はじめに
登山におすすめの食事を紹介!
登山は食事メニューの選び方で荷物の容量や持って行く道具が変わります。美味しい朝食・昼食・夜ごはんは元気に行動する源です。カロリーやタンパク質・炭水化物をしっかりと補給して楽しい登山にしましょう。火を使わない食事や場所を選ばずに食べられる行動食も解説します。
登山食の考え方も!
初心者が初めて挑戦する日帰り登山から2泊以上の長期に渡る登山まで食事の計画に関する考え方も併せて解説します。基本的には登山の日程が長く、後半になるほど使える食材や調理時間に制約が必要になるメニューとなります。登山食の考え方を押さえて、快適で楽しい登山にしましょう!
登山におすすめ食事メニュー1:カップラーメン
登山と言えば
「山で食べるカップ麺は美味しい!」と登山経験者なら誰もがうなずくのではないでしょうか?汗で失った塩分を補給することにもなります。必需品となるお湯を現地で沸かすためにはクッカーとガスバーナーが必要です。火を使わない場合は保温効果の高い魔法瓶に熱々のお湯を入れて出掛けてみましょう。
おにぎりも一緒に
山ではゴミを捨てる場所がないということは再三説明してきました。それはカップ麺の汁も同じで山に直接捨てる行為は厳禁です。普段から汁は飲みきれないという人はおにぎりを一緒に食べるのではなく、ラーメンを食べ切ったあとのスープにおにぎりを入れて雑炊風にして残すことなく食べましょう。
おすすめタイミング
カップ麺は昼食か手軽な夜ごはんにおすすめです。バーナーを置ける場所さえあればどこででも美味しい食事が食べられます。
登山におすすめ食事メニュー2:アルファ米
火を使わない調理も可!
アルファ米はデンプンがアルファ化した状態のものを乾燥させているのでお湯に浸すだけでふっくら美味しいごはんをいつでも食べられるようになります。最悪、火を使わない場合でも調理可能です。お米を食べない日がないと言う人がほとんどだと考えられますので、アルファ米は日本人の強い味方と言えます。
組み合わせて
ごはんだけ食べるというよりもおかずやごはんのお供と一緒に食べることが多くなります。あとで紹介するレトルト食品をアルファ米の袋に直接入れて食べると汚れた食器を綺麗にする手間が省けます。カップ麺に続いて登山で持って行きたい食材です。
おすすめタイミング
水かお湯に浸すだけで食べられるので朝食から夜ごはんまでいつでも大活躍する食材です。登山の場合朝は出発準備で忙しいので前日夜に一緒に戻しておき、おにぎりにして持ち歩くなどの方法で食べられます。
登山におすすめ食事メニュー3:レトルトカレー
パウチだけパッキング
レトルトカレーも登山の強い味方です。ピリッとした辛味は登山で疲れた体に染みます。直接鍋に出す必要もなくパウチのまま温められます。火を使わないように熱いごはんの上に掛けて手間を省いてみてもいいかもしれません。
アレンジしよう!
美味しいカレーは魅力的ですが、レトルトだと具が少なくて寂しいという方もいるかと考えられます。そんなときはレトルトで常温保存できるハンバーグやソーセージでアレンジしてみましょう。簡単調理で炭水化物とタンパク質を同時に摂取できます。
おすすめタイミング
レトルト食品は簡単に調理できますが、昼食よりも夜ごはんに向いています。それは他の食事と比べて食器を汚したり、ゴミがたくさん出る傾向にあるからです。時間に余裕のある夜に美味しい食事を摂ってゆっくりと片付けて次の日に備えましょう。
登山におすすめ食事メニュー4:パスタ
登山食の幅が広がる
登山の食事メニューにパスタを選べるようになると幅も広がります。注意点としては自宅のようにたっぷりとしたお湯で茹でられないことと、標高が高くなれば芯が残りやすいということに注意が必要です。
事前準備しておこう
乾麺の状態で持って行くのであればスープスパゲティのようにして茹で汁を捨てない工夫が必要です。レトルトソースを掛けるのであればパスタを予め1時間程浸水させて凍らせておきましょう。現地では少量のお湯で茹でるだけで食べられるようにしておくとお湯を捨てる場所がない山でも安心して美味しいパスタを食べられます。
おすすめタイミング
パスタは昼食よりも夜ごはんに向いているメニューです。短時間でできるとは言え、クッカーを使用しますので昼食にすると片付ける手間が掛かります。朝食にする場合は前日夜に作り置きしておくことがおすすめです。
登山におすすめ食事メニュー5:丼もの
バリエーション豊富!
