魚の正しい冷凍方法は?ぱさぱさにならない下処理のテクニックをご紹介!のイメージ

魚の正しい冷凍方法は?ぱさぱさにならない下処理のテクニックをご紹介!

魚を長期保存するには「調理済みで冷凍」「干物で冷凍」などいろいろな手がありますが、やはり「生」で保存したい物もありますよね。しかしいざ冷凍して解凍してみたらぱさぱさでおいしくないなんてことも。今回は生の魚をおいしいまま冷凍する正しいテクニックを紹介いたします。

2019年08月09日更新

kuma10
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神奈川県の三浦市で漁師の家に産まれ、その後生鮮魚介類問屋として魚に関わる仕事を続けてきたおかげで魚に関しては誰にも負けない知識があります。アウトドア好きが高じて離島に移住して20数年。釣りとカヌーとバイクが好きな不良オヤジです。
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目次

  1. 魚を冷凍する理由
  2. 冷蔵と冷凍はどう違う?
  3. 魚種別冷凍テクニック①
  4. 魚種別冷凍テクニック②
  5. 魚種別冷凍テクニック③
  6. 魚種別冷凍テクニック④
  7. その他の冷凍保存方法①
  8. その他の冷凍保存方法②
  9. 解凍テクニック
  10. 釣れすぎた魚は冷凍で「おいしい保存」を!

魚を冷凍する理由

魚を冷凍する理由はいくつかあります。当然「長期保存できる」が一番の理由になりますが、その他に「熟成」や「寄生虫対策」などもその理由に入っています。熟成に関しては魚は釣れたてよりも「寝かせると」おいしくなるものがあります。また魚によっては「アニサキス」などの中毒を起こす寄生虫が居ます。それを死滅させるためには24時間以上(アメリカの基準では7日間以上)の冷凍が必要。生で食べる魚介類を冷凍するには幾つかの理由があることを確認しましょう。

冷蔵と冷凍はどう違う?

冷蔵魚の消費期限

冷蔵庫の中に「パーシャルルーム」や「チルド室」という「微冷凍」の部屋があると思います。ここは0度から約マイナス3度くらいまでに温度を固定している部屋で、家電メーカー各社からは「肉も魚も7日間新鮮なまま」などという触れ込みで紹介されていますよね。実際に新鮮な魚や急速冷凍された魚などはパーシャルで7日間ほどはおいしいままいただけると思いますが、逆にそのあたりが消費期限だと考えた方がよいでしょう。

冷凍魚の消費期限

出典: https://www.photo-ac.com

冷凍の場合ことによっては消費期限が何年も、ということもありえます。ただしそれは「船上急速冷凍」など最新の冷凍テクニックを使った場合で、家庭での冷凍庫でのおいしく食べる限界は(生の魚介類の場合)2週間くらいだと考えた方がいいでしょう。例外的にイカやエビなど冷凍で消費期限の長くなる(後述します)ものもありますが、生の魚がぱさぱさにならずにおいしいまま保存できるのは「正しい下処理をして」2週間が目安だと思って下さい。

魚種別冷凍テクニック①

大きな魚はすばやく下処理

大きな魚がたくさん釣れた時は、必ず下処理をしましょう。チヌやタイなどなら釣れた瞬間からウロコ剥ぎをして、エラと内臓を抜くまではその場で終わらせましょう。青物など(ワラサやカンパチなど)もエラと内臓を抜いてすぐにクーラーボックスにしまうようにしましょう。最近は活け締めなどのテクニックが浸透し、魚が釣れたらすぐに締める方が多くなりました。2~3日中に食べるのならばそれでいいのですが、長期保存が最初から決まっている場合は最低限内臓はその場で下処理しましょう。

切り身で冷凍

大型の魚を冷凍保存する場合、臭みや腐敗は内臓から出ので、できれば「柵」か「切り身」の形で冷凍します。解凍したらすぐにお刺身に切れる形ですね。必要な冷凍テクニックとしては「水洗い」してから「軽く塩をする」こと。「塩水で洗う」のは間違いです。海の魚には塩水に強い菌が付いています。まずは「真水で洗う」い水気を切って薄くまんべんなく塩を振り、10分ほど置いたら出てきた水分をきっちりと拭き取り、ラップで包みフリーザーバッグに入れ冷凍庫に入れましょう。

