江戸東京博物館はどんな美術館?
江戸東京博物館は東京両国にある博物館兼美術館。特に外国人人気の高い美術館として営業しています。江戸、東京の歴史や文化に関する資料を展示することを目的に、平成5年に開館しました。
建物は地上7階、地下1階の構造で、地上部分の高さは約62メートルと、江戸城の天守閣とほぼ同じ高さというこだわりがあります。貴重な歴史資料や美術品の展示があり、博物館としても美術館としても楽しめるエンターテインメント施設です。(当記事は2020年1月30日時点の情報をもとに作成されております。)
基本情報
【住所】東京都墨田区横網1-4-1
【連絡先】03-3626-9974
【アクセス】両国駅から徒歩3分
【営業時間】9:30~17:30 (土曜日は9:30~19:30)
1階:特別展エリア
1階のメインは特別展示室で、特別展を開催しています。江戸東京の歴史と文化をテーマに年に4~5回開催しており、営業時間は常設展と同じ時間帯です。人気テーマの特別展では、有名な美術館のように大行列ができることも。
特別展は料金設定が常設展とは別になりますが、特別展と常設展のセット料金があるのでおすすめです。本格派美術館として、貴重な美術品や資料の展示がたくさんあるので、ぜひ特別展も見学してみましょう。
プレイガイドで前売券販売も
特別展はチケットの前売りを行っており、前売券の購入がおすすめです。公式オンラインチケットやローソンチケット、チケットぴあなど主要プレイガイドで取り扱いを行っています。当日の混雑状況によってはチケットを買うために長い時間待つことも予想されるので、計画的に訪れるのであれば、前売券を購入していく方が効率的です。
1階:墨田区文化観光センターも人気
1階には墨田区文化観光センターがあります。両国のある墨田区の観光情報を発信しており、外国人観光客の立ち寄りが多いです。墨田区には江戸東京博物館以外にも、東京スカイツリーや両国国技館など日本を代表する観光スポットが揃っています。江戸東京博物館を見学した後は、両国を起点として、ぜひ墨田区観光を楽しんでみてくださいね。
基本情報
【住所】東京都墨田区横網1-4-1 1F
【連絡先】03-3626-0721
【営業時間】10:00~17:30、土曜日は~18:30
1階・5階:ミュージアムショップでお土産を買おう
1階と5階にミュージアムショップがあり、お土産を買うことができます。日本の古き良き歴史文化を感じられるアイテムや江戸東京博物館のキャラクターグッズなどが豊富に揃っています。一般書店では手に入りにくい江戸東京博物館の過去の特別展カタログも扱っているので、江戸の歴史・美術ファンは必見です。
基本情報
【住所】東京都墨田区横網1-4-1 1F・5F
【営業時間】(1階)9:30~17:30(土曜日は~19:30)、(5階)9:30~17:30
【連絡先】03-6456-1781
5・6階:常設展エリア
5階、6階が常設展エリアとなり、見どころとなる展示物が揃っている場所です。3階でチケットを購入すると、エスカレーターでまず6階へ行き、6階から見学をスタートさせます。6階から下に降りていく見学方法で、6階は江戸時代の展示物から始まり、江戸、明治、大正、昭和と展示物が推移してゆき、5階の現代エリアで締めくくります。歴史を順番に辿る展示方法は、より理解を深めることができ好評です。
江戸東京博物館の営業時間
江戸東京博物館の営業時間は9:30~17:30(土曜日は9:30~19:30)です。入館は閉館の30分前までとなるので注意しましょう。毎週月曜日、年末年始は休館になります。団体の方は必ず予約が必要になるので、営業時間内に事前問い合わせをし、予約をしてから向かってください。
江戸東京博物館の入場料金
江戸東京博物館の企画展観覧料金を含む常設展観覧料金がこちらです。都内在住・在学の中学生、小学生、未就学児童は無料になります。特別展は別の美術館に入場するイメージなので、観覧料金は別となり、その時の特別展ごとに設定がされているので、お目当ての特別展のホームページなどをチェックしましょう。特別企画展と常設展のセット料金もあります。
