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シクラメンの育て方講座!初心者でも失敗しない栽培のコツを徹底解説!

屋内でおこなうシクラメンの鉢植えの育て方をお探しですか?シクラメンに必要な日当たりや肥料・水やりといった春から秋冬までの季節の手入れ方法や球根では増やせないシクラメンの増やし方など植物栽培・育て方を初心者にもわかりやすく解説します。
2020年10月27日
佐藤3
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はじめに

鉢植えシクラメンの屋内管理は?球根は増えないって本当?

Photo bysuju

屋内の冬の鉢花として人気のシクラメン。丸い大きな球根から次々と葉や花を出してくる植物ですがこの球根分球といって球のまわりに小さな子供を作らないので増やすことができません。その分球根よりも花に栄養がいくから良いのですが、その株が終わったらおしまいというのは寂しいですね。気に入った姿の種類は毎年咲かせたい方もいらっしゃるのではないでしょうか。でもご安心ください。球根で増えない代わりに種まきでの増やし方が可能です。今回はシクラメンの増やし方だけでなく鉢植えの季節ごとの屋内管理(水やりや肥料・日当たり等)と開花期におこなうお手入れと、いろいろ個性が違う人気のシクラメンの種類もご紹介しましょう。

シクラメンについて

シクラメン屋内栽培や増やし方の解説する前にまずはこの花がどんな仲間に分類されるのか、好みの気候を原産地から知りましょう。また鉢花の流通時期や開花の季節にもちょっとしたパターンがありますので、そちらもご紹介します。

基本情報

Photo by nauleyco

科・属:サクラソウ科シクラメン属
原産地:北アフリカ・中近東・地中海沿岸地域
英語名/学名:Cyclamen/Cyclamen persicum
日本語の別名:カガリビバナ・ブタノマンジュウ

シクラメンの流通時期・開花時期

この植物の開花時期は12月から翌年5月くらいまでと言われていますが、何もお手入れせず正しい水やりや肥料の与え方をしていないともっと早く開花期が終わってしまう方が多いようです。流通時期は通常の種類が11月ころから。お正月用の珍しいものや特に美しい高級品種は12月末ころに並ぶよう調整されています。早く手に入れて長く楽しむか、珍しいものをお正月近くまで待つか悩ましいところですね。

季節のシクラメンの鉢植え栽培・育て方1.日当たり置き場所

シクラメンも鉢植えの屋内用とガーデンシクラメンという耐寒性があり冬でも花壇に地植えできるタイプがありますが、今回は前者の鉢植えシクラメンについて解説していきます。まずは好みの日当たりや置き場所の注意点から。

シクラメンが好きな日当たり

Photo byLarisa-K

シクラメンも他のおおくの植物と同じく太陽の光で光合成をして大きく育ちます。屋内でも窓辺など日光が差し込むところが好き。秋から翌年の春までの季節は屋内の窓際の日当たりがよいところで日光を楽しませてあげて良いでしょう。

置き場所の注意点

ただし気をつけたいのが夏の日当たりです。シクラメンの生育温度は10-18度。いくら屋内だからとはいえこの植物には日本の夏は過酷な季節。また夏になると屋内から屋外に鉢を移している方も多いでしょう。そんなときはちょうど休眠期に入っていますので水やりも控え眠らせてしまって涼しい日陰に置き場所を移動させてあげてください。秋になって外気の温度が涼しくなったら水やりを復活させ植物の目を覚まさせ窓際へとだんだんと部屋の中を明るい方へと移動して開花を待ちましょう。

暖房器具などの注意点

冬場の屋内ですとファンヒーター・エアコン・ストーブなど暖房器具が置いてあることも多いでしょう。シクラメンは寒いのもダメですが暑い温度はもっと苦手です。日当たりの良い窓辺なのはいいですが、あまりリビングなどよりも玄関のようなあまり朝晩の気温差がない暖房の風が直接当たらないようなところに置いてあげた方がよいでしょう。

季節のシクラメンの鉢植え栽培・育て方2.水やり・肥料

夏場の水やりは控えるということを先程ご紹介しましたが、秋から冬・春もこの植物には他とは違う水やりの手入れが必要となってきます。購入したシクラメンの鉢の中には底面給水式のものもあるでしょう。鉢の底に半透明プラスチックが付いているようなタイプ。主にこの形の水やり・肥料やりの方法です。


シクラメンの水やり方法

Photo byronymichaud

シクラメンの花が長く続かないという原因のひとつに水やりも大きく関係します。特に花を育てるのが初心者の方は普通の水やりはしない方がおすすめ。底面給水という鉢の底から水を吸わせる水やりの方が失敗しづらいです。やり方は簡単で給水器が付いている場合は5-8割り程度の水量をキープしてください。ない鉢の場合は鉢皿にたっぷり水を入れ吸わせたら少し吸い上げる時間を置いたら残りの水を捨てるだけ!上からあげるより簡単で失敗が少ないですよ。

