カツオノエボシについて
カツオノエボシとは刺胞に危険な猛毒を持った刺胞動物で、見た目はクラゲのようで透明で青みがかって綺麗な色が特徴の動物です。普段は外洋で海面を漂って生活をしていますが、その体は多くのヒドロ虫という個虫が集まって形成された群体となります。
カツオノエボシという名前の由来はカツオが春から夏の時期にやってくるのと同じ時期に現れ、浮袋が鳥帽子に似ていることから「鰹の烏帽子」と主に三浦半島から伊豆半島の一帯で呼ばれるようになりました。
カツオノエボシの生息地について
日本へはカツオが到来する春から初夏の時期に海流に乗ってやってきて、多少見られる時期は異なるものの全国のどこの海でも見られます。世界中の暖かい海中に広く生息し、太平洋、大西洋、インド洋などにも生息しています。
台風などの時期には砂浜に打ち上げられることもあり、砂浜に打ち上げられていても毒が残っているので見つけても触ることのないようにしましょう。中にはクラゲでも毒がないものもいますが、危険が多いので触らないことです。
カツオノエボシの体について
風船のような形の体
カツオノエボシの体の特徴はヒドロ虫という小さな個体同士が体の一部などで繋がりあってできていることです。ヒドロ虫の多くは触っても痛みを感じることはありませんが、カツオノエボシのような猛烈な毒を持っているものもいます。
体は風船のような青い浮袋から長い触手が垂れ下がっている形をしていて、移動をする時にはこの風船のような青い浮袋に風を受けて移動します。ヒドロ虫が個体同士で繋がって体ができているため、カツオノエボシは自分の力では泳ぐことはできません。
綺麗な色の体には注意!
体の色は透明で青みがかって綺麗な色をしています。海中では海の色に溶け込んでしまうので遠くから見つけることが難しいと言われているので、シュノーケルをする際にはうっかりそばにいたなんてことも。
砂浜に打ちあがった時にはプラスチックやビニール袋のような見た目をしています。発見された写真をいくつか見ていると風船のようにふわふわして可愛い見た目をしていますね。しかし、誤って触ってしまうことのないよう注意が必要です。
4つに分かれた体の構造
体は4つの構造で分かれていて、一番上部分の風船のような青い浮袋が気胞体とよばれる部分です。この部分に風を受けて移動をします。気胞体の先端や中央部分にある栄養個虫と呼ばれる部分は捕らえた餌を分解し、体に栄養として送り込む機能があります。
中央部分にある栄養個虫の先端についているのは生殖個虫という名前の通り子供を生殖するための部分です。そして気胞体に垂れ下がっていて、カツオノエボシの最大の特徴の毒を持った触手部分の感触体で構造されています。
カツオノエボシの毒について
他の毒を持ったクラゲに比べてカツオノエボシの毒はとても強いのが特徴です。毒には低分子やペプチド毒、タンパク質の3つの種類の毒があります。カツオノエボシが持っている毒の多くはサソリ毒などにも含まれる、ペプチド毒という強い毒です。
感触体が何らかの刺激を受けると、表面の刺細胞から毒を含んだ刺胞が発射されるようになっていて、この毒を含んだ刺胞は天敵から自らの身を守ろうとする対処の役目や、餌の魚を捕らえる役目をしています。
カツオノエボシに刺されたら
刺された時の症状
カツオノエボシに刺されると強い痛みと痒み、くしゃみや咳のほか、心拍数の上昇、時に呼吸困難などを引き起こし、痛みが数日間続くのが特徴です。二度目に刺された場合は、アナフィラキシーで死に至る危険があるとされています。
呼吸困難などの症状がでてしまった場合は人工呼吸を行い、重症の場合は救急車を呼ぶなどの対処が必要です。刺された場合はパニックに陥ることがあるかと思いますが、落ち着いて対処することが大切です。
刺された人の声
一度刺されてしまった人からは「とにかく痛い。他のクラゲとは比べものにならない。」「電気ショックを受けたような痺れる痛さ。」と、刺された人全員から「痛い」という感想を聞きました。痛い経験をしてしまうと海に入るのが怖くなってしまいそうですね…。
しかし、万が一カツオノエボシに刺されてしまっても、しっかりと応急処置をすることで症状を和らげることができます。次の項目で刺された場合の対処方法をいくつかご紹介していきますね。
カツオノエボシに刺されたときの応急処置
応急処置方法①触手を取り除く
応急処置はいくつかありますが、まずは症状が悪化しないようにタオルや洋服など手で直接触れないように触手を取り除く対処をします。二次災害でさらに刺される危険もありますので素手では絶対に触らないようにしましょう。ピンセットがあればピンセットで取り除くのが望ましいです。
応急処置方法②海水で洗い流す
二つ目は刺された部分を海水でしっかりと洗い流して、氷や冷たい水でよく冷やして応急処置をします。真水で洗ってしまうとカツオノエボシの毒の場合は他のクラゲの毒とは異なり、体内に毒が流れ込みやすくなってしまいますので真水ではなく海水で洗い流しましょう。
応急処置方法③心配なら医療機関へ
刺された跡からどのクラゲに刺されたかを見極めるのはとても難しいです。海中ではどのクラゲに刺されたかわからないことがほとんどだと思います。応急処置方法もクラゲによって異なりますので、心配なら自らの判断で処置をするのではなく医療機関を受診しましょう。
やってはいけない応急措置方法
カツオノエボシは他のクラゲの応急処置方法とは異なるのでには対処には注意も必要です。砂をかけて触手を取り除くことは毒を肌にすり込んでしまうことになるので絶対にやめましょう。また、お酢を使って洗い流す事も応急処置方法としてはNGです。
