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ホンダCB190Xのスペック!日本の街乗りやアドベンチャーツーリングで最適?

中国の五羊ホンダが生産するCB190Xのスペックをかき集め、アドベンチャーツアラーとしての資質を検証します。最高速度はもちろん、街乗りやツーリングなどを想定したスペックも記載しています。CB190Xのサイズ感とパワー感はどんなツーリングで活きるのでしょうか。
2020年8月27日
hosokawa_taka
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CB190Xのスペック:はじめに

中華人民共和国(以下中国)の五羊ホンダで生産されているCB190Xのスペックを確認し、日本国内でのツーリングではどんな楽しみ方ができるのかを検証します。街乗りでの取り回しがいい車体サイズや高速道路も走行できる排気量を強みに、かつてから200ccクラスのバイクは人気がありました。ホンダのSL230、ヤマハのセロー225、スズキのジェベル200など、ツーリングで活躍した車種は多かったですね。

200ccクラスのラインアップ

日本国内でのバイクの販売台数が減少し、200ccクラスのバイクはインジェクション化されることなく絶版となりました。そして、現在は輸入モデルをベースとした150ccクラスのバイクがその役割を果たしています。しかし、国内で正規販売されている150ccMT車はスズキのジクサーのみです。

CB190Xは並行輸入バイク

CB190Xは並行輸入バイクであって、残念ながら国内正規販売車種ではありません。ホンダのメーカー保証やリコールなどのサービスを受けられませんので、輸入バイクのノウハウを蓄積したショップで購入するのがおすすめです。

では本題!ホンダのCB190Xに関するネット上の情報をかき集め、アドベンチャーツアラーとしての資質を検証します。また、この記事は2020年2月7日現在の情報をもとに作成しておりますことをご了承ください。

CB190Xのスペック:車体サイズ

CB190Xの車体サイズはアドベンチャーツアラーとは思えないほどコンパクトです。全長が近い国内正規販売車種を探すと、ホンダのCB250Rや新型ジクサー150(2020年3月発売)が挙がります。全幅はオフロードバイク並みに長いので、左右のバランスはとりやすいですね。全高が高いのはスクリーンを装備しているためです。

【CB190Xの車体サイズスペック】

  五羊ホンダ
CB190X
250ccMT車
平均値
全長 2030mm 2101.3mm
全幅 830mm 808.5mm
全高 1375mm 1157.0mm

※2020年2月7日現在

CB190Xの車体サイズはこんなツーリングで活きる!

CB190Xはツーリングライダーの好奇心を阻害しない車体サイズになっています。観光地やお店、標高差のあるアルプスロードや舗装林道など、探索ツーリングに最適なアドベンチャーツアラーです。大柄なバイクでは躊躇するような場所にも入っていける可能性を高めます。

CB190Xのスペック:エンジン①

CB190Xには空冷のSOHC2バルブエンジンが搭載されています。ボア×ストロークはやや長めの61×63mm。高回転の伸びよりも低中回転域のトルク感を重視した仕様です。ピークパワーは排気量(184cc)なりに低いのですが、扱いやすさに期待できます。

【CB190Xのエンジンスペック①】

  五羊ホンダ
CB190X
250ccMT車
平均値
最高出力
kW(PS)/rpm
11.7(16)
/8000
19.3(26.3)
/9480
最大トルク
N・m(kgf・m)/rpm
15(1.5)
/7000
21.0(2.14)
/7755

※2020年2月7日現在

CB190Xピークパワーはこんなツーリングで活きる!