肥料時期と与え方

肥料は固形と液体がありますが簡単でおすすめなのが2000倍肥料を水やりのたびに与える方法。たまにあげると忘れてしまうので毎回あげるというルーチンワークにした方がうっかりを防げて良いでしょう。固形肥料を与えたい方は1ヶ月に1度交換で緩効性肥料を株元においてください。しかし鉢底給水だとあまり固形はおすすめできないですね。手慣れた方で上から水やりをするという方はこちらの固形肥料でも大丈夫。

シクラメンの水やり・肥料やり方法に注意

シクラメンの水やりと肥料は底面から吸わせる方法が初心者の方にはおすすめ!ガーデニングに慣れてきたら葉を持ち上げて土にだけあたえる普通の方法(ジョウロを使うやり方)にしてもOK。その場合は固形肥料も使えますが、底面給水は液体肥料を水代わりにあげる方法で肥料をあげてください。

季節のシクラメンの鉢植え栽培・育て方3.土

買ってきたシクラメンがだんだん大きくなってきたら植え替えも考えた方が見栄えもよく、水やりの頻度も下がってお手入れも楽になります。そのためにはまず土を用意しなければいけませんね。土づくりと言えば面倒と感じる方もいらっしゃるかも知れませんがある程度パターンが決まっていて、それにある程度水持ちや水切れ要素を足してあげるだけです。それではここではシクラメン用の土の作り方・配合を解説しましょう。

植え替え用の土を作る

Photo byFree-Photos

シクラメン用の土は通常の赤玉土と腐葉土の配合に日向土を混ぜてください。日向土とは中に穴が空いている軽石で鉢底石などにも使われます。穴があるためそこに水や空気・栄養分などをある程度キープできるのが特徴。3種類の土の割合的にはだいたい4:4:2程度。通常よりも腐葉土の割合が多いのに注意しましょう。

配合ずみで簡単な培養土を活用する

赤玉土はわかるけれど日向土なんて知らないし持っていない!はじめての方は土の名前を言われてもちんぷんかんぷんでしょう。それほど深く気合を入れてガーデニングをしないのなら、土は無理して名前を覚えたり買い求める必要はありません。市販の鉢花用培養土または球根用培養土を買ってきてそれを使うだけで十分です。元肥も入っていますので最初の肥料の心配もなく簡単。

季節のシクラメンの鉢植え栽培・育て方4.植え付け植え替え

シクラメンの鉢が狭くなってきた。株が混雑して内側への日当たりも悪く水がすぐなくなって鉢の底から根が出てている。そんな時が球根の植え替え時期。また種まきから自分で苗を作った人の植え付けも同時期におこなうこととなるでしょう。植え付けと植え替え方法をご説明します。

シクラメンの植え付け・植え替え時期

Photo byJesusLeal

鉢が小さくなってきたからと気づいたらすぐに植え替えをしなくてはいけないという必要はありません。植え付け植え替え適期は9月上旬から中旬ころなのでそこまで待ってからおこなうのが失敗の少ない植え付け植え替え方法となるでしょう。同じ時期でも休眠している株と目を覚まさせずみの株の場合でやり方が少し異なりますので気をつけてください。

植え付け(植え替え)のやり方

9月ころではまだシクラメンの鉢は売られていないと思うのですが、時折時期はずれで安くある時もあります。これらはほとんど休眠開けの株です。その場合根鉢(株の根にからまっている土のかたまり)はくずさずそのまま大きな鉢へ移植します。家で冬から管理していて夏越しさせてまだ休眠中である場合は、根鉢はきれいに崩して茶色くなっている根など整理(とても長くなっている場合は白い根も半分くらいに切ってしまってもいいです)してから先程の土を使って植え替えしていきましょう。

植え付け(植え替え)注意点


植え付け植え替えは必ず涼しくなってからおこないます。9月といってもまだ暑い南の方の地域の方は中旬くらいまで待ってからの方が安定するでしょう。休眠中であるか休眠開けかで根の扱い方も異なってきますので、ただ鉢を大きくするだけでなくそのあたりにも注意しておこなってくださいね。

季節のシクラメンの鉢植え栽培・育て方5.開花期の手入れ

シクラメンは放置しておいても球根から次々と花が上がってきて咲いてくれるもの。その考えは決して間違えではありませんが、開花期にはより長く美しくさせかるお手入れ方法があります。それにはシクラメン独特のやり方もあるのでこちらもチェックしていきましょう。

開花期の手入れ1.花がら摘みなど

Photo byHans

開花期のお手入れ方法のひとつが花がら摘み。終わった花を取るというのは他の植物でも同じですが、シクラメンは非常に茎が長く葉の下の方に根元があります。途中からカットせずに必ず花のついている茎の根元からねじりきってください。途中までの茎を残すとそこからカビが発生して灰色かび病の原因となってしまうから。これは終わった花だけでなく、黄色や茶色に変色した葉にもおこないましょう。これにより多少は株元への日当たりもよくなります。

