カヌーアウトリガー
カナディアンカヌーでの海釣り
カナディアンカヌーで海釣りをする人口はあまり多くありません。いろいろな理由が考えられますが、「カナディアンカヌーでの釣りは湖沼などの静水域」という固定観念が強い気がします。もちろんカナディアンカヌーでの海釣りにデメリットが無いわけではありません。しかし短所を上回る長所があることに気付いて下さい。今回は本気でカナディアンカヌーでの海釣りを楽しんで頂けるようさまざまな準備と基本のパドリング(漕ぎ方)を紹介して参ります。
カナディアンカヌーフィッシングの心構え
ソロでもタンデムでも後席がキャプテン
通常カナディアンカヌーには前後2席の座席が設定されています。ソロの場合は後席に座るのが基本です。またタンデムの場合は「前席がエンジン」「後席がハンドル」と理解しておいて下さい。もちろん二人の息を合わせてパドリングするのですが、方向や力加減などは後席の人がキャプテンとなって決めます。ですから筋力的に推進力の高い低いで座席を決めるのではなく、経験で座席は決めましょう。もちろん後席の方は「人の命を預かっている」という心の準備をして乗艇しましょう。
カナディアンカヌーでも「沈」はあります
船腹が広く多少の体重移動ではひっくり返らない構造のカナディアンカヌーですが、「沈(ひっくり返ること)」はあります。特に初心者から少し慣れてきた頃が一番多く、慢心から起こるヒューマンエラーがほとんどです。沈による損失は装備などだけではありません。寒い季節や沖合での沈は命の危険さえあります。常に初心を忘れずに緊張感を持って乗艇しましょう。
カナディアンカヌーフィッシングの長所
広い船内で充分な装備
シーカヤックやカナディアンカヌーなどで海釣りをするにあたり一番面倒なのが、「一旦戻る」行為です。戻る理由はさまざまですが、手漕ぎ・足漕ぎで沖に出た後「あ、ちょっと忘れ物」などは大変なタイムロスです。ぎりぎりの積載で漕ぎ出すシーカヤックなどでは、狙いの釣魚以上の大きさの魚が掛かった時などはクーラーが間に合わずに車載クーラーまで戻らなければならないこともあります。その点カナディアンカヌーならば何でもかんでも積み込んで釣行ができます。中には簡易トイレまで積み込む方もいるんですよ。タイムロスの少ないのが大きな長所です。
カスタムが簡単
カヌーアウトリガー
歴史の長いカナディアンカヌーにはさまざまなオプションがあります。メーカーさんから出ている改造キットなども豊富ですし、なにより培われてきたノウハウの多さから、少し調べればいろいろな装備を自作することも難しくありません。大がかりなものなら「アウトリガー」や、小物ならば「ロッドフォルダー」など、カスタムをすることで艇への愛着度がアップするとともに釣果にまで影響して来ます。100均の品物などを使ってカスタムするときなど子供に戻った気がして楽しいものですよ。
カナディアンカヌーフィッシングの短所
とにかく風に弱い
浅い喫水と高く軽い船体のためにカナディアンカヌーは風の影響をモロに受けます。流し釣りなどの時はせっかく見つけた岩礁地帯からどんどん離れて行ったり、アンカーを打っても風が回っている時などはクルクルと旋回させられたり。流し釣りをのんびりしているうちに気が付けば「太平洋独りぼっち」なんてことも無いわけではありません。風に弱いのが最大の短所でしょう。
動きが鈍重
シーカヤックに比べ速度も旋回能力も劣るのがカナディアンカヌーです。のんびりと水に浮かべて使うのが本来の使い方である以上仕方の無いことなのですが、広い面積の底部がすべて水に付いているおかげで安定性は良いのですが、摩擦が大きくどうしても動きが鈍重です。艇底部にキールが無いために直進性も悪く、またラダーが付いていないために旋回能力イコールパドラーの腕になります。初心者がカナディアンカヌーフィッシングをする場合、ある程度の練習が必要ですね。
カナディアンカヌーのパドリングの基本
フォワードストローク
一般的にカナディアンカヌーで使用するパドルは片側にだけ羽根の付いた「シングルブレード」と呼ばれるものが主流になります。通常はなるべく前方遠くの水を掴み、カヌーの船体沿いに真っ直ぐ水を搔いていきます(フォワードストローク)。当然片側ばかりを漕いでいると逆方向にカヌーは曲がって行きますので、左右を入れ替えながら(パドルチェンジ)のパドリングになります。海上にそよ風が吹いているようでしたらそれを利用して、風の来る逆側だけをパドリングして真っ直ぐ進みます。
Jラダーストローク
