サイクリングの消費カロリーを距離別にご紹介
サイクリングをダイエットや運動、通学や通勤の足などに使う方が増えています。
サイクリングは散歩やウォーキングと比較すると消費カロリーが高く、ランニングやジョギングと比較すると体への負担が軽いため、気軽に取り入れることのできる運動としておすすめです。
今回は、サイクリングの消費カロリーの計算方法、距離別にどれぐらいカロリーを消費するのかなど、サイクリングの消費カロリーについてご紹介します。
サイクリングの消費カロリーの計算方法とは
消費カロリーはメッツ値を使う
サイクリングで消費したカロリーを計算する際に参考となる数値がメッツ値です。
メッツ値とは、運動によるエネルギーの消費量が、安静時と比較して何倍にあたるのかを数値化したもので、国立健康・栄養研究所による改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』の数値を使います。
この表には、自転車の乗り方や速さ、自転車のタイプなどによって細かく数値が分かれています。
消費カロリーの計算式はこれ!
運動による消費カロリーを計算する場合、体重、運動した時間、そして、メッツの数値が必要となります。このすべての数値がわかれば、すぐに計算することが可能です。
運動による消費カロリーの計算式はこうなります。
消費カロリー(kcal)=メッツ値×体重kg×運動時間×1.05です。たとえば、体重60kgの人がメッツ3の運動を1時間行った場合、消費カロリー(kcal)=3×60×1×0.15=189kcalとなります。
自転車の乗り方別・サイクリングのメッツ値とは
サイクリング方法でメッツ値は大きく変わる
運動の消費カロリーを計算する際に重要なカギを握るメッツ値は、実に細かく分類されています。
自転車という運動項目に対して、自転車で山道や上り坂などを登る際のメッツ値から、レジャーで自転車に乗る際のメッツ値まで、さまざまな数値が並んでいます。
このメッツ値には、ロードバイク、クロスバイク、ママチャリ、折りたたみ自転車といった項目はなく、自転車の乗り方によって数値が分かれています。
サイクリングのメッツ値の中で、最大は14、最小は3.5となります。つまり、自転車の乗り方によって、消費カロリーは大幅に変わってくるということです。
自転車の乗り方からメッツ値を調べる
たとえば、モトクロス用自転車に乗るサイクリングと自転車の種類にかかわらず山道でのサイクリングのメッツ値は8.5です。山道でも上り坂の場合、メッツ値は14となります。
通勤で自転車に乗る場合のメッツ値は4です。ただし、通勤でも自らペースを決めてサイクリングする場合、メッツ値は6.8となります。レジャーで時速8.9kmほどの速さでのサイクリングではメッツ値が3.5となります。
同じくレジャーでも時速22.5~25.6km程度のサイクリングではメッツ値は10となります。
距離別・サイクリングの消費カロリー①
10kmの距離を通勤で走る場合
自転車を日常生活に取り入れる最もやりやすい方法が通勤の足に使うことでしょう。
毎日のことなので、サイクリングを習慣化することができるだけではなく、ダイエットや運動不足の解消などにも役立つばかりか、体を動かすことでストレス発散にもなるし、交通費を節約することにもつながります。
通勤がほどよい運動に
通勤の足を自転車に変えて、日々の生活にサイクリングを取り入れた場合、通勤で自転車に乗るメッツ値4を使って消費カロリーを計算します。
さらに、通勤時間は仮に30分程度として、体重60kgの人が自転車通勤した場合、消費カロリー(kcal)=メッツ値4×体重60kg×0.5×1.05=126kcalとなります。
ちなみに、通勤時間が40分になった場合、消費カロリー(kcal)=メッツ値4×体重60kg×0.66×1.05=166.32kcalとなります。たいしてカロリーを消費してはいませんが、往復すれば250~300kcal程度の運動になります。
距離別・サイクリングの消費カロリー②
20kmを1時間で走った場合
自転車で時速20kmの速さでサイクリングをする場合、ほどほどの労力で走る程度の運動となります。ロードバイクをはじめて乗る初心者でも、時速20kmほどの速さで走ることはさほどむずかしくありません。
時速20kmの速さで自転車に乗る運動のメッツ値は8です。つまり、消費カロリー(kcal)の計算式に当てはめると、体重60kgの人が1時間ほどサイクリングした場合、メッツ値8×体重60kg×1時間×1.05=504kcalとなります。
ダイエットのためにもぜひ日々の生活に取り入れたくなります。
20kmをのんびり走った場合
時速20kmの速さで自転車に乗るのではなく、通勤やレジャーで自転車に乗り、20kmを走る場合、メッツ値は時速16.1km未満のメッツ値4となります。
この場合、自転車で20kmを走るのに1.25時間となるため、体重60kgの人の消費カロリー(kcal)は、メッツ値4×体重60kg×1.25時間×1.05=315kcalとなります。
同じ距離を走っても、走るスピードやその際の運動量によって消費カロリーは変わることがわかります。
距離別・サイクリングの消費カロリー③
30kmを1時間で走った場合
自転車で時速30kmの速さでサイクリングするというのは、とても速いスピードとなり、レースなどに参戦した場合のスピードとなります。