開花期の手入れ2.葉組み

もうひとつがシクラメンの独特なお手入れなのですが葉組みということをおこなうと良いです。やり方はとくに難しいわけではなく、葉をできるだけ外側になるよう手で引いてあげるだけ。これには葉が外側で花が中心に集まり見た目がきれいになるのと、葉の位置を整えることで下に出てきているつぼみの日当たりがよくなるという2つの効果が期待できます。

季節のシクラメンの鉢植え栽培・育て方6.増やし方

球根植物であるシクラメン。日本語名の別名ブタノマンジュウは球根の形から来ています。しかしこの立派な球根は分球することがないのですが、他の方法で増やすことは可能。増やし方としては受粉させることでできる種を熟すまで育てて、それを採取・時期まで保存後種まきから育てる実生苗を作るやり方となるでしょう。

シクラメンの増やし方は種まきで

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種を採るには最低でも株が2つ必要となります。自然の受粉はしづらいので片方の株からもう片方へと人工で受粉させてあげてください。うまく種ができてから十分に熟れるまで3-4ヶ月。種が収穫できてもまだ蒔くことが出来ませんので暗くて涼しい場所に保存しておいてください。

種まき・増やし方手順

シクラメンの種まき時期は11月が適期。こぼれ種でも発芽するくらいですが、種の殻が硬いので少し水にひたして柔らかくすればさらに発芽率が上がるでしょう。ひとつだけ気をつけるのは発芽のために光を嫌う植物であること。

増やし方のコツは日陰にあり

そんなシクラメンのような性質を持つ種のことを嫌光性種子(けんこうせいしゅし)といいます。増やし方には重要なポイントですので必ずやって欲しいのですが、種まきした鉢や育苗箱を黒い幕で覆ったりさらに床下などの光のほとんどあたらないような日陰に置くこと。芽が出たら日当たりの良い日向に少しずつ移して間引きやポットあげなどをしつつ、大きく育て十分な株まで成長した後植え付け時期に合わせて鉢上げしてやってください。

季節のシクラメンの鉢植え栽培・育て方7.灰色かび病に注意

花がら摘みのところでも少し触れましたが、この植物は灰色かび病が発生しやすいです。屋内でさらに葉や花も混雑するためどうしても風通しが悪くなったり内側でカビが発生してしまいます。

シクラメンに多い灰色かび病

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灰色かび病は病原菌に植物がおかされて次第に枯れていく症状がでます。うどんこ病と混同されている方がいますが、うどんこ病は主に葉に白い粉がふいたようになる症状ですが、灰色かび病は傷などがあるところから茶色く広がって枯れたような部分が次第に広がっていくことで見分けることができるでしょう。夏にうどんこ病が多いのに反して灰色かび病は気温の低い秋冬に発生するのも特徴。

予防と対策


灰色かび病の発生しやすい条件に気温が低い・湿度が高いということがあげられます。シクラメンの開花時期にこれが当てはまってしまうためかなり注意が必要となるでしょう。防ぐために葉や花に水をかけない(そのため鉢底給水をおすすめしています)・葉組みをして風通しを良くするのが初心者でもやりやすく効果が期待できる方法でしょう。

人気のシクラメンの種類と特徴

人気のシクラメンの種類1.ピアス

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ピンクのシクラメンの中でも人気が高いのがこのピアス。他にはあまり同じようなものがない変わり咲き品種に分類されます。白からピンクへとだんだんと色変わりしていく姿が美しい花です。グラデーションの妙を長くお楽しみいただけるでしょう。花びらは厚くぽってりとしているのが良い株の状態の目安。

人気のシクラメンの種類2.ビクトリア

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ウェーブ系と呼ばれるフリンジ咲きという花びらの端にギザギザの切り込みが入る形の代表的な品種にして他の多くな同様な咲き方をする種類の親ともなっています。白と赤・ピンク・紫などのコンビの色が特徴的。多くは地色が白で花びらの根元と縁に色が入りますがその逆となる珍しい色もあり。

人気のシクラメンの種類3.シュトラウス

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こっくりと深い赤色のストレートな花びらのシクラメンといえばシュトラウス。葉がたくさんつきやすい種類なので花も次から次へとあがってきます。ポインセチアの代わりにクリスマスから、もちろんお正月に玄関先や床の間でお客様をお迎えするための花としてどなたにでも好まれる定番の人気種です。やはりシクラメンは真紅が好みだという方におすすめ。

まとめ

Photo bymatthiasboeckel

シクラメンの鉢は毎年違ったものを買うのが楽しみという方もいて、花が終わったら捨てるというやり方をされる場合も少なくありません。しかしせっかく買った株ですから翌年も咲いてくれると嬉しいですよね。気に入った品種ならば種まきからの増やし方も可能。日常管理の注意点は水やりと肥料にあり、他とはやり方が違うのがまず気をつけて欲しいポイント。翌年も咲くかどうかは夏越しのやり方が重要になってきますので、花後のお手入れも忘れずに。翌年もきれいな花を咲かせてくださいね。

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