スエードの革靴のお手入れをしよう!
起毛していて温かみがある雰囲気のスエードの靴は、履いているだけでおしゃれなアイテムです。一般的な革と表面がちがうため、どのようにお手入れをしていいかわからない方も多いのではないでしょうか。この記事では、スエードの靴の基本のお手入れの仕方をご紹介します。一見難しそうなお手入れですが、シンプルで簡単なので、ぜひ取り入れてみてください。丁寧にお手入れすると靴が長持ちしますよ。
スエードについて
スエードとは
スエードとは、クロムでなめした皮の裏面を磨いて毛羽立たせて起毛した状態の皮のことを指します。つかわれる種類の皮は、子牛や山羊、羊を主につかっています。起毛しているため一般的な革よりツヤは少なく、起毛で温かみが感じられるのが特徴です。そのため、どちらかというと冬向きの革製品に多くつかわれています。
スエード・ベロア・ヌバックの違い
スエードとよく似た起毛素材としてベロアがありますが、ベロアはスエードよりも粗い感じで、スエードよりも毛足が長いものを指します。もうひとつ似た起毛素材であるヌバックは、皮の表面を起毛させたものです。スエードとベロアは皮の裏面なので、起毛させる面が違っています。スエードなどの革靴をメンテナンスするときには、よく似た起毛素材でも、どの種類の起毛素材がつかわれているのかしっかり確認しておきます。
スエード革靴の基本のお手入れ①
はじめにスエードのよごれを落とす
では、スエードの靴の基本のお手入れをご紹介します。まずはブラシでスエードの表面についた土、砂、ホコリなどのよごれをしっかりきれいに掃除します。この掃除がきれいにできていないと、次のスプレーをしても効果が少なくなります。スエード全体をすみずみまでていねいに完璧に磨きます。
やさしくお手入れする
靴はもっとも地面に近く、歩くたびに土や砂を巻き上げてスエードの表面についてしまいます。普段履いた後に掃除をしていないと、特によごれがこびりついてしまってこの掃除だけでは落ちにくいよごれもあります。落ちにくい場合でも無理やりこすらず、やさしく掃除します。
スエード革靴の基本のお手入れ②
スエードのお手入れにおすすめのブラシ
スエードの表面を掃除するためのブラシはさまざまな素材のものが販売されています。硬い真鍮製のものからやわらかいゴム製のものまでありますが、スエードの起毛素材を長持ちさせたいなら、硬いものは避けたほうが無難です。柔らかいブラシでやさしく表面を完璧に掃除します。
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スエードのよごれを掃除するものでおすすめは、少し硬めの高級豚毛100%で、ドイツ製の商品です。リーズナブルで購入しやすい値段でも、柄の部分に高級ブナ材をつかっているので安っぽくありません。毛のコシがあってしっかりしているためスエードの表面を掃除しやすく、土や砂などのよごれもしっかり掃除できます。
お手入れの道具は購入がおすすめ
はじめてのスエードのお手入れで、まだ道具やブラシを持っていない方に、はじめの道具としてブラシがおすすめです。お手入れの道具をわざわざ購入するのはもったいなく感じてしまうかもしれませんが、代用品などを用意するよりも靴の道具を購入するほうが仕上がりがきれいです。高いお手入れの道具を買っても、お手入れすることで、ぐんと靴の寿命は長くなります。
スエード革靴の基本のお手入れ③
スエードのためのスプレーでお手入れ
完璧にスエードの表面を掃除できたら、次にスエードの防水スプレーで革を保護して潤いを与えます。今現在さまざまな商品が販売されていますが、スエードの靴スプレーをつかいます。その他の革の商品をつかうと、スエードの特徴である起毛にべったりついてしまって、毛がねてしまって、スエードの魅力的な風合いが失われてしまうかもしれません。また、靴のクリームもつかえないので注意します。
スエードにスプレーする方法
スエードにスプレーする前に、まず場所を確保します。スプレーをつかうので、周囲がよごれないように新聞紙やビニールシートなどでしっかり周囲の床やを保護しておきます。保護しておかないと周囲に飛び散ってしまいあとで掃除が大変になりますので、靴の周辺よりも広めに保護しておきます。
スエードに防水スプレーするときは、靴との間を30cm程度離して、スエードの革に完璧に液がいきわたるようにします。一気にかかってしまうとつき具合にムラができてしまうため、うすく全体にかかるようにしていきます。つかうスプレーは、何色でもつかえるクリアタイプでもいいですし、スエードにあった色でもいいので好みにあわせて選びます。防水できるタイプを選ぶと、雨の日でも安心して外出できます。
スエード革靴の基本のお手入れ④
スエードの靴に仕上げの磨き
