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梅の木の手入れは何が必要?剪定での切り方のコツなどをご紹介!

梅の木は、花の観賞や梅干しなどの実の加工品として、古くから日本人に親しまれ愛されてきた樹木です。さまざまな品種があり、枯れにくいことからガーデニングにも向いています。この記事では、梅の木の手入れについて、剪定や切り方のコツなどを詳しく紹介します。

2019年07月13日更新

cyoki
cyoki
田畑に囲まれた緑豊かな環境で生まれ育ちました。北アルプスを中心に、登山やキャンプ、生物調査のフィールドワークに明け暮れた学生生活を経て、現在はパートナーと山村での半自給自足生活を実践しています。アウトドアからガーデニングまで、多くの経験から得られた知識を分かりやすくお届けする記事を心掛けています。
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目次

  1. 梅の木はどんな木?
  2. 梅の木の育て方<鉢植えと庭植え>
  3. 梅の木の手入れ基本:肥料
  4. 梅の木の手入れ基本:切り方(剪定)
  5. 鉢植えの梅の剪定
  6. 鉢植えの梅のその他の手入れ
  7. 庭植えの梅の剪定
  8. 病害虫
  9. 梅の木の増やし方
  10. まとめ

梅の木はどんな木?

梅(学名Prunus_mume)は、バラ科サクラ属の落葉高木です。500種以上の品種をもつとされています。早春の2~4月、葉が出ないうちに真っ先に花が咲き、その美しさは日本人が昔から親しんできたものです。花の香りは満開時よりも蕾が開き始めたとき、日中よりも早朝のほうが強く、上品で甘酸っぱい香りが漂います。花の形としては、直径が1~3センチほど、色は白から赤にかけてさまざまで、花びらもシンプルなものから八重咲きまで多様です。
 

花が終わって春夏秋には葉が茂ります。葉は枝に互い違いに付き、形は尖った卵形で、周りはギザギザとした鋸歯に覆われています。表面は小さな毛が密生し触るとザラザラとした感触です。実が食用になる品種(実梅)では、6月ごろにつく2~3センチほどの実を収穫します。熟すほどに黄色くなりますが、まだ青い梅は梅酒やシロップ、黄梅は梅干しや梅ジャムに向きます。なお、生のままの青梅には毒性があるため、たくさん食べると死んでしまいます。
 

梅の木の育て方<鉢植えと庭植え>

梅の木の鉢植え

ガーデニングで梅の木を育てる際には鉢植えと庭植えの二通りが考えられます。鉢植えは、庭植えに比べてコンパクトで扱いやすいのがメリットです。鉢植えを始める場合は、鉢は7~8号とし、土は中粒の赤玉土と腐葉土または堆肥を6:4程度の割合で混ぜ合わせるのがよいです。植え付け時期は冬の寒い時期が適しています。土が乾いたら水をやります。根詰まりを防ぐため、1、2年ごとに大きな鉢へ植え替えます。
 

梅の木の庭植え

一方、庭植えの場合も植え付け時期は12~1月の落葉時期とし、日当たりがよく水はけのよい場所を選びます。土が乾いている時には鉢植え同様水やりをするようにしますが、植え付けから2年目以降は水やり不要です。梅の木の芽には翌年に葉になるものと実になるものがあり、実の時期が終わった夏頃にいずれになるかが確定しますが、庭植えでは、実になる予定だったものが剪定の仕方によっては葉に変わってしまう場合もあります(詳しくは後述)。
 

梅の木の手入れ基本:肥料

鉢植えの肥料

ガーデニングでの梅の木の鉢植えの手入れでは水やりとともに適宜肥料も必要です。梅の木の鉢植えでは、肥料は4~5月の花後の時期に、緩効性の化成肥料を与えます(お礼肥)。緩効性の肥料は即効性の水溶性肥料に比べて、ゆっくりと成分が土中に浸透していくタイプの肥料です。これにより、頑張って花を咲かせて体力を消耗した梅の木へ栄養を与え、このあとの花芽や葉芽が出るのを助け、また、根張りを強くし、梅の木全体の健康状態をよりよく保つことができます。
 

