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恐山とは?観光で楽しめる日本有数の霊場の見どころやイタコについて解説!

恐山は、日本三大霊山の1つとして知られており、参拝だけでなく観光スポットとして楽しめる見どころがたくさんある場所でもあります。恐山大祭・恐山の秋祭りでは「イタコの口寄せ」が有名で、イタコの口寄せを目的に多くの参拝客が訪れることでも知られています。
2020年8月27日
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はじめに

恐山は、日本三大霊山の1つで霊場という意味では日本最大の霊場と言っても良い場所です。多くの観光客・参拝客が訪れる場所ですが、ここでは恐山の見どころや「イタコ」についてご紹介していきます。恐山への観光を考えている方は、是非、参考にしてみてください。(この記事の情報は2019年12月14日時点のものです。)

恐山とは

高野山・比叡山と並んで日本三代霊場としても有名な恐山は青森県むつ市に位置する霊山で、宇曽利山湖(うそりさんこ)を囲む外輪山で形成されています。恐山は、活火山として知られていますが地質調査の結果によると最後の噴火は1万年以上前だと言われています。ただし、カルデラ内には、火山性ガス(亜硫酸ガス)が充満していて、硫黄の臭いを感じることがあり、恐山の参拝客の中には、頭痛などの症状を発症する人もいますので参拝の際には注意しておきましょう。

蓮華八葉とは

蓮華八葉は8峰(剣山・鶏頭山・地蔵山・北国山・大尽山・小尽山・屏風山・釜臥山)の外輪山のことを意味し、8峰を総称して「恐山」と呼びます。蓮華八葉の意味ですが、花弁が8葉ある蓮華のことを指し、仏教的には8葉に4人の仏陀と4人の菩薩が割り当てられていることを意味します。8峰の中には、紅葉シーズンの観光スポットとしてや登山が楽しめる山もありますので、よく知られている山について詳しく見ていきましょう。

8峰のそれぞれの山について

まず、鶏頭山(けいとうさん)は、標高1,445mで山頂からの景色は素晴らしく紅葉の時期には絶景の景色を見ることが出来ます。釜臥山と地蔵山は、3聖地として知られており地蔵山には不動明王が、釜臥山の山頂には釈迦如来が安置されてており、大尽山(おおづくしやま)は標高828mの山で、山頂からは宇曽利山湖・北国山・釜臥山を見ることが可能です。次に屏風山(びょうぶざん)ですが、標高794.1mの山で山頂には一等三角点があることで知られています。紅葉のシーズン期間中は、それぞれの山の山頂から美しい紅葉の景色を楽しむことができるのも見どころの一つです。

恐山の意味・由来

恐山は、昔は宇曽利山(うそりやま)と呼ばれていました。この「うりそ」はアイヌ語のウショロに由来し、ウショロの意味は「くぼみ・湾」です。これが、下北訛りで変化して「おそれ」になったと言われています。
 

霊場・恐山の見どころ8選

恐山には、観光スポットが数多く存在しており、観光目的で訪れる人々も少なくありません。また、恐山大祭・恐山の秋祭りでは「イタコの口寄せ」が行われており、イタコの口寄せを目的に参拝する方も多いです。なお、恐山の秋祭りが行われる時期は紅葉シーズンですので、それぞれの山頂から美しい紅葉の景色を見ることが出来ます。ここからは恐山の見どころ8つを見ていきましょう。

霊場・恐山の見どころ1

恐山大祭の期間中に体験できるイタコの口寄せ

青森県には、死者の口寄せを行う巫女「イタコ」が存在しており、恐山では、毎年、7月20日~24日の期間に行われる「恐山大祭」の期間中に、イタコの口寄せが体験出来ます。期間中は、それぞれのイタコがテントを張り口寄せを行っており、1回あたりの口寄せの時間はだいたい15分程度です。

 

100名ほどの列ができるイタコの口寄せ


しかし、イタコの修行は厳しく後継者が少ないため、以前は、10数名のイタコが祭りに参加していましたが、現在は1〜2名のイタコに100名近くのお客さんが列を成しているとのことです。そのため、口寄せをしてもらうまでに10時間以上待つこともあります。どうしても、イタコに口寄せを行ってもらいたい方・長い時間待つことが出来ないという方は、恐山の宿坊に泊まり早い時間に列に並ぶのがおすすめです。