スエード全体に完璧に防水スプレーができたら、スエードの表面を磨きます。磨きはぬれているものが完璧に乾いてから行い、起毛しているスエードの毛を整えてきれいにします。スエードの毛の流れに合わせて、起毛している毛の向きが逆にならないように注意します。あまり力を入れてしまうとスエードが痛んでしまうことがあるので、やさしくていねいに行います。きれいに整えば、基本的なスエードのお手入れは完了です。
スエードの磨きにつかえる道具
スエードのお手入れの仕上げにつかうブラシは、スエードの表面を掃除するためにつかったブラシと同じものがつかえます。同じものをつかうときは、ブラシに土や砂、ほこりなどのよごれがついたままだと、きれいにしたスエードによごれがついてしまうので注意します。またよごれがつくのを避けるために、ブラシについたよごれを完璧に落としてから磨きます。
ブラシ自体のよごれが気になる方は、最初のよごれ落としと磨きのブラシを分けるのがおすすめです。はじめに掃除のところでご紹介したような値段が安いブラシなら、2個道具を購入してもリーズナブルです。同じ形のものはつかうときに間違えないように、よごれ落としのブラシと磨きのブラシがわかるように印をつけておくと便利に道具がつかえます。
スエード革靴のキズのメンテナンス
スエードにキズがある場合のお手入れ
ここからは、スエードの基本のお手入れ以外の、メンテナンスの方法をご紹介します。スエードの表面についたキズや色褪せなど細かい部分もお手入れしてメンテナンスします。スエードの表面にキズがついてしまったときには、キズとその周辺をていねいに磨きます。一般的な革と違ってスエードは毛なみがあるため、ブラシでととのって目立たなくなります。
スエードは水洗いはしない方がおすすめ
スエードのキズやよごれが気になったら、まるごと洗ってしまいたくなる方もいらっしゃるかもしれません。スエードの靴は水洗いができないわけではありませんが、慣れていない方は避けた方がいいでしょう。失敗すると、靴が縮んでしまったり、スエードの風合いがダメになってしまったり、色が落ちてしまったりするかもしれません。これまでに経験があったり、教えてくれる人が近くにいるなら洗ってみてもいいかもしれませんが、ダメになっても後悔しない靴でためしましょう。
スエード革靴の色褪せのメンテナンス
スエードの色褪せをお手入れ
スエードが色褪を感じたら、基本のお手入れの方法を実行します。このときに色褪せが気になる場合は、スプレーは靴の色にあった色付きのスプレーでメンテナンスします。スエードの色があわないと色褪せを改善できないため、きちんと色をえらぶことが重要です。めずらしい色のスエードや高級ブランドのものなど、えらぶのに自信がなかったらスエードの靴を持って、お店の方に完璧なものを選んでもらいます。
靴にあった色を選ぶのが重要
スエードに一度ちがう色を吹きつけてしてしまうと、その色をおとすのは難しいため、スプレーしてしまう前にきちんと確認します。スエードに近づいてみると目立つ感じのする色褪せでも、街で履いていると案外目立たず他の人からはわかりにくいものです。細かいところまで気にしすぎないようにします。
スエード革靴の汚れのメンテナンス①
スエードの汚れをメンテナンス
スエードの表面は起毛しているため、よごれがスエードについたと思っていてもブラシすれば簡単におちるものが多いです。よごれが気になったらまずブラシでスエードの表面のよごれを落とします。雨の後などで泥よごれがある場合は、スエードが完璧に乾くまではこすらないほうが良いです。ぬれたドロをこすってしまうと、よけいにスエードに広がってしまうことがあります。乾燥すればドロはポロっととれやすくなり、よごれが落ちやすくなります。
スエードを防水スプレーでお手入れ
普段からスエードのよごれを防止するためには、お手入れのときに防水の効果があるスプレーをしておきます。雨の日はもちろん、普段のよごれもつきにくくなるので大きなよごれを防ぐ効果があります。スエードのための防水スプレー以外のものは、スエードの風合いをだめにしてしまうかもしれないので避けた方が良いです。他の革や布製品とスエードのスプレーなどの道具は、共用できないと考えていた方がいいでしょう。
スエード革靴の汚れのメンテナンス②
汚れのメンテナンスにおすすめの道具
ブラシで落とせないよごれは、靴の消しゴムでお手入れするのがおすすめです。防水スプレーなどと同様に、こちらもスエードの商品をえらびます。起毛素材であるスエードは、スエード用の商品以外をつかうと風合いを損なってしまうかもしれません。
スエードのための消しゴムでお手入れ
ソフト99(SOFT99) 革専用汚れ落とし消しゴムスエード用