徹底的に空気を抜く

どの魚介類の冷凍にも言えることですが、空気は魚を酸化させ腐敗させる素です。ラップを巻く時、フリーザーバッグに入れる時、なるべくピッチリと空気を抜いて保存しましょう。また、薄く塩をしてもお刺身はおいしいままいただけますよ。

魚種別冷凍テクニック②

小さな魚の冷凍

小さな魚の冷凍は使い道によって下処理を変えます。例えばアジの場合。解凍後にお刺身でいただきたい場合は、大型魚と同じように三枚におろして皮を曳き、腹骨まで漉いて(すいて)から冷凍します。柵ですね。切り身にまでしてしまうと少し小さすぎます。塩焼きならばエラと内臓とゼイゴを取り、塩を振って冷凍します。フライ用なら頭を落とし、内臓を抜き、ゼイゴを外して塩を振って冷凍します。どの場合も必ず真水できれいに洗ってから下処理するのがコツです。

丸ごと冷凍は水で

冷凍にすると水分が抜けます。それがぱさぱさの原因なのですが、それを回避するために小さな魚は丸ごと冷凍する場合があります。その場合も基本は「水洗い」「薄めの塩」「ラップでぴっちり」なのですが、最近ではフリーザーバッグの登場で少し変わってきています。ラップの代わりに「水」を使います。水を入れたフリーザーバッグにイワシやアジなどの小魚をそのまま入れて冷凍するやりかたです。これですと空気による酸化も防げ、ぱさぱさ感も出ません。解凍は流水で短い時間でしましょう。

魚種別冷凍テクニック③

生海老の冷凍

生のエビを冷凍にする機会が(筆者は)結構あります。以前はスーパーでパック売りのエビを購入しても食べきれずに塩焼きなどにして何日かもたせていました。実際にそのまま冷凍庫に入れていた時期もありましたが、水分が抜けてぱさぱさになってしまいました。それでも大量の水に漬けて解凍すると多少ぷりぷり感が戻りましたが、風味が落ちてしまいました。そこで近所のクルマエビ養殖業者さんに「エビの正しい冷凍の仕方」を聞いて参りました。

冷凍テクニック

業者さん曰くクルマエビは基本生きたままの出荷になるそうなのですが、大量出荷などの時には急速冷凍することがあるそうです。家庭の冷凍庫での方法は、水を張ったバットにエビを入れて冷凍庫に入れるだけ。急速冷凍なら1年くらいは何ともないとのことですが、家庭用の冷凍庫で冷凍したとしても1か月くらいはもつそうです。筆者も実際にフリーザーバッグに水と一緒に入れて冷凍していますが、いつでも新鮮なままおいしいエビを食べることができるので重宝しています。

魚種別冷凍テクニック④

生イカの冷凍

冷凍イカというと屋台でのイカ焼きや釣りエサとしての冷凍イカなどがすぐに頭に思い浮かぶと思いますが、あれは何も下処理をせずに並べて冷凍にしただけのものです。あの冷凍の仕方ですと、生食にはむきません。イカを生食できるよう冷凍するには正しい下処理が必要です。またイカはアニサキスの寄生虫率も高いので、お刺身で食べることが決定していてもできれば一旦冷凍することをおすすめします。冷凍庫で寝かせたイカは新鮮なものより甘みを感じられますし、ぜひ冷凍テクニックを覚えて下さい。

冷凍テクニック

イカは基本的にぱさぱさにならずに冷凍できる素材です。しかし、下処理をせずに冷凍すると生食の時に臭いが出ます。ですから必ず皮を剥き、内臓を抜くまでは最低限してから冷凍しましょう。薄皮まできちんと下処理すれば良いコンディションで長期(1か月ほど)保存できるので、できれば「薄皮」まで曳き、大きめに切ったラップで「ロールイカ冷凍」します。1~2時間ほどで硬くなりますので、そこでフリーザーバッグに入れ冷凍保存します。室温で解凍すればいつでもおいしいお刺身が食べられますよ。

