ジャガイモを育てたい?
美味しいジャガイモの由来
今ではすっかり定着して、日本食にも無くてはならぬ存在となっているジャガイモ。安土桃山時代にオランダ人が長崎に持ち込んだことが始まりとされ、名前はジャワのジャガトラ港から来たことに由来すると言います。丸々として美味しいジャガイモは、食べるために育てるのも楽しみです。
基本を覚えれば栽培は簡単
数多くの野菜の中でも、育て方が簡単な方に含まれているジャガイモ。ジャガイモは基本となる大切なポイントさえ抑えておけば、初心者であってもいきなり大収穫を目指すこともできます。他の野菜栽培の足がかりとして、家庭菜園でこっそり初めてみても良さそうです。
畑だけでなくプランター栽培も
残念なことに自宅にまとまった畑がないんですよと嘆く奥さまでも、ジャガイモ栽培を諦める必要はありません。小さな区画があればokですし、都市部のマンションのベランダでも、プランターを使う育て方も可能だからです。どこでも簡単なジャガイモ栽培、実現してみませんか。
ジャガイモの育て方①植える時期
春に植える
真っ先に選んでみたいのが、ジャガイモを春に植える栽培の方法です。特に春の育て方がおすすめできるのは、気温10度台の涼しい気候から、ジャガイモをすくすく育てられるため。春は害虫も少ないので、順調な発育が期待できます。関東の場合、3月中旬から4月下旬に植えるようにするのが基本です。
夏に植える
そしてジャガイモの栽培は、ほぼ1年に渡り楽しめるのが魅力。2度目のジャガイモ栽培は、真夏から始められます。夏からの育て方を実行する場合、多くの場所では炎天下になってしまうので、お昼の作業は避けたいところ。しかし土づくりからのポイントを踏まえれば、栽培はスムーズです。
ジャガイモの育て方②日当たり
日当たり良好な場所が推奨
特大サイズなジャガイモ栽培を目指す場合には、他の何よりも日当たりが重要です。周囲に家屋や樹木など、日光を遮る障害が無いこと。それが最高なジャガイモの育て方を実現する日当たり条件となります。庭の中でも一番日当たり良好な場所を、今から探してみてください。
半日陰でも可能
もし自宅の庭が半日陰状態だとしても、ジャガイモは育てられます。ただし1日に5時間以下の日当たりでは、大きなジャガイモの収穫は望めません。しかし小ぶりなものは収穫できるので、畑作りは進めて問題ナシです。半日陰の育て方では日光が少ない分、手入れをきちんとして目一杯の生育を促します。
完全な日陰は駄目
その一方で完全な日陰状態が続いてしまうジメッとしたお庭は、ジャガイモ栽培に向いていません。日陰に植えると発芽して葉っぱも出るとは言え、日光が当たらなければ土中の実が大きくなれないのです。日陰の場合はジャガイモを諦め、ミョウガなど陰性の野菜を選んで育てるのをおすすめします。
ジャガイモの育て方③種芋の用意
最適な種芋を用意する
栽培する上で最重要な1つとなっているのが、ジャガイモの種芋です。もしジャガイモの春植えからの育て方を選ぶ場合、冬季のうちから種芋として用意しておくのが大切。スーパーで市販されているジャガイモを数ヶ月も放置しておくだけで、立派な種芋は完成しています。
十分に発芽させた状態とする
状態の良好なジャガイモの種芋を見分けるポイントは、皮の表面で発芽した状態であるかどうかです。もし種芋として用意しても、表面に芽が出ていなければ葉や根を大きく伸ばせないことに繋がります。だから順調な育て方をする上では、発芽状態を観察してみることが大切です。
準備する種芋の量
小さい種芋なら丸ごと使いますが、大きい種芋は分割して植えるのが通常です。畑の畝1mにつき通常サイズのジャガイモは2個と考えると計算しやすくなります。畑の畝の合計が10mなら20個の種芋が必要です。小さな畑なら、それほど多く用意する必要はないので、お金もかかりません。
ジャガイモの育て方④土づくり
最適な土づくりの基本
畑での作業の最初は、ジャガイモの育て方にピッタリな土づくりから始めます。邪魔な雑草があれば除去する必要があるし、酸性の土壌ならばアルカリ性に変える必要もあり、栄養が足りないなら腐葉土を混ぜ込みます。そして土は柔らかいことが求められるので、念入りに耕す土づくり作業が大切です。