仮にこれほどのスピードで1時間サイクリングした場合の消費カロリーは、メッツ値12×体重60kg×1時間×1.05=756kcalとなります。この消費カロリーは、1時間ジョギングする運動量よりも高い消費カロリーとなります。
30kmをのんびり走った場合
レジャーで自転車に乗って30kmの距離を走る場合、メッツ値は時速16.1km未満のメッツ値4となります。
この場合、自転車で30kmを走るのに2時間ほどかかると想定すると、体重60kgの人の消費カロリー(kcal)は、メッツ値4×体重60kg×2×1.05=504kcalとなります。
この消費カロリーは、20㎞を1時間でサイクリングしたときの消費カロリーと同じカロリーとなりますが、休日に運動とダイエットを兼ねてサイクリングをしようという場合、これぐらいのカロリーを消費することができるという計算になります。
距離別・サイクリングの消費カロリー④
40kmのサイクリングとは
自転車で40km走った距離といわれても、漠然としてよくわかりません。
しかし、よく耳にする「家を建てるのであれば首都圏20km圏内で」という表現を借りれば、皇居を起点として考えた場合、千葉県の柏市、埼玉県の大宮市、東京都の東村山や国立あたり、神奈川県横浜市あたりまでの距離と想定できます。
これらの町まで往復するというイメージで、2時間半ほどのちょっとしたサイクリングを想定してみましょう。
40kmのレジャーサイクリングはクロール1時間に匹敵
休日にレジャーサイクリングを2時間半行うことを想定すると、メッツ値はレジャーでの自転車ということで時速16.1km未満のメッツ値4となります。
時速16kmを40km走った場合、運動時間は2時間半となるため、体重60kgの人の消費カロリー(kcal)は、メッツ値4×体重60kg×2.5時間×1.05=630kcalとなります。
この消費カロリーは、およそプールでクロールを1時間行った際の消費カロリーに匹敵します。
距離別・サイクリングの消費カロリー⑤
片道25kmのサイクリングロードを往復
50kmほどの距離をサイクリングしたいと考えてらっしゃる方は、25kmほどのサイクリングロードをうまく使うことをおすすめします。
街中を50km走るのはなかなかむずかしく、信号や人混みなどでサイクリングが中断してしまうことも多いですが、25kmほどのサイクリングロードは意外といろいろなところに存在します。
首都圏にもたくさんのサイクリングロードがあり、景色などを楽しみながらサイクリングすることができます。
ダイエットやトレーニングにおすすめ
片道25kmほどのサイクリングロードでは、スピードを出して走ることはむずかしいため、時速20km弱で走るメッツ6.8で計算することができます。
この場合、運動時間は2時間半となるため、体重60kgの人の消費カロリー(kcal)は、メッツ値6.8×体重60kg×2.5時間×1.05=1071kcalとなります。
かなりのカロリーを消費することができるため、ダイエットにもおすすめですが、実際には休憩する時間などもかかるため、休日のツーリングとなります。
距離別・サイクリングの消費カロリー⑥
往復60kmのサイクリングはそうむずかしくない
サイクリングを日常に取り入れていくと、次はもっと遠くまで行ってみようと距離を延ばしていくようになります。50kmランを達成できたら60kmランは比較的むずかしくはありません。
走りやすいサイクリングロードを使うのもよし、自然の中を旅するツーリングでもよし、湖を一周するなどの目標を立ててサイクリングするのもよしでしょう。
街中を突っ切るサイクリングもまた一興ですが、スムーズに走ることができない上、排気ガスなどにまみれながら、人混みの中を走るのはむずかしくなります。
なるべくストレスなく走れる場所を選ぶことも大切です。
ペースをつかんでカロリー消費を
往復で60km程度を走るサイクリングは、50kmサイクリングを達成した人にはさほどむずかしいことではありません。サイクリングロードなどで自分のペースに合わせて走ることができれば、時速20km弱で走るメッツ6.8で計算することができます。
時速20kmで60kmを走るには3時間かかりますので、体重60kgの人の消費カロリー(kcal)は、メッツ値6.8×体重60kg×3時間×1.05=1247.4kcalとなります。
距離としてはさほどむずかしくなくても、消費カロリーはかなり高くなってきますので、グッと体重が減るなどダイエットにも最適ですが、十分な体力調整も必要となります。
距離別・サイクリングの消費カロリー⑦
往復で70km~80kmで試練と出会う可能性も
走行距離が70kmを超えるサイクリングは、人によって疲れるポイントとなる距離だといえます。
走行距離100kmという大きなラインを目前に、走りながら少しずつ疲労感が出てくる距離でもあるため、この距離で体を慣らしていき、少しずつ距離を延ばしていくようにすると、100kmという大きなラインを超える前段階として、気力も体力も徐々にアップさせることができてきます。
無理のないサイクリングで体を慣らす
距離が長いため、無理なく楽しみながらサイクリングをすることからはじめるようにしましょう。時速16.1km未満のメッツ値4程度の運動量からスタートして、距離や時間に慣れていくように努めたいです。
