カボチャを育ててみよう
カボチャは夏野菜の代表的な品種でもあります。そんなカボチャには甘味の強い西洋系のカボチャと煮物などに適している粘り気のある日本カボチャ、形が面白いぺポパカボチャなどに分類されています。カボチャは基本的に初心者でも栽培しやすく、家庭菜園などでも人気があります。カボチャは栄養も豊富でカロテンやビタミンなどを豊富に含んでおり、人気の高い野菜でもあります。カボチャの種類を選ぶ際は、自分好みの品種を選んだり、栽培できる場所の大きさによってカボチャの品種を選ぶのがおすすめです。狭い場所での栽培は、小さなカボチャを育てるのが良いでしょう。
カボチャは一株でどれくらい収穫できるのか
カボチャが初心者でも栽培しやすいと言われる理由は、土壌病害に強いからです。さらに1株から5個から6個のカボチャを収穫することができるので、少ない株数でもたくさんのカボチャを楽しめます。その一方で、カボチャはツルが伸びてそこに実をつけるので、つるが伸びるスペースの確保が必要になって来ます。カボチャはつるで大きくなる野菜なので、その点を踏まえてぜひ家庭菜園や畑の場所を確保してみて下さい。
カボチャの育て方のポイント
カボチャには種類があると紹介しましたが、種類によって適している環境も少し違って来ます。例えば、西洋カボチャは冷涼で乾燥した環境を好みます。それに比べて日本カボチャは高温多湿でもすくすく成長します。そしてぺポパカボチャは耐暑性があるので、暑い夏でも栽培しやすいです。カボチャは特に土質を選ばずどんな場所でも栽培が可能な野菜なので、畑は家庭菜園などそれぞれの場所でも栽培可能なのです。
日当たりが良い場所を好む
カボチャはどのような土質の畑や家庭菜園でも栽培できると紹介しましたが、日当たりの良い場所を選んで栽培しましょう。日当たりがよいとカボチャはぐんぐん育っていくからです。カボチャがどんな場所でも栽培しやすいのは、カボチャは根を広く張るので、他の野菜とくらべて肥料を吸収しやすいからです。
カボチャの育て方①:栽培時期
カボチャの栽培を始める前に基本的な栽培時期を紹介します。カボチャは地域や品種によっては栽培時期には違いが出てきますが、だいたい3月の下旬ごろから種まきをして苗にし、4月の下旬ごろに畑や家庭菜園に植え付けを行い、7月から8月の夏の時期に収穫します。カボチャがどんどん大きく成長していく姿は見ているだけでも嬉しくなって来ます。ぜひ夏の時期に向けてカボチャの栽培にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
カボチャの育て方②:種まき
カボチャの種まきはポットを使う方法と直接畑や家庭菜園に種を撒く方法があります。ポットに種まきをして苗を育てる場合は、12㎝のポットを用意してそこに1粒か2粒のカボチャの種を撒きます。その際、種を埋める深さは1㎝ほどが良いでしょう。種を入れたら軽く土をかけてたっぷり水やりをしておきます。後は、ポットを暖かい場所に置いておけば芽が出て苗が完成するのです。
直まき
畑や家庭菜園に直接カボチャの種をまく直まきも場合もポットと同じく深さ1㎝ほどに種をまきます。そしてホットキャップをしておくのが良いでしょう。その際、上の部分に穴を開けて換気ができるようにしてみて下さい。種から芽が出て苗が大きくなってきたら、ホットキャップを外すようにします。ポットも直まきもしっかり苗にするためには保温が大切になってくるので、温かい環境を作ってあげて下さい。また、直まきの場合は、後で植え替え作業を行いたくない場合は、しっかり間隔を持って種を植えていくと良いでしょう。
カボチャの育て方③:土作り
カボチャなどんな土質でも育ちやすいと紹介しましたが、できるだけカボチャに合った土作りをしておくとカボチャはより成長しやすいでしょう。カボチャの苗を植え付けする前に土質を良くしておくのをおすすめします。水はけのよい土が良いと言われており、植え付けを行う3週間ほど前に畑や家庭菜園に堆肥を入れ、2週間前に石灰を入れて土の環境を整えておくといいでしょう。さらに苗の植え付けを行う1週間前には、肥料を入れてあげカボチャの苗を受け付けしやすいように畝を作ってあげると良いでしょう。