庭植えの肥料

梅の木の庭植えでは鉢植えと違って、冬の寒い時期に化成肥料や、乾燥鶏糞、油かす、骨粉などの有機肥料などを与えます。この時期の肥料を寒肥といい、寒肥は新芽の発生を促進し、また、1年間の健康状態を維持して根の張りを強くするのに効果的です。なお、肥料をまく際の注意点として、木は根の先端から栄養を吸収するため、幹の根元ではなく幹から少し離れた場所へ置くことが重要です。
 

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梅の木の手入れ基本:切り方(剪定)

切り方のコツ1-切り戻し

ガーデニングで必須となる剪定の切り方のひとつに切り戻しがあります。切り戻しは、長く伸びすぎた枝を切って短くする切り方です。樹形を美しく整えたり、不要な部分を切り落とすことで花や芽へ栄養を回したり、切った枝の成長を促進したり、風通しを良くして病害虫を予防するなどという効果があります。切り戻しに適した時期は樹種によって様々ですが、時間帯としてはよく晴れた午前中を選び切り口を乾燥に努めるのがコツです。また、切るときは芽の少し上で切るようにすることも枯らさないために重要です。
 

切り方のコツ2-間引き

剪定の切り方のふたつめとしては間引きがあります。間引きは、余分に生えた枝を枝元から切って取り除く切り方です。木の全体をよく観察し、不要な枝を選んだらその途中ではなく枝元に刃を入れるのがコツです。間引きの効果としては、風通しを良くして病害虫を予防することや、ほかの枝へ栄養を行き渡らせることなどです。間引きも切り戻しと同様、切り口が乾燥している方が良いので、よく晴れた午前中を選ぶようにします。
 

補足:葉芽と花芽

梅の木は、その年に花が咲いた枝から新しい枝が伸びて新芽がつきます。枝に付いた芽には花になるものと葉になるものがあり、どちらになるか決まるのは夏の7~8月といわれています。見た目の区別としては、葉芽はほっそりと尖っており、それに対して花芽はふっくらと丸い形になります。去年ついた花芽が今年咲き、今年ついた花芽が翌年咲く、というサイクルで梅の木は大きくなっていきます。ガーデニングでの梅の木の剪定は、いかに花芽を残しながら樹形を適度な大きさに留めておくかがコツです。
 

鉢植えの梅の剪定

春・夏の時期

鉢植えの梅の木では、花が終わったタイミングが1度目の剪定の時期です。このときは切り戻しを行います。ひとつの枝について芽を2~3つ残すようにして切り戻しましょう。その後、実梅であれば実の時期が終わる6~7月以降には適宜、幹や太い枝からまっすぐ上に向かって伸びる余分な枝(徒長枝)や、混み合った不要な枝を間引きするほか、長すぎる枝を切り戻しましょう。このときも必ず芽を残すように気を付けます。
 

冬の時期

11月から2月の葉が落ちている間に、樹形を整える剪定を行います。夏の剪定と同様に、不要な枝や徒長枝を枝元から取り除いて間引きし、長すぎる枝を切り戻します。冬の時期には、葉芽と花芽の区別が見た目に分かるようになっているので、うまく花芽を残すように気を付けることが翌春の花を楽しむコツです。残す花芽の数はどのような梅の木にしたいかにもよりますが、ひとつの枝につき3~6つほどを目安に考えます。
 

鉢植えの梅のその他の手入れ

花がら摘み

鉢植えの梅の木では、実梅ではなく花を観賞するものも多いかと思います。その場合、咲き終わった花をそのままにしておくと実をつけ、木の体力を消耗してしまうため、手入れのひとつとして花がら摘みを行う必要があります。梅の花は、花びらが落ちても萼(がく)やおしべ、めしべが残っています。芽も同じ場所にあるため、芽を傷つけないようにして萼とおしべめしべを手やはさみでそっと取り除くようにしましょう。
 

庭植えの梅の剪定

春・夏の時期

梅の木の芽は夏頃に花になるか葉になるかが決まりますが、庭植えの梅の木の場合、強く切り戻しすぎるなどが原因で花芽が葉芽に変わってしまう場合があります。木の生命維持にとっては、葉で光合成をして栄養を取り入れることが優先だからです。鉢植えよりも庭植えの木の方が自力で生き延びようとする力が強いともいえます。そのため、ガーデニングの梅の木の剪定に慣れない場合は春・夏の時期の剪定は控えるのが無難です。剪定する場合は鉢植えのときにならって行います。
 

