山と高原地図29「丹沢」
mont-bell モンベル バーサライトジャケット男性用
ペツル ティキナ ヘッドランプ TIKKINA
Columbia カラサワ ミスト トレッキングシューズ
mont-bell ディナリーパック20 登山バッグ
チャムス / CHUMS TGハット
鍋割山ってどんな山?
鍋割山の標高1272m。丹沢エリアにあたり新宿から2時間でアクセスできるとても便利な場所にあります。お天気の日は富士山や箱根外輪山、相模湾の眺めが山頂から広がります。登山時間が8~9時間ほどかかるので日帰りの長いコースにチャレンジしたいという方にはおすすめの山となっています。
鍋割山のある丹沢エリアについて
鍋割山がある丹沢エリアは神奈川県最高峰の蛭ヶ岳1673mがあり、神奈川県と山梨県をまたぎます。東側には初心者向けでケーブルカーで山腹までいける大山。南側には同じく初心者向けで富士山の眺望が有名な大野山。西と北はアクセスに時間がかかり山深く上級者向けのコースが多くなっています。
年間のシーズンを通して幅広い登山者から愛されるさまざまな登山コースがあり、登山時間が4時間くらいのところもあれば1泊2日の登山時間を必要とする場合もあり、表情豊かな山域となっています。
鍋割山(丹沢エリア)の登山に適した季節は
登山に適したシーズンは春~秋4月から12月が登山適期となっています。とくに4月5月の新緑のシーズンと10月中旬の紅葉のシーズンが日帰り登山におすすめです。ただし標高が低いため夏はとても暑くなるので、ペットボトルを凍らせて持っていくなど熱中症対策も必要。丹沢の降雪シーズンは12月下旬ごろとなっています。
とくに準備したい登山装備は?
鍋割山は本格的登山への入門的山なので地図やセパレートタイプのレインウェア、ヘッドランプ、ファーストエイドキットなど安全に登山をするための準備が必要となります。
特に地図は山域全体をカバーできる山と高原地図など登山専門のものがおすすめ。スマホにGPSアプリをインストールもしておくと便利です。GPSアプリ使用中はスマホを機内モードにしてバッテリーの消耗を抑えることもお忘れなく!
とくに準備したい登山装備①登山地図
山と高原地図29「丹沢」
多くの登山者が使っている地図です。等高線で示される尾根と谷の簡単な地形が描かれていて、地図の中にコースタイム、トイレ、水場、山小屋の場所など登山に必要な情報が盛り込まれています。スマホのGPSだけではなく地図もちゃんと準備していくようにしましょう。
とくに準備したい登山装備②レインウェア
mont-bell モンベル バーサライトジャケット男性用
本格的な登山をはじめ登山時間が長くなると必要になってくるものがレインウェアです。上下がわかれているセパレートタイプというものが一般的に使われています。急な雨はもちろんや風をさえぎるのにも役立ちます。
天候に関わらず持ち物に是非加えましょう。登山用のレインウェアは高額なものが多い中でmont-bellは価格が手頃で高機能なものが多いので初心者の方におすすめです。
とくに準備したい登山装備③ヘッドランプ
ペツル ティキナ ヘッドランプ TIKKINA
日帰り登山でもヘッドランプは必要となります。思ったより歩く速度が遅く登山時間が想定よりかかってしまったり、道を間違えて引き返したりと登山には予定外のことが結構起きます。冬のシーズンは下山が日没に間に合わなかったりしたときに灯りがまったくない山の中では行動ができなくなってしまうことも。
ペツルティキナは明るさが250ルーメンあるのでもしものときも安心です。
とくに準備したい登山装備④予備の水
飲料用の水に加えて500mlミネラルウォーターを予備で持参しましょう。山では自由に飲み水が手に入りません。また怪我をしたときに傷口を洗うのにも使えます。予備で持っていくものはスポーツドリンクではなく水をおすすめします。
とくに準備したい登山装備⑤防寒着
晩秋や冬のシーズンには防寒着を忘れずに持っていきましょう。登山ではレイヤリングといって重ね着して体感温度の調整をおこないます。軽量なダウンジャケットや薄手のフリースも役に立ちます。歩いて汗をかくと乾きづらい綿の素材は体を冷やしてしまいます。普段の服装ではなく化繊で作られたものを着用しましょう。
