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トップシェルとは?
トップシェルの定義
トップシェルは日本向けに外国から輸出されたアカニシ貝のことです。アカニシ貝は本来、北海道から台湾や中国の海域に亘って生息しています。ですが、黒海などにも移入され帰化している種です。したがってトップシェルの正体とは、黒海に面する地域が日本向けに輸出しているアカニシ貝のことになります。
移入地域の紹介
トップシェル本来の生息地はアジア圏の地域です。黒海に移入され帰化した物の他には、スエズ運河の存在する紅海やアメリカにも移入されています。もちろん食用可能で、これらの地域から輸入されたトップシェルは加工され日本国内で流通しています。
トップシェルの味の特徴
トップシェルはサザエの代用となるほどコク深く、味が良いのが特徴です。刺身や寿司ネタのように生でも喫食可能で、身の締りの良さから特にこの味を好む人もいます。生息地にも依りますが、サザエより磯の風味が弱く苦手な方でも食べやすい味わいです。
トップシェル(アカニシ貝)の生態を解説!
トップシェルの特徴と生態
トップシェル(アカニシ貝)はアッキガイ科に属する貝で硬い殻を持っています。殻表面の特徴は灰褐色や赤褐色、黄褐色でサザエに似る部分がありますが、棘などはありません。
殻口が赤く染まったような色が本種最大の特徴で、これがアカニシ貝の由来ともなっています。また本種は巻貝の中でも中型程度の大きさに成長し、殻の大きさは15cm以上にもなる種です。
トップシェルは肉食が特徴!
トップシェルの食性は肉食で、動きの鈍い二枚貝を襲って捕食します。管理下にある牡蠣やアサリ、ハマグリなどを食い荒らすこともあり、養殖業者にとっては困り者です。
また、貝が生息する地域ならどこにでも現れるほど環境適応力が高い特徴があります。国内の岩礁帯や砂地、砂泥地の他に、世界各地に移入されても生存できている事が何よりの証拠でしょう。
赤西貝との違いとは?
同じ読み方をする貝に赤西貝(アカニシガイ)と呼ばれる種が存在します。こちらは標準和名をコナガニシと呼び、完全な別種です。コナガニシも同じく食用となるものの、内臓に強いエグ味を持ちます。ちなみにトップシェル(アカニシ貝)は漢字で赤「螺」と書き、殻の形は似ても似つかないものです。
トップシェルの面白エピソードを紹介!
トップシェル(アカニシ貝)もう一つの由来
ケチな人物を、貝殻の入り口を固く閉ざすアカニシ貝になぞらえて「赤螺」と呼ぶ事があります。これは古典落語の登場人物である赤螺吝兵衛(けちべえ)が由来です。また、逆にアカニシ貝の名の由来とされることも。この「赤螺」は落語好きや教養人がケチな人物を嘲る際に時折聞かれることがあります。
トップシェルの卵のうは玩具に
トップシェルは5月頃に産卵期を迎えます。産卵後はしばらく親が卵を側で守る特徴を持っていて、この卵は一般的な丸い形状ではありません。別名のナギナタホオズキが示す様に、長刀に似た見た目を持っています。空気を吹き込むと、植物のホオズキの様にブーブーと音が鳴るのも特徴です。
トップシェルの採り方を解説
潮干狩りで採取
砂浜に生息する二枚貝を狙うこともあるトップシェルは、潮干狩りでも採取可能です。ただし殻長が15cmを超えると砂に潜るため、砂浜表面を眺めるだけでは見つからないことも。
この場合はアサリなどを掘り起こしながら、周囲を注意深く掘ることで見つかる可能性があります。砂浜だけでなく磯場などでもトップシェルは見つかりますが、怪我に注意しましょう。
ギャング釣りでの捕獲
返しが無い碇針を使って魚や貝などを引っ掛けて釣るのがギャング釣りです。三角形のオモリ付きテンビン仕掛けを用意し、その先に碇針を取り付けて投げ竿で遠投します。
海底にオモリが届いたら、仕掛けを引きずるようにしてリールを巻いていくのが基本の釣り方です。釣り餌を必要としないため、潮干狩りができない地形でも活躍します。
ギャング釣りタックルの解説
プロックス(PROX) フックシャープナー
ギャング釣りに適した竿は4~5m台の投げ竿が良いでしょう。リールには投げ専用の大型スピニングリールがベストです。ラインはPE製1~2号、ナイロン製なら4~6号を巻き込みましょう。テンビン部分は市販品の物を使えばOKです。なお、碇針は針先が鈍りやすいので予備の針とフックシャープナーを持参していくと良いでしょう。
トップシェルの毒性を解説
巻貝で起こる食中毒とは?