霊場・恐山の見どころ2

霊場の入り口・三途川

三途川(さんずのかわ)と言えば、この世とあの世の境目にある川として知られており、この川を渡ると2度と、この世(現世)には戻って来れないと仏教では教えられています。恐山の「三途の川」は、恐山の入り口でもある恐山菩提寺から500mほど手前にあり、宇曽利湖から流れ出る正津川を三途の川と呼んでいるのです。

三途の川とは

この正津川には赤い橋が架けられており、橋の近くには、奪衣婆(だつえば)と懸衣翁(けんえおう)の老夫婦の石像が立っています。三途の川を渡るには、三途の川の船頭に6文銭を渡す必要がありますが、死者がそのお金を支払えない場合は、奪衣婆と懸衣翁が死者の衣服をはぎ取ると言われているのです。三途の川の近郊には、駐車場もありますので車で立ち寄ることもできます。

場所詳細・アクセス方法

【住所】青森県むつ市田名部
【連絡先】-
【アクセス】大湊駅より車で30分程度・青森東ICより車で約2時間
 

霊場・恐山の見どころ3

観光名所としても知られる恐山菩提寺

恐山の入り口でもある恐山菩提寺は、歴史は1,200年ほど前に遡り、862年に慈覚大師(じかくだいし)によって「霊山」として開山され、高野山・比叡山と合わせて日本三大霊場に数えられています。言い伝えによると慈覚大師が「東へ向かうこと三十余日、霊山あり。その地に仏道を広めよ」というお告げに従って東方を目指したところ見つけたのが、恐山です。
 

恐山大祭や湯小屋について

なお、恐山大祭(期間:7月20~24日)の他に恐山秋詣り(10月上旬)が毎年開催されています。寺内には、「本尊安置地蔵堂」があり、死者の魂が集まるところとされ、イタコの口寄せもここで行われてい流のです。そのほか、境内には4つの湯小屋(冷抜の湯・古滝の湯・薬師の湯・花染の湯)があり、入山料500円を支払えば入浴料は無料で利用することが出来ます。

場所詳細・アクセス

【住所】 青森県むつ市大字田名部字宇曽利山3-2
【連絡先】0175-22-3825
【アクセス】下北駅からバスで45分程度
【備考】営業時間:6:00〜18:00まで・入山料500円
 

霊場・恐山の見どころ4

恐山温泉

見どころ1でも触れましたが、恐山菩提寺境内には、4つの湯小屋(冷抜の湯・古滝の湯・薬師の湯・花染の湯)が存在します。5月1日~10月31日の期間中は、入山料を払えば温泉は無料で入浴出来ますが、タオルなどは持参する必要がありますので用意しておきましょう。泉質は硫化水素含有酸性緑ばん泉で日本でも珍しい強酸性の温泉であるため、刺激が強いので入浴時間は3〜10分程度に留めるよう注意書きがあります。では、それぞれの温泉について詳しくみていきましょう。

花染の湯


花染の湯は、唯一の「混浴」で、脱衣所と湯船の間には壁など遮るものがないため、着替えなども丸見えの状態です。場所は宿坊の裏手にありますので、あまり目立たない場所にあり入浴する人も少ないので穴場として知られています。花染の湯の効能は、吹き出物・切り傷です。

古滝の湯

古滝の湯は、現在は女性用として使われていますが、一時期は男性用の温泉だったこともあります。浴室はヒノキで出来ており、緑と白を混ぜたようなミルクグリーン色のお湯が特徴的です。薬師の湯の反対側に位置しており入り口が2つあり、中は繋がっています。効能は、「胃腸病」です。

冷抜の湯

冷抜の湯は女性専用で薬師の湯の反対側にあり、古滝の湯と2つ並んでいます。浴槽は二槽に分かれており、名前とは裏腹にとても熱いお湯ですので入浴の際は気をつけましょう。冷抜の湯の効能は、神経痛・リウマチなどです。
 