レトルトカレーと同様に温めるだけで美味しい丼ものが食べられるのは非常に元気が出ます。最近では牛丼だけでなく具沢山の中華丼や親子丼が簡単に食べられるので好きなメニューを持って行きましょう。
美味しく栄養チャージ
レトルトの丼ものは難しいことを考えなくても手軽に美味しい食事を楽しめます。タンパク質と炭水化物をまとめて摂取できるので栄養的にもおすすめです。
おすすめタイミング
丼ものも食器が汚れやすいため、夜ごはんに向いています。アルファ米と組み合わせれば手間も省けますので、昼食としてもよいでしょう。
登山におすすめ食事メニュー6:スープ
手軽にプラス!
お湯で溶かすだけで体が温まるスープは登山の強い味方です。直接火を使わなくても余ったお湯で溶かして混ぜるだけで美味しい一品を食事メニューに加えることができます。お好みのスープをいくつか準備して山に向いましょう。
時間と場所を選ばず
粉末スープは単調になりがちな登山の食事を楽しくさせる存在です。クッカーで直接火を使わなくても、コッヘルに粉末スープの元とお湯を注げばどこでも食べられ、味に変化をもたらすメニューになります。
おすすめタイミング
スープは朝食・昼食・夜ごはんといつでもおすすめです。食べ終わったコッヘルをパンで拭うようにすると後片付けも簡単に済みます。
登山食事メニューの考え方1:日帰り
日帰り登山
日帰り登山については食事メニューにあまり制約はありません。短い登山時間であれば火を使わない行動食だけでも計画できます。手の込んだ食事を計画してもザックに納まる食材と調理器具であれば冷凍の肉類をパッキングして簡易的なバーベキューを楽しむこともできます。日帰り登山の食事メニュー例を朝食・昼食と分けて解説します。
朝食
日帰り登山の朝食は主にコンビニで購入できるおにぎりやパンと言った糖質を補給できるメニューとなります。もちろん自宅から作って持って行ってもかまいません。おにぎり・パンだけでは行動中にバテてしまうおそれがありますので、すぐにカロリー補給できるアメやチョコレートを一緒に買い込んでおきましょう。
昼食
昼食もお弁当やレトルト食品を中心に自分好みの食事メニューを持って行きましょう。登山は日帰りでも普段より消耗するカロリーが高く、しっかりと食べなければすぐにバテてしまいます。行動食では即エネルギーに変わるものを、昼食ではタンパク質・炭水化物・ビタミンをバランスよく摂りましょう。
登山食事メニューの考え方2:宿泊登山
1泊2日
テントや山小屋を利用する宿泊登山の場合、日程が長くなるほど食事メニューに制約が出てきます。それは荷物の容量や食事に使用する食材の鮮度を保てないことに関連するためです。1日目は日帰り登山と同じように容量・鮮度にこだわらず好きなメニューを選びましょう。注意点としてはゴミが出にくいようにお弁当を避けることがポイントです。当然山にゴミを捨てる場所はありませんので、食べたあとのことまで考えてメニューを組み立てましょう。
1日目夜ごはん
季節にもよりますが、冷凍した肉をビニール袋でパッキングして夜ごはんはバーベキューにもできます。そのためにはバーナー以外にフライパンなどの準備をしなければなりませんので調理器具が多くなってしまいます。基本的にはアルファ米とレトルト食品の組み合わせで炭水化物とタンパク質・カロリーを補給します。
2日目朝食
2日目朝食メニューは素早く準備して行動できるようにできるだけ火を使わない食事を選びましょう。バーナーが冷めるまでパッキングができずに行動計画がずれ込んでしまうためです。逆に言うと早く起きてパッキング・食事・調理と逆算すれば優雅な朝食を楽しめるということになります。山では洗いものができないので、前日調理したクッカーに湯を沸かして雑炊にしたり、スープにしてパンでクッカーを拭うようにするとティッシュで拭き取るだけで簡単に綺麗にできます。
2日目昼食
2日目の昼食は準備する場合としない場合とに分かれます。それは下山予定時間と火を使わない行動食を食べながら行動するかによって変わります。お昼過ぎには下山していると言った場合には下山後に現地の名産品を昼食にすると言う楽しみ方も考えられます。夕方まで山に滞在している場合は行動食だけで通すか、昼食時間を設定します。その場合もあまり時間の掛からないインスタントラーメンやスープ類が食事の中心です。計画に応じて準備しましょう。
2泊以上