無風状態の海上を魚群探知機などを見ながら移動するには「Jラダーストローク(Jストローク)」が有効です。この漕法はカヌーの片側だけをシングルブレードパドルで漕ぐ漕法です。まず普通にフォワードストロークをし、抜き際にパドルヘッドを手首を返し内側に向け、パドル背面を外に押し出すようにします。真上から見て「J」の字を描くイメージです。するとカヌーの船首がパドルを入れている側に向きますから、常に真っ直ぐ進みます。優雅でカッコイイのと同時に、パドルチェンジが無いので海水の飛び跳ねも喰わなくて済む長所があります。
実釣に役立つパドリング
ダブルブレードパドル
この記事は単なるカナディアンカヌーの上手な乗り方を紹介するものではありません。パドリングが実釣に役立たなければなにもなりません。そこで一番役立つパドリングをお教えいたします。それは「ダブルブレードパドル」を使ったフォワードストロークです。理由はいくつかありますが、常に前進方向にストロークしているために現場に素早く到着できること。そしてカヌーのセンターで両サイドを交互にストロークしますから、安定が良いこと。何よりパドルを持ち替える手間が無いため、多少の風などならば充分戦えること。短所の少ないパドリングです。
ダブルブレードパドルの使い方
まずはパドルを肩幅より少し広めに持ちます。目安はパドルを頭に乗せた状態で肘が直角になるようにします。通常ダブルブレードパドルは左右で直角の角度が付いています。これを「利き手を固定」してフォワードストロークができるように持ちます。逆側をストロークする時は「オートバイのアクセルをひねる」感じで利き手を回転させます。するとあら不思議、逆側がフォワードストロークにピタリと合います。これの繰り返しで前進して行きます。
ダブルブレードパドルの特徴
最近のシーカヤックなどでは左右のブレードが同じ角度で付いているものが主流になっているようですが、ブレード幅の広いダブルブレードパドルを使う場合は、やはり角度付きのものが(慣れれば)扱い易いと思います。これには理由がありまして、特に風に弱いカナディアンでは水を搔いていない方のブレードが風の抵抗をまともに受けてパワーロスをする短所があります。また握り手近くに丸いゴムが装備されているのに気が付かれると思いますが、これはパドルを伝って海水が手に掛からないようにする役割があります。
強風時や速度が必要な時の裏ワザ
風の影響を受けやすいカナディアンカヌーですが、あまり風に左右されずに漕ぐ方法があります。それは「膝立ち乗り」です。カナディアンカヌーは座席位置が高く、もともと「エッサ、ホイサ」と漕ぐのに適してはいません。速度を出したかったり、波風の影響を受けたくない時は座席から降りて膝立ちで漕いでみましょう。驚くほど安定し、またスピードも出ます。コツは「腰から下を左右に振りながら艇を安定させる」ことです。急にパドリングが上手になった気がしますよ。
カナディアンカヌーフィッシングの準備
タックルは安価なものを最低限
カヤックフィッシングはシーカヤックでもカナディアンカヌーでも、特に初心者のうちは安価で使い易い物を選びましょう。選び方の一つとして「落水による紛失」に心が折れない程度の金額の物。初心者の場合、しっかり気を張っているつもりでもなかなか目配りができないことがあります。また慣れない操船で沈の憂き目にあうこともあります。最悪落水による紛失はあります。高価なものは少し慣れてからがおすすめです。また、安価なものはよほどきちんと手入れをしないと1回の釣行でダメになってしまいます。初心者のうちにタックルの手入れ癖もつけましょう。
仕掛けは目当ての違うものを数種類
カナディアンカヌーフィッシングの長所として大きな積載量をあげましたが、それを最大限に活かしましょう。ジグ一つとっても重さや形状の違い、使い方の違い(遠投用やディープジギングなど)など考えるとかなりの数が必要です。またタイラバやオモックなど、同じような使い方でも狙いの違いでいくつか用意しておいた方が良いものもあります。フィールドによってはサビキや泳がせ釣りにも対応しなければなりません。簡易コマセなども積んでおくと良いでしょう。
準備万端のカナディアンカヌーで爆釣!
カナディアンカヌーフィッシングの基本はゆったりのんびり楽しい釣りです。これに好釣果がともなえば言うことはありません。ただし危険がともなうのも事実です。心の準備と装備の準備をきっちりとして、カナディアンカヌーで楽しく休日を過ごしてみませんか。
持って行きたいアイテムが気になった方はこちらもチェック!
積載量の大きなカナディアンカヌーでの釣行にはある程度装備に余裕があります。「暮らし~の」のサイトにカナディアンカヌーフィッシングにかかせないアイテムの紹介記事がありましたので併載しておきます。興味を持たれましたらこちらも併読くださいね。

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