粘土質の畑などはどうするか
カボチャを植え付けする畑や家庭菜園の土質が、粘土質の場合は、もみ殻堆肥など有機物を入れてあげると水はけのよい土質になります。また、畝を作る際は、幅を80㎝ほどにし、株間も90㎝ほど取るのを目安にしてあげると良いでしょう。しっかり間隔を取っておかないと、カボチャはつるがどんどん伸びて隣同士の間隔が保てなくなって来てしまうので、注意して間隔を取りましょう。
カボチャの育て方④:植え付け
ポットで苗を作ったカボチャは本葉が4枚から5枚になったのを目安に、畑や家庭菜園に植え付けして行きます。カボチャは成長するにあたって、つるが広がるので、広いスペースが必要になります。だいたいカボチャの苗と苗の間隔は90㎝以上あけるのが理想的と言われているので、その間隔を目安に畑や家庭菜園の広さを確保してみて下さい。さらにあまり広さを確保できない場合は、立体栽培と言う方法でカボチャを栽培することも可能です。立体栽培の場合は、苗と苗の間隔は60㎝で良いです。それぞれの畑などに合わせて間隔に合わせた栽培方法を選ぶのもおすすめです。
立体栽培とは
立体栽培とは、カボチャのつるを支柱やネットなどを使ってつるを誘導して縦に成長させていく方法です。縦につるを伸ばしてしていくことで、スペースが確保できなくてもカボチャの栽培を楽しむことができます。地這い栽培でも立体栽培でも、カボチャを植え付けする前は、ポットの苗を水につけて吸水させてから植え付けするか、植え付け後にしっかり水やりを行うか、水をたっぷりカボチャの苗に与えるようにしましょう。さらに植え付けをした最初は、寒い日もあるかもしれないので、トンネルを植え付けした場所に被せて、寒さ対策をしてあげるのもおすすめです。
カボチャの育て方⑤:敷き藁マルチ
カボチャの苗を植え付けしてしばらくすると、株元からつるが伸びてきます。そしたら敷き藁マルチをしてあげるのがおすすめです。敷き藁マルチをひく理由は、つるが藁に巻き付くことで、地面にカボチャの苗が固定されるので雨や風に強くなるからです。さらにカボチャの実が収穫時期を迎えるまでに、藁が畑や家庭菜園にひいてあると食害やカビの侵入を防いでくれます。カボチャを順調に育てる為の病気予防としてもおすすめです。
カボチャの育て方⑥:剪定
カボチャの実を大きく育てる為には、剪定である整枝と摘心をするのが良いでしょう。だいたいカボチャの苗の本葉が5枚から6枚になった時期を目安に、つるの先端を剪定します。カボチャのつるの先端を剪定することで、子づるにも栄養が行き、すくすくと成長します。さらにカボチャの葉が多すぎると、うまく光合成が行えず、成長の妨げになるので、葉が混みあわないように実がついていない葉や枝を剪定し、風通しをよくしてあげると良いでしょう。剪定して風通しがよくなると、病気の予防にもなるのでおすすめです。必要のない枝や葉を上手に剪定することで、カボチャの実に栄養が行きやすくなるのでぜひ剪定を試してみて下さい。
カボチャの育て方⑦:追肥
カボチャのつるの長さが長くなってきたら、畝の両肩に肥料をまき、追肥します。使う肥料は、化成肥料がおすすめです。だいたい化成肥料を1握りほど株元から40㎝ほど離れたところに散布するのが良いでしょう。そうすることで、カボチャに肥料の栄養が行くので、より実の成長につながります。また、肥料をまく際に、余分な枝や葉があったら剪定をしてあげるのも良いでしょう。剪定をすることで、間隔を保ったり、余分な枝に葉に栄養が行くのを防げるので良いカボチャを育てることができます。
カボチャの育て方⑧:人口受粉
カボチャはだいたい梅雨の時期ぐらいから花が咲き始めます。また、カボチャは受粉をすることで、実が大きく成長するので、必ず受粉を行いましょう。基本的に受粉とは、ハチなどの虫が花から花へと飛び移り受粉させてくれるのですが、確実に受粉してカボチャの実を着果させるには、人工受粉を行うのが良いでしょう。最近では、場所によっては虫が少なく自然受粉は難しくなってきているので、人工受粉をしておくのが、より正確にカボチャの実をつけることに結び付くでしょう。
