のベタベタを拭き取れば、シールが綺麗に剥がれます。ただし、ライター用オイルは扱いには要注意です。引火の危険性があるため、火のそばでは使わないようにしましょう。
⑦冬場の暖房として活躍する灯油も代用品に
冬場の暖房で石油ストーブを使われる方もいらっしゃるかと思います。燃料となる灯油も、実はシール剥がしに役立つ代用品です。灯油は、揮発性の高い有機溶剤で、特有のにおいがきついのと、引火性が高いのが難点です。しかし、キッチンペーパーなどに染み込ませ、剥がしたいシールや両面テープの上から軽く押さえつけ、シールの粘着糊に灯油を染み込ませることで、シールや両面テープがきれいに剥がれます。
剥がし方のコツや注意点
車のステッカーや、ガラスやプラスチックなどに貼りついたシールや両面テープを剥がすのに役立つ灯油。ただし、灯油を使うと、コーティングなども落ちてしまうことがあるため、注意して扱うようにしましょう。また、灯油を扱う際は、くれぐれも火気のない場所で行うことを念頭に。灯油のにおいは、吸い込むと中毒を起こすこともあります。
⑧ハンドクリームでシールが剥がせることも
日常的に使われるハンドクリームがシール剥がしの代用品として役立つこともあります。一般的なシールや両面テープの粘着成分は、油が付着している面に接着しにくいという性質があることから、シールや両面テープにハンドクリームを塗りこむことで、シールや両面テープが剥がれることがあります。ほかに代用品がない場合など、ぜひ使ってみましょう。
剥がし方のコツや注意点
プラスチックやガラスに一般的なシールやステッカーなどが貼りついているのを取りたいとき、ハンドクリームで代用できます。ただし、中には、油面用のラベルや両面テープなどもあるため、ハンドクリームが必ずしもシール剥がしの代用になるとは限りません。シール剥がしの際、どこにどんな種類のシールやステッカーが貼りついているのかを見極めることも大切です。
⑨ウェットティッシュは紙類のシール剥がしにおすすめ
ウェットティッシュは、本やノートなどに貼りついた値札などのシール剥がしの代用となります。ウェットティッシュの中でも、アルコールが含まれているウェットティッシュの方が、シール剥がしに役立ちます。シールの部分をウェットティッシュで湿らせます。徐々にシールが湿ってくるので、シールの粘着部分を確認しながらシールを剥がしていきましょう。うまく剥がれない場合は、無理に剥がそうとせず、ヘラなどを使ってていねいに取り除いていきます。
剥がし方のコツや注意点
ウェットティッシュは、ほかの代用品でプラスチックやガラスについたシールを剥がす際、ベタベタ成分が落ちないときなどにも有効です。シールが貼ってあった部分を傷めないように、ていねいにふき取っていきましょう。アルコールが含まれたウェットティッシュは、そのアルコールの成分で粘着糊を落としていくため、通常のウェットティッシュよりも早くきれいに落とすことが可能です。
⑩代用品が何もないときは熱湯でシール剥がしを
シール剥がしの代用品として役立つものが何もないとき、シールの粘着糊が苦手とする熱湯をかけるのも手です。水分が苦手な紙類にはあまり有効ではありませんが、プラスチックやガラスなどについたシールを剥がす際、けっこう役立ちます。やけどをしないように注意して、シールに熱湯をかけてみましょう。シールの粘着糊が熱によって落ちていき、シールが剥がしやすくなります。
剥がし方のコツや注意点
お湯を使ったシール剥がしは、シールが貼りついた素材を傷めないというメリットがあります。湯をたっぷりと用意し、湯をかけながら粘着糊を落としていきましょう。きれいに落とせない部分は、ヘラなどを使って取り除くのも手です。古いテープの跡なども、熱湯で落とせることがありますので、ぜひトライしてみて。
シール剥がしのベタベタ成分を取り除く代用品3選
さまざまな代用品でシール剥がしを行っても、ベタベタ成分が残ってしまい、きれいに落とせないとき、ぜひこの代用品を使ってみましょう。気になるベタベタがきれいに落ちるかもしれません。
①セロハンテープ
シールや両面テープ、ステッカーなどのベタベタした部分にセロハンテープを使うと、ベタベタが取れることがあります。粘着力が強いベタベタは、うまく取れないこともありますが、試してみる価値あり。
②みかんやレモンの皮
みかんやレモンの皮に含まれるリモネンという成分は、シール剥がし剤や洗剤などにも含まれる汚れ落とし成分です。このため、シール剥がしの跡のベタベタを取り除くのに使うと、きれいに汚れと落とすことができます。柑橘系の香りが苦手な方はNGですが、問題がない場合はぜひ試してみて。
③消しゴム
ベタベタした範囲がさほど大きくなければ、消しゴムで消すことも可能です。消しカスといっしょに、シールのベタベタ成分も取れることがあります。ただし、素材が弱い場合、消しゴムをこすったときに傷つけてしまうことがありますので、消しゴムを使う際は慎重に。
代用品でシール剥がしをする際に気をつけたいこと
代用品では剥がせないこともある
シールや両面テープ、ステッカーなどを剥がす際、代用品でも剥がすことができますが、必ずしもきれいに剥がせるというわけではありません。シール類が貼りついた素材によっては、素材を傷めてしまったり、塗装などが落ちてしまったりすることもあります。代用品は万能ではないので、シール剥がしに失敗してしまうこともあるということは知っておきましょう。
頑固な汚れにはラップを使うのもあり
シール類のベタベタがなかなか取れないとき、代用品をつけたらラップでなじませる方法がおすすめです。アルコールなど揮発性の高い代用品などは、シールに浸透する前に蒸発してしまうことも考えられます。食器用洗剤なども、その成分を十分に染み込ませることで落ちやすくなります。ベタベタがなかなか落ちないと、爪などでこすってしまうこともありますが、爪を傷つけるばかりか、素材そのものも傷んでしまう恐れがあります。
有機溶剤中毒には注意を
シール類を剥がす代用品には、中毒症状が現れる有機溶剤が含まれているものがあります。灯油、マニキュア、アルコール類など、ツンとする臭いを放つ成分です。この臭いによって、吐き気をもよおしたり、頭痛などが引き起こされることもありますので、十分に注意して扱うようにしましょう。また、有機溶剤は、引火性も強いため、火のそばで扱うのはNGです。
専用のシール剥がしがなくても代用品を使ってみよう
何かの記念に貼ったシールなどを剥がしたいとき、シール剥がしの専用のスプレーががなくても、身の回りの製品で代用できることができます。シール剥がし剤を購入する前に、身近のもので試してみましょう。ただし、シール類が貼りついたた素材によっては、剥がすのに失敗してしまうこともあります。様子を見ながら素材を傷めないように注意したいです。
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