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「鳳来寺山」登山情報!初心者ルートや東照宮などの見所&アクセス方法も紹介!

愛知県奥三河にある鳳来寺山、低山でありながら登山に参拝に、あるいは観光など多様な目的に応えてくれる魅力ある山です。鳳来寺山は山岳信仰の拠点であると同時に、徳川家康が祭神という東照宮もあります。急登の登山道は修験者の荒行のなごりでしょうか、厳しさの有る山道です。
2020年8月27日
mmkk9944
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鳳来寺とは

鳳来寺は、愛知県新城市の鳳来寺山の山頂付近にある真言宗五智教団(空海によって開かれた大乗仏教の宗派で鳳来寺を中心とする教団の宗派)の寺院で、本尊は、鳳来寺を開山した利修が自ら彫った薬師如来(病気治癒、現世の願い事を叶える)です。利修は他にも日光の日光菩薩、十二神将の四天王を彫刻したと伝えられています。鳳来寺の名称の由来は、文武天皇の病気平癒祈願の命により利修が鳳凰に乗って参内したと伝えられ、鳳来寺の名前が付いたと言われています。

その後幾多の変遷があり、鎌倉時代には源頼朝が廃れた鳳来寺を再興し、現存する参道の石段を寄進したと伝えられています。近世になって江戸時代の幕府の庇護を受け、徳川家光の治世で大いに栄えたようです。徳川家康の生母於大の方が当寺に参篭して家康を授かったという伝説を家光が知り、家康を祀る東照宮が造営(1651年)されました。明治に入って寺院と鳳来寺山東照宮が分離、寺社領没収のあおりを受けて1906年に併存していた天台宗、真言宗の両宗派は真言宗に統一され高野山の所属となりました。

さらに大正にかけても衰退が続き大正3年(1914年)には本堂が焼失、昭和49年(1974年)になってようやく再建されました。僧坊の多くが廃絶となり、今では松高院と医王院が残るのみとなりました。仁王門は慶安4年(1651年)に再建され、現在国指定の重要文化財です。鳳来寺山は昭和6年に国指定の天然記念物となっています。

基本情報

【名称】鳳来寺
【住所】愛知県新城市門谷字鳳来寺1
【問合せ】0536-35-1004
【アクセス】JR飯田線本長篠駅からバス15分、新東名新城ICから車30分

名所鳳来寺山とは登山も名所

鳳来寺山は標高695m、流紋岩でできた休火山です。山中には真言宗の鳳来寺があり、多くの参拝者がお参りする真言宗五智教団の宗派の中心となっています。表参道には1425段の石段の階段があり鳳来寺本堂に続いていて。参道の石段の階段を登り国宝の仁王門を過ぎると推定樹齢800年の傘杉が林立し、圧巻の眺めとなっています。

登山、ハイキングの名所

また登山やハイキングの名所としても有名で鳳来寺本堂裏手に登山口があり、途中鷹打ち場や鏡岩を経て山頂に、そして東照宮裏手を経て本堂登山口に戻るルートとなっています。急登の連続ですが初心者、初級から上級者まで楽しめるルートです。秋には絶景の紅葉の名所としても有名です。

仏法僧(このはずく)

仏法僧は鳳来寺山に古くから生息する幻の鳥で、フクロウの仲間のコノハズクと呼ばれる鳥です。滅多に見られない鳥ですが、1935年に名古屋放送局が鳳来寺山で仏法僧の鳴き声を夜間生中継で捉え、生息を確認しました。鳳来寺山に登った時、ハイキングの時は探してみてください。まず見つけられない可能性の方が高いですが、偶然会えるかもしれません。

鳳来寺山登山情報

鳳来寺登山の代表的な登山コースを紹介します。鳳来寺山登山、ハイキングのコースはいくつかありますが、その中で最も長い距離を歩くコースが表参道コースです。しかし初心者でも問題ありません。ハイキングで行かれる方もいます。