畑を耕す方法
地中の深くまで根を伸ばし、ゴロゴロと実らせてくれるジャガイモ。だから理想的な育て方では、地表から深さ30cm程度まで土を耕しておくのもポイントです。初心者なら筋肉痛も覚悟で鍬(くわ)を使って耕す方法は基本ですが、もし鍬がなければスコップを使って耕すこともできます。
苦土石灰を混ぜよう
耕している畑が酸性ならばジャガイモにとっては良くないため、苦土石灰を使って土壌改良する必要があります。混ぜ込む石灰の分量については、1㎡あたり100g程度が適切です。ジャガイモの土づくりにぴったりな石灰は、ホームセンターや通販で簡単に入手できます。
ジャガイモの育て方⑤溝と畝
畝を作る意味
土づくりの仕上げとして、畝は高く広く作ることが、ジャガイモの上手な育て方に直結しています。それはジャガイモ用に畝を高く作るほど、水はけを良くできるのがまず1つの理由。そして畝を高く広くすることで、ジャガイモの実を成長させる助けにもなるためです。
溝と畝のサイズ
種芋を植える溝を、先に作ってみる方法がおすすめです。ジャガイモの溝は40cm程度の間隔で作るのが大切なポイント。植えた後の畝は高さ20cm、幅40cm前後とします。畝の間隔を大きく空けて作るのは、育て方を進める時に作業通路として使う理由や、葉っぱを茂らせる空間確保の意味があります。
溝と畝を作る方法
畑作りは厳密に測定しなくても構いませんが、初心者でもできるだけ真っ直ぐ見栄えよい畝を心がけます。長さ40cm程度の木の枝を置いて、溝や畝の幅と間隔を測ることができます。小さなジャガイモ畑でもピンとロープを張って溝を作り、曲がっているところを微調整する手法もおすすめです。
ジャガイモの育て方⑥種芋を植える
種芋の使い方
いよいよ準備しておいた種芋の苗を用い、ジャガイモを植える作業を始めます。種芋は小さいものならまるごと1個使って構わないものですが、大きいものはナイフなどで分割するのが通常です。半分にするだけでなく、1/3や1/4に分割しても、定植に問題ない場合もあります。
植える間隔は30cm程度
左右上下に40cm程度も成長するジャガイモなので、適度な間隔を開けて種芋を植えるのがポイント。その間隔は30cmほどで良く、この場合も30cmの木の枝などを置いてジャガイモを植える場所を測ります。あまり近接させる育て方だと、葉っぱが重なって生育に良くない状況を考えてみてください。
水やりを十分に
植えたばかりの種芋には、たっぷり水やりが不可欠です。水を十分にあげることで、ジャガイモは根っこを四方にぐんぐん伸ばし始めます。しかし水やりが重要なのは、最初の段階だけ。ジャガイモはそれほど頻繁に水をあげなくても、雨水だけで成長を加速させていきます。
ジャガイモの育て方⑦元肥
元肥を用意する
種芋を畑の溝に置いたら、すぐに土を被せても良いわけではありません。初心者からジャガイモを大きくする重要ポイントに、元肥を入れるという行動があります。元肥を入れる育て方をすることで、葉っぱは大きく、簡単に巨大なジャガイモを実らせる助けになるので、うっかり忘れてはいけません。
元肥の入れ方
元肥をジャガイモの種芋のすぐ横に置くのが、成長させるために大切なポイント。元肥は野菜用の有機肥料を購入しても良いですが、自家製の腐葉土を入れてみても構いません。育て方に悪影響が出ないよう、化成肥料の場合はひとつかみ程度とするのが無難です。
ジャガイモの育て方⑧芽かき
芽かきで栄養と日当たりを集中させる
じゃがいも(ピルカ)の芽かきと土寄せ完了
— チーフ (@SW_Chief) May 5, 2019
今のところすごく順調#家庭菜園 pic.twitter.com/RLiKGF0vhW
全体の芽が5~10cmに達しているあたりで、芽かきを行います。ジャガイモの育て方で芽かきが重要なのは、不要な芽を排除して1本の芽に日当たりと栄養を集中させるためです。より立派な葉を伸ばす助けになるので、初心者からであれば1回程度はやっておいて損はしませんが、やりすぎは禁物です。
芽かきの方法
じゃがいものキタアカリです?
