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【連載】夏の暑さにも負けないカンナ!カンナの花言葉を解説

暑い夏に負けない情熱の花にたとえられるカンナ。太陽に負けず誇らしげに咲く花姿には、夏バテにも負けぬ底知れないパワーを感じます。月曜連載、花と花言葉。今週は夏の太陽が似合うトロピカルな印象のカンナの花言葉を解説。お釈迦様にまつわるカンナの誕生説も興味深い話です。
2020年8月28日
ティンカー・ベル
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目次

花言葉に由来するカンナの特徴

コロンブスによってヨーロッパに伝わった花

https://www.photo-ac.com/main/detail/2750698?title=%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%8A

ヒマワリやハイビスカスと並び、暑い夏の太陽がよく似合うトロピカルな印象をもつカンナは、コロンブスの新大陸発見以降、マリーゴールドやヒマワリなどと共に、コロンブスがヨーロッパに持ち帰った、南アメリカや熱帯アジア原産の植物の1つです。カンナ科カンナ属の花で、学名は Cannaと表記します。

「壇特(ダントク)」という和名の由来は

Photo byTony_H

英名は学名と同じ「canna」、もしくは「Indian-shot」と呼ばれています。和名は「花かんな」とか「檀特(ダントク)」と呼びます。「壇特(ダントク)」という呼び名の由来は、カンナの誕生説の中のお釈迦様にまつわる話の中に出てくる壇特山に結び付けたインドの花という意味から由来しているという説があります。

花色も種類も多彩

カンナというと鮮やかな赤い花色のイメージがありますが、花色は多彩なのがカンナの特徴の1つ。赤、オレンジ、黄色、ピンク、白、そして複色のものもあります。どの色合いも照りつける太陽の似合う鮮やかな花色です。一般的に見かけるカンナは全て園芸種で、草丈が2mくらいにもなる高性種や、草丈の短い矮性種(わいせいしゅ)、また葉の色を楽しむ種類もあります。誇らしげな花姿が特徴的ですが、花に香りはありません。

カンナの開花時期

カンナと言えば開花時期は夏!

Photo by coloredby

花言葉の由来にもなるカンナの特徴は、夏の暑さに負けない情熱的な花姿。そんなわけで、もちろんカンナの開花時期は真夏の7月~9月です。最も暑い夏の炎天下に咲き続ける、太陽の似合う花として知られています。耐暑性、耐寒性に優れ、高温多湿に強い特徴を持っているので、日本の気候によく合い、育てやすい球根花として親しまれています。日本では歩道沿いの花壇などでもよく見かけます。どの種類もほとんど開花時期は同じです。

花びらに見える部分は雄しべ!

大きな花びらが魅力的なカンナですが、実は私たちが花びらと思って観賞している部分は、雄しべが変形したもので、本当のカンナの花びらというのは、萼(がく)の内側にある先のとがった細長い形をした部分です。カンナは雄しべを6本だし、その中で1本だけ残し、残りの5本は変形して花びらのように見える部分になります。


カンナの花言葉とその由来

「情熱」「快活」

暑い夏に見ごろを迎えるカンナの花言葉は「情熱」「快楽」。どちらもその由来は、真夏の太陽の下で誇らしげに咲く花姿の、見た目に印象から付けられた言葉だと言われます。特に赤いカンナは、真っ赤に燃えるようなその花色が由来して「情熱」という花言葉を持ち合わせています。また「快楽」という言葉は、花びらが大きく華やかな姿から、若い恋人同士のように明るく楽しげに見えることが由来していると説もあります。

「妄想」

Photo by coloredby

カンナの花言葉には「妄想」という言葉もあります。この花言葉の由来は、カンナの花姿が幻想的だという、見た目の印象から付けられた言葉だという説があります。確かに、カンナを観賞すると、その花姿は、どの色もとても幻想的で魅力的な花姿に見えます。

「笑顔」

Photo byVictoria_Borodinova

カンナは「笑顔」という可愛い花言葉も付けられています。「笑顔」という花言葉の由来は、種子が堅くて、楽器のマラカスや、赤ちゃんをあやすときに使う玩具の「ガラガラ」などに使われることが由来しているのだとか。楽しい笑顔をもたらす種子の使い方が由来して「笑顔」という花言葉が付けられているそうです。

「命の再生」

Photo byuroburos

あまり知られていないカンナの花言葉に「命の再生」という言葉があります。先週の、月曜連載、花と花言葉でご紹介したアサガオと同様に、第二次世界大戦末期の1945年8月6日、広島に原爆が投下され、焼け野原になった広島で、翌月に真っ赤な花を咲かせ、命を吹き返した花の1つがカンナであったそうです。

花言葉と共に由来も忘れてはならない!

