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エーデルワイスとは?種類から花言葉、見頃のシーズンまで徹底解説!

白く気品ある花が思い出に残る、エーデルワイスをじっくり鑑賞したことがありますか?この綺麗な花は独特な見た目があり、西洋の諸国で特別視されてきた植物です。エーデルワイスの花言葉の意味、見頃となる開花の季節など、気になる特徴を解説します。
2020年8月27日
はぐれ猫
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エーデルワイスとは

花の原産地はアルプス山脈

山羊と駆け回るハイジの姿を思い浮かべてしまう、欧州の象徴アルプス山脈。そこがエーデルワイスの花の原産地として、特に知られる場所です。原産地は平地よりはるかに標高のある山岳や高原地帯であり、過酷とも言える環境の中で白い花を咲かせている様子が、人々の記憶に刻み込まれます。

可憐な花が多様な事物に影響した

特にこの花の魅力にやられてしまった国が、アルプスに寄り添った幾つかの諸国でした。エーデルワイスは、スイスやオーストリアの国花に採用されるほど親しまれています。19世紀のロマン主義の中で愛情や不滅のシンボルとされ、歌や絵画が生まれたりと多方面に影響を与える花となりました。

エーデルワイスの生態

原産地などの生育環境

雲よりもはるか上の標高1,800~3,000mという酸素濃度の薄い地点が、この花の住処です。エーデルワイスは特に石灰質の岩場の地面を好んで定着する傾向にあり、欧州のアルプスは絶好の環境を提供しています。よく見られる場所は、岩の隙間や急斜面、草原の中などです。

エーデルワイスの大きさ

一般的に自生しているエーデルワイスの大きさは、てっぺんまでの高さが20~30cmほどにしかなりません。しかし平地で栽培される種類の場合には、時に大きさが40cmにまで達する個体が現れます。葉っぱは細長い見た目で、原産地などの個体では一枚あたりの大きさが小さめになる傾向があります。

エーデルワイスの花

まるできら星のような花を見せるエーデルワイスですが、実は白い花弁に見える部分は苞葉という葉っぱの部分です。実際には中心部で黄色く小さな膨らみを見せる頭状花序(頭花)が本来の花で、その大きさは5~6mmほど。1つのエーデルワイスには、1つから複数の花が付いています。

花と葉を覆う綿毛

近づいて見ればエーデルワイスの全体を覆い尽くす、綿毛の存在に気が付きます。まるで羊毛をかぶったかのようと形容される綿毛は、花と葉っぱと茎にも見られる特徴です。季節を問わず過酷な環境下に適応した結果の産物で、この綿毛によって、寒さや乾燥や強い紫外線から身を守っています。

エーデルワイスの名称

エーデルワイスの意味

一度聞いたら離れることのないエーデルワイスの名前は、ドイツ語なのはご存知でしたか。エーデル(edel)は高貴、気高いことを意味しています。それに続くワイス(weiß/weiss)は花の白を意味する言葉です。18世紀のチロル地方で、ヨモギの一種エーデルラウテにならって命名された経緯があります。

学名と意味

一方で学名を見ると舌を噛みそうな名前で、レオントポディウム・アルピニウムとあります。エーデルワイスと違い、ギリシャ語のライオン(leon)と足の小さい人(podium)とアルプス(alpinium)の意味です。そう言えば、花の見た目がライオンの肉球ににているようでもあります。

中世の頃の名称


今は完全に観賞目的と化したエーデルワイスですが、中世の頃には薬草として徴用されていた花でした。その効能は不明ながら、腹痛、赤痢、敗血症など様々な病状に用いられました。そのためバウホヴェーブレーム(腹痛草)や、ブルートゥンゲンクラウト(肺血草)などの名で呼ばれたことがあります。

日本では西洋薄雪草

国内でエーデルワイスの優雅さが知れ渡ると、セイヨウウスユキソウ(西洋薄雪草)の名が定着しました。この名は雪のように白い花の意味、あるいは薄雪のような綿毛をまとうことに由来しますが、日本に自生していた薄雪草と近縁な種類であったことが命名の理由です。別名を花薄雪草とも呼ばれています。