長期縦走など宿泊用のテントや水を大量に持ち運ばなければならない登山では食事も軽量化を測りながら必要なカロリーや炭水化物・タンパク質を補給できるような準備が必要です。今では美味しいフリーズドライ食品やレトルトがたくさんあるので難しく考える必要はありませんが、基本的にはゴミが少ない・カロリーが高い・調理の手間が少ないものを選びましょう。繰り返しになりますが、山はゴミを捨てる場所がありませんので出たゴミも帰るまで持っている前提で事前に不要な箱などは自宅で捨ててからパッキングします。
登山食事メニューの考え方3:栄養カロリー
必要カロリーを計算する
登山は他のアクティビティと違い長時間歩き続けます。いつも通りの食事ではあっという間にバテてしまい、動けなくなるハンガーノックと言われる状態に陥ってしまいます。登山に出掛ける前から朝食・行動食・昼食と必要なカロリーを補給し続けることが大切です。
カロリーの計算方法
登山に必要なカロリーは簡易的な計算となりますが、男性で400カロリー×行動時間、女性で350カロリー×行動時間を必要なカロリーとして計算しましょう。例えば6時間の行動計画だとすると男性で2400カロリー、女性で2100カロリーは最低必要になります。あくまで行動時間が目安となりますので、登山スタイルや1人1人の基礎代謝によって変化することに注意してください。
登山に必要な栄養1:炭水化物
ごはんやパンをはじめとした炭水化物は登山で行動するのに欠かせない栄養素となります。登山の食事を突き詰めればエネルギーとなる炭水化物とエネルギーに変換するためのビタミンB1があれば乗り切れることになります。
不足するとバテる
炭水化物はゆっくりとエネルギーに変換され、体を動かす力の源になります。すぐにエネルギーに変わる糖質と炭水化物を組み合わせてバテない栄養補給を心掛けてください。
登山に必要な栄養2:タンパク質
突き詰めると登山にタンパク質はなくても困ることはありません。しかし、タンパク質由来である肉類・卵・大豆は食事の幅を広げてくれます。美味しい食事メニューがあるだけで楽しみが1つ増え、モチベーションにもつながります。
筋肉痛予防に
初心者は山頂を目指して歩いているだけでも大変な運動となります。タンパク質を定期的に食事で補給すると素早いリカバリーにつながり、筋肉痛を予防できる可能性も高まります。行動食にタンパク質と糖質を補給できるプロテインバーを加えておいてもいいかもしれません。
登山に必要な栄養3:ビタミン
ビタミンは体のコンディションを整える栄養素として大切になります。代表的なビタミンであるビタミンB類やCが不足すると肌の調子や疲労が抜けにくくなってしまうことにつながります。日帰りであれば火を使わない行動食にドライフルーツを持って行くと手軽で便利です。
登山で不足しがち
登山では鮮度の保てない野菜や果物を持っていかないため、ビタミンが不足しがちです。1日、2日のビタミン不足であれば大した問題ではありませんが、気になる場合は気軽にビタミン類を補給できるサプリメントを持って行きましょう。携行する場合もそのままではなく必要な分量だけ小分けにして持って行くとザックの場所を節約できます。
登山に必要な行動食は?
糖質をスピードチャージ
登山は長時間動き続けるため、エネルギー補給が重要です。しっかりと休憩して食べるのではなく歩きながら、登りながら場所を選ばずに食べられる食事を行動食と言います。お腹が減る・疲れたと感じる前に水分補給と一緒にこまめに栄養補給するようにしましょう。
手軽に食べられればなんでもOK!
チョコレートやエナジーバー・エナジージェルなどが行動食として選ばれています。火を使わない・場所を選ばない・コンパクトですぐに取り出せるものでなおかつ、自分好みのメニューを準備して取り出しやすい場所に入れておきましょうう。
まとめ
美味しい食事で楽しい登山を!
登山は限られた容量・調理方法でメニューを考えなければなりません。基本的には朝食は火を使わないものを用意して食べながら行動します。昼食・夜ごはんは疲れた体をリカバリーするためにカロリーを意識し、タンパク質と炭水化物を補給します。6選して紹介した食事メニューを組み合わせて登山でも美味しい食事を楽しみましょう!
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