【連載】マツカサって食べられる?釣って食べるシリーズ!実はうまいんだ!のイメージ

【連載】マツカサって食べられる?釣って食べるシリーズ!実はうまいんだ!

マツカサという魚をご存じですか。カッチカチの鎧を着たような真っ赤な魚です。夜釣りをしているとこのマツカサが時々掛かります。ただ釣れても料理方法がわからない。不味そう。などの理由でリリースされることの多い魚です。今回はそのマツカサの美味しい食べ方などの紹介です。

2020年04月07日更新

kuma10
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神奈川県の三浦市で漁師の家に産まれ、その後生鮮魚介類問屋として魚に関わる仕事を続けてきたおかげで魚に関しては誰にも負けない知識があります。アウトドア好きが高じて離島に移住して20数年。釣りとカヌーとバイクが好きな不良オヤジです。
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目次

  1. 今回の獲物
  2. マツカサの生態
  3. マツカサの(今回の)釣り方
  4. マツカサのさばき方
  5. マツカサの料理方法①「お刺身」
  6. マツカサの料理方法②「おつゆ」
  7. 淡白な甘味のマツカサを食べてみてください!

今回の獲物

画像上部が「メアジ」、地方名でガティンです。これは何回か前の連載で紹介いたしましたね。今回のメインディッシュは画像下段の赤い魚、「マツカサ」です。子供のころからちょくちょく顔は見ていたものの当時は食べる対象魚にはなっておらず、当家(大した家ではないですけど)の食卓には上りませんでした。今でも実際に魚屋さんで目にすることはほとんど無いと思います。果たして美味しいのでしょうか。今回は一番お魚の味がストレートに感じられる「お刺身」と「おつゆ」でいただきます。

マツカサの生態

マツカサとは

鹿児島から沖縄にかけては定置網などで掛かった時には食用として多少流通している魚ですが、もともとの漁獲量は少ないようです。種は見た目通り「キンメダイ系キンメダイ目」ですが、キンメダイのように深海で生活はしていません。ウロコマツカサやセグロマツカサなど近縁種はかなりの数いますが、すべて「イットウダイ科アカマツカサ亜科アカマツカサ属」に属します。今回の獲物は本種の「アカマツカサ」になります。

マツカサの生息域

最近では海が温かくなったせいか神奈川以南ではかなり見られるようになりましたが、本来熱帯・亜熱帯域のサンゴ礁などで群れを作って生活しています。かなり浅場まで(堤防の足元まで)を生息域にしていますが、この魚を専門に狙う漁師さんはいません。もちろんまとまって獲れれば魚屋さんに(安く)並ぶことはありますが、何と言ってもウロコが硬くさばき方が難しいので人気がありません。ただしアカマツカサに関しては釣り上げてすぐに処理をすれば比較的楽にウロコは剥げます。

マツカサの(今回の)釣り方

桟橋からの夜釣り

今回の釣りは正直ちょっときつかったです。夜釣りでエギングをするつもりで出かけたのですが、まず潮が満月前の中潮。満潮は午前5時。南国とはいえ午前3時半出発は身を切る寒さ。しかも雨で、夜釣りには最悪のコンデションでした。大雨なら中止にもできるのですが、責任感の強いKUMAはノコノコと桟橋に向かいました。そこで雨混じりの北東の風を感じ、エギングは諦めました。これではアタリがとれませんから。そこでチョイスしたのが堤防アジングです。

アジング

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アジングロッドにナイロン1号(4lb)を巻いたリールを装着。1.5gのアジング用ジグヘッドにお気に入りの「アジキュート」夜光ムラサキ1.8インチを「直付け」で取り付け、常夜灯の光が途切れている辺りにキャスト。リリースサイズのマツカサとホウセキキントキばかりが掛かり、イライラが募った午前5時30分。アジのアタリ。細仕掛けを呪ながらの慎重なやり取り。何とかタモ入れし、すぐに二匹目を狙うも、揚がってきたのはマツカサ。メアジとマツカサの2匹で納竿。

マツカサのさばき方

さばき方の前に(裏ワザ)

サンゴ礁の中に生活圏のある魚の中にはヒレが異常に発達したものがいます。マツカサの仲間が正にそれで、鋭く硬い棘状のヒレと硬く大きいウロコで己の身を守っています。釣り針に掛かってもサンゴの中に隠れてしまえばその鋭いヒレをサンゴに引っ掛けて釣り上げられるのを阻止できますからね。これが料理にもまったく同じ効果があり、ヒレで怪我をするのが嫌で食べない人もいるくらいです。まずは邪魔なヒレ関係をハサミで切り落としてしまいましょう。姑息な進化など人間の知恵には勝てない事を知らしめてやりましょう。