とくに準備したい登山装備⑥登山靴
Columbia カラサワ ミスト トレッキングシューズ
まず装備品で大切なものは登山靴。登山靴の種類はローカット、ミドルカット、ハイカットといった種類があります。登山メーカーのなかでColumbiaは値段が手ごろでおすすめ。登山靴は普通の運動靴と比べて固く最初のうちは靴擦れを起こしやすいので試し履きをしてから登山に使いましょう。
とくに準備したい登山装備⑦ザック
mont-bell ディナリーパック20 登山バッグ
登山の装備でかかせないザック。日帰り用は10~20ℓくらいのものが一般的です。中でもモンベルのものは装備の種類が多いので自分に合うものを選びやすいメーカーなのでおすすめ。ディナリーパック20は雨蓋もついている上に重量が575gと軽量です。
とくに準備したい登山装備⑧帽子
チャムス / CHUMS TGハット
CHUMS TGハットハット
こちらもアウトドア装備の必需品です。帽子は登山用のメーカーでなくても良いですがツバのついたものを選びましょう。CHUMS TGハットはデザインもかわいいので登山装備で使う以外にもタウンユースでも利用できますね。冬のシーズンに登るならニット帽も持参したいところ。
とくに準備したい登山装備⑨エマージェンシーキット
転んでケガをしたときに自分で手当てができるように絆創膏やテーピング、湿布を小さくまとめて持っていきましょう。そのほかに必要なものとしてはカイロ、常備薬、虫さされの薬、ポイズンリムーバなどがあります。ジップロックに必要な分だけ詰めてもっていくと軽量化できておすすめです。
とくに準備したい登山装備⑩行動食
山ではこまめにちょこちょこと食べて歩くエネルギーを切らさないようにしましょう。高カロリーのものが良いです。おにぎりやパンといった炭水化物に、チョコや飴やようかんなど糖分を多く含むものを持っていくことをおすすめします。夏のシーズンは汗をかいて塩分が消費されるので塩飴があると便利です。
丹沢のやっかいものヤマビル
夏や梅雨のシーズンは谷筋や湿った落ち葉がある場所にたまにヤマビルがいます。気づくといつのまにかズボンの裾から入り込まれ吸血されていたりします。血を吸われると出血がしばらく止まりづらいです。おすすめはスパッツ装備で防御する方法です。塩で撃退することも有効です。
日帰り登山コース①後沢乗越
登山口は電車とバスでアクセスできる大倉バス停となります。まず小田急線の新宿駅から渋沢駅までは1時間半です。北口から大倉行のバスに乗り、およそ15分で到着します。
表丹沢の玄関口と呼ばれる大倉はアクセスがよくバスの本数は多いときに1時間3~4本でています。トイレはもちろんカフェと休憩所、ビジターセンターがあります。もちろん登山ポストも設置してあります。出発地点から大倉尾根と二俣の道が分かれますので地図を確認しましょう。
登山レベル | 中級者 |
登山時間 | 8時間、17.8km |
アクセス | 小田急渋沢駅から大倉バス停 |
コース | 大倉バス停→二股→後沢乗越→鍋割山 往復 |
まずは大倉バス停から鍋割山方面へ進みます。横断歩道を渡ると道標があるので確認しましょう。住宅地と畑を抜けて西山林道に入りますが、分岐がいくつかあるので標識を見ながら歩きます。鍋割山へはこの林道歩きが1時間以上登山時間がかかるのでウォーミングアップと思いながら心して歩きましょう。
シカ柵を越えると西山林道に入ります。県民の森の一部になっていて日帰り登山者以外にもウォーキングをしている人なども見かけます。
車を使えば県民の森までアクセスでき林道歩きがかなり登山時間が短縮できます、が駐車スペースが6台ほどなので休日は停められないことがあります。人数が集まればタクシーで県民の森までアクセスするのもおすすめです。
二俣は沢の出合いで休憩ポイントです。丸太橋を越えて林道をさらに40分ほど歩きます。そこから徐々に登りがきつくなります。トラバースの道が続き後沢乗越で尾根に接続します。ここは寄(やどろぎ)コースとの合流点にもなっており、ここからさらに登ります。もうひと踏ん張りです。
鍋割山の山頂の脇に鍋割山荘が建っています。小屋を囲むようにうどんを待つ日帰り登山客の行列が伸びています。1時間以上待っても食べたい鍋焼きうどんがここにはあるのです!そのようなわけですので、待ち時間も発生することを考えて登山時間は多めに考えて下さい。