個人料金 | 団体料金(20名以上) | |
---|---|---|
一般 | 600円 | 480円 |
大学生・専門学校生 | 480円 | 380円 |
高校生・中学生(都外) ・65歳以上 | 300円 | 240円 |
江戸東京博物館のアクセス方法
電車でのアクセス
江戸東京博物館へのアクセスは、両国駅が最寄り駅となります。JR総武線を利用する場合は、両国駅西口を出て徒歩3分ほど、都営地下鉄大江戸線を利用する場合は、両国駅(江戸東京博物館前)のA3・A4出口を出て徒歩1分ほどでアクセスできます。
路線バスでのアクセス
路線バスでの江戸東京博物館へのアクセスは、都バス錦27・両28・門33系統、墨田区内循環バス「すみだ百景すみまるくん・すみりんちゃん(南部ルート)」を利用し、「都営両国駅前(江戸東京博物館前)」バス停で下車、徒歩3分ほどです。
遠方からのアクセス
遠方から訪れる方も多いため、飛行機、新幹線からのアクセスルートについてもご紹介します。まずは羽田空港からのアクセス。羽田空港に到着をしたら、東京モノレールに乗車し終点の浜松町駅で山手線に乗り換え、秋葉原駅で総武線に乗り換え、2つ目が両国駅です。次に新幹線で東京駅に着いてからのアクセス。東京駅から山手線に乗り秋葉原駅で総武線に乗り換え、2つ目が両国駅です。
江戸東京博物館の見どころ①:日本橋の復元
江戸の歴史を語るうえで外せないのが日本橋。江戸東京博物館で1番の見どころと言っても過言ではないのが、6階にある日本橋の復元です。入場するとすぐ見える日本橋の壮大さに圧倒されます。
当時の日本橋の規模は全長約15メートル、幅約8メートルでしたが、その北側半分を復元。1806年と1819年の改架記録や絵画をもとに、利用する用材も欅や檜など本物にこだわり、実物にかなり近い復元を実現しています。
江戸東京博物館の見どころ②:江戸の暮らしを再現
江戸時代の庶民の日常を、等身大のマネキンで忠実に再現しています。長屋住宅に住む庶民たちの暮らしや、現在の商業の基礎をなす江戸時代の職人たちの姿がリアルで、江戸の町に迷い込んだ錯覚に陥るほど。長屋は実物大で再現され、当時の住宅事情を知る貴重な展示物です。当時の衣食住に関する資料や江戸時代に起こった災害や病気に関する資料も展示しており、いろいろな側面から江戸時代を学べます。
江戸の暮らし体験もできる!
展示の中には実際に江戸の暮らしを体験できるゾーンもあり見どころです。当時の農家の人々は田畑の肥料となる糞尿を回収するために肥溜を担いで町中を走り回りましたが、その肥溜を担ぐ体験が出きます。とても重いことに驚くでしょう。また、江戸時代は火事が多く、消防組織の「火消」が大活躍しましたが、その火消が使っていた纏を実際に持てます。見るだけではなく体験も楽しめるのがいいですね。
江戸東京博物館の見どころ③:江戸の大ジオラマ
江戸城から江戸の町並みまで忠実に再現した大ジオラマの展示物があります。当時江戸の町に溢れていた人々や建物内部の様子も再現されており、人形は一体一体表情や動きが異なり見どころの一つ。人形を観察するだけでも江戸の暮らしを知ることができ興味深いです。双眼鏡が用意されているので、細かい表情や建物の細かなつくりは双眼鏡も利用して観察してみましょう。
江戸城も忠実に再現
現在江戸城は焼失しておりその姿を見ることはできませんが、ジオラマでは当時の江戸城を精巧に再現しており、貴重な歴史の展示物になっています。江戸城本丸の内部も細部に渡って忠実に再現し展示。まさに芸術作品として鑑賞できるでしょう。
江戸東京博物館の見どころ④:娯楽文化の再現
江戸時代の娯楽といえば歌舞伎が代表的。当時の歌舞伎の舞台模型が実物大で再現されており、華やかな舞台を見られるとともに、娯楽として楽しむ当時の人々の気分に浸れます。芝居小屋の中村座も実物大で再現されており、豪華で壮大なつくりに圧倒されるでしょう。展示と合わせて、歌舞伎の始まりや遊郭の期限など歴史文化の勉強に役立つ資料展示物もあるので、江戸文化の知識を深めてみてください。