— お魚 (@jazioJoFzaQ281B) April 13, 2019
天気も良かったので芽かきしました(^^)
もうこの時点でBB弾サイズのじゃがいもができているんですね!
植えたら育つかな:thinking: pic.twitter.com/LGcaHkfWPQ
細くて状態があまり良く見えない芽を抜くのが、芽かきの基本です。最も良さそうな芽を残せばいいので、畑の初心者であってもとても簡単。ちなみに芽かきで排除したジャガイモの芽については、別の場所に植える育て方をしている人もいました。土づくりをして試してみたら楽しいかもしれませんよ。
ジャガイモの育て方⑨土寄せ
土寄せすることで成長を促進
ある程度までジャガイモの芽が大きくなってきたら、育て方のポイントになるのが土寄せの作業です。土寄せをすることでジャガイモの根っこを覆って保護し、初心者から大きく実らせる助けになります。土寄せは芽かきや追肥の時は勿論、気づいた時にやる程度で構いません。
土寄せの方法
畝の横の通路にある土を、ジャガイモの根っこ付近に土寄せします。育て方でも重要な土寄せについては、スコップより鍬を使うほうが効率的に進められます。この時ジャガイモの茎や根っこが、完全に隠れることを意識することが大切。初心者にとっても動作は簡単ですが、面積が広いと骨が折れる作業です。
大雨で土が流れやすいので注意
特に土寄せをしておきたいのが、大雨が降った直後です。ジャガイモの根っこの土が流れてしまっている場合があり、土寄せをしておかないと良い育て方ができません。雨の後の土寄せでは、土が足りなくなっている可能性もあるので、畑の片隅で土づくりをして付け足すということも考えてみてください。
ジャガイモの育て方⑩追肥
追肥の時期
育て方では追肥が重要になってきますが、最初の追肥はジャガイモの芽かきを行うのに合わせるのが良いです。2回めの追肥は植える作業から1ヶ月ほど経った段階で、最後の追肥は2ヶ月目に行うと効果を発揮します。追肥をあまり増やすといけないので、合計2回程度に押さえておく必要があります。
追肥の方法
追肥ではジャガイモの畝上を選び、茎の横数センチのところに肥料を置きます。育て方に必要な追肥はカリを中心とした栄養素のものを選び、量は手づかみ程度でokです。この追肥の作業が存在することも、ジャガイモ畑の通路を広く作っておいたほうが良い理由です。
ジャガイモの育て方⑪害虫
害虫に狙われるジャガイモの葉っぱ
【虫画像注意】
— ぼんじん (@Bonezine) June 28, 2020
今日もじゃがいもの葉をボッコボコにしている農業害虫たちを現行犯駆除してきました。可愛いかどうかとか、残酷かどうか、ではなくて、人間界と自然界のテリトリーの問題でして。
完全に無農薬でやってたらこんなもんでは済まないでしょうね? pic.twitter.com/YSFJQmDXDd
理想的な育て方の邪魔になる存在、それがジャガイモに付く害虫です。ジャガイモの葉っぱを好む昆虫はとても多く、地表のダンゴムシや小型のバッタ、テントウムシなどの幼虫が、葉っぱを食い荒らしてしまいます。葉っぱがなくなるほどにジャガイモの実の成長が阻害されるので、無視してはいけません。
害虫の駆除方法
この間植えたじゃがいも、大きくなってきました!(これからが長い:sweat_smile:)
— Casa Mallqui_lamafe (@lamafe_peru) January 11, 2020
実はこの辺りだとじゃがいもが病虫害にやられやすく農薬が必須と言われていますが、頑張って無農薬でいきます!とりあえず唐辛子水を散布しました。 pic.twitter.com/STClbUxNxx
