ソファテーブルとは
ソファに合わせるテーブルとは、ソファに対してどの位置に配置するテーブルのことをいうのでしょうか。まずは、その点をご説明してまいります。
ソファの前に置くテーブル
ソファの前に置くテーブルにはさまざまな呼び名があり、日本ではセンターテーブルやローテーブル、ソファテーブルやリビングテーブルというのが一般的です。コタツや座卓もその仲間で、昔から食事に用いられてきました。また、応接室で接客時に使うことからコーヒーテーブルと呼ばれることもあります。
ソファの横に置くテーブル
一方、ソファの横に置くテーブルはサイドテーブルと呼ばれ、前に置くテーブルより幅は小さく、高さは高くなります。これはソファのひじ掛け(ひじ置き)の高さを計算して作られているためで、ソファに座りながらサイドテーブルの上に手を伸ばせるよう配慮されているからです。
ソファの後ろに置くテーブル
日本ではソファテーブルというとソファの前に置くテーブルを意味しますが、欧米では英語で“Sofa Table”というと、ソファの後ろに置いて使うコンソールテーブルのことを意味します。何十畳もある広いリビングに数台のソファを配置する欧米では、ソファのさみしい背景を飾るためにこのようなテーブルがあるのです。
ソファテーブルの選び方
欧米でのソファテーブルの選び方
欧米では、花やキャンドルを飾る台として、あるいはティーセットで客をもてなすための家具としてソファテーブルを選びます。ソファ前のテーブルでお茶を飲むことはあっても、食事には利用しません。また、サイドテーブルにスタンドランプを置き間接照明にしたり、ソファの背後に置いたテーブルを装飾する文化もあり、とてもおしゃれです。
日本でのソファテーブルの選び方
日本では、欧米に比べまだまだインテリアに対する意識が低く、ソファテーブルにオブジェを飾るような家庭はごくまれです。ソファに対するテーブル幅の割合や高さを決める際は、そこで食事やお茶を楽しむかどうか、また子供たちが勉強に使うかどうかをポイントにします。
サイズによる選び方
日本製のソファテーブルの多くは、機械による大量生産でコストを安くするため、決まったサイズで展開しています。テーブル天板のサイズは、大きいものだと幅135cmほど。次いで一般的なのが3人掛けソファに合うサイズで幅120cm、2人掛けソファだと幅90~105cmくらいが主流となります。
ソファに合うテーブルの選び方①
リビングの主役となるソファをまず決め、それに合わせてソファテーブルを選びます。自分たちのこれまでの暮らし方やリビングでの過ごし方を振り返り、ソファテーブルにどんな機能があれば快適に暮らせるか、つまり何を求めているのかはっきりさせることが、上手な選び方のコツです。
幅でソファテーブルを選ぶ
テーブルサイズの割合がソファの50%以上
リビングの広さに余裕がある場合、テーブルサイズの割合がソファの50%以上のものを置くのがベストバランスです。最も調和のとれた割合はソファの横幅の60~70%のテーブルで、例えば幅180cmのソファの場合、テーブルサイズは100~120cmとなります。このぐらいのサイズなら食事シーンにも対応可能です。
テーブルサイズの割合がソファの50%以下
テーブルサイズの割合がソファの50%以下のものを選ぶメリットは、空間を広く見せることです。サイドテーブルやおしゃれなデザインのミニテーブルを活用しましょう。小さいサイズのテーブルを置く場合、テーブル天板の高さがソファの座面より高いものの方がバランスよく見えます。
ソファに合うテーブルの選び方②
ソファ前に置くテーブルは、幅はもちろん高さも大事なポイントです。デザイン性を取るか実用性を取るかといった問題もあるかと思いますが、まずは一般的な考え方をご紹介してまいります。
高さでソファテーブルを選ぶ
ソファの座面よりテーブルが高い