こするだけで簡単にスエードのよごれがおとせるこちらの商品は、スエードの商品を持っているならひとつ準備しておくと便利です。バッグやジャケット、手袋など、スエードなら靴以外でももちろんつかえるのでお手入れに活躍してくれます。ケース入りなので玄関に置いておいてもホコリがつかずにきれいに保管できます。お出かけ先でよごれが気になるのが嫌な方はバッグにいれたり、職場にひとつおいておくということもできます。
こちらの商品でお手入れするときには、こすりすぎないことが重要です。ゴシゴシ力をいれてしまうと、そこだけ毛の流れがおかしくなってしまったり、毛がとれてしまうかもしれません。ブラシをつかうときと同様に、やさしく消しゴムの角で少しずつよごれをおとします。おちないときは無理をしないようにします。
スエード革靴が雨にぬれたとき①
スエードが雨にぬれたら
スエードだけでなく革製品は水に弱いので、雨の日にはスエードのものを履いて外出しないことがおすすめです。スエードだと靴の中にまで水がはいってしまうかもしれないので、雨の日はレインシューズなどを履きます。最近では革靴でもゴアテックスをつかったものがあり、防水性が抜群なので、レインシューズなどカジュアルなタイプが苦手な方におすすめです。
ぬれたスエードのお手入れ
出かけるときに雨が降っていないからとスエードの靴をはいて出かけても、途中でいきなり雨がふってしまって靴がぬれてしまうということもあります。このようなときに、スエードの靴がぬれてしまったら、なるべく早く乾燥させます。乾燥機などをつかって急激に乾燥させるとスエードが縮んだり、質がかわってしまうことがあります。スエードの靴の中に新聞紙を入れて、風通しのいい日陰で乾燥させます。
スエード革靴が雨にぬれたとき②
新聞紙で形崩れ防止
新聞紙はきっちりつめておくと、形崩れの防止になりますし乾燥も早くなります。新聞紙がしめってきたら、こまめに取り替えて、ぬれた状態のものが長時間中にはいったままにならないようにするのが良いです。ここで完璧に乾かさないと、カビや嫌なニオイの原因になってしまうことがあるので注意します。履いて出かけたいからと濡れた状態のまま履き続けると、靴をいためることになってしまいます。
乾燥したら基本のお手入れ
雨にぬれたものが完璧に乾燥したら、基本のお手入れをして靴をきちんと磨き、メンテナンスします。雨にいつぬれても大丈夫なように、お手入れのときには防水タイプのスプレーをつかうと安心です。お手入れと防水が一緒にできるので、防水スプレーだけを別にする手間が省けて楽です。
スエード革靴の収納方法①
形を整えて収納する
スエードだけでなく靴全般を収納するときは、靴の中にシューズキーパーをいれて形を整えて収納します。シューズキーパーがない方は、新聞紙などをきっちりつめて靴のかたちがキープできるようにしておきます。いれておかないと、いつのまにか形がくずれてしまったり、変な場所にシワができてしまうかもしれません。靴のニオイが気になる方は、消臭効果のあるシューズキーパーをいれておくと収納しているときでも安心です。
収納棚は湿気に注意
収納する靴箱やラックには、靴が湿気でにおったりカビがはえたりしないように対策しておきます。靴箱用の乾燥剤や脱臭剤をいれておいて予防し、扉があるタイプの靴箱では、定期的に扉を開けて中の空気を換気します。スエードなど革靴はカビてしまうこともあるため、特に梅雨の時期など湿度が高いときは要注意です。
スエード革靴の収納方法②
通気性のいいラックが便利
湿気に弱い革靴は、ラックのように扉がないタイプの収納もおすすめです。扉がないため湿気がたまりにくく、玄関の扉を開けるたびに新鮮な空気が入ってくるので嫌なニオイもこもりません。ただし、ラックは靴が丸見えになってしまうのが欠点です。丸見えが気になる方は、カーテンなどで覆ってみるのもいいでしょう。
定期的な掃除が必要
ラックの場合は扉付きの収納棚と比べてホコリがつきやすいので、定期的にホコリをはらったり、掃除したりと注意します。靴自体のお手入れも重要ですが、収納も靴の状態に影響します。保管場所にもしっかり気を配って、いつでもきれいに履ける状態にしておきます。
スエードの革靴のお手入れのまとめ
基本のスエード靴のお手入れの方法をご紹介しましたが、いかがでしたか?揃える道具も少なくて、方法も簡単なのでぜひ日々のお手入れに取り入れてみてください。よごれをためてしまうと落とすのが大変なので、定期的にお手入れして磨きましょう!
靴が気になる方はこちらをチェック!
スエードの靴のお手入れ方法以外にも、靴が気になる方は、ぜひ下記のリンクをチェックしてみてください。狭い玄関でもしっかり収納できる靴の収納棚のおすすめや、革靴が雨で濡れてしまったときの対処法などをご紹介しています。ぜひ、靴の収納やお手入れに役立ててくださいね!
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