トップシェルを含むつぶ貝は、テトラミンと呼ばれる毒を持ちます。症状に頭痛、嘔吐感、船酔い間、運動失調や視覚の異常が起こるのが特徴です。これらの症状は、毒のある部位を食べると30分以内に起こるとされています。
ただし、代謝速度が速く数時間以内には回復するのも特徴です。それでも幼児や老人が毒性のある部位を誤って食べると危険なので、以下に解説する危険部位を確実に除去しましょう。
有毒部位の取り除き方
毒性のある部位は内臓ではなくトップシェルの唾液腺にあります。これを取り除いて食中毒を防止できるでしょう。まず、殻から身を取り出し身と内臓を切り分けます。次に貝の蓋を下にして縦方向に切りましょう。
半分に切った内部を覗くと見えるスポンジ状の器官が毒性のある唾液腺です。これを手で取り除き、最後によく水洗いして下処理は完了です。(下記のリンクがより詳しいためそちらもご覧下さい)
トップシェルも含まれる「つぶ貝」とは?
意外に知られていない「つぶ貝」の情報をまとめましょう。まず前提として、つぶ貝と呼ばれる種の貝は存在しません。つぶ貝とは、あくまで食用となる一部の貝の通称です。ほとんどはエゾバイ科の貝で、トップシェルと同じく唾液腺に毒が持つのが特徴。
ただし、エゾバイ科に属する無毒の貝であっても同じつぶ貝として流通し、紛らわしいものがあります。アカニシ貝自体の異称も多くニシ貝やけっぷ、まーるげ、とっぽ貝などは全てアカニシ貝を指す言葉です。
トップシェルの栄養素を解説
主要栄養素から見るトップシェルの栄養成分
トップシェル100g中には、エネルギー90kcal、タンパク質16.3g、脂質0.2g、炭水化物4.8gの基本的な栄養素量が含まれます。また、ナトリウム189mg、カリウム251mg、カルシウム47mg、マグネシウム292mg、リン124mgなどもトップシェルに含まれる栄養素量です。
トップシェルの栄養素を解説:炭水化物・脂質
炭水化物は身体や脳を動かすための栄養素です。1gあたり4ckalで、他の食品では牡蠣やしいたけと同量となります。また、脂質も身体を動かすエネルギーになる栄養素で1gあたりは9kcal。ヘルシーな食品として知られるバナナの脂質と同量です。
トップシェルの栄養素を解説:ミネラル分
ミネラルは体組織を作り体調を整える栄養素です。トップシェル全体で比較するとマグネシウムとカリウム、リンが豊富。中でもマグネシウム量はきな粉の240mgや煮干の230mgより多く含まれます。
また、リンはひよこ豆の124mgとほぼ同量です。カリウムはサザエや白魚と同量の251mgが含まれていて豊富。ですが腎臓に病のある方は控えたほうが良い場合があります。
トップシェルの栄養素を解説:タンパク質
タンパク質は身体を作る栄養素です。1gあたり4kcalでトリモモ肉と同じ量を含んでいます。栄養豊富な鳥胸肉とは3gの誤差。また、タンパク質は体重1kgに対し1.2gを摂取すると筋肉を付けやすいとされます。炭水化物量と、特に脂質が低いため副菜として利用するのに適した食材と言えるでしょう。
トップシェルの刺身と関連レシピを紹介!
新鮮なトップシェルは刺身に!
