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アカシアってどんな木?花の特徴や咲く季節、ミモザとの違いをご紹介!

よくミモザ(フサアカシア)と混同されるアカシアの木について、その特徴をまとめました。日本でアカシアの木というとニセアカシアのことを意味します。白い房状の花が咲く植物で、名前が似ているためミモザとよく間違われます。今回はニセアカシアの木についての解説です。
更新: 2024年2月6日
森川 美月
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アカシアってどんな木?

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日本では「アカシア」というと「ニセアカシア」という白い房状の花が咲く植物のことを意味します。そして「ミモザ」というのは黄色い房状の花が咲き、オーストラリアのシンボルにもなっている「フサアカシア」の木を意味するのです。どちらにもアカシアという言葉が入っているため、混同してしまいますね。

外来種ニセアカシア

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ニセアカシアは北アメリカ原産のマメ科の常緑高木です。外来種として日本に根をおろしてから、その生育力の強さで山の緑化事業に貢献してきました。藤に似た美しい白い花を咲かせることから園芸品種の改良も進み、アカシアハチミツの生産も盛んになり、あっという間に分布地域を拡げていったのです。

オーストラリアのシンボルは「フサアカシア」

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オーストラリアのシンボルは「フサアカシアの花」で、英語では“Golden Wattle”や“Mimosa Acacia”と呼ばれます。日本では「ミモザ」という呼び方の方が黄色い花を連想し、しっくりくるようです。

また、オーストラリアのナショナル・カラーは緑と金、これは「オーストラリアの花の紋章」に使われている、フサアカシアの色を意味します。

アカシアの意味:ご注意ください

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まず、混同されることがないように最初にお断りしておきますが、以下のタイトルに使われている「アカシア」という言葉はすべて「ニセアカシア」の木のことを意味します。

アカシアとミモザの違い

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ミモザとはフサアカシア(上の写真)の木のことです。英語では“Acacia Dealbata”といいます。フサアカシアはオーストラリア原産のマメ科の常緑高木です。花の香りがよいのが特徴で、住宅の庭木やシンボルツリーとして人気が高い植物で、年月を経ると立派な巨木に成長します。

ミモザ(フサアカシア)の特徴

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季節が春になると、ミモザの木は房状のレモンイエローの特徴的な花をつけます。これがフサアカシアの最大の魅力です。この鮮やかな黄色がそのまま色の名前(ミモザ色)にもなっています。「ミモザ」と呼ばれるカクテルも、この花にちなんで命名されました。

なぜミモザと呼ばれているのか?

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ミモザは呼称のようなもので、本当の名前は「フサアカシア」、英語では“Acacia Dealbata”といいます。“mimosa”(ミモザ)は「敏感な葉」を意味する言葉でオジギソウの英名です。

オジギソウの花(上の写真)と形が似ていたため、フサアカシアはやがて“mimosa acacia”(オジギソウのようなアカシア)と呼ばれるようになりました。

アカシアとニセアカシアの違い

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先にも述べましたように、アカシアとニセアカシアは日本では同一の植物を意味しますので、その二つの間に違いはありません。ただ、黄色い花が咲くミモザの木のことを日本では「銀葉アカシア」(上の写真)や「パールアカシア」と呼ぶことから、「アカシア」=「ミモザ」と間違われやすくなっています。

アカシアハチミツについて

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余談ですが、日本のスーパーなどで「アカシアハチミツ」という名前で売られているハチミツは、原料はミモザの蜜ではなく「ニセアカシア」の蜜なのです。山田養蜂場さんなど、ハチミツの瓶のラベルにニセアカシア特有の白い房状の花が描かれているものは、違いがわかりやすいですね。

日本においては、明治時代に輸入されたニセアカシアを当時アカシアと称していたことから現在でも混同される。たとえば「アカシアはちみつ」として販売されている蜂蜜はニセアカシアの蜜である。

アカシアの木の種類

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ニセアカシアはハリエンジュともいい、木の枝に鋭いトゲがあるのが特徴です。初夏に咲く白い花からは、「アカシアハチミツ」の原料になる蜜が採れます。花は、白以外の種類もあるのでしょうか?どのような種類がよく知られているのか、ご紹介しましょう。

フリーシア

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フリーシアは「黄金アカシア」とも呼ばれる木で、ニセアカシアとの違いはその名の通り明るい黄金色の葉です。軽やかな葉が風に揺れる様子と白花が好まれ、シンボルツリーとしても人気が高い品種になります。フリージア、フリーセアなど似た名前の植物も多いので気をつけましょう。

カスケルージュ

春の季節にやさしいピンク色の花が咲く種類、ニセアカシア「カスケルージュ」は園芸品種として人気があり、「ロビニア」とも呼ばれます。日本では、静岡県営公園「浜名湖ガーデンパーク」のカスケルージュが有名です。

ベニバナハリエンジュ

ニセアカシアの紅色の花の種類で、別名はベニバナニセアカシア、ハナアカシア、モモイロハリエンジュです。日本では、京都大学農学部の構内や、よこはま動物園ズーラシアで育てられています。そのほか、普通に河川敷や森などに植えられている木もあるようです。

アカシアの木の種

難発芽性種子

ニセアカシアの種子は水を通さないかたい皮で覆われており、土にまいても容易には発芽しません。そのうち地中へ埋没し、何十年もそのまま休眠することもあります。しかし研究により、種子の中にはすぐに発芽するタイプもあることがわかってきました。その結果、日本では急速にニセアカシアが分布したのでしょう。

ミモザの種との違い

マメ科の植物ですから、種子がマメのような袋に入っているところはよく似ています。ミモザの種子(上の写真)を発芽させることは、ニセアカシアより比較的容易で、発芽に適した季節は晩夏から初秋にかけてです。かたい種皮を少しやぶってから湿った土に埋めておくと、数週間で発芽にいたります。
 

