はじめに
赤城山は群馬県の中央に位置する山で、県外からのアクセスもよく日帰りも可能なため、毎年多くの観光客が訪れています。今回はそんな赤城山のハイキングコース、見所、他県からのアクセス方法などについてご紹介していきます。
赤城山とは
赤城山は、群馬県のほぼ中央に位置する標高2,000m弱の山で、日本百名山にも指定されています。現在火山活動は完全に休止しており、安全に入山できます。山頂には「大沼」というカルデラ湖が存在し、周辺にはミズナラやツツジなどの自然に囲まれています。ちなみに大沼は「おおぬま」でははく「おの」と読み、大沼より南にある小沼は「この」と読みます。
赤城山の見所
毎年多くの観光客が訪れ、夏祭りや秋の紅葉、冬のワカサギ釣りなど、季節によってさまざまな見所のある観光スポットとなっています。また、展望の良い地蔵岳や駒ケ岳、黒檜山は登山客にも人気があります。周辺には温泉施設も点在しており、日帰り温泉なども利用することが可能です。
赤城山のハイキングコースについて
赤城山は黒檜山や駒ケ岳など10以上の山々からなる集合体であり、それらの山ごとにハイキングコースが存在します。そのため、ハイキングの見所や難易度は幅広く、初心者から上級者まで楽しめるような山となっています。
今回はそれらの中から7つの赤城山のおすすめコースについて、所要時間や難易度などを比べながらご紹介していきます。また、そのコースに最適な服装や持ち物についても説明していきます。
赤城山のおすすめハイキングコース①
覚満淵コース
覚満淵コースは、赤城山のハイキングコースの中では特に初心者向けのコースとなっております。「覚満淵」は大沼のやや南方にあるカルデラ湖で、周囲には湿原が広がっています。子供でも気軽に楽しめるコースで、持ち物や服装も軽微なもので済みます。大沼からのアクセスもよく、県外からでも日帰りで楽しむことができます。
ハイキングコースの概要
大沼の赤城公園ビジターセンターから始まり、覚満淵を1周して戻ってくるというルートになっています。コースは木道で整備されており、子どもから高齢の方までゆったりと湿原を観察できます。「小尾瀬」とも呼ばれており、春から夏にかけて咲くミズバショウが1つの見所です。他にも秋に咲くツツジや、冬でのバードウォッチングなど、季節を問わず楽しむことができます。
覚満淵コースのまとめ
距離(往復) | 所要時間(往復) | シーズン | 対象 | 駐車場 |
約1㎞ | 約30分 | 3月~11月 | 初心者 | 赤城公園ビジターセンター |
赤城山のおすすめハイキングコース②
不動大滝コース
不動大滝コースも、赤城山のハイキングコースの中では初心者向けのコースです。不動大滝は赤城山の南方中腹に位置し、落差32mの滝を夏には新緑、秋には紅葉とともに眺めることができます。また冬には滝の凍結した様子が見られ、幻想的な雰囲気を味わえます。滝までの道のりはあまり足場がよくないため、服装は長靴・長ズボン、持ち物はタオルや虫よけスプレーなどが必要です。
ハイキングコースの概要
赤城山山頂から南へ少し離れた前不動駐車場から始まります。徒歩20分ほどすると滝沢不動尊というお堂が見られます。不動尊を過ぎると道が複雑になり、粕川を渡ったり岩をよじ登ったりなど、足場が不安定になっていきます。不動尊から20分ほど歩くと目的の大滝を見ることができます。目的地までは滑りやすかったり目印を見失ったりしやすいため、注意して歩きましょう。
不動大滝コースのまとめ
距離(往復) | 所要時間(往復) | シーズン | 対象 | 駐車場 |
約2.9㎞ | 約1時間半 | 通年 | 初心者 | 前不動駐車場 |
赤城山のおすすめハイキングコース③
長七郎山・オトギノ森コース
長七郎山・オトギノ森コースは、少々距離が長めの初心者コースとなっております。このコースでは、オトギノ森までを小沼を回りながら、赤城山の自然を堪能できます。「小沼」は大沼や覚満淵の南方に位置するカルデラ湖で、水鳥や小沼周辺のツツジが見所です。距離が長めなので、歩きやすい服装に虫よけグッズを持ち物に入れておいた方がよいでしょう。大沼からのアクセスも比較的よく、日帰りでも楽しめます。
ハイキングコースの概要
小沼駐車場から始まり、徒歩約1時間ほどで長七郎山頂へとたどり着けます。山頂からは眺めがよく、小沼全体や地蔵岳などを一望することができます。山頂から小沼へ下った後、オトギノ森への看板があるのでそれに従って歩きましょう。オトギノ森ではミズナラが生い茂っており、森林浴には最適です。オトギノ森ルートは一本道のため、もし体力や時間に余裕がなければ経由しないこともできます。
長七郎山・オトギノ森コースのまとめ
距離(往復) | 所要時間(往復) | シーズン | 対象 | 駐車場 |
約6.2㎞ | 約2時間半 | 5月~10月 | 初心者 | 小沼駐車場 |
赤城山のおすすめハイキングコース④
地蔵岳コース
地蔵岳コースは初心者向けの登山コースです。地蔵岳は赤城山を形成する山々の中の1つで、高低差も小さく初心者も気軽に登山できるような山となっています。大沼から出発するため日帰りで登山することも可能です。初心者級の山ですが、登る際は最低限の登山用の服装や持ち物は準備しておきましょう。
ハイキングコースの概要
赤城公園ビジターセンターから小沼、長七郎山を経由して山頂を目指します。道中には白樺の原生林が生い茂っており、地蔵岳の名の通り地蔵も設置してあります。山頂に着くと林が開かれ、大沼や覚満淵、関東平野などを見渡せます。また、山頂にはテレビ局のアンテナや昔経っていた赤城ロープウェイの跡なども見ることができます。