エーデルワイスの花言葉

大切な思い出

季節を問わず山岳を志す人々で溢れるスイスには、登山家にまつわる言い伝えがあります。ある時天使が舞い降りて、登山家が恋に落ちました。登山家は天使との実らぬ恋を知り、苦しみから救って欲しいと願うと、天使はエーデルワイスの花をもたらしました。これが大切な思い出という花言葉の由来です。

高潔な勇気

人の世で常に讃えられる勇気、これがエーデルワイスの花言葉にも含まれています。高潔な勇気は、エーデルワイスの名前のエーデル(気高い)に意味が通じています。アルプスの険しい土地や気候の中で咲く花には、相応しく思える花言葉です。

大胆不敵

さらにもう1つ勇気や原産地などの生育環境に関連しているらしき、エーデルワイスの花言葉があります。それが、大胆不敵。度胸があってなにも恐れないことを意味する四字熟語ですが、断崖の上ですら咲き誇る花に遭遇すれば、誰もが納得してしまう花言葉でした。

エーデルワイスの野生種の危機

野生種は絶滅危惧

そんな誰にとっても魅力的に映えるエーデルワイス、実は野生種が絶滅の危機に貧しているという話があります。実際に原産地であるスイスやオーストリアなどのアルプス山脈に出かけたとしても、今では道端で見かけることすら稀な花になってしまいました。見かけても取ってはいけない花なのです。

野生種の保護が遅れて減った原因

一気にこの花に対して関心や人気が高まった19世紀以降、アルプスではエーデルワイスの採取量が激増しました。1909年には、スイスで採取禁止の条例が登場するほどの勢いです。その後21世紀に至るまで、登山者や花屋などあらゆる人々が野生の花を詰んで行く状況が続き、めっきり数を減らすに至りました。

エーデルワイスの種類と品種

世界に咲くウスユキソウ属の種類

いま確認されるエーデルワイスの仲間は全部で30種類ほどがあり、日本ではウスユキソウ属と呼ばれます。ヨーロッパから中央アジアにかけて多く、南米のアンデス山脈のほうにもエーデルワイスの種類が根付いています。日本の山岳でもエゾウスユキソウなど幾つかの種類の花が見られます。

ハヤチネウスユキソウ

代表的なウスユキソウ属といえば、国内ではこちら種類が知られています。ハヤチネとは岩手県の北上山地の最高峰、早池峰山(1,917m)のことで、この地域に自生することから名が付きました。大きさも葉っぱの色もエーデルワイスによく似て、素人ではなかなか見分けが付きません。


改良品種はほとんど存在しない

改良された品種について調べても、エーデルワイスの場合はほとんど存在しないと回答が出ます。欧州で品種改良が進まなかったのは、涼しく乾燥した土地を好む高山植物であり、品種の改良が難しいことにあります。純潔なエーデルワイスの花が好まれたことにも影するでしょうか。

平地で育つ栽培種

現在広く流通している栽培種のエーデルワイスは、高原から離れて平野部で育つように改良された品種です。大きさは野生種より立派な傾向があります。ある程度の気温の高さや湿気にも耐えるようになっている品種なので、日陰で風通しが良いなどの環境さえあれば、日本の平野部の風土でも育てられます。

エーデルワイスの見頃のシーズン

エーデルワイスの開花シーズンはいつ?

実際に検索すれば判明しますが、エーデルワイスの開花シーズンの情報はかなり錯綜しています。ある情報源では5月~6月の時期とあり、また別の情報では7月~9月の夏の時期など、まるで違った季節が提示されてしまうのです。これにはエーデルワイスの野生種と栽培種、両者の開花時期の違いが関係します。

栽培種の開花時期は春と秋

地上部でも咲き乱れるエーデルワイスは、全てが栽培品種のほうです。こちらの開花のシーズンは、春ならおおむね5月~6月で、種を秋蒔きにすると、冬に咲かせることもできます。これは各地の植物園で見られる花や、自宅で育てる場合にも同様です。栽培種の開花時期は、覚えておいたほうが良さそうです。