一人暮らしの方やリビングが狭い方は、ソファ前に置くテーブルをダイニングテーブルと兼用している傾向があります。食事をしながらソファに座ってテレビを見るわけです。そのため、食事がしやすいよう、ソファの座面より高さのあるテーブルを合わせます。
ソファの座面よりテーブルが低い
ソファの座面よりテーブルが低いと、テーブルによる圧迫感が軽減され、空間が広く見えます。そのため、欧米に比べ天井の低い家屋で暮らす日本人は、ソファ、テーブル共に高さの低いものを選びがちです。ただ、ローテーブルを食事に使うとなると、ソファではなく床面に座った方が快適といえます。
ソファに合うテーブルの選び方③
素材の相性でソファテーブルを選ぶ
リビング全体の調和美を決定づけるのは、ソファとテーブルの相性だといっても過言ではありません。例えばファブリックソファに木のテーブルを組み合わせると、どちらも温もりを持つ素材なのでうまく調和し、刺しゅうのクッションやラグ、インテリアグリーンともしっくりなじみます。
ミスマッチのソファ&テーブル
例外的に、あえてテイストを変える上級者のインテリアテクニックもありますので、頭の片隅に入れておきましょう。特にモダンとクラシックの組み合わせ(例えばデザイナーズ家具とアンティーク家具の組み合わせ)は、相反するもののようでとても上品に個性的にセンスアップできます。
ラグとの相性でソファテーブルを選ぶ
例えばソファの前に、柄の美しいラグを敷いたとします。ペルシャじゅうたんを想像すると解りやすいでしょう。その繊細な模様を堪能するためにも、あまりサイズの大きな木製のソファテーブルを置くよりは、じゅうたんが透けて見える上品なガラステーブルがおすすめです。
ソファに合うテーブルの選び方④
一言でいえば、人々の暮らしの数だけ、ソファとテーブルの組み合わせが合ってもおかしくないのです。自分たちが快適に暮らせるソファとテーブルの使い方について、考えてみましょう。
用途でソファテーブルを選ぶ
食事の場としてのソファテーブル
「高さでソファテーブルを選ぶ」の項目でも触れましたように、ソファとテーブルをリビング兼ダイニングとして使用する場合、テーブルの高さが重要です。食事がしやすいよう一般的なダイニングテーブルと同じ高さ(約70cm)のテーブルを選び、ベンチタイプのソファを合わせると、快適に食事ができます。
移動できるソファテーブル
リビングがあまり広くないという方は、移動できるタイプのソファテーブルが便利です。サイズを割合の小さなものにするか、キャスター付きのテーブルを選びます。普段はサイドテーブルとしてソファ脇にスタンバイ、必要な時に手元に近づけて使うと省スペースです。
ソファに合うテーブルの選び方⑤
ソファに合うテーブルの選び方には、テイストだけでなく脚部の素材に着目した選び方があります。ソファの脚の素材とテーブルの脚の素材を同系のものにするのです。どのような組み合わせが合うのか、見てまいりましょう。
脚部の素材による選び方
選び方実例:1
木製の脚のソファに合うのは、同じ色の木を使ったテーブルです。できるなら素材を揃えるとよいでしょう。バーチ材、ウォールナット材、チーク材などさまざまな木の種類があります。材質まで揃えるのが難しい場合は、塗装色だけでも合わせるのがおすすめです。
選び方実例:2
アイアンなどメタリックな素材の脚のソファに合うのは、金属の脚を使ったテーブルです。ゴールドならゴールド、アイアンならアイアンというふうに揃えると完璧ですが、同色が見つからない場合、「金属」という素材のくくりだけでも合わせましょう。
ソファに合うテーブルの選び方⑥
ソファとテーブルの組み合わせとして、最も考えやすいのがインテリアテイストで合わせる選び方です。どのようなインテリアテイストがあり、どんなデザインのソファにどんなテーブルが合うのかご紹介してまいります。
インテリアテイストによる選び方:カジュアル
選び方実例:1
