スキー場のコブ斜面の滑り方
スキーをはじめて初級コース、中級コースと進んだあとは、上級コース。そこで大きな壁として君臨するコブ。コブはスキー上達のためには避けて通れない道です。
しかしコブの攻略は難し、くスクールなどではコブの講座があるほど。このように難易度は高いですが、モーグル選手のようにかっこよくコブを滑るのはスキーヤー共通の目標です。今回はそんなコブの滑り方のコツについて紹介します。
恐怖心を克服しよう!
まずは、恐怖心を克服しましょう。コブ斜面は上級コースにあることが多く、斜面も急です。コブの斜面で恐怖心があると、腰が引けてしまい板が走ってしまいどんどんバランスを崩します。バランスを崩せば転倒し、大きい事故に繋がりかねません。モーグル選手などは恐怖心など感じずにかっこよく滑っていますよね。ここで、まずはコブを滑るコツを掴むための練習法を紹介します。
ズルドンをやってみよう!
SNSで話題になったズルドンという練習方法があります。滑り方はまずスキー板を横向きに滑っていきます。コブの頂上に近づくと急激に減速するので、減速しきったったあとにターンします。コブをひとつひとつゆっくりとターンしていくことが習得のコツです。
Youtubeなどでもアップされてる方もいます。動画を見るとわかると思いますが、コブをひとつひとつゆっくり滑っていますね。落ち着いてゆっくり滑ることがコブ攻略のコツです。
コブ斜面での姿勢
コブの斜面では、衝撃を受けるため非常にバランスを取りにくいです。バランスを崩すとスキー板が走ってしまうため、転倒してしまいます。コブでの姿勢の維持はスピードと、バランスをコントロールすることにつながります。
整地での姿勢の維持と基本的には同じなのですが、コブの斜面では溝にそって板をコントロールしなければならないため、難易度が大きく上がってしまいます。では、コブの斜面ではどのような姿勢を取るべきなのか紹介します。
前傾姿勢にするには
コブで多い失敗は後傾によるコースアウトです。後傾にならないように前傾をいしきすることが重要です。前傾姿勢にするという意識を持つことはもちろんですが、腰や膝を折り曲げて前傾にしていませんか?
腰や膝を曲げるのではなく、重心を前に持っていくことが重要になります。コブの斜面では、コブの凹凸に合わせて姿勢を変化させますが、重心は常に前です。コブの凹凸にあわせて膝を曲げたり伸ばしたりして重心を前にキープしましょう。
前傾姿勢を意識しすぎると...
前傾姿勢を意識しすぎるとスキー板のトップが動かしにくくなり、スキー板がナナメになってしまいます。これでは、どんどんスピードが乗ってしまいます。
Youtubeなどで見れるモーグル選手の動画では、スピードを出すために板を真横にすることはありませんが、初心者の方は最初は横滑りの習得を目指してください。練習方法は、後ろ向きでナナメに滑ります。スノーボードの初心者の方がよくやっている「このは」の滑り方をスキーでやるイメージです。
両スキーの重心を五分五分で踏む!
左右の重心を中心にするために、両足に均等に体重を乗せます。外足に重心を寄せてしまうと足が開いてしまいます。コブの中で両足が開いてしまうと、板の操作が難しくなります。コブでは2枚のスキー板と言うより1枚のスキー板のように考えたほうが足が開かずに操作しやすいです。
どんなスポーツでも重心の移動は大事です。自分の体重と重心をどうコントロールするかが、自分の体のコントロールには重要になってきます。
コブに当たった衝撃を吸収しよう!
コブと整地と違う点は、大きな衝撃が発生すること。この衝撃をもろに受けてしまうとバランスを崩してしまい、転倒に繋がります。上級者の方はこの衝撃をうまくかわし、バランスを崩さないように滑るのです。
衝撃のかわすためには腰や膝を使った衝撃を吸収する操作を身につけることも重要です。他にも吸収動作には以下の効果があります。
- スキーのトップの先落とし
- スピードアップ
- 前後バランスの調整
スキー板の先落としとはなにか?