害虫には人気の高い農薬を散布しても構いませんが、害虫が嫌がる天然素材を用いて駆除する育て方もできます。例えば竹酢液や木酢液、唐辛子液を希釈して、ジャガイモ畑全体に散布すると言う方法です。小さな畑であれば、手で害虫を掴んで排除するという、地道な作業も効果的です。
ジャガイモの育て方⑫収穫
収穫の時期
手塩にかけたジャガイモの育て方が上手く行ったら、収穫が楽しみ。関東では春に植えたジャガイモの収穫時期は、晩春から初夏の頃が普通です。真夏に植えたジャガイモは、晩秋から初冬の時期に行います。遅くなると土中のジャガイモが腐ったり虫に食べられるので、時期を遅らせないのがポイントです。
株を引っこ抜く
とりあえずジャガイモの株ごと引っこ抜く方法は、誰もが試してみたいところです。ジャガイモの実が、芋づる式にずるずる引っこ抜けるのが最大の魅力。数が多い育て方をすれば収穫も大変ですが、初心者の大人でも子供であっても、引っこ抜き作業は楽しいひとときになります。
スコップなどで十分深くまで探そう
簡単に土中のジャガイモは収穫できるとは言え、引っこ抜いた後が重要。ジャガイモは地中に数多く埋まっているので、畑の全てをスコップで掘り返す作業を行います。かなり深くまで実が成っているので、筋肉痛になるとしても掘り返して良く確認していく必要があります。
ジャガイモの育て方⑬保存
屋外での保存
無事に収穫できて育て方も一段落したジャガイモは、保存の方法も重要です。もし自宅に広い屋根や車庫があるなら、屋外で雨を避けられ、風通しが良い状態で保管できて好都合。土が付いたまま箱に入れて保管しますが、カビが繁殖したり、腐ったりしないよう、時々のチェックが重要です。
室内での保存
一方で育て方が上手くいったジャガイモを、室内で保管するのも一般的。洗って土はできるだけ落とし、よく乾燥させておく必要があります。部屋に置く場合は、日陰の風通しのよい場所で、ダンボール箱に入れて保管をします。冷蔵庫の野菜室に入れる場合は、念入りに洗っておくのがベストです。
ジャガイモのプランター栽培
深いプランターを用意
では初心者からできるジャガイモのプランター栽培についても、簡単にご紹介です。栽培時期や育て方の基本は変わりませんが、畑で行う作業とは色々と違いが出てきます。使う道具は深手の大きなプランターがベストですが、株を少なくするなら小さいプランターや植木鉢でも始められます。
土づくりから植え付けまで
身近で土の入手ができないなら、通販やホームセンターで野菜の土を購入するのがおすすめ。土づくりをしなくても、そのままプランターに入れてジャガイモの植え付けができます。育て方では元肥を入れるのがポイントで、プランターのサイズに合わせ、間隔を開けて種芋を配置するのがコツです。
日当たり良好な場所ならどこでも
とにかくプランター栽培の場合も、ジャガイモの生育を良くできる第一条件が日当たりです。ベランダでも軒先でも、一番日当たりの良い場所を選んで置きます。1日あたり5時間程度の日当たりを確保し、肥料や乾いたときの水やりを気遣うだけで、プランターでも十分な収穫が期待されます。
ジャガイモ栽培してみよう
簡単栽培で大収穫を目指して
ざっと目を通してみても、ジャガイモの育て方は初心者にとっても難しく考える必要のない、簡単なものと感じませんでしたか?土づくりから初めて、しっかりとした日当たりや土寄せや追肥をすれば、あれよあれよとぐんぐん育つ野菜です。収穫したら、色んなジャガイモ料理を楽しんでみたいものですね。
ジャガイモ料理が気になる方はこちらもチェック!
当サイトではジャガイモの育て方だけでなく、美味しい食べ方についても紹介しています。まだ試したことのない、極上のジャガイモ料理を作って食べたい方はチェックしてみてください。

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