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【連載】ヤマブキを飾って金運アップ!鮮やかな黄色の花のヤマブキの花言葉を解説

花の名が由来して「やまぶき色」という色の名ができたほど、綺麗な黄金色の花を咲かせるヤマブキ。月曜連載、花と花言葉。今週は今が見ごろのヤマブキをピックアップしました。ヤマブキの花言葉の由来と共に、ヤマブキにまつわる有名なエピソードや誕生説などを解説していきます。
更新: 2021年1月4日
ティンカー・ベル
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目次

花色が花言葉の由来となるヤマブキの特徴

ヤマブキはバラ科の植物

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「ヤマブキ」という花の名前が、鮮やかな黄色の色の名に使われるほど、花の色が魅力的なヤマブキは、バラ科ヤマブキ属の落葉低木です。学名はKerria japonicaといいます。原産地は日本及び中国です。別名はこの後説明する誕生説が由来となり「面影草(おもかげくさ)」とか「鏡草(かがみくさ)」と呼ばれています。開花の時期は4月から5月が見ごろの時期です。冬の時期は葉を落とし枝だけが地上部に残っています。

ヤマブキの種類

ヤマブキは1属1種の落葉低木で、花色は鮮やかな黄色の1色です。薄い花びらの5弁花なのが原種ですが、のちに花びらが八重咲きのものや、一重咲きでも葉に白い班が入っている種類も人気となります。ただ色の種類はどの種類も鮮やかな黄色の1色です。またヤマブキは、枝がしなやかに揺れる様子から昔は「山降り(やまぶり)」と呼ばれていたそうです。それが「ヤマブキ」と呼ばれるようになり、現在はこの名で呼ばれています。

ヤマブキから由来した「やまぶき色」という色名

絵具や色鉛筆の箱を開けると「やまぶき色」という色名が付いた絵具や色鉛筆を見ますが、この色名は、ヤマブキの花の色の特徴が由来して付けられた色の名前です。「やまぶき色」の絵具や色鉛筆を見つけたら、その色はこのヤマブキの花の色だと、この機会にご自身の知識に入れておいてください。

ヤマブキの誕生説

ヤマブキの別名の由来となる誕生説とは

Photo by quinet

ヤマブキの別名である「面影草」や「鏡草」は、室町時代の歌学書の中の物語に記載されている、ヤマブキの誕生説に由来する呼び名です。物語の内容は、奈良に住む1人の男性と京都に住む1人の女性が恋に落ち、愛情を深めていったのですが、男性の両親が二人の結婚を許さず、別れることになったのだと。別れの最後の日に2人は1つの手鏡を手にしてお互いの顔を映し合い「もし再会することがあったときは、この鏡を2人で取り出そう」とその鏡を垣根に植えて別れを惜しみました。


鏡を植えた場所に咲いた花

そののち、2人は再開することはありませんでした。しかし鏡を埋めたその場所から鮮やかな黄色い花が咲いたのだと。それがヤマブキの花だった。ヤマブキはこうして誕生したという物語であり、その話が由来となり、別名に「面影草」とか「鏡草」という呼び名が付いたと言われています。

ヤマブキの花言葉

「金運」「黄金」

花の形も可憐ですが、ヤマブキというと鮮やかな黄色の花色にインパクトがある花です。そのヤマブキの花言葉は、花色の印象から「金運」「黄金」という花言葉が付いています。時は江戸時代にさかのぼりますが、当時、やまぶき色は小判の色で富の象徴だとされていました。そのことが「金運」という花言葉の由来です。そして黄金色の金貨の色ということで「黄金」という言葉が付けられています。ヤマブキの花言葉を知ると、庭のヤマブキの緑色の葉の中から小判色のヤマブキの花がたくさん咲くと、金運に恵まれた予感を感じます。

「気品」「崇高」

ヤマブキは「気品」「崇高」という花言葉も持ち合わせています。緑の葉を付けたしだれた枝から黄金色の花が咲く、ヤマブキの見た目の特徴から付けられた言葉です。また野生のヤマブキが、野山に黄金の花びらを散らす様子からもこんな言葉でイメージされているのです。ヤマブキの黄色い色は鮮やかだけど品があるという印象から「気品」や「崇高」という花言葉が付き、これらの言葉もヤマブキの花色の特徴が由来しているヤマブキの花言葉です。

「ずっと待っていました」

ヤマブキの代表的な花言葉にはあまり紹介されていませんが、「ずっと待っていました」という花言葉も持ち合わせているヤマブキ。由来はヤマブキの誕生説が由来している言葉です。誕生説の物語の中の愛し合いながらも別れなければならなかった2人。ヤマブキの誕生説を知ると切ない思いを感じます。誕生説の物語では、この世では結ばれなかった2人ですが、愛する2人の顔を映した鏡を埋めた場所に咲いたヤマブキの花は、愛する2人が互いに思い合う気持ちに満ちたもので、このような言葉が付いているのでしょう。

ヤマブキの一重咲きの5弁花の花言葉は五福を表す!