地蔵岳コースのまとめ
距離(往復) | 所要時間(往復) | シーズン | 対象 | 駐車場 |
約8㎞ | 約4時間 | 4月~11月 | 初心者 | 赤城公園ビジターセンター |
赤城山のおすすめハイキングコース⑤
荒山・鍋割山コース
荒山・鍋割山コースは、荒山高原をめぐる中級者向けの登山コースです。荒山と鍋割山は赤城山西麓に位置するなだらかな山々です。このコースの最大の見所はツツジで、5~6月になるとツツジの赤色が高原を彩り、観光客も多く訪れます。登る際は、防寒着や動きやすい服装に、水筒やストックなど登山用の持ち物を準備しておきましょう。
ハイキングコースの概要
赤城森林公園のひめゆり駐車場にある登山口から始まり、荒山高原を経由し荒山山頂を目指します。荒山山頂までの道のりはやや急な道となっているので注意が必要です。その後の鍋割山までの道のりは全体的に緩やかな傾斜となっており、山頂からは関東平野や谷川連峰を一望できます。また、荒山高原からは赤城温泉へと続く道のりもあるため、興味のある方は温泉で疲れを癒しに行ってみましょう。
赤城温泉 滝沢館の基本情報
【住所】群馬県前橋市粕川町室沢滝沢241
【連絡先】027-283-5711
【アクセス】荒山高原から徒歩約30分
荒山・鍋割山コースのまとめ
距離(往復) | 所要時間(往復) | シーズン | 対象 | 駐車場 |
約7㎞ | 約4時間 | 5月~6月 | 中級者 | ひめゆり駐車場 |
赤城山のおすすめハイキングコース⑥
鈴ヶ岳コース
鈴ヶ岳コースも中級者向けの登山コースです。鈴ヶ岳は比較的傾斜が険しく、ロープを使わなければ通れない道があるなど、初心者には少々ハードな山となっております。道の険しさから観光客はあまり多くはなく、静かに登山を楽しむことができるため、登山好きの方におすすめのコースです。大沼から近く日帰りも可能です。服装は動きやすく脱水対策や防寒ができるもの、持ち物は登山用ストックや薬類などを用意しておきましょう。
ハイキングコースの概要
白樺牧場にある登山口から鍬柄岳を経由しながら山頂を目指します。道中にはミズナラの天然林が生い茂り、鍬柄岳山頂では林が開いており赤城山麓を一望できます。また、鍬柄岳・鈴ヶ岳は山岳信仰の象徴となっており、山頂や道中にはさまざまな石祠や石碑などが飾られてあります。鈴ヶ岳山頂は林に覆われているため鍬柄岳ほど展望はよくありませんが、冬や秋など落葉した頃に来ると木々の間から山麓を展望することができます。
鈴ヶ岳コースのまとめ
距離(往復) | 所要時間(往復) | シーズン | 対象 | 駐車場 |
約4.6㎞ | 約3時間半 | 5月~10月 | 中級者 | 新坂平駐車場 |
赤城山のおすすめハイキングコース⑦
黒檜山・駒ケ岳コース
黒檜山・駒ケ岳コースは上級者向けの登山コースです。この2つの山は大沼の東方に位置しており、全体的に傾斜が急な山となっています。特に黒檜山は赤城山の中でも最高峰の山で、初心者にはかなりハードなコースです。しかし赤城山最高峰なだけあって、山頂では大パノラマを一望できます。このコースを挑む際には、防寒、防虫、脱水対策などを備えた服装や持ち物を徹底しましょう。
ハイキングコースの概要
大沼東にあるおのこ駐車場から始まり、まずは黒檜山山頂を目指します。道のりは急で足場も不安定ではありますが、ブナやミズナラに囲まれ大自然を感じることができます。黒檜山山頂からは富士山が見えることがあり、このコースの見所の1つです。駒ヶ岳までの道のりは所々木道で整備されており歩きやすくなっています。駒ヶ岳の尾根は視界が開け、大沼一帯を一望できます。
黒檜山・駒ケ岳コースのまとめ
距離(往復) | 所要時間(往復) | シーズン | 対象 | 駐車場 |
約5㎞ | 約4時間 | 5月~10月 | 上級者 | おのこ駐車場 |
赤城山へのアクセスについて
東京から赤城山への車を使ったアクセス方法は、関越自動車道経由で前橋ICまで約70分、そこから国道17号と県道4号を使い赤城山まで70分、合計で片道約2時間半かかります。
東京駅から赤城山までの電車とバスを使ったアクセス方法は、東京駅から高崎駅まで新幹線で約60分、高崎駅から前橋駅までJR両毛線で約15分、前橋駅から赤城山までバスで約60分、合計で片市約2時間半かかります。
このように、東京から赤城山までは片道3時間以内にアクセスでき、日帰り観光や日帰り登山などが可能となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。赤城山にはさまざまなハイキングコースがあり、初心者から上級者まで楽しむことができます。登山や森林浴、滝を見るなど楽しみ方もさまざまです。また、県外からのアクセスもよく、電車や車で日帰りで遊びに行くことができます。ぜひ赤城山のハイキングを楽しんでみてください。
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今回は赤城山のハイキングコースを紹介しましたが、当サイトでは他にも赤城山の情報をまとめています。赤城山に興味のある人は是非チェックしてみてください。
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