鮮度の良いトップシェルは刺身で食べると美味です。最初にトップシェルの中身を取り出しましょう。白色の硬さのある部分が可食部のため、この部分と内臓とを切り離します。次に塩でよく揉んでぬめりを取り、毒のある唾液腺を取り除きましょう。その後、一口大にスライスして盛り付ければ完成です。
肝の苦味が癖になる三杯酢たれのレシピ
<材料> ニシ貝(アカニシ)1個 塩(あら塩等)少量 大葉など(盛り付け用)1枚
内臓特有の苦味はあるものの、お酒との相性の良い料理が肝入りの三杯酢タレです。料理のレシピは先ず、タレ(醤油、みりん、酢、各小さじ1)をひと煮立ちして冷ましておきます。肝とはトップシェルの奥にある巻いた内臓部分です。
これを竹串などで引っ張り出し、包丁でペースト状にします。これを漉して残留物を除き、タレと混ぜ合わせれば完成です。刺身をタレに付けて食べましょう。(このレシピは以下のリンクを参考にしています)
貝殻は砕いてもOK
トップシェルをはじめ、つぶ貝などの巻貝は中身を取り出しにくい事があります。その場合、ハンマーで殻を砕いてしまえば中身を取り出しやすくなります。滑らないように手袋は必ず装着し、気を付けて処理しましょう。
刺身や加熱する料理ならば問題ありませんが、殻を砕いてしまうと料理の盛り付けやつぼ焼きなどはできなくなるので注意が必要です。
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トップシェルのつぼ焼きと関連レシピを紹介!
内臓を処理してつぼ焼きに
サザエのつぼ焼きと同じく、トップシェルでもつぼ焼きができます。調味液は醤油と酒を各小さじ2杯分を用意すればOK 。トップシェルの毒性は加熱しても失われないので、あらかじめ貝殻から身を取り出して唾液腺を処理しておきましょう。可食部を処理したら貝殻に戻し、調味液を流し込んで焼けば完成です。
日の出 料理酒
エスカルゴバター焼きのレシピと料理手順
<材料> ・バター (食塩不使用) 100g ・パセリ (みじん切り) 大さじ3 ・にんにく (すりおろす) 2~3かけ分 ・塩 小さじ1/3 ・こしょう 少々
エスカルゴバターはトップシェルだけでなく、つぶ貝全般に広く使用できる調味料です。材料は上記の分を用意し、玉ねぎやにんにく、パセリをみじん切りにしておきましょう。バターは常温に戻して柔らかくし、みじん切りにした野菜と混ぜ合わせます。
フライパンでエスカルゴバターを熱し、刺身よりやや厚くスライスしたトップシェルを焼き上げれば完成。貝殻を使ってつぼ焼きの様に焼き上げてもOKです。(このレシピは下記のリンクを参考にいたしました)
雪印北海道バター 食塩不使用 200g
トップシェルの江ノ島丼風レシピを紹介!
江ノ島丼風のレシピと料理手順1
江ノ島丼とは鶏肉の代わりにサザエを用いた親子丼。その代用品であるトップシェルを用いた料理がトップシェルの江ノ島丼風です。
材料はトップシェル50~100g(内臓を除く)、卵2個、玉ねぎ小1個、だし汁90ml、きざみのり、三つ葉。だし汁の内訳は、濃い口醤油大さじ2にみりんとめんつゆを各大さじ1、水を大さじ2に砂糖を小さじ1です。
創味 つゆ 1L
江ノ島丼風のレシピと料理手順2
材料のトップシェルは下処理を済ませて刺身ほどの大きさに切っておきましょう。玉ねぎは薄めにスライスしてレンジで半分くらい火を通しておきます。あらかじめ合わせておいただし汁を沸騰させ、玉ねぎを薄く色づくまで煮ましょう。また、卵は事前に常温に戻しておくと料理の完成度が高くなります。
江ノ島丼風のレシピと料理手順3
玉ねぎが色付いたら刺身大に切ったトップシェルを鍋に入れ、少し煮てから火を止めます。その間に卵を2個を割って溶いておきましょう。再度火を付け、卵を2個溶いた内の半量を鍋に流し込みます。
一度目が固まったら二度目を流し込んで直ぐに蓋を閉め、余熱で半熟に固めたら完成。仕上げにのりと三つ葉を散らせば風味がより良くなります。
トップシェルのまとめ
豊かな海で採れたトップシェル
『トップシェルとはどんな貝?アカニシ貝と一緒?特徴とおすすめ料理をご紹介!』は以上です。トップシェルの名前のせいで身構えそうですが、その正体は日本人の食卓にもよく登っていたアカニシ貝のことでした。
関東地方では環境汚染や干潟の減少などが原因で、食卓から姿を消しています。口に入れる際は豊かな海を想像してみてはいかがでしょうか。
アカニシ貝の詳しい情報が気になる方はこちらもチェック!
下記のリンクはアカニシ貝についての情報をより詳細にまとめた記事です。見所は国内の産地や採取地が詳細情報と栄養素への詳しい言及。料理の紹介も多いので、アカニシ貝への理解が深まること間違いナシです!
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