薬師の湯

薬師の湯は、地蔵殿に続く道沿いにありますので、目立つ所に立地しており男女交代制の湯です。こちらのお湯もミルクグリーン色のお湯が特徴的で、効能は胃腸病となります。
 

霊場・恐山の見どころ5

3聖地の1つ奥の院

恐山では地蔵菩薩は地蔵殿(恐山菩薩寺)に、不動明王は地蔵山に、そして釜臥山山頂に釈迦如来が安置されており、これらは三者一体だと考え3箇所の場所は3聖地として知られています。そのうち、不動明王が安置されている地蔵山と釈迦如来が安置されている釜臥山は「奥の院」と呼ばれており、奥の院と、恐山菩薩寺の3つの聖地を参拝することで、結願が決定成就されると言い伝えられているのです。叶えたい願いがある際には、3つの聖地である釜臥山山頂の釈迦如来・地蔵山の不動明王そして、地蔵殿の地蔵菩薩を参拝しましょう。

霊場・恐山の見どころ6

ビーチのような景色が広がる極楽浜

恐山菩薩寺の地蔵殿から始まる「地獄めぐり」と呼ばれるコースが存在しています。地獄めぐりでは、親より先に亡くなった子供が罪滅ぼしの意味で積むと言われる積み石が無数に並ぶ「賽の河原」や時折、池が真っ赤になると言われる「血の池地獄」を進んでいくのです。そして、地獄を通り抜けて転生するという意味を持つ「胎内くぐり」を経て「重罪地獄」を進み、金掘地獄を抜けると五智山展望台があり、奥には極楽浄土と呼ばれる宇曽利湖があります。

極楽浜と呼ばれる宇曽利湖

この宇曽利湖こそが、地獄の風景が続いた後に広がる極楽浄土・極楽浜と呼ばれる場所です。白い砂と青い水は、まるで海外の海を思わせるような景色で、正に「極楽浜」の名前通りの場所ですが、岸辺には供養のための線香やお花が立てられており、霊場に居ることを感じられます。

霊場・恐山の見どころ7

観光名所の1つ恐山冷水・冷水峠


恐山へと向かう恐山街道を進むと恐山から4kmほど離れた場所に、「恐山冷水(冷水峠)」と呼ばれる湧き水ポイントがあります。この冷水は、不老不死・若返りの水と言われており古くから大切にされてきた湧き水です。

俗界と霊界の境界

昔からこの冷水が俗界と霊界の境界といわれ、この冷水で手を洗い、口をゆすぎ、霊場恐山へ入るのが習わしとなっていました。なお冷水は1杯飲めば10年、2杯飲めば20年、3杯飲めば死ぬまで若返るという不老水とも言われています。恐山冷水は、樹齢600年一本杉の近くにありますが、この一本杉を境目に杉林の景色から一変し、ヒバの原生林だらけの景色に変わってしまいますが、人間が意図的に行った訳ではなく、自然現象ということです。

場所詳細・アクセス

【住所】青森県むつ市田名部字宇曽利山
【連絡先】-
【アクセス】冷水前バス停すぐ
【備考】下北駅前から恐山行のバスに乗ると冷水前のバス停があります。バスの運転手さんが、写真タイムを取ってくれることもあり希望者は下車して写真撮影が出来ます。シーズン以外は、1日数本のダイヤしかないため、冷水前から恐山でいく場合は4kmほどなので徒歩でのアクセスも可能です。
 

霊場・恐山の見どころ8

観光やお祭りの際に利用したい恐山宿坊

恐山には、祥閣内部に宿坊があり1泊2食付きで1人12,000円で宿泊でき、冷暖房完備でホテルのような美しさで、精進料理とは思えないほどの美味しい料理が提供されます。ただし、基本的にはお寺に祈願のためにある期間こもる参籠(さんろう)を目的として作られていますので、朝のお勤めへの参加が義務付けられており、消灯・食事の時間も決められていますので気をつけましょう。お祭りの時期には、ほぼ満室状態になりますので早めの予約をおすすめします。
 

恐山まとめ

恐山は、あの世に一番近い霊山として有名で、亡くなった幼子を始めとする死者を供養する霊場としても知られています。また、日本国内でも数少ないイタコの口寄せを体験できる場所でもあります。供養や参拝だけでなく紅葉や山々の景色が美しい恐山ですので、興味のある方は1度、恐山を訪れてみてはいかがでしょうか。

恐山が気になる方はこちらをチェック!

当サイトでは青森県の名物料理や観光地の情報をまとめています。恐山への参拝と一緒においしいものが食べたい・観光名所を巡りたいという方は、ご覧になってみてください。