冬の時期

庭植えの場合、剪定は夏には行わず葉が落ちて寒い11月から1月にかけての冬の時期のみでも構いません。シンプルに、徒長枝や込み入っている箇所などの余分な枝を枝元から間引きし、長く伸びすぎた枝を切り戻していきます。鉢植えの冬の剪定と同様に、花芽を切り落としすぎないように気を付けます。樹形全体を見ながら、作りたい形を頭に入れて進めていきましょう。梅の木は剪定に強く、多少切りすぎても枯れることはほとんどありません。
 

病害虫

病気

梅の木に発生する病気のなかでも代表的なもののひとつがうどんこ病です。うどんこ病はカビの種類で、春や秋の涼しい時期に葉や実に白い粉が吹いたようになります。自然治癒しますが、症状が木全体に広がるほど重度になると木も弱ってしまうため、酢や重曹をスプレーして初期に対策しておくと安心です。カビの種類なので、枝が込み合うなどで風通しが悪いと発生しやすくなります。また、カリウム不足や窒素過多も原因の一つとなるようです。
 

害虫

花後の芽吹きの時期にはアブラムシがつきやすく、葉の養分を吸って縮ませてしまいますが、ホースで水をかけるなどして簡単に取り除くことができます。オビカレハ(ウメケムシ)は落葉期間中に枝を覆うように産み付けられたリング状の卵隗を見つけて取り除きます。コスカシバは5~10月に幼虫が木の幹や枝へ潜り食害しますが、幼虫が潜っている箇所からはフンやヤニが出るので、見つけたら掘り返して捕殺します。
 

梅の木の増やし方

増やし方1、種まき

ガーデニングでの梅の木の増やし方の1つ目は種まきです。6月頃に熟した実を収穫して種を取り出し水洗いし、ビニール袋などで密閉して冷蔵庫に保管しておきます。11~12月ごろに種を再び水洗いしたあと、用土を敷いた育苗箱などに植えつけます。このとき、種と種の間は15センチ程度、種の先端は下になるようにしましょう。植えつけた種には10~15センチほど土をかぶせ、種が発芽して苗が十分に育ったら鉢や地面へ植え替えます。
 

増やし方2、挿(さ)し木

増やし方の2つ目は挿し木です。挿し木にはさらに2通りの方法があります。1つは休眠挿しで、2月に健康な枝を15~20センチほどに切り取り、保管しておいて3月に用土を入れた鉢へ挿す方法です。枝の保管では、水はけのよい日陰の土に埋めておくか、水ゴケなどと一緒にビニール袋に密閉して冷蔵庫へ入れておきます。2つめは梅雨挿し(緑枝挿し)で、6~7月に伸びた新しい枝を10センチほど切り取り、用土を入れた鉢へ挿します。
 

増やし方3、接(つ)ぎ木

増やし方の3つ目は接ぎ木です。健康な梅の枝を5センチほど切り取り、同じくらいの太さの台木とくっつけます。台木は1~3年目くらいの若い木を選び、根元から数センチ残して上を切り落とします。台木に三角に切り込みを入れ、くっつける枝(穂木)は密着するように尖らせます。穂木を台木に差し込み、切り口が乾燥しないようにしっかりと密着させて接ぎ木テープで巻きとめます。接着面が乾燥しないようさらにビニールなどで覆っておくと良いでしょう。
 

まとめ

いかがだったでしょうか。梅の木の手入れや剪定、切り方などについて、基本的なことから詳しく解説しました。梅は、春を告げる花として古くから親しまれ、また、実も梅干しや梅酒などして広く利用され、日本人にとってとても関わりの深い木です。「桜切るばか梅切らぬばか」といわれるように、梅は成長が早く非常によく伸びるため、上手に剪定することが梅の木をずっと楽しむコツです。また、うまく育てれば挿(さ)し木や接(つ)ぎ木などのさまざまな増やし方で増やすこともできます。梅の木の正しい手入れで楽しいガーデニングライフを送りましょう!
 

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