カツオノエボシに刺されない対策アイテム
カツオノエボシに刺されない対策で一番重要なことは「肌の露出を最小限にする」ことです。カツオノエボシに刺されて痛い思いが残らないように、海で遊ぶ際はしっかりと対策をとりましょう。見つけたときは絶対に触らないようにご注意下さいね。
対策アイテム①ラッシュガード
レディース用ラッシュガード
ラッシュガード 上下5点セット
こちらはレディース用のラッシュガード5点セットです。ラッシュガードに加え、ブラトップやショーツ、さらにはショートパンツとレギンスが付いています。海中ではもちろん、ジムのトレーニングなど色々なシーンで使えます。
女性は日焼けを気にされる方も多いと思いますので、半袖半ズボンでは露出箇所が多いため、上下ともに長袖長ズボンタイプがおすすめです。日焼け対策としてもセットで1つ持っていると大活躍のアイテムです。
メンズ用ラッシュガード
ラッシュガード メンズ上下セット
こちらはメンズ用のラッシュガード3点セットです。メンズ用はラッシュガードとパンツとレギンスの3点がセットになっています。こちらもレディース用と同じく海中での使用の他にジムのトレーニングなどにも活躍してくれますよ。
バラバラでそれぞれを買うよりもセットで購入した方がデザイン性も統一できますし、クールなデザインでオシャレさも追及したいという方にオススメのラッシュガードのセットです。
キッズ用ラッシュガード
ラッシュガード キッズ用3点セット
こちらの子供用ラッシュガードのセットは男の子と女の子で選べるのが嬉しいアイテムです。子供用はラッシュガードとパンツ、レギンスの3点セットです。お家でのお手入れもできるのでお母さんの負担も少なく、セパレートタイプなのでお着換えもラクラク。
デザインもおしゃれで海で一目を置かれること間違いなしのラッシュガードです。日焼け止めに加えて、ラッシュガードを着用していれば紫外線を遮断してくれるので日焼け対策にもおすすめ。
対策アイテム②クラゲに刺されない日焼け止め
クラゲよけ 日焼け止め
ラッシュガードの他にオススメするのはクラゲを寄せ付けないだけでなくしっかりと日焼け止めもできる優れものの日焼け止めクリームです。クラゲに99.9%刺されないという特徴があり、カツオノエボシなどの毒を持つ危険な生物から体を守ってくれます。
砂浜はもちろんですが、海中にいても海面からの照り返しで日焼けもしてしまいます。日焼け止めは塗ってからすぐに海に入ってしまうと効果がなくなるので塗った後は10分程経ってから海へ入りましょう。
対策アイテム③マリンシューズ
マリンシューズ
砂浜で遊ぶ時にはガラスやプラスチックなどの尖ったものなど、砂浜には踏んでしまうと痛いものがたくさん転がっています。子供はもちろん、大人もマリンシューズは砂浜では必須アイテム。暑い時期は砂浜で足をやけどしてしまうこともあるので、やけど対策にも。
大体のマリンシューズは水陸両用なので水着やラッシュガードだけではなく、洋服に合わせて選んでもいいですね。色々なカラーやデザインのマリンシューズがあるので足元のおしゃれも楽しめます。
対策アイテム④フィンソックス
フィンソックス
海中でシュノーケルする際は裸足ではなくフィンソックスの着用がおすすめです。フィンソックスはフィンと足との間の痛い摩擦を軽減させ、マリンスポーツを快適に楽しむアイテムですが、肌の露出を最小限にしたい場合はフィンソックスも着用しましょう。
対策アイテム⑤マリングローブ
マリングローブ
マリングローブもマリンスポーツの必需品アイテムです。マリングローブをしていれば万が一触ってしまった場合、素手で触ってしまった時よりも重症化を防ぐ効果があります。肌の露出を最小限に抑えることがカツオノエボシに刺されない大切な対策方法です。
対策アイテム⑥ダイビングフード
ダイビングフード
ダイビングフードをつけて砂浜で遊んでいる人はほとんど見かけませんが、ダイバーには必須のアイテムがダイビングフードです。頭部もしっかりと守ることが大切で、オススメは首まですっぽり隠れる全面保護タイプ。
シュノーケルの時にラッシュガードで日焼け対策バッチリと思っていても案外忘れがちな首の日焼け対策。うっかり忘れてヒリヒリ痛すぎるなんてことがないよう、ダイビングフードがあれば夏の時期は日焼け対策としても活躍してくれます。
まとめ
カツオノエボシのように毒を持った危険な生き物は意外と身近なところにいます。今回は刺されてしまった時の対処法や対策も解説していきましたが、砂浜や海中で遊ぶ際にはまずは危険な生き物がいるという知識を身に付けることが大切です。
他にも危険な海の生き物が気になる方はこちらをチェック!
カツオノエボシだけではなく、クラゲに刺されてしまうと本当に痛いですよね。痛い思いをしないためにもカツオノエボシ以外にも海には毒を持った危険な生き物がたくさんいるという事を勉強することが大切です。
こちらの記事では海の危険な生き物はもちろん、川の危険な生き物の特徴と、対処法を紹介しています。海や川での楽しい遊びを安全に楽しむ為にも併せてご覧くださいね。基本的には知らないものは触らない様に、 自分の身は自分で守りましょう!
【毒魚】触る・食べるは危険!川・海釣りでよく釣れる毒魚と対策方法
私たちの周りには、毒魚と言われる魚たちが居ます。毒魚とは毒を持った魚たちです。身近に居る彼らの特徴を理解する事で、もしもの時の対策を知る事が...