一重咲きのヤマブキは、花びらが5枚付いています。5枚の花びらを持つ花を5弁花と言いますが、花びらが5枚付くことから五福を表すと言われます。5弁花の花に共通する花言葉は「長寿」「富福」「無病息災」「徳を好む」「天命を全うする」です。どの言葉も吉兆となる五福の言葉です。ちなみに梅の花も、桜のソメイヨシノも、それぞれの代表的な花言葉のほかに、5弁花に共通する五福の花言葉を持ち合わせています。

ヤマブキの花言葉にまつわる有名なエピソード

ヤマブキのエピソードが由来する花言葉は「学び」

古くから親しまれてきたヤマブキ。「万葉集」や「源氏物語」にも度々登場しています。ヤマブキの花が咲き終わる頃は春の終わりを感じる時期。よく目立つ黄色い花の色は、昔は貨幣の小判の黄金色と言われ、花言葉も「金運」と付くヤマブキには、室町時代から伝わる有名なエピソードがあります。ヤマブキが登場する歌の内容を知らなかった1人の武士が、己の恥を知って、その後熱心に学問、古歌を学び、のちには歌道の大家になったというエピソードです。そんなエピソードが由来し、ヤマブキには「学び」という花言葉もひそかについているのです。

室町時代の武将太田道灌にまつわる話

Photo byPexels

ヤマブキの有名なエピソードとは、室町時代の武将武田道灌(たけだどうかん)のエピソードです。内容はこんな話です。鷹狩りで出かけた道灌は、にわか雨にあい、蓑(みの)を借りに民家を訪ねたが、その家の娘は無言でヤマブキの枝を差し出したのだとか。道灌は声には出さなかったけれど腹をたてて帰えりました。ところがそのあと道灌は己の無知さをしり自分を恥じたのでした。

「後拾違和歌集」の中の歌に託した想いとは

「七重八重花は咲けども山吹の実の(蓑)一つだになきぞかなしき」これは平安時代後期の和歌集である「後拾違和歌集」の中の歌の1つです。この歌の内容は、七重八重にヤマブキの花は咲いても、実が1つもならないことは悲しですという内容です。ヤマブキの枝を道灌に差し出した民家の娘は、ヤマブキの枝にこの歌に想いを託して、「我が家にも、ヤマブキと同じように、悲しいことにお貸しできる蓑が1つもありません」ということを伝えたかったのだと知った道灌は、自分の無知を恥じたというエピソードです。その後道灌は熱心に歌を学び、のちに歌道の大家となったと言われています。ちなみにヤマブキの八重咲き品種の雄しべは花びらに変化し、雌しべも退化しているため、実が付かない特徴があります。

ヤマブキの育て方のコツ

水はけの良い場所ならよく育つ


Photo bywalkersalmanac

花言葉の数々は色の名前にもなるほど綺麗な黄金色の花色から由来する言葉の多いヤマブキは、花壇でも植木鉢に植えても楽しめる、育てやすい落葉低木です。ヤマブキの育て方のコツは、水はけのよい土に植えつけて育てること。そして水やりは土が乾きかけたら与えます。開花時期に固形肥料を与える程度で、肥料の心配はほとんどいりません。

日ごろのお手入れについて

日頃のお手入れでは、咲き終わった花は摘み取り、花が咲いた後の古い枝は、花後に30cmくらい切り戻してあげると、翌年の芽付きがよくなります。鉢植えで株が大きくなったものは春に株分けもしくは鉢を一回り大きいものに変えます。増やすときは花期が終わった7月に挿し木で増やせます。

ヤマブキの花言葉にあやかる金運アップ!

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花言葉というのは、人間の長い歴史の中で、古代の人が感じ取った花の意味や神秘さを表し、その花のシンボルとした言葉です。花の色が小判の色であって、富の象徴であったことから「金運」という花言葉を持つヤマブキ。緑色の葉の中から、鮮やかな黄色の花がたくさん咲くと金運に恵まれ、金運がアップしたように感じます。鮮やかな黄色でも品のある色です。花は大輪ではありませんが、バラ科のヤマブキは、ほかのバラ科の花と同様に、小花でありながらも気品があります。花期が終わった後は挿し木で増やせ、庭に植えたり植木鉢でも楽しめる、手間のかからないガーデニング初心者でも、また忙しい方でも大変育てやすい落葉低木です。花色が魅力のヤマブキの花。花言葉と共にあなたもヤマブキを楽しんでみませんか。

ヤマブキをもっと知りたい方はこちらもチェック!

当サイト「暮らしーの」では、ヤマブキの見ごろの時期や育て方の情報を他にも紹介しています。家庭でも綺麗に栽培する方法などヤマブキの情報をもっと知りたい方はこちらもチェックしてみてください。