このコースは同じ道を往復します。同じコースを歩くことで初心者でも道迷いのリスクを減らすことができます。
日帰り登山コース②鍋割山稜から塔ノ岳
登山レベル | 中級者 |
登山時間 | 9時間、17.2km |
アクセス | 小田急渋沢駅から大倉バス停 |
コース | 大倉→二股→後沢乗越→鍋割山→金冷やし→塔ノ岳→大倉尾根→ 大倉 |
スタートから鍋割山までは①と同じコースです。こちらは復路に鍋割山稜を歩き塔ノ岳(とうのだけ)まで縦走できるコースとなっています。鍋割山稜からは主稜の丹沢山や蛭ヶ岳(ひるがたけ)が見えて丹沢のだいご味が味わえる場所となっています。
危険個所は少ないものの高低差が大きく下りも急坂やザレ場(石がゴロゴロしている場所)が多いので体力と集中力を要します。下山路の大倉尾根には山小屋が数件あるのでアクシデントがあった場合も安心です。
鍋割山稜からは蛭ヶ岳や丹沢山を眺めることができます。ゆるやかなアップダウンがあり尾根歩きが満喫できる道となっており、途中には木道が敷かれている場所もあるので登山道の整備は行き届いています。夏はブナの葉がしげり気持ちの良い道です。
金冷やしを過ぎると大倉尾根に接続します。ここから塔ノ岳(とうのだけ)までは急登で階段も続きます。シーズン中は混みあうので譲り合いながら登りましょう。塔ノ岳山頂からは登ってきた鍋割山稜が見えますので達成感が味わえますよ!
復路は大倉尾根を大倉バス停を目指してひたすら降ります。長い降りとなりますが目の前に広がる相模湾の風景に癒されるでしょう。大倉尾根は途中でザレ場が多いので浮石に気を付けてください。花立山荘や堀山の家など通年営業の山小屋もあるので休憩もできます。
鍋割山の名物は鍋焼きうどん!
山頂にある鍋割山荘には名物の鍋焼きうどんがあります!鍋割山に登山する人の多くがこの鍋焼きうどん目当てにやってきます。材料はすべて小屋主みずから下界から歩荷(ぼっか)しているんですね。山でおいしいものを提供するのは大変です。
鍋焼きうどん攻略方①どこで食べられるの?
鍋割山の山頂にある鍋割山荘で鍋焼きうどんが食べられます。料金は1500円。提供は10~13時ごろまでですがなくなり次第終了となります。また月曜と金曜日は山荘が定休日となっています。(2021年1月時点)
鍋焼きうどん攻略方②どれくらい人気あるの?
書籍やTwitterなどで人気が高まり、週末は100mほど鍋焼きうどん待ちの行列ができ1時間以上待つことがあります。特に秋のシーズンが混雑します。現在はツアー客は断っているとのことでしたが、それでも12時あたりにうどんが売り切れてしまう日もあるため予備の食料を持参しましょう。
鍋焼きうどん攻略方③予約はできるの?
残念ながら予約はできません。混雑していると並んで待つことになりますが、まずは小屋で名前と注文数を伝える必要があります。名前を呼ばれたら料金を支払って鍋焼きうどんを受け取るシステムになっています。支払いは現金のみです。
まとめ
今回はアクセスしやすい大倉からの日帰りルートを二つご紹介しました。寄(やどろぎ)や西丹沢の玄倉からアクセスするコースもあります。玄倉林道は2022年春まで通行止めとなっていますのでご注意くださいね。
鍋割山の魅力は山頂からの眺望と歩きやすい鍋割山稜で楽しめるブナ林。そしてなんといっても山頂で食べられる鍋焼きうどんです。うどんを提供している鍋割山荘ですが2019年から鍋割山荘の営業方針が変わりました。今でも休日ともなれば家族総出で鍋焼きうどんを提供されていますが、小屋主の高齢化にともない大量の荷揚げが難しくなってきているとのことです。
鍋割山が気になる方はこちらをチェック!
鍋割山のほかにも丹沢には日帰りや1泊2日の登山におすすめの山がいくつもあります。登山道も整備されていて歩いている登山者も多いので比較的安全に登れます。最初は日帰り登山からスタートして長い距離が歩けるようになったら1泊2日の登山にもチャレンジしてみてくださいね。
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出典:ライター撮影