江戸東京博物館の見どころ⑤:明治時代の体験コーナー
時代は江戸から明治に移り、明治時代を象徴する展示物で自ら体験もできるコーナーが人気です。明治時代の自転車は大人向け三輪車のような作りで、展示されている自転車に実際乗ることができます。今の人には到底乗りこなせない自転車に驚くでしょう。日本初の電話ボックスも再現されているので、中に入って受話器を手に取ってみてください。受話器からは詳しい解説が聞けるようになっています。
江戸東京博物館の見どころ⑥:東京の暮らしの変遷
江戸時代の終焉とともに江戸が終わり、明治時代の始まりとともに江戸は東京へと名前を変えました。東京と名を変えてから、明治、大正、昭和へと人々の生活スタイルは急速な変化を遂げるのです。それぞれの時代の人々の生活の様子が実物大で再現されており、住宅を見るだけでも変化はわかりやすく、人々の服装などにも変化が見られます。歴史背景とともに人々の生活を実際に体験してみましょう。
江戸東京博物館の見どころ⑦:東京のジオラマ
江戸の町並みの大ジオラマを紹介しましたが、文明開化後、東京となった町並みのジオラマの展示物もあります。江戸と同様、細部にこだわり再現していますが、江戸の町並みとは大きく違っているところが見どころです。江戸のジオラマを頭に思い出して、東京のジオラマと比べてみてください。どこがどのように変わったのか探すのも勉強になりますよ。
江戸東京博物館の見どころ⑧:東京の目玉「凌雲閣」
東京ゾーンでは目玉ともいえる見どころになっているのが凌雲閣の再現です。第一次世界大戦後の経済成長の象徴ともいえる建物で、東京浅草に12階建てで誕生しました。今では当たり前になった日本の高層建築物の先駆けで、日本初の電動エレベーターが設置されたことでも有名です。実際の凌雲閣は、関東大震災で半壊し、そのまま解体されましたが、文明開化の象徴である当時の様子を鑑賞できる貴重な展示物です。
江戸東京博物館の見どころ⑨:戦争時の貴重な展示物
日本の近現代史で欠かせないのが太平洋戦争。今でも映画やドラマで取り上げられる機会が多いですが、江戸東京博物館でも戦時中の暮らしなど、戦争によって一変した庶民の暮らしを展示しています。防空頭巾、窓に張られた明かり漏れ防止の覆いなどは戦争の象徴ですね。
他にも、空襲の火災熱によって折れ曲がった鉄骨や当時の服装など、再現ではなく本物のアイテムも資料として展示されており、より現実的に捉えることができます。
江戸東京博物館の見どころ⑩:新施設ミュージアムラボ
常設展の最後にあるのがミュージアム・ラボ。2015年のリニューアルの際に新設された体験型美術館です。「体感・体験する」コーナーになっており、主に昭和29年頃の住宅を再現し、家電や洋風の生活が普及する前の日本の暮らしを体験できます。新設の小スペースでは、様々な体験模型を設置して、当時の生活道具に実際触れるプログラムやワークショップの実施が可能です。
江戸東京博物館の見どころ⑪:和食甘味処桜茶寮で休憩
見学を終えたら、7階にある和食・甘味処「桜茶寮」で休憩するのはいかがですか。江戸の食文化をテーマにしており、お食事からスイーツまで楽しめ、さらに7階にあるので眺望も楽しめます。開催中の展示会とコラボメニューが登場することも。ぜひチェックしてみてください。
基本情報
【住所】東京都墨田区横網1-4-1 7F
【営業時間】11:00~18:00(土曜日は~20:00)
【連絡先】03-5611-5550
【備考】団体予約も可能です。
江戸東京博物館で江戸と東京の歴史を勉強しよう!
江戸東京博物館の魅力を感じていただけたでしょうか。外国人が日本を学ぶきっかけとしても人気が上昇しています。日本人の私たちも、自分の国の歴史をもう一度学びなおすきっかけにしてみてはいかがでしょうか。きっと江戸東京博物館で新たな発見がたくさんできるはずです。
東京都内の博物館が気になる人はこちらをチェック
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