CB190Xの扱いやすいエンジン特性は加減速を頻繁に行う一般道をメインとしたツーリングで活躍します。どちらかというと、目指すツーリングよりも探すツーリング向きです。コンパクトな車体サイズとの相性も良く、高速道路も走行できる125ccMT車的だといえますね。

CB190Xのスペック:エンジン②

CB190Xの理論上の最高速度を計算すると、お世辞にも速さを求めるアドベンチャーツアラーとはいえません。しかし、これはあくまでも参考値。CB190Xは輸入車のため、変速比や減速比のデータが明確に公開されていませんので、ここでは同じく中国の新大州本田で生産された新大州ホンダで生産されたCBF190Xのスペックをもとに計算しました。

【CB190Xのエンジンスペック②】

  五羊ホンダ
CB190X
250ccMT車
平均値
最高速度1 102.5km/h 138.49km/h
最高速度2 89.7km/h 113.22km/h

※最高速度1:最高出力を発生させるエンジン回転数での速度(トップギヤ)
※最高速度2:最大トルクを発生させるエンジン回転数での速度(トップギヤ)
※1速:3.076、2速:1.789、3速:1.300、4速:1.066、5速:0.916、一次減速比:3.136、二次減速比:3.214
※2020年2月7日現在

CB190Xの最高速度はこんなツーリングで活きる!

CB190Xは125ccMT車に似た楽しみ方をするツーリングで活躍します。軽二輪に属するからと他車に速さを誇示するようなツーリングには不向き。自分のペースを保てる紳士的なツーリングライダー向きだといっていいですね。なお、レッドゾーン入口となる9000rpmまでエンジンを回すと、理論上の最高速度は115.3km/hに達します。

CB190Xのスペック:足回り

CB190Xの足回りは排気量に見合ったスペックです。フロントはオーソドックスな正立フォークに、リヤはメンテナンス性の高いリンクレスのモノサスになっています。タイヤが2020年現行モデルの250ccバイクに多いサイズなのはうれしいですね。安いタイヤからハイグリップタイヤまで選択肢が広がります。

【CB190Xの足回りスペック】

  五羊ホンダ
CB190X
フロント サスペンション 正立フォーク
タイヤ 110/70-17
リヤ サスペンション モノサス(リンクレス)
プリロード調整可
タイヤ 140/70-17

※2020年2月7日現在

CB190Xの足回りはこんなツーリングで活きる!

CB190Xの足回りはロードスポーツモデルそのものです。最低地上高は160mmですので、未舗装路はフラットダート程度しか走行できません。それ以上の未舗装路走行性能を求めるのであれば、オフロードモデルを選択する方が賢いですね。なお、リヤサスペンションは硬めとのうわさですので、荷物を積載するキャンプツーリングにも適しています。

CB190Xのスペック:街乗り

CB190Xの街乗りに関するスペックを確認すると、シート高はスーパースポーツやネイキッドスポーツに近いものの、車両重量はオフロードバイクに近いですね。シート高は標準的でも、車両重量が軽ければ街乗り性は飛躍的に向上します。エンジンのピークパワーが低いため、残念ながらダッシュ力には期待できません。

【CB190Xの街乗りスペック】

  五羊ホンダ
CB190X
250ccMT車
平均値
シート高 790mm 802.8mm
車両重量 148kg 156.7kg
TWR 96.732
kg/kgf・m
74.190
kg/kgf・m

※TWR:トルクウエイトレシオ(車両重量/最大トルク値)
※2020年2月7日現在

CB190Xの街乗り性はこんなツーリングで活きる!


CB190Xはツーリング先での路地裏散策でも活躍するアドベンチャーツアラーだといえます。アドベンチャーツアラーには大柄で重い車種が多いため、軽量で扱いやすいCB190Xは貴重な存在。市街地にツーリングスポットを見出しやすいアドベンチャーツアラーは、日本でも正規販売されているホンダのADV150くらいです。

CB190Xのスペック:高速

CB190Xはエンジンのピークパワーが低いため、高速道路走行では余裕をあまり感じられないといえます。合流加速を想定した80km/hではまだ余裕があるものの、巡航速度を想定した100km/hでは最高出力を発生させるエンジン回転数に近くなってしまうため、どうしてもエンジンに「頑張っている感」が漂ってしまいます。

【CB190Xの高速道路走行スペック】

  五羊ホンダ
CB190X
250ccMT車
平均値
100km/h 7806rpm
(111.5%)
6840rpm
(91.91%)
80km/h 6245rpm
(89.2%)
5472rpm
(73.5%)

※()内は最大トルクを発生させるエンジン回転数比
※2020年2月7日現在

CB190Xの高速道路性能はこんなツーリングで活きる!

