■プロが作った培養土■ 特選花の培養土 6L (約3.1kg)
はじめに
ハナショウブの開花時期や剪定株分け方法は
ハナショウブはアヤメの仲間の植物。他の同種の花のように紫色や青みがかった色のものがポピュラーです。菖蒲湯のショウブと混同されがちですが実は違う種類。この花の開花時期や特徴、自宅で栽培しても咲かないという方のために育て方をご紹介しましょう。
ハナショウブについて
まずはハナショウブの基本情報や開花時期・花の色や模様などをご紹介します。この花をよく知らなかったという方にとっては、新しい花を見直すポイントとなるのではないでしょうか。
ハナショウブの基本情報
科・属:アヤメ科アヤメ属
原産地:日本、朝鮮半島
英語名/学名:Iris/Iris ensata var. ensata
開花時期や豊富な花色
この花の開花時期は6-7月中旬くらいまで。湿地に咲くことでも有名で、名所といわれる場所に毎年見に行かれる方もいるくらい、この季節に開花時期を迎える花を代表するものといえるでしょう。
白や紫・絞りなど
アヤメの仲間といえば紫や青などの花色のイメージが高いですが、ハナショウブ(特に江戸系)は白から青・紫は当然ピンクや絞りなど色の混じりや混色種も豊富でこの植物だけでもいろいろな色のバリエーションが楽しめます。
ハナショウブの種類と特徴
ハナショウブは大きくわけて3(または4種という説も)種類に分けることができます。それぞれの花には大きなわかりやすい特徴があります。一番人気が高いのは、花の品種も豊富な江戸系。ひとえから八重花色や模様も多くよりどりみどりです。
ハナショウブの人気品種とその特徴を紹介!
ハナショウブとひとくちにいっても色や花の大きさ、形など変化があり大きく数種類に分かれておりそれぞれ人気の園芸種も存在します。ここではハナショウブの種類と特徴をご紹介しましょう。
江戸種の特徴
里で人家の庭での栽培に向くのがこの江戸種(江戸系)と呼ばれる種類の特徴です。色や形・大きさなどもバリエーションに富んでおりお好みが選びやすいでしょう。茎が太く固くしっかりしていて手入れも楽なものが多いです。
伊勢系の特徴
花弁が3枚のハナショウブがこの伊勢系の特徴です。またそれぞれの花びらは垂れ下がりその見た目も少し変わっているところも人気。伊勢にはキクやナデシコなど独特なものがあり、それらと合わせて伊勢3花などとも呼ばれています。
肥後系の特徴
シンプルで野趣がある伊勢系に対して、花弁の数も多くゴージャスで少し洋風なおもむきもあるのが肥後系のハナショウブの特徴です。少ない株でも見応えがあることから、地植えだけでなく鉢植えで育てるのにも向いています。
ハナショウブの手入れや育て方1.置き場所
菖蒲園などでは広い障害物のない日当たりのよいところで育てられていることも多いこの植物。日当たりは良いに越したことはありませんが、実は日当たり以外に置き場所や育て方に気をつけたいことがあります。
ハナショウブの置き場所
この植物といえば水に使っているような場所に生えているという印象がある方も多いでしょうが、実は通年を通してこのように水に浸かるように栽培する必要はありません。通常の環境である花壇や鉢植えでも育つ花です。開花時期に一時的に水に根元が浸かっている状態にするのは問題ないですが、ずっとそのような環境は避けてください。
開花時期が過ぎたら置き場所を変えよう
この花は梅雨時の1ヶ月程度が開花時期。花の数も少ない時期ですので、家にあると雨の季節も庭が華やかになるでしょう。しかし終わったあとは少し草丈が高いので他の植物の日当たりなどの邪魔になることも。日当たりさえよければ移動できる鉢植えに仕立てて開花時期が過ぎたらメインの場所は夏の花にバトンタッチして明け渡すようにするとよいでしょう。
栽培のポイント
開花時期にはたくさんの水を必要とするので、一時的に水を張ったバケツなどに鉢を沈めて栽培する必要も出てくるでしょう。地植えにするなら雨が降らなければ土が乾かないよう毎日たっぷりと水を与える必要があります。日当たりとともに置き場所の水分量にも注意することで綺麗な花か咲きます。
ハナショウブの手入れや育て方2.土
どんな植物でも土によっては生育がよくなったり悪くなったりということがあるものです。この植物はどんな土が良いのかご紹介しましょう。
ハナショウブが好む土づくり
この植物は一般的な培養土でよく育ちます。特に植え付け時に肥料も必要とせず、ある程度大きくなってからあげるようにするので赤玉土7と腐葉土3のみの配合で十分でしょう。
初心者にもおすすめ!市販の培養土
■プロが作った培養土■ 特選花の培養土 6L (約3.1kg)
特に土や肥料にこだわらないので、どこでも買えるような一般的な培養土で育ちます。水やりや場所移動には地植えにするよりも鉢植えでの方がお手入れしやすいので、マンションのベランダなどでも育てやすく鉢に入る分の土を手軽に購入できる市販の花用培養土がおすすめ。
栽培のポイント
植え付け時の土に関しては特に気を使うことはないでしょう。むしろ肥料分がない土の方が向いているくらいです。しかし、しっかり根付いた頃を見計らって肥料を与えてください。
ハナショウブの手入れや育て方3.植え付け植え替え
花の向きがある植物なので庭植えにする場合には、植え付け方には少しコツが必要となります。また2年目以降にぜひやって欲しいのが植え替え作業。ここではそんな植え方について解説しましょう。
ハナショウブの植え付け方
この植物は株に花の向きがあります。買ってきた苗の向きをよく確認しないで地植えにしてしまうと花がそっぽを向いてしまうことも。鉢植えならば向きは気にせず良いですが、庭に植える時には注意してください。植え付け時期は春3月ころから初夏である7月ころまでと盛夏を除いて秋にも植え付け可能です。