表参道コース

鳳来寺バス停前、観来館前がスタートポイントー表参道ーネズの木ー鳳来寺山自然科学博物館ー石段下ー1425段の石段ー仁王門ー松高院、医王院ー鳳来寺本堂ー鳳来寺山登山口ー東海自然歩道ー兜岩ー勝岳不動明王ー鳳来寺山山頂ー瑠璃山(695m)山頂ー鳳来寺山山頂ー東海自然歩道ー天狗岩展望台ー鷹打場展望台ー鳳来寺山東照宮裏手ー分岐(鳳来寺山頂パークウエイ駐車場方面ルートと鳳来寺本堂前登山口に戻るルートに分かれる)ー鳳来寺本堂前登山口ー1425段の石段ースタート地点に戻る。初心者でも問題ありません。

コースの基本情報

レベル:中級
歩行距離:7km
歩行時間:4時間10分
標高差:685m
 

鳳来寺山パークウエイ山頂駐車場コース

スタートポイントは鳳来寺パークウエイ山頂駐車場ー鳳来寺山東照宮ー鳳来寺本堂前登山口ー鷹打場展望台ー天狗岩展望台ー鳳来寺山頂ー瑠璃山山頂ー鳳来寺山山頂ー鷹打場展望台ー鳳来寺山東照宮ー鳳来寺山パークウエイ山頂駐車場

コースの基本情報

レベル:初級
歩行距離:5.0km
歩行時間:3時間
累積標高差:701m


石段コース

表参道の途中にあるレストラン傘杉がスタートポイントー表参道ー石段(1425段)下ー国宝仁王門ー鳳来寺本堂前ー登山口ー奥ノ院ー鳳来寺山山頂ー瑠璃山山頂ー鳳来寺山山頂ー鳳来寺本堂前登山口ー鳳来寺山東照宮ー本堂前ー参道石段下ーレストラン傘杉

レストラン傘杉は表参道途中にあり、樹齢800年の大木傘杉に近く生椎茸料理で有名なレストランです。駐車場(30台)もあり、新東名新城ICから車で15分のところにあります。
 

コースの基本情報

レベル:初級
歩行距離:6.2km
歩行時間:4時間
累積標高差:1002m
 

鳳来寺山登山の難易度、危険個所

鳳来寺山は、ハイキングコースもあり、登山は初心者、初級コースですが急登あり、階段有りで中級コースの場所もあります。特に危険な場所、難しい難所はありませんが、表参道から1425段の石段はかなり足にきます。ゆっくり登りましょう。普通40分くらいかかります。鳳来寺本堂裏手に登山口があり、ここから本格的な登山となります。岩場や鉄製梯子がいくつかあり、濡れていると滑り易いですから注意が必要です。

馬の背展望台

鳳来寺本堂前から石段で降りていくのではなく、別な登山道があり、馬の背展望台に至るコースもあります。さらに下ると石段仁王門あたりで合流します。迷い易い登山道ですから注意して下山してください。

鳳来寺山の登山ルート沿いの見所

鳳来寺山の表参道の1425段の石段

鳳来寺山のシンボル、1425段に及ぶロング石段が名物です。1300年の歴史を経てきた歴史ある石段です。鎌倉時代源頼朝が鳳来寺を再興し、現存する石段を寄進したと伝えられています。石段の途中には慶安4年に3代将軍徳川家光の寄進により建立された仁王門があります。入母屋作り、朱塗りの重層楼門で、国の重要文化財となっています。

古木の傘杉

たくさんあった僧院もここだけになった松高院と医王院、樹齢800年を超える古木の傘杉、鬱蒼とした杉林の中に階段があり、夏でも涼しい石段の階段です。但し虫よけが必要です。鳳来寺本堂前の石段は幅が狭くなり、かなりの急登です。ここまで約60分の階段上りです。

鳳来寺山のすずり「鳳来寺硯」

あまり知られていないかもしれませんが、鳳来寺山のすずり、鳳来寺硯が名産です。金鳳石、鳳鳴石、煙厳石などの産地と言われています。現在も2軒のすずり屋さんがあります。

その内の1軒、鳳鳴堂硯舗です。鳳鳴堂硯舗は130年の伝統を持つ老舗です。鳳来寺山表参道沿いに店舗を構え現在は5代目当主が鳳来寺山の石材だけでなく、日本全国、中国から石材を取り寄せ、独創的で芸術性の高い硯を制作しています。お店には常時300点余の作品が展示してありますので、鳳来寺にお参りの切に、寄ってみてください。