Photo byPredra6_Photos

原爆投下後、広島の焼け野原になった跡地に花を咲かせたカンナの姿は、人々に生きる勇気と希望を与えたと伝えられています。当時の映像は朝日新聞のカメラマンが記録に残し、「平和の象徴」とされているそうです。忘れてはならない日本の歴史の中から生まれたカンナの花言葉。後世に伝え残したい日本の歴史の由来と共に、心に刻んでおきたい花言葉です。

花言葉に由来するカンナの誕生説とは


釈迦伝説が由来するカンナの誕生説

Photo byvoltamax

原産国の熱帯アジアのインドでは、カンナの赤い花色は、仏様の傷から流れた血の色だという誕生説があります。同じ内容でミャンマーに伝わるカンナの誕生説は、もっと詳しく解説されています。それは仏教の開祖であるお釈迦様(仏陀)の弟子が、お釈迦様の高名を妬み、お釈迦様の命を狙っていたという話から始まります。

お釈迦様の流した血から誕生した花

Photo by Manel

お釈迦様が旅に出かけるのを知った、お釈迦様の弟子の1人であった堤婆達多(ダイバダッタ)は、山の上で待ち伏せをしてお釈迦様が通りかかった時を狙い、山の上から大岩を突き落としたのだとか。運よく大岩はお釈迦様に当たる前に砕けましたが、その破片で、お釈迦様は足にケガを負いました。この時お釈迦様が流した血は大地にしみ込んでいき、そこから芽が出て真っ赤な花が咲いたのだと。こうして咲いた花がカンナの誕生説とされています。

誕生説から由来する花言葉は「反逆の罪」「不遜」

お釈迦様に嫉妬した弟子が投げつけた大岩の破片でお釈迦様が怪我をし、その時流した血からカンナが誕生したという、カンナの誕生説から由来するカンナの花言葉は「反逆の罪」「不遜」という言葉です。「不遜」とは、思いあがった態度であるさまを意味する言葉です。「不遜」とは、お釈迦様の力をねたんだ弟子の思いあがった気持ちが由来する、カンナのネガティブな花言葉。ちなみに伝説の最後に語られているのは、この後、堤婆達多(ダイバダッタ)は地獄に落ちたとされています。

日本の気候に合うカンナの育て方のコツ

日当たりの良い場所で育てよう

猛暑続きのバテ気味の日々に、庭に元気いっぱいに咲くカンナからパワーをもらってはいかがですか。春植えの球根花であるカンナは高温多湿に強く、日本の気候によく合う、ガーデニング初心者でも大変育てやすい花です。地植えする場合は、日がよく当たり水はけのよい場所で、また鉢植えは日当たりの良い場所で管理して育てましょう。

水やりは土が乾燥した時に!

こまめに水やりをしなければならない植物もありますが、カンナは地植えのものは自然の降雨に任せておけば大丈夫。毎日水をやる必要はありませんが、その年の気候によって降雨量が少なく、乾燥が続く場合は、たっぷりと株の根元に水を与えてください。鉢植えのものは、用土が乾いたら、鉢の底から水が出てくるくらいたっぷりと水を与えます。

高性種は早目に支柱を立てる!


カンナの高性種は茎丈が1m~2mくらいになります。背が高くなるので、雨風、台風などによって倒れてしまうこともあります。防止策として早めに支柱を立ててあげると、美しく花を楽しめます。日本の場合は8月中旬から9月に台風が多く通過するので、台風の被害を防止するためにも早めに支柱を立てて支えてあげましょう。

球根花なので冬は地上部は枯れる

Photo byJamesDeMers

球根花なのでは、冬は地上部が枯れて休眠します。鉢植えのものは地上部が枯れたらそのままで構いません。また関東より西の暖かな地方の地植えのものは植えっぱなしでも問題ありませんが、寒い地方ではマルチングをしたり、寒冷地では秋に掘り上げて球根を乾燥保存して、春に植え付けします。

気になる病害虫について

Photo byfrancok35

カンナは、ほとんど病害虫の心配はありません。カンナのように真夏に咲くトロピカル系の花は、全般に病害虫の心配はありませんが、時として葉の裏などにアブラムシやヨトウムシが付く場合があります。害虫を見つけたら、すぐに取り除き、また毎回見かけるようなら、市販の殺虫剤で駆除しましょう。

花言葉を知ってカンナを観賞しよう

Photo bysandid

誕生説から由来する花言葉は、ネガティブな言葉ですが、妬みを持ち地獄に落ちた釈迦の弟子の終末を心に刻んで、カンナを見て、人をねたまず、おごった気持ちを捨て、日々を送りたいものです。南国を思わせるカンナは日本の気候によく合う育てやすい花です。暑い夏の太陽がよく似合うカンナのポジティブな花言葉は、暑さも吹っ飛ぶ元気の出る花言葉。今年の夏は、花言葉を知って、カンナを観賞してみてください。 

カンナについてもっと知りたい方はこちらもチェック!

当サイト「暮らしーの」ではカンナの情報を他にもまとめています。ご自身のお庭でカンナを育てたい方におすすめのカンナの育て方や手入れの仕方などの情報をまとめています。もっと情報を知りたい方はこちらもチェックしてみてください。