連作障害があるので植え替えは毎年必要
庭植えでも鉢植えでも植え替えは毎年必要になります。連作障害がある花なので、土を新しくしてあげてください。植え直しの時期は開花時期に入ってから。これも真夏を除く7-9月ころが適期となります。
栽培のポイント
植え付けは難しくありませんが、同じ場所・同じ土に何年も植えっぱなしにしておくと株が絶えてしまいますのでその点だけは注意してこまめに(できれば毎年)新しい土に植え替えてあげてください。植え替え時期には株分けも同時におこない株の更新もすると良いでしょう。
ハナショウブの手入れや育て方4.剪定
ハナショウブは剪定の効果がわかりにくいですが、株を育てるという意味で積極的におこなって欲しい手入れのひとつです。
ハナショウブの剪定
ハナショウブは剪定したからといって枝分かれして同じ年でもたくさん花が咲くというわけではありませんが、花がらを剪定するのは株にとって不要なことではなくむしろ花にいくべき養分が株に回るため子株が育ったりと剪定することで良いこともたくさんあります。
花を剪定して株を育てる
ハナショウブが開花しはじめたら花のついている茎ごと剪定して切り花として楽しむと良いでしょう。花がつかない若い茎は成長しますがこれは剪定する必要はありません。こうすることで、どの株が若くて翌年以降花を付ける可能性がある株かがわかりやすく株分けの役に立つからです。
栽培のポイント
花が咲いたら剪定してしまって切り花として楽しむ。新しい花茎は翌年や株分けのために剪定せずに残しておくのがハナショウブの剪定のコツです。
ハナショウブの手入れや育て方5.株分け
花を増やすという目的だけでなく、次の世代を作るという意味でもハナショウブには株分けはぜひ行って欲しい作業のひとつ。もちろん、たくさんの花を咲かせるということにもなりますので初心者の方でもぜひやってみてください。
株分けで数を増やそう
植え替えと同時におこないたいハナショウブのお手入れのひとつとして株の更新にもなる株分けでの増やし方は必須といえるでしょう。増やしておくことでもしもひとつの株が絶えてしまっても分けた他が花を咲かせてくれるからです。
株分けの時期とやり方
時期は植え替え時期に一緒におこないます。先ほど剪定でもご紹介したようにまだ花を付けることのない若い花茎が出ている株とそれまで花を咲かせていた株を分けて株分けとしましょう。土はそれまで使っていたものは避けて、必ず新しいものを使うようにしてください。
栽培のポイント
鉢植えのものは毎年、地植えでも2年に1度程度の頻度で植え替えと株分けをおこないましょう。まだ新しい株が小さなうちには無理をして株分けをしなくても良いですが、株が古くなり咲かない場合を想定して何回かに1度の割合で株分けで更新しておくと良いでしょう。
ハナショウブの手入れや育て方6.咲かない場合
最後になりますが、この植物の花が咲かないという場合によくある理由とその対処法をご紹介します。蕾があがってこない・蕾があるけれど開かないというときの役に立つでしょう。
一般的な咲かない理由は
この植物が連作障害があるということを知らずに何年も同じ場所で育てていることで花が咲かない・枯れてしまったという体験をされる方が多いようです。また、開花にはたくさんの水分が必要となり水不足で花が咲かないということも。
咲かない場合の対処法
上記2つの場合には毎年開花時期になったら植え替えや株分けを行うことにより、花が咲きやすくなります。また蕾があるのに花が咲かない場合は水不足が考えられますので、バケツなどに水を張ってそこに鉢ごと漬けてみてください。こうすることで蕾に十分水がいきわたり開花するものも少なくありません。
栽培のポイント
菖蒲園などで株を水没させているのは何も景観にこだわっているばかりの理由とは限らないということがおわかりいただけたでしょうか。花を咲かせるのにはたくさんの水を必要とするのでそれを供給してあげるというお手入れ方法のひとつでもあります。また連作障害にも気をつけてください。
まとめ
ハナショウブを上手に栽培しよう
土などにはあまりこだわりはなく、栽培自体は難しいことはありませんが定期的に植え替えることや開花時期にはたっぷりと水が必要など少し変わったお世話が必要なハナショウブ。草丈もあり大きな花はみごとで見応え抜群。庭で育てるのも実はそれほど難しくないので、梅雨時の花としてぜひ育ててみてはいかがでしょうか。実際に育てるときの参考にこの記事を思い出していただけると幸いです。
植物の咲かないが気になる方はこちらもチェック
これから植物を育てたいと思っている方へ。花の開花時期や植え付け方・肝心の花が咲かないなどのトラブルも含め暮らし~のではたくさんの植物の育て方をご紹介しています。こちらも是非参考にしてくださいね。

オリーブの花を上手に咲かせる育て方!枯れない・咲かないを防ぐ方法も!
夏の季節が訪れると、かわいらしい姿を見せてくれるオリーブの花。種類がいろいろあり、実の色は種類によって異なります。今回はオリーブの花の種類や...

ガザニアとは?その特徴や育て方をご紹介!花が咲かない理由や管理方法とは?
ガザニアは、春から秋という長い期間、目が覚めるような鮮やかな花を次々と咲かせてガーデンを彩ってくれます。ガザニアを育てるのに最も大切な物、そ...
イワタバコ(岩煙草)の育て方!栽培方法や植え付けのコツ・花言葉の由来をご紹介!
イワタバコは山の中の日かげに自生する植物です。葉も花も生える場所も特徴的。人気が高く園芸種で手に入れることができます。イワタバコの名前や花言...