時速16kmを70km走った場合、運動時間は4時間半程度となるため、体重60kgの人の消費カロリー(kcal)は、メッツ値4×体重60kg×4.5時間×1.05=1134kcalとなります。
距離別・サイクリングの消費カロリー⑧
100kmサイクリングを達成するために
自転車初心者が、少しずつサイクリングに慣れてくると、100km走行というひとつの大きなラインとぶつかります。
しかし、考え方によっては、時速20km で5時間走行、レジャーで楽しみながら走行する時速16km程度のスピードで走行しても6時間~7時間ほどとなります。
距離を少しずつ伸ばしてきているサイクリストにとって、もはや走行100kmは、さほど大きなラインではなくなっているはずなのです。
サイクリングがダイエットに向いている理由がわかる
100kmを走ってみようと思えるほど自転車に慣れてきた人は、すでにしっかりとした装備と準備ができているはずです。
大自然の中を快適な走行で無理なく走ることを前提とすれば、自分のペースに合わせて時速20km弱で走るメッツ6.8で計算することができます。
つまり、体重60kgの人の消費カロリー(kcal)は、メッツ値6.8×体重60kg×5時間×1.05=2142kcalです。
こうして具体的に数値を見ると、自転車競技の選手がスマートである理由がわかります。自転車はかなりダイエットに向いているのです。
サイクリングと他の運動との消費カロリーの比較①
散歩と比較すると
消費カロリーの計算に重要なメッツ値の表には歩行という項目がたくさんあります。その中に散歩という項目がいくつかあって、普通の散歩や仕事の合間に歩く散歩はメッツ3.5、犬の散歩はメッツ3.0となっています。
散歩といっても、上りの道を散歩する場合、メッツ値は5.3、散歩よりも少し早いペースで運動目的で歩く場合、メッツ値は4.3となるなど、散歩や歩行でもそのペースによってメッツ値は変わってきます。
散歩以上に早く歩く場合、つまりウォーキングになると、さらにメッツ値は上がってきます。
散歩の消費カロリーはおにぎり1個ほど
たとえば普通の散歩を30分ほどしたとして、体重60kgの人の消費カロリーは、メッツ値3.5×体重60kg×0.5×1.05=110.25kcalです。
バナナ3分の2本、おにぎり1個弱、りんごやごはん2分の1程度のカロリーしか消費しませんが、何もしないよりもしたほうがいいという考え方もあります。
ダイエットしていらっしゃる方は、行帰りの自転車通勤、昼休みの散歩で、一日500kcalぐらいは消費することができます。
サイクリングと他の運動との消費カロリーの比較②
ジョギングと比較すると
メッツ値の表にはランニングという項目があり、そこにジョギングのメッツ値の記載があります。これによりますと、ジョギング全般のメッツ値は7、ジョギングと補講を組み合わせるとメッツ値は6、その場でジョギングするとメッツ値は8などとなっています。
仮に体重60kgの人が一般的なジョギングを1時間ほど行った場合、消費カロリーはメッツ値7×体重60kg×1×1.05=441kcalです。
のんびり20kmほどサイクリングするよりも、ジョギングの方がカロリーを消費する計算となります。
サイクリングの仕方でジョギングよりも効率がよくなる
では、本当にサイクリングよりもジョギングの方がカロリーを消費するのかというと、自分で選んだペースでしっかりとサイクリングする場合メッツ値は6.8、自転車全般のメッツ値は7.5ですので、サイクリング一般とジョギングを比較すると、サイクリングの方が消費カロリーが高くなります。
つまり、サイクリングも、ジョギングのようにペースをつかんでしっかりと走行すれば、ジョギングよりも運動率が高くなるというわけです。
サイクリングと他の運動との消費カロリーの比較③
ランニングと比較すると
メッツ値の表のランニングには、走行スピードによって数値が細かく定められています。たとえば時速6.4kmのランニングはメッツ6ですが、時速22.5kmのランニングはメッツ23となっています。つまり、ランニングと一口にいってもそのスピードでかなり運動量が異なるのです。
ランニングはカロリー消費率が高い
少し大雑把ですが、10分で2km程度をランニングすると仮定した場合、メッツ値11のランニングは、時速11.3kmですが、メッツ11.5のランニングは、時速12.1km程度なので、ちょうどこのふたつのランニングの中間程度のスピードとなります。
たとえばメッツ値を11.25として計算すると、体重60kgの人が30分ランニングした際の消費カロリーは、11.25×体60kg×0.5×1.05=354.375kcalとなります。
つまり、30分のランニングは、1時間のレジャーサイクリングよりも消費カロリーが高くなります。
サイクリングの消費カロリーは距離と時間で決まる
今回はサイクリングの消費カロリーは、サイクリングという運動をする時間とその距離によって、消費カロリーは変化することがわかりました。
ダイエットなど、どのような目的でサイクリングをするかによって運動量を決めて、目的にあったサイクリングをぜひ楽しみたいです。
街中ではうまく走れないこともありますので、サイクリングロードなどを上手に利用して、距離や時間を計算しながら、ぜひはじめてみましょう。
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