基本情報

【名称】鳳鳴堂硯舗
【住所】愛知県新城市門谷字上浦16
【問合せ】0536-35-1188
【アクセス】鳳来寺山表参道石段と松尾芭蕉像の中間にある

鳳来寺山の登山ルート沿いの観光スポット

東照宮

鳳来山東照宮は、前記でも少しご案内していますが、鳳来寺山にある神社で正式名称は東照宮です。日光東照宮、久能山東照宮と並ぶ三大東照宮の1社です。国の指定、名勝天然記念物に指定されている霊山鳳来寺山の1角にあり、鬱蒼と茂った杉林の中に社殿が鎮座しています。祭神は徳川家康(東照大権現)、江戸幕府3代将軍徳川家光が鳳来寺山の本堂修復と薬師堂の再建を発願、それに合わせて新たに東照宮の建立を計画されました。

4代将軍徳川家綱に引き継がれた建立

しかし造営途中で死去されたので4代将軍徳川家綱が引き継ぎ、慶長4年(1651年)に社殿が竣工、同年9月に江戸城内から御神体である御神像を遷祀したのが始まりとされています。家康が関ヶ原の戦いで帯刀していた太刀も神刀として奉納されています。


伝説によると、家康の父母である松平広忠と正室於大の方(伝通院)は子ができないことを憂い、祈願のため夫婦そろって鳳来寺に参篭したところ伝通院が東方より現れた老翁に念珠を与えられる夢を見て、間もなく懐妊したという伝説があります。生まれたのが徳川家康です。

基本情報

【名称】鳳来寺山東照宮
【住所】愛知県新城市門谷字鳳来寺4
【問合せ】0536-35-1176
【アクセス】JR飯田線本長篠駅からバス15分、新東名新城ICから車30分

鳳来寺山自然科学博物館

鳳来寺山の登山口にあり、鳳来寺山の豊富な動植物や化石類、金鉱石など学術的に貴重な資料が展示されている博物館です。鳳来寺山の自然科学の分野で注目されている山で、その変化に富んだ奥三河の地質の調査、研究の拠点として全国から研究者や専門家の来訪があります。博物館は昭和37年に完成し、2層構造の珍しい建物になっていまして、1階が観光客や子供たちに分かり易く楽しむために展示が工夫され、2階は研究者、専門家用の展示室となっています。

基本情報

【名称】鳳来寺山自然科学博物館(新城市教育委員会)
【住所】愛知県新城市門谷字森脇6
【問い合わせ】0536-35-1001
【休館日】毎週火曜日
【入場料】210円
【アクセス】新東名新城ICより15分、JR飯田線本長篠駅下車バス10分

湯谷温泉

鳳来寺山の山麓、宇連川(板敷川)の両側に近代的な旅館が並んで、山と渓谷美が楽しめる素朴な温泉郷です。鳳来寺と同様、歴史は古く、1300年前に利修仙人が開湯したと伝えられいます。現在お宿は9軒、こじんまりしたお宿から大型のホテルまでいろいろあります。泉質はナトリウム、カルシウム、塩化物温泉(低張性中性低温泉)で源泉温度は35.9℃です。効能は神経痛、筋肉痛、関節痛、慢性消化器病、慢性皮膚病などです。鳳来寺山登山で遊んだ後に温泉で癒して帰りましょう。

基本情報

【名称】湯谷温泉
【住所】愛知県新城市豊岡地区
【連絡先】0536-32-2111
【アクセス】新東名浜松いなさICより車2分、新城ICより車15分、JR飯田線湯谷温泉駅すぐ

鳳来寺山の紅葉

標高695mの鳳来寺山は山腹が常葉樹と落葉樹で覆われ、毎年見事な紅葉を見ることができます。県内有数の紅葉の名所で11月中旬ころから下旬にかけて紅葉の見所をむかえます。11月10日から30日まで鳳来寺山もみじまつりが開催され、地元物産店もでて多彩なイベントは開催されます。鳳来寺山の紅葉の樹木は、イロハモミジ、カエデ、カキノキ、ソメイヨシノ、ツツジ、イチョウなどです。

基本情報

【名称】鳳来寺山の紅葉
【住所】愛知県新城市門谷地区
【連絡先】0536-29-0829(新城市観光協会)
【アクセス】別掲JR飯田線本長篠駅からバス15分、新東名新城ICから車30分

