ハルディン プロも使う 花の土
はじめに
春を彩るパンジーとビオラの簡単な育て方!
パンジーやビオラはどちらもとてもよく似たライオンの顔のような特徴的な姿をしている草花。花色も豊富でビビッドカラーから何ともいえない大人っぽいニュアンスカラーまでよりどりみどり。ハマるとなかなか抜け出せない魅力があり、花の時期も長いので寄せ植えにも背の低い花としてよく使われます。楽しいパンジー・ビオラの育て方、植え方から種まきからの苗作りやおすすめの種類までレクチャーいたします。
パンジー・ビオラについて
パンジー・ビオラの基本情報
科・属:スミレ科スミレ属
原産地:ヨーロッパ
学名/英語名:Viola × wittrockiana/Pansy、Viola
パンジー・ビオラの開花時期
パンジーやビオラは一般的には春の花として地植えやプランター栽培などで人気がある花ですが、お正月ころから咲き始め冬の鉢植えにもよく使われます。元々花芽が次々と上がってきて開花時期が長い花ですが、種まきの時期をズラすことでさらに長い開花時期を手に入れることができる便利な植物です。
パンジー・ビオラの特徴と違い
パンジー・ビオラの特徴
パンジーは野生のスミレとビオラを交配させて生まれた非常に丈夫で美しい花です。草丈は10cmほどから大きな種類でも30cmくらいと地面を覆うように咲くのが特徴。パンジー・ビオラ寒さにも強くて日陰でも育つことからグランドカバーとして木の根元にも植えられ雑草の繁殖を抑えるのに一役買ってくれるので初心者のはじめてのガーデニングの素材としてもおすすめの草花です。
パンジーとビオラの違いは
パンジーとビオラは元は同じ植物といえるのですが、それぞれ品種改良が進んでその区分けが曖昧になってきています。以前は大きさでこのふたつの植物を分けていましたが、パンジーと見紛うような大輪ビオラが出てきたところからさらに違いがわかりにくくなっています。
パンジー・ビオラの分け方・考え方のひとつ
ビオラと付けられたものほど原種に近く丈夫という特徴もありますし、同じ株を何年も育てていくうちに原種帰りしてどんな花色でも紫色のビオラになります。複雑な花びらを持っているのがパンジーでよりシンプルな作りなのがビオラと考えることもできますが、正式には付けられた名前で判断するしかないでしょう。
パンジー・ビオラの育て方①日当たり・置き場所
パンジー・ビオラの好む日当たり
パンジー・ビオラといえばおひさまとよく似合う植物というイメージをお持ちの方も多いでしょう。日当たりのよいところでより映える花姿をしていますが、実は丈夫なので木漏れ日の差す樹の下など少しくらい半日陰の状態でもよく生育します。イングリッシュガーデンなどではよく日陰にもパンジーやビオラが植え付けられているのを見ることができるでしょう。
パンジー・ビオラの鉢植えの置き場所
日陰の日当たりでも育つとはいえ、やはりよく日が当たる場所の方が花つき・花の大きさ・開花時期ともに良好です。鉢植えやプランターなど移動できる場所に植えるならできるだけ日が当たる場所に置いてあげてください。特に種を採取したいときには日当たりの良い場所に置くことが重要となります。
パンジー・ビオラの育て方②土
パンジー・ビオラ栽培用の土つくり
地植えにするなら元々ある土を耕し元肥として有機肥料などを混ぜ込むだけでも十分育つ植物です。鉢植えやプランター用に土つくりをする場合は、水はけが良くて保湿性も適度にある土が向いています。赤玉土に腐葉土・牛ふん堆肥を配合するのがおすすめ。割り合いは6:3:1がよいでしょう。
手軽でおすすめパンジー・ビオラ用の土
ハルディン プロも使う 花の土
マンションなどで土が無く新しく購入する場合には培養土を買ってしまうのが手軽でおすすめです。パンジー・ビオラにおすすめの培養土は一般的な草花用の土。花つきがよいなど花に特化した肥料が配合されているものであれば、しばらくは肥料やりをする手間が省け次々と花芽があがってきて開花し続けるのでおすすめです。
パンジー・ビオラの育て方③水やり・肥料
パンジー・ビオラの水やり