CB190Xは高速道路で苦難を強いられそうですが、オフロードバイクほどではないでしょう。エンジンはヤマハのセロー250やトリッカー並みに余裕がありませんが、大きなフロントスクリーンが疲労の蓄積を軽減してくれます。追い越し距離は長くなりますので、遅い車をペースカーに見立てついていくのもありです。

CB190Xのスペック:考察①

バイク旅にピッタリなアドベンチャーツアラー

CB190Xでのツーリングではコンパクトな車体サイズや扱いやすいエンジン特性を活かすのがおすすめです。 好奇心に誘われるがまま先へと進み、自分だけのツーリングスポットを探す…そんな、バイク旅的なツーリングが似合います。地域密着型のスーパーに立ち寄って土地柄を観察したり、お買い得価格の食材を漁ったりする場合でも、コンパクトな車体サイズは駐輪場に駐車しやすいですね。

CB190Xはオフロードバイクではない!

ブロックタイヤは制動距離が長くなりやすく、ロードノイズも大きいので、CB190Xに装着するメリットは見た目だけしかありません。CB190Xで走破できる程度の未舗装路ならオンロードパターンで十分です。「ABSがフロントのみだからダートでスライドコントロールできる」という情報も見かけますが、そんなスパルタンな走り方は上級者にしかできませんし、他車も通る未舗装林道ではご法度です。

CB190Xのスペック:考察②

キャンプツーリングにも最適!

CB190Xはキャンプツーリングにも適しています。2020年現行モデルの250ccバイクはサブフレームが短いものが多く、荷物の積載性が難しいモデルもあります。しかし、CB190Xのパニアケースやトップケースは標準装備ですので荷物の積載性は良好です。トップケースを外してツーリングバッグを積載するのにも適しています。CB190Xに標準装備されたパニアケースやトップケースはワンタッチで脱着可能です。

シート高は気にする必要なし!


キャンプツーリングでシート高が気になるのは、荷物をタンデムシートに積みすぎることで起きる不安定さが原因です。左右のバランスを考慮しながらパニアケースに収納すれば重心を低くでき、シート高が原因で起きる停止時の不安定さを解消できます。体重や積載量に合わせてプリロード調整すれば、シート高の悩みも改善可能です。

CB190Xの価格は?

CB190Xの価格は輸入車としてはやや高い印象を受けますが、国内正規販売モデルと比較するとお買い得感が高いですね。新車価格帯をGOOBIKEで調べると約35~から44万円と幅がひろいものの、約38万円で販売しているショップがほとんど。大手二輪量販店であるSOXが意欲的に販売しています。中古車価格を調べましたが、中古車はまだ少ないですね。

お買い得感のある理由は?

CB190Xの新車価格にお買い得感があるのは、価格以上の装備を備えているためです。合計73Lのフルパニア、USB電源、エンジンガードやブッシュガードなど、自分でカスタムすることなく、そのままロングツーリングができる装備に価格の割安感を得られます。シート高や街乗り性を踏まえ、CB190Xで通勤からツーリングまで乗り倒すなら、これほどお買い得感が高いアドベンチャーツアラーは他にありません。

CB190Xのスペック:まとめ

五羊ホンダのCB190Xのスペックを確認し、アドベンチャーツアラーとしての資質を検証しました。特筆すべきなのは街乗り性の高さ。価格が安いから…シート高が低いから…そういった要素だけでなく、ツーリングのスタイルに合わせて選んでもスペックは優秀です。穏やかなエンジン特性もツーリング向きだといえます。CB190Xの魅力を踏まえると、ADV150のように国内正規販売しても売れるかもです。

ツーリングが気になる人はこちらをチェック!

今回はツーリングを楽しくしてくれるCB190Xを取り上げましたが、ツーリングスポットを紹介した記事もチェックしてくださいね。ツーリング系ライターがおすすめするツーリングスポット紹介記事はもちろん、トラベル系ライターがおすすめするツーリングスポットの記事も要チェック!積極的にツーリングの幅を広げれば、バイクはもっと楽しくなります。