鳳来寺山の登山ルート沿いのグルメ、茶屋

鳳来寺山表参道沿い

鳳来寺山のグルメスポットをご紹介します。鳳来寺山表参道にある2軒の食事処かさすぎとおかめ茶屋、かさすぎは表参道階段傘杉のすぐ近くにあり、生しいたけ料理で有名なお店です。他に五平餅や鳳来田楽、麦とろソバなどグルメ族がうれしいメニューが並びます。おかめ茶屋は参道の入り口にある老舗店、五平餅が美味しいと有名なお店で、お土産もあります。

基本情報

【名称】レストランかさすぎ
【住所】愛知県新城市門谷字下浦45
【連絡先】0532-35-0955
【アクセス】JR飯田線本長篠駅からバス8分
【名称】おかめ茶屋
【住所】愛知県新城市門谷字木戸1
【連絡先】0536-35-0571
【アクセス】JR飯田線大野駅から7.5km

鳳来寺山パークウエイ駐車場付近

鳳来寺山パークウエイ駐車場側には2軒の茶屋があります。鳳来寺本堂、鳳来寺山東照宮に参拝する入口の駐車場横にあります。茶屋まつやはテーブル席5席の小さなお店ですが五平餅が有名です。山頂茶屋丸山荘は五平餅や味噌おでん、うどん、そば、あまざけなどがあり、参拝客に好評です。


山の茶屋まつやの基本情報

【住所】愛知県新城市門谷字鳳来寺7-2
【連絡先】0536-36-0819
【アクセス】鳳来寺山パークウエイ駐車場すぐ横

鳳来寺山頂茶屋丸山荘の基本情報

【住所】愛知県新城市門谷字鳳来寺7-27
【連絡先】0536-35-0484
【営業期間】10月中旬より12月上旬まで
【アクセス】鳳来寺山パークウエイ駐車場すぐ横

鳳来寺山パークウエイ

愛知県新城市豊岡を起点とし、新城市門谷を終点とする総延長7.7kmの道路で、もともとは有料道路であったが2005年7月に無料化されました。同時に終点の門谷にある駐車場は有料化(普通車500円)されました。道路は2車線ですが、山腹を縫うように設置され、風光明媚な景観が望めることで有名です。パークウエイ終点の駐車場からは、鳳来寺本堂や鳳来寺山東照宮への参拝、鳳来寺山山頂への登山、ハイキングなどの参拝客や登山客、観光客で常に賑わいのあるところです。但し11月上旬から4月中旬まで通行ができません。

基本情報

【名称】鳳来寺山パークウエイ山頂駐車場
【住所】愛知県新城市門谷字鳳来寺7-27
【連絡先】0536-35-1074

鳳来寺山のアクセス

電車の場合は、JR飯田線本長篠駅下車、駅前のバスターミナルよりバスで鳳来寺方面行き約15分で鳳来寺駅に到着します。車の場合は、新東名高速道路新城ICからR151で鳳来寺方面、途中に案内板いくつかあります。約30分で到着、無料駐車場があります。表参道入口からは、徒歩で鳳来寺に行くことになります。長い1425段の石段を登り切ったところに鳳来寺本堂があります。

足に自信のない方は、車で鳳来寺山パークウエイ終点の駐車場に行ってください。ここからならば鳳来寺本堂までは少ない高低差はありますが、徒歩で20分ほどで行けます。途中に東照宮があります。

まとめ

鳳来寺山は、名所旧跡、風光明媚、登山、ハイキング、紅葉、グルメなどおおよその観光要素が詰まったコンパクトなテーマパークのような感があります。標高こそ695mと高山ではありませんが、それが逆に行きやすい名所となって、年齢を問わず多くの参拝者や観光客、登山客が訪れています。当然リピーターの多い山で、表参道の長い階段はトレーニングに格好であり、毎日山頂を行き来している猛者もいます。とにかく魅力にあふれた山です。

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愛知県には高山はありませんが、登山、ハイキングで人気の低山がたくさんあります。気楽に登れる山が多く、同じ山を年間100回以上も登る人もいます。東海地方、愛知県の情報を少し参考までに載せておきます。