カジュアルなチェック柄やデニム地のソファは、若々しくフレッシュなイメージなのでナチュラルな木のテーブルが似合います。色は、フローリングの色と近いものを選びましょう。ラブソファ(2人がけソファ)一台だけ置く場合には幅広のローテーブルより、座面近くに引き寄せられるミニテーブルが似合います。
選び方実例:2
気さくなアメリカンスタイルのインテリアなら、どっしりと重量感のある座面の広いソファに、脚の太いローテーブルを合わせましょう。テーブル幅の割合は、ソファの5割以上7割以下がベストです。ホームパーティの際は大きなテーブルが活躍します。
ソファに合うテーブルの選び方⑦
日本でも最近人気の高いモダンインテリアは、モノトーンインテリア、グレートーンインテリアとも呼ばれます。ホワイト一色ではなく、グレーやブラックをうまく組み合わせることで空間に奥行を生み、インテリアを引き締めるのがポイントです。
インテリアテイストによる選び方:モダン
選び方実例:1
グレートーンでまとめたスタイリッシュなインテリアをご紹介します。座面の割合が広いロースタイルソファに合うのは、無機質な素材のローテーブルです。気に入った大きなサイズのテーブルが見つからない場合、この写真のようにテーブルを2台つなげると幅を持たせることができます。
選び方実例:2
モダンインテリアは基本的にモノトーンで構成されますので、木製のローテーブルは雰囲気を乱してしまいます。どっしりとした重量感のあるソファに合うのは、線の細いテーブルです。スクエアなオットマンを用意しておけば、急な来客時にトレイをのせてローテーブルとして使うこともできます。
ソファに合うテーブルの選び方⑧
クラシックインテリアには、王道のロココ調からアンティーク家具、レトロクラシック、クラシックモダンなど幅広いテイストがあります。床からソファの座面までの高さ、ソファテーブル天板までのの高さがやや高めなのが特徴です。
インテリアテイストによる選び方:クラシック
選び方実例:1
クラシックインテリアの定番ですが、ソファを中心に椅子や絵画がシンメトリーに配置されています。優雅な曲線美を描く主役級のソファに合うのは、ソファを隠さないガラス天板の小ぶりのテーブル。テーブル脚部のゴールドは、照明や絵画のゴールドと合わせられています。
選び方実例:2
こちらはシックな色合いのキャメルバックソファに、英国アンティークのバタフライテーブル(両サイドの天板を折りたたみコンパクトになるテーブル)を組み合わせたコーディネートです。家具の素材をマホガニーやウォールナットで揃えると、高級感が出ます。
ソファに合うテーブルの選び方⑨
北欧家具はシンプルなデザインで上質の素材を使ったものが多く、日本人から高い支持を受けています。一般にLDKが多い日本の住宅事情では、ひとつの空間内の家具、つまり食事用テーブルとソファテーブルのテイストを合わせることも大切です。
インテリアテイストによる選び方:北欧
選び方実例:1
ソファ前のローテーブルと、高さのあるサイドテーブル(ソファ横に設置)の種類を揃える定番の組み合わせです。ソファテーブル下にアクセントラグを敷くことで温かみが加わり、居心地の良い空間になります。家具の選び方のポイントは、シンプルなラインながらデザイン性の高いものを置くことです。
選び方実例:2
こちらは「北欧ヴィンテージ」と呼ばれるレトロテイストのインテリアです。シンプルな形の定番ソファに、タイル模様のローテーブルを組み合わせています。テーブル幅の割合がソファとほぼ同じうえ高さがあるため、コーヒータイムにおあつらえ向きです。
ソファに合うテーブルの選び方⑩
ブルックリンとはアメリカ・ニューヨーク州の区の1つで、倉庫や古い建物、カフェなどが並ぶ街です。そのスタイルはヴィンテージ感が最大の特徴で、壁材に古びたレンガやタイル、コンクリートなどを使い、家具には無垢材や味わいのある皮革など男らしい素材を用います。
インテリアテイストによる選び方:ブルックリン
選び方実例:1