その他の冷凍保存方法①

下処理をする

生食を前提にしないで冷凍する場合は「調理済み」で冷凍するか「調理前段階下処理済み」で冷凍します。簡単に言えばフライや唐揚げにして冷凍保存するか、揚げるだけにして冷凍保存するかということなのですが、調理済みのものは温め直しが難しく、ぱさぱさとは逆にべちゃべちゃになってしまうことがありますので、調理前段階での冷凍の仕方をご紹介いたします。

衣はバッター液で

フライを揚げる時には切り身に①小麦粉をはたく、②卵をつける、③パン粉をまぶすの三段階で揚げると思いますが、冷凍保存の場合は①バッター液を切り身に絡める、②パン粉を固めにまぶす、の二段階になります。小さめの切り身にしたタネを二段階で揚げるだけの形にしたら金属製のバットにラップを敷いて並べ、冷凍庫に入れたら3時間ほど凍らせ衣を固着させます。切り身が固くなり、衣が固着したのを確認したらフリーザーバッグに入れて冷凍保存します。急なお客様などにも対応できるので便利ですよ。

コツを幾つか

バッター液は卵と小麦粉で作るのが基本ですが、簡単な作り方を一つ。薄力粉1に対して「コツのいらない天ぷら粉」などの簡単天ぷら粉1を混ぜて、もったりとするくらいの水で溶きます。これだけです。そして食べる時には「解凍せずに」170度以上の熱い油で少量づつ揚げましょう。温度が下がると衣が剥がれたりカラッと揚がらなかったりしますよ。

その他の冷凍保存方法②

干物で冷凍

釣りに行って釣れすぎた時などはどうしても正しい保存方法を考えなければなりません。そんな時は「干物」を作って冷凍してみましょう。カリカリに乾かして(4~5日)保存するのであればあまり細かいことは気にせずに冷凍できるのですが、ご家庭で作る干物は「一夜干し」がほとんどだと思います。半生の一夜干しはパーシャル冷蔵などでも1週間ほどしかもちません。長期保存するための正しい保存方法を知っておくと良いですよ。

干物冷凍テクニック

せっかくおいしい干物を作っても冷凍の仕方で台無しにしてしまうことがあります。考えられる理由は「酸化」と「乾燥」です。それを抑えるには「空気に触れないように」「急速に」冷凍する必要があります。まずラップでぴっちりと覆い、アルミ製のバットに並べます。重なるようであれば間に「アルミフォイル」を敷きます。熱伝導率の高いアルミは冷凍庫を「急速冷凍庫」にしてくれます。3~5時間冷凍したらフリーザーバッグに入れ保存します。これで1ヶ月くらいはおいしくいただけますよ。

解凍テクニック

正しい冷凍には正しい解凍

冷凍食品の基本の解凍方法は「急速冷凍・ゆっくり解凍」らしいのですが、それはドリップの出やすいお肉の話で、魚介類はまた少し違います。生食の場合は「フリーザーバッグごと流水」で溶かし、「半解凍」の時点で切って行くとおいしくいただけます。切り身にして味付けなど、ある程度の加工をしてあるものは「冷凍のまま」調理をしましょう。また氷漬けにしたものはそのまま水に放して急速解凍して大丈夫です。正しく冷凍したものは正しい解凍をしてあげましょう。

釣れすぎた魚は冷凍で「おいしい保存」を!

魚は冷凍するとぱさぱさでおいしくないという声を良く聞きます。しかし正しい冷凍をすれば長期にわたっておいしいままお魚を食べることができます。たまのお休みに釣りに行って「丁度良い量で納竿」などなかなかできません。クーラーボックスいっぱいの釣果を全部おいしくいただくためにぜひ「冷凍テクニック」を覚えて下さい。また冷凍と同じくらい解凍も大切です。冷凍方法に合った解凍テクニックも覚え、食卓を豊かに、楽しくしましょう!

冷凍テクをもっと極めたい方はこちらもチェック!

今回正しい冷凍の仕方をご紹介して参りましたが、正しい冷凍には正しい冷凍庫の使い方が必要です。「暮らしーの」のDIY記事の中に冷凍庫の収納術を紹介しているものがありますので、ここに併記しておきますね。ぜひチェックしてみて下さいね。

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