人工受粉のやり方
人工受粉は雄花を取り、花びらをちぎって雄しべだけの状態にします。それを雌しべの先端にこすりつけて受粉させます。雄花なメバナの見分け方は、花の下に膨らみがあるのが雌花でないのが、雄花と覚えておくといいでしょう。人口受粉を行う際は、早朝にするのがおすすめです。日が高くなると花がしぼんでしまうので、しっかり開いている早朝が1番受粉には適しているのです。うまく受粉できなかった実がやがて自然に落ちてしまいます。
カボチャの育て方⑨:摘果
カボチャはだいたい1つのつるに2個着果するのが良いでしょう。それ以上の数になると栄養が全体に行き届かなくなり、良いカボチャが出来ません。その為、ミニカボチャの場合は1つのつるに3個、大きいカボチャを収穫したい場合は、1つのつるに1個を目安にし、他の実は早めに摘果してあげましょう。そうすることで、よりカボチャの品質がよくなります。せっかく受粉できたカボチャを摘果するのは、もったいないと思う人もいるかと思いますが、そのまま育てると小さなカボチャになってしまうので、ここは、バランスを見てカボチャを摘果してみて下さい。
カボチャの育て方⑩:2回目の追肥
カボチャの実が直径5cmぐらいになった時期に、さらに肥料を追加します。肥料を与える場所は、株と株の間隔の間で、使う肥料は1回目の肥料と同じく化成肥料です。カボチャの実が成長してくる時期にさらに肥料を追加することで、栄養が行き届き実がより大きく成長してくれます。カボチャの肥料を与える時期は、土作りの時期と植え付け後の時期と、実が大きくなってきた時期の3回です。ぜひ肥料を定期的に与えて、丈夫で大きなカボチャを収穫してみて下さい。
カボチャの育て方⑪:玉直し
地這い栽培の場合は、バランスよく日が当たらないので、綺麗に色づかないことが多いです。それは、カボチャの地面に面している部分が黄色くなってしまうからです。決して味には違いがないのですが、見た目を良くするために、カボチャに色がついて来たら、玉直しと言ってカボチャを動かして日を平等に当ててあげると良いでしょう。そうすることで、バランスよく綺麗な色が付きます。この玉直しを行う際は、あまり動かし過ぎるとヘタが取れるので注意しましょう。
カボチャの育て方⑫:収穫
カボチャはだいたい花が咲いてから45日ほどで収穫するまでの大きさに成長します。収穫に適した時期の合図は、カボチャの首の部分が茶色くコルクのようになっていることです。さらに爪が皮に食い込まないくらい固いと良いとされています。そうなったらハサミを使ってカボチャを収穫して行きましょう。カボチャは重たいですが、ハサミを使えば簡単に収穫を行えます。早く収穫しすぎても固く美味しくないので、適した時期をよく見極めて収穫するのが良いでしょう。
カボチャは完熟させるとより美味しくなる
収穫をしたカボチャは早く食べたいと思う人も多いと思いますが、実はすぐに食べるのではなく、風通しのよい場所に置いて追熟させるのがおすすめです。だいたい収穫してから2週間から1ヵ月ほどでさらにカボチャの甘味が増します。この追熟を行うことで、よりカボチャを美味しく味わうことができるので、すぐに食べたい気持ちを抑えて、1度カボチャを涼しい場所で保管してみて下さい。さらにカボチャは収穫した後も3ヵ月程保存が可能です。ぜひ収穫したカボチャを追熟させながら、美味しく味わってみて下さい。
まとめ
カボチャは苗の間隔を守ったり、しっかり肥料を与えたり剪定をすることで初心者でも失敗なく栽培することができます。また、ちょっとした工夫をすることで、害虫対策もできるので、農薬などを使わなくても栽培することができるでしょう。カボチャはつるに実がなるタイプなので、比較的栽培には広い範囲を必要としますが、立体栽培なども可能なので、家庭菜園などでも十分に栽培が可能です。ぜひカボチャ栽培のポイントを抑えて、自宅で大きなカボチャを栽培してみてはいかがでしょうか?きっと収穫の時の喜びもひとしおです。
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