壁の一部をレンガ、もしくはレンガ調の壁紙を用いると、それだけでブルックリンスタイルとしては完成度が高まります。レトロなイメージの革張りのソファに、古材とアイアンを用いたソファテーブルを合わせましょう。ソファの座面、テーブル共に高さの低いものの方がくつろぎ感を演出できます。
選び方実例:2
下町のヴィンテージ感を出すために、細部まで気を配りましょう。レンガは古びて今にもくずれそうな感じの方がブルックリンスタイルには似合います。布張りのソファに合うのは木のテーブルです。ナチュラルな明るい色よりは、木目の目立つ味わい深い色の木製テーブルを選びます。
ソファに合うテーブルの選び方⑪
フレンチカントリーとは、フランスの田舎家のしつらえのような、気楽にくつろげるムードでありながら洗練されたカントリーテイストの調度品のことをいいます。ホワイトを基調とし、リネンやレース、かごなどの素材を組み合わせるのが特徴です。
インテリアテイストによる選び方:フレンチカントリー
選び方実例:1
スカラップレース型のラインを持つ織り生地のソファに、わざと塗装が落ちたようにペイントされたシャビーシックなソファテーブルを合わせています。ブラックの代わりに柔らかなグレーを使用し、全体の雰囲気を優しく仕上げるのがポイントです。
選び方実例:2
ホワイトを基調に、優しいピンクやベージュを組み合わせたインテリアです。飽きのこないシンプルデザインのファブリックソファは、座面が低く脚の短いぽってりとしたフォルム。幅のある無垢材のローテーブルは、ソファでお茶を飲んだり、趣味の時間を楽しんだりするのに活躍します。
ソファに合うテーブルの選び方⑫
インダストリアルと呼ばれる、工業製品として作られた家具を自宅に使うインテリアが注目されています。例えば子供部屋のベッドを船室の二段ベッド風にしつらえたり、家具に無骨なデザインの金具や取っ手を用いたり、機械的で工業的なイメージを持たせるのがポイントです。
インテリアテイストによる選び方:インダストリアル
選び方実例:1
金属の冷たい質感をインテリアに取り入れるのが、インダストリアルインテリアのポイントです。このテイストに合うのは、ソファフレームやテーブルの脚部がアイアンやスチールのタイプ。ローテーブルの天板が無垢材のものを選ぶことで、無機質な中に温かみを加えることができます。
選び方実例:2
ソファ、サイドテーブル、ローテーブル、いずれも金属素材の脚で統一した例です。金属素材のフレームは線が細いため空間を占める割合が少なく、床面を広く見せる効果があります。インダストリアルインテリアに似合うソファは、座面が革のタイプです。
ソファに合うテーブルの選び方⑬
これまで、ソファを主役にローテーブルを合わせる、基本的な選び方をご紹介してまいりました。が、すでに個性的なお気に入りのローテーブルをお持ちの場合、それを生かすためのソファを選ぶというケースもあります。
テーブルを主役にした選び方
選び方実例:1
トランクデザインのローテーブルは、収納力もあり人気の高いアイテムです。革張りで重厚感があり、リビングに入って真っ先に目が行くポイントになります。テーブルを引き立たせるための工夫は、壁面と同系色のシンプルデザインのソファを選び、テーブルと異素材の布張りをセレクトしている点です。
選び方実例:2
無垢の一枚板を使ったローテーブルは、和室で使う座卓の文化がある日本人には大変人気の高いアイテムです。柾目、板目などの一枚板が多い中、あえて輪切りの素材をテーブルにしているため高級感が際立っています。テーブルの幾何学的なデザインの脚と、革張りソファのブラックがモダンな印象の組み合わせです。
ソファとテーブルの選び方:まとめ
ソファとローテーブルは主役と脇役の組み合わせです。基本的にはソファが主役なので、選び方としては先にソファを決めます。食事シーンで使う回数が多いかどうかで、テーブル幅や高さを決めると良いでしょう。
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