先落としはモーグルトップ選手も使っている技術です。先落としは吸収動作と一緒に行います。衝撃を吸収したあとコブの頂点を越えて、コブの落ち込む形状に合わせてスキーのトップを下に落とします。
この動作をすることにより、コブに接雪できて体の軸を垂直にすることによりバランスが保てます。この技術は上記のスキー板を真横にするのとは違いモーグル選手も使っている基礎的技術です。ぜひ習得しましょう。図と見ていただくとわかりやすいかもしれません。
衝撃を吸収するにはコブにぶつかった瞬間の衝撃に合わせて膝を曲げます。積極的に行うことで衝撃をさらに減らすことができます。膝、腰、脚など全身をつかって衝撃を吸収するイメージです。
最初は、コブを意識しすぎて脚だけで衝撃を緩和させようとする方が多いようですが、そうすると自然と重心が後ろになってしまい、前傾姿勢を維持できなくなってしまいます。姿勢を維持した上での衝撃の緩和です。慣れるまでは難しいと思いますが、少しづつ練習していきましょう。
脱コブ初心者!もっとかっこいい滑り方は?
ズルドンはできるようになったけど、もうワンステップ上に行きたい方はズルドンからの脱却を視野に入れましょう。ズルドンから徐々にターンに変化させていきます。
ズルドンでは、コブの頂点で滑りが止まりますが、止まる時間を少しずつ短くしていきましょう。次に板をすぐに真横にするのではなく、少し斜めのまま滑り、ターンします。もちろんズルドンよりスピードが上がるので徐々にやってみましょう。
練習に適したコブの見極め方!
コブの斜面にも様々な種類があります。練習のしやすいのは、緩やかな斜面です。急な斜面だとスピードが乗ってしまうため、難しくなります。コブの攻略のコツはスピードのコントロールですので急な斜面はNGです。他には、春のザラメ雪の状態だとスキー板が走りにくく練習しやすいです。転んでも痛くないので春の時期がコブの練習にはオススメです。
非常に危険な状態はアイスバーンの状態。アイスバーンとは凍った路面を指し、滑りやすく大変危険です。雪や雨が降ったあとの気温が急激に低い場合に発生しやすいとのこと。ゲレンデの気温にも要注意です。アプリでの気象情報やゲレンデで情報をしっかり手に入れておきましょう。
スキーというスポーツは本当に大きな事故に繋がりかねないスポーツ。特に転びやすいコブ斜面での練習は注意が必要です。それ以外でしたら特に問題はありません。
コブの練習に適したスキー板
コブの斜面は難易度も高く、筆者もかなり苦戦しました。練習方法やコツもたくさんありますが、どうしてもコツをつかめない方はスキーの板をコブの練習用に変えてもいいかもしれません。もちろん費用もそれなりにかかりますが、モーグル用のスキー板がおすすめです!
オールラウンドなスキー板よりモーグル用の板のほうが滑りやすいです。しかし、モーグル用の板は他の板に比べて整地でのカービングターンが苦手なのでそこだけ注意。
おまけ:スノーボードでコブは滑れるの?
スキーでのコブ斜面の攻略についてまとめていきましたが、スノーボードではどうなのでしょうか。
結論はスノーボードでのコブ攻略はスキーより難しくなります。スキーと同じようにスピードを意識することは大事ですが、やはり板のコントロールはスキーのほうが圧倒的にやりやすいです。スノーボードはどうしても足が固定されてしまうことと板を操作のしにくさがあります。それでもスノーボードで挑戦したい!という方へ簡単にまとめました。
スノーボードでも基本は同じ!
スノーボードでも腰と膝で衝撃を吸収する動作とスピードコントロールが重要になってきます。他に意識するところとしては腰を柔軟に使って大きくターンをすると良いでしょう。
比較的に大きくターンできるようなコースを滑る前に確認しましょう。スキーのように細かくターンすることは難しいです。小さくターンするとスピードがどんどん上がってしまうため斜面全体を大きく使うことが大事。次に目線を遠くに置くのも良いでしょう。
まとめ
- ズルドンを利用した恐怖心の克服
- 前傾姿勢を意識する
- 腰、膝の曲げ伸ばしによる衝撃の吸収
- ストックはコブの裏をつく
- スノーボードでは大きくターンする
最後にコブ斜面の滑り方についてまとめてみました!コブの斜面をかっこよく滑れるように慣ればもう初心者ではありません!スキーは危険も伴うスポーツです。ぜひとも上達するまではひとりでゲレンデに行くことは控えてスキーに慣れた方と一緒に行くようにしてくださいね。
上記のチェックリストをみてわからないことがあれば、ぜひ目次から確認してみてください。
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出典:https://www.pakutaso.com/20190249051post-19684.html