アカシアの木の葉

葉の付け根にトゲがあるのが特徴です。春から秋にかけて、最も葉色の美しい季節となります。特に園芸用の改良品種「フリーシア」は黄金葉がみごとで、洋風のイングリッシュガーデンなどに植える植物として最適です。シンボルツリーとして植える場合は、他の木からじゅうぶんに離して植えましょう。

ミモザの葉との違い


ニセアカシアの葉には、付け根のところに特徴のトゲがあり、葉の一枚一枚は楕円形で3対から9対です。これに対し、ミモザの葉は先の丸い細長い小葉の集まりで、総数は数えきれないほどになります。ミモザの場合は花と一緒に葉もドライフラワーにして、アレンジメントに活用されているようです。

アカシアの木の花

花の季節(5,6月)になると、藤の花に似た房状の白い花を咲かせます。花の形が蝶に似ており、無数の蝶が群がり集まったような形です。ニセアカシアの花には甘い香りがあり、その香りが虫を呼び寄せます。ニセアカシアから採れるアカシアハチミツは、糖度の高い高級品です。

アカシアの花の天ぷら

季節のニセアカシアの花は、なんと天ぷらにして食べることができます。花の部分だけをとり、洗って水けをきり、天ぷら粉をたっぷりまぶして油で揚げるだけです。塩や天つゆをかけ、普通の天ぷらと同様にいただきます。花以外の部位にはすべて毒がありますので、くれぐれも取り扱いにはご注意ください。

アカシアのハチミツ

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「アカシアハチミツ」はその糖度の高さで人気のハチミツです。花の季節になると、ニセアカシアは一斉に大量の花を咲かせるため、豊富な蜜が採取できます。花粉を媒介する役目の虫たちがニセアカシアに集中するため、近隣の畑や農家の植物が受粉できなくなり、苦情がくるほどです。

アカシアの花の香り

アカシアの香水

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花の季節、満開時のあふれんばかりの白い花の美しさと香りが、インスピレーションを与え生まれた香水がこの「フルール ド ポルトフィーノ」です。ニセアカシアの花の香りにイタリアの柑橘類のさわやかな香りがプラスされ、さらにアカシアハチミツの香りが加えられています。

ミモザの花の香りとの違い

ミモザの花もやはり、香水に使われるほど甘く優しい種類の香りです。フサアカシアから抽出される「ミモザ・アブソリュート」といわれる香料は、野のすみれを想わせるさわやかなグリーン・ノートと、アニス・アルデヒドと呼ばれる杏仁豆腐を想わせる香りが混じっています。

アカシアの木の活用

アカシアの木はさまざまな分野で活用されています。花は食用になるほかアカシア酒やハチミツになり、寒冷地では木材が薪として重宝されました。木自体が有用植物として緑化に役立っており、やせた土地や荒廃地でもよく茂ります。耐久性が高いアカシア材は、線路の枕木や木クギ、木炭としても、かつて有効利用されていました。

ミモザの木との違い

ミモザ(フサアカシア)は木の幹の部分より、花の部分の方が活用されることが多い植物です。フラワーアレンジメントにしたり、ドライフラワーにして何種類ものリースにしたり、甘く優しい香りのアロマオイルを精製します。その見た目の陽気な明るさと清々しいイエローが、誰からも好かれる花です。

アカシアの木が使われている身近なもの

フローリング


アカシア材は、さまざまな色が混在し美しい模様を形成するため、フローリング材として人気があります。腐食に強いのが特徴で、何年も経つと深い色に変わってくるので経年変化が楽しめる木材です。ただし色は一定ではなく、切り出す部位によって濃淡が異なります。

カッティングボード

腐食と衝撃に強い特性から、アカシア材はカッティングボードに使われています。天然素材ならではの木目の味わいと温かみのある手ざわりが、ホームパーティやキッチンインテリアを楽しいものにしてくれますね。季節を感じさせるお料理が似合いそうな、素敵なカッティングボードです。

プレート

天然のアカシア材を使ったお皿やカトラリーは、一つとして同じ木目のものはなく、個性的なキッチンインテリアを演出するアイテムです。「無印良品」からも軽くて強いアカシア材のボウルやトレー、鍋敷きやプレートが出ています。腐食に強いためさまざまな種類の食器に使われているんですね。

アカシアのフェスティバル

秋田県の「アカシアまつり」

日本では、秋田県鹿角郡小坂町に300万本ものアカシアが植えられています。小坂町にある中央公園では、毎年6月の第二土曜と日曜は「アカシアまつり」が開催される予定です。アカシアの花をシンボルにした祭りで、秋田グルメの露店や子供向けのヒーローイベントなどで盛り上がります。

神奈川県の「ミモザフェスタ」

神奈川県川崎市のLA CITTADELLA(ラ チッタデッラ)で開催される「ミモザフェスタ」、こちらはテーマになっているのはミモザの木、つまり黄色い花の「フサアカシア」の方です。イタリアでは3月8日「ミモザの日」に、女性にミモザを贈り日頃の感謝を表す習慣があるので、この日に近い土日に開催されます。

アカシアってどんな木?まとめ

わかりやすく分類するならば、ニセアカシアは白い花、ミモザは黄色い花。ニセアカシア=アカシアで、ミモザ=フサアカシアです。オーストラリアのシンボルになっているのは、黄色いミモザの方ですね。名前が似ていて混乱をまねくため、日本ではフサアカシアを「ミモザ」と呼ぶのでしょう。

ニセアカシアが気になる方はこちらをチェック!

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