自生地での開花時期は7~8月

では旅行でひとっ飛びしてスイスの原産地でエーデルワイスの野生種を観賞する場合、開花のシーズンはいつなのか気になります。それは観光客もぐっと増える、7月~8月の夏の季節です。エーデルワイスの野生種に出会える確率は低めですが、この季節に登山をしてみたら僥幸があるかもしれません。

エーデルワイスの栽培

エーデルワイスの種

【宿根草】エーデルワイス レオントポジウム・アルピナム【Aグループ】 花苗 多年草 新品種 ガーデニング 苗物 園芸 季節 花壇 シェードガーデン 耐寒性 耐暑性 セット 庭 園芸 季節 鉢植え 庭植え 和 育てやすい 植物 おしゃれ 花 植物 切り花 植えっぱなし

栽培種のエーデルワイスの育て方では、苗と種、どちらからでも始められるのが魅力です。苗はホームセンターや花屋で、春と秋の季節を迎えれば花が咲く前の状態で販売が始まります。種のほうはネット通販でも求めることができ、1袋あたりの料金はかなり安い印象です。

植え付けと種まきの時期

苗から育ててみたい場合には、植え付けは年間で2つの季節が最適です。1つは3月上旬~4月上旬、もう1つが秋の9月下旬から10月中旬の季節になります。エーデルワイスを種から栽培するなら、播種の時期は気温が20度前後が最適で、温暖な土地では春より秋まきのほうが、花の育ちが良い傾向にあります。

プランターで育てる方法

苗からの時はアルカリ性の山野草用の培養土を求め、底石を敷いてから土を入れるのが基本です。種からならばピートモスを混ぜた培養土を使い、水を多く与えて発芽を促します。プランターはエーデルワイスの特徴に合わせ、大きさがあって深く、底穴から湿気を逃がせるものを選ぶのがコツです。

エーデルワイスの歌

サウンド・オブ・ミュージックの挿入歌


ところでまだ子供の頃、エーデルワイスを歌った経験がなかったですか?花の姿を想像できるあの曲、アメリカのミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」で歌われる曲でした。1959年にロジャース&ハマースタインが作った曲で、翻訳曲が日本の音楽の教科書にも採用されるほど人気となりました。

エーデルワイスの曲の原曲と和訳の違い

本家アメリカと日本版は全く同じ曲ですが、エーデルワイスの歌詞は少し違いがありす。双方の歌詞はエーデルワイスの花が雪のように白く可憐で、永久に咲き誇ることを歌うのは同様です。しかし英語版は祖国を祝福したまえと締められているのに、日本版はそれが省略された形になっていました。

日本のエーデルワイスの名所

六甲高山植物園

あちこちの公園や施設でエーデルワイスの花が見られる中、日本で代表的な名所といえば六甲高山植物園です。神戸の六甲山の標高865mの場所に1933年に開園し、スイスのシーニゲプラッテ高山植物園と提携をしています。年間平均気温が低い環境で、世界の高山植物など1,500種を栽培展示しています。

六甲高山植物園のエーデルワイス

プリンスブリッジに接したロックガーデンの洋種区に、目的のエーデルワイスが咲き誇っています。六甲高山植物園の開花は、原産地同様に岩場が再現された区画で、6月上旬~下旬にかけてのシーズンが見頃となります。ちなみに園内のカフェ、エーデルワイスでのお食事もおすすめです。

六甲高山植物園の基本情報

【所在地】兵庫県神戸市灘区六甲山町北六甲4512‐150
【電話】078-891-1247
【開園期間】3月中旬~11月中旬
【営業時間】10:00~17:00(3月・9月・10月は木曜定休、4月~8月は無休)

Rokkosan.com 六甲高山植物園

エーデルワイスを楽しもう

栽培したり観賞したり

独特なエレガントさを放っているエーデルワイスは、人間の生活の中にまで根付いた魅力ある花でした。栽培をして楽しむこともできるし、日本国内でも観賞できる場所はあります。花の名所や開花シーズンをチェックして、今度はエーデルワイスの世界に飛び込んでみたいですね。

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