三枚におろす

頭から腹にかけて袈裟がけに包丁を入れたら首の骨を断ちます。頭と胴体を両手でつかみ二つ折りにすれば内臓が頭部に付いて外れます。あとは背側と腹側から丁寧に骨に沿って包丁を入れて行けばきれいな三枚おろしの完成です。コツは背側に包丁を入れる時に、背骨に平行には包丁を入れないこと。少し(30~45度)角度を付けて骨に刃が当たるまでゆっくりと包丁を引きます。骨に刃が当たったら初めて包丁を寝かせましょう。後が透ける位きれいに三枚おろしができますよ。

柵にとる

三枚におろせたら次は「柵取り」です。せっかくの身がグズグズにならないように、今回は血合い骨は抜かずに血合いを外しました。腹骨を漉いたあと、真ん中の赤い部分を縦に切り取ります。これで三枚だった部品が五枚になりました。つまり五枚おろしです。まな板に尻尾を手前に置き、尻尾の方から皮と身の間に包丁を入れゆっくりと皮を剥いでいきます。マツカサは皮が厚いのでそう難しくはありません。

マツカサの料理方法①「お刺身」

上品な白身

柵取りされたマツカサの身です。どうですこの身、きれいな白身でしょう。まるで鯛のような外見をしていますよね。これでお刺身の味も鯛のようなら言うこと無しなんですけどね。匂いを嗅いでみるとサンゴ礁の中にいる魚特有の臭みはありません。指で押すと「いやん」と指を押し返すなまめかしい弾力。腹身に至ってはしっとりと脂が乗っています。うむ、間違いなく旨い。はず。

繊維を断ち切るように削ぎ切り

釣れたてのほやほや(一日寝かせはしましたが)なので、小さいとはいえ糸造りのような繊維に沿った切り方はできません。筋目に逆らった「削ぎ切り」にしました。こうしないときっと硬すぎるでしょうから。また、削ぎ切りは白身魚のおろし方の基本ですからね。一番旨味が出るさばき方でこいつを食べてやりましょう。

マツカサの料理方法②「おつゆ」

アラを水洗いして鍋へ

さて、お刺身を切ったあとのアラの処理です。まずはエラと繋がっているアゴの付け根をハサミで切ります。カマの腹側を包丁で二つに割り、エラと内臓を同時に外します。内臓が取れたらしっかりと水洗いしましょう。この時に剥がし残しのウロコまできちんと掃除します。おつゆを飲んでいて口にウロコが入ってくるとどんなに美味しくても不味く感じてしまいます。ぺっと出す仕草もあまりきれいなものではないですからね。

湯引きで雑味取り

きれいに水洗いができたら、次は「湯引き」です。魚はどの魚でもそうなのですが、どんなに水洗いしても完全に汚れや雑味までが落ちるものではありません。これを落とすために「ざっと」お湯にくぐらせます。鍋ごと煮ては出汁が出てしまいますので、やかんで別にお湯を作りましょう。お湯を沸かしている間に私はハイボールを作らせていただきました。

水から煮て出汁を取る

湯引きをしたお湯を切ったらもう一度アラを軽く水洗いします。ここで最後のウロコや固まった血などを落とします。適量(今回は400cc)の水を張り、火に掛けます。ふつふつしてきたらアクをすくい、酒大さじ2、みりん大さじ1、塩小さじ1、醤油大さじ2分の1を入れ、再沸騰を待ちます。沸騰したらフタをして火を止めます。ここがポイントですが、このまましばらく冷ましましょう。食べる寸前にもう一度火を入れるとお出汁がグンとあふれ出します。

淡白な甘味のマツカサを食べてみてください!

正しい日本の夕食ができました。まずはお刺身からです。何でしょうこの甘味は。さくさくした食感なのに噛んでいるとねっとりと上品な旨味があふれ出します。次はおつゆに口を付けます。白髪ねぎが香りを引きたて、これも上品なお出汁がお口を幸せにしてくれます。そう、これはまるで鯛そのものじゃないですか。キンメダイの仲間なのにあのだらしのない柔らかさはありません。みなさんもぜひマツカサを手に入れたらお刺身で食べてみて下さい。絶対おすすめです。ちなみに煮物は鶏とゴボウと里芋の甘めの煮物です。

アカマツカサが気になった方はこちらもチェック!

今回は釣って食べるシリーズの記事としてアカマツカサを紹介いたしましたが、「暮らし~の」サイトの中の【魚図鑑】にアカマツカサの記事を発見いたしました。細かい生態や特徴などが事細かに載っています。アカマツカサに興味を持たれた方は、ぜひこの記事もご併読下さい。

Thumb目が特徴的なアカマツカサの生態や基本情報まとめ【魚図鑑】 | 暮らし~の[クラシーノ]
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