地植えにするなら水やりは不要です。開花時期が長く夏まで咲き続けるので真夏など乾いたときには地植えでも水やりをする程度でOK。鉢植えやプランターならたっぷりあげたいのですが、過湿にならないよう土が十分に乾いてからあげるのがベストです。
パンジー・ビオラの肥料の時期とやり方
パンジー・ビオラの肥料として元肥に緩効性化成肥料を混ぜておけば地植えなら肥料はほとんど不要です。開花時期が長いのでどうしても肥料不足で花が小さくなってきたと感じたら月に1度くらい固形の化成肥料をまくことをおすすめします。与える頻度はもっと頻繁になりますが、水やりのときに液体肥料を薄めたものを与える。アンプル式の液体肥料を鉢植えやプランターに挿して置くなどすると手軽に肥料をあたえられます。2から3週に1度くらいの割り合いにすると良いでしょう。
パンジー・ビオラの育て方④植え方
パンジー・ビオラの植え付け時期は
パンジー・ビオラは発芽とある程度の成長は気温に強く依存しますが、苗になってしまえばあとは結構アバウトでOK。向いている植え付け時期は十分涼しくなった10月中旬以降であれば良いとおぼえておきましょう。種苗ポットの中で花が咲くまで置いておいてから寄せ植えにする方法もあります。
パンジー・ビオラの植え方①地植え
とはいえ植え付け時期は春の開花時期の株のサイズにも大きく影響します。株が大きければ花の数は変わってきます。地植えなど花の大きさや数を増やしたい場合は早めに植え付けてある程度の準備を株にさせてあげるのがよい方法。特に這い性という株が広がる性質をもったパンジー・ビオラの場合はしっかり株間を開けて(30cm程度あるのが好ましい)植え付けるという植え方がおすすめ!
パンジー・ビオラの植え方②鉢植えやプランター
鉢植えやプランターなどそれほど株の大きさを必要としないものはいつ植え付けても構いません。寄せ植えなどがその良い例であまりパンジー・ビオラが株を広げてしまうと他の花へ影響します。
パンジー・ビオラはバランスを考えた植え方を
とても丈夫で繁殖力も高く花付きもよい植物ということで他の草花をまず優先的に考えてパンジー・ビオラの植え方を工夫するとよいでしょう。その一例として種苗ポットのままで大きな鉢に植え付けるというやり方もあります。
パンジー・ビオラの育て方⑤種まき
パンジー・ビオラの種まき時期
パンジー・ビオラの苗がホームセンターなどに流通しはじめるのは植え方でもご紹介した秋ころから。とはいえその種類や数は限られます。花の大きさや色など種類が多いパンジー・ビオラで欲しい花があったら自分で種まきをして苗をつくるとよいですよ。種まきのやり方も簡単で発芽率も悪くはありませんので初心者の方でも変わった花が欲しいときは種まきからがおすすめ!
パンジー・ビオラの種まき方法
パンジー・ビオラの種まきのやり方は種苗ポットを使いましょう。種の良し悪しがありますので間引きをしながら良い株を選別していく方法です。まずは清潔な種まき用の土を用意して1つの区画に3つ程度まきます。メネデールにひと晩浸けてからまくと発芽率があがります。とても細かい種なので流れないよう種まき前に土を湿らせる、下から底面灌水するなどするとさらに良いですね。日陰に置いて2週間ほどで発芽します。
夏からはじめて秋に咲かせるパンジー・ビオラ栽培
秋から咲いているパンジー・ビオラを見かけることもありますね。これは種まきを工夫することで初心者でも簡単にできる開花時期のずらし方があります。真夏からおこなう種まきの方法です。基本的な種まきから発芽までの方法は一般的なものと同じ。涼しい環境を作るやり方を以下にご紹介します。
パンジー・ビオラの早咲き栽培は低温管理で
低温になる環境を作ってあげることで、通常は秋から種まきするパンジー・ビオラが早い時期から苗を手に入れることができます。こうすることで秋からの開花も可能となるので試してみましょう。
パンジー・ビオラの早咲き栽培のやり方
まずは種まき用の発泡スチロールの箱を用意します。100均などで売られていますので簡単に手に入るでしょう。下に保冷剤を入れて温度を低く保つようにします。いつでも冷房が効いている部屋、または涼しいキッチンの片隅などに置くとさらによいです。発芽して苗が大きくなるまでは、保冷剤を入れ替えて高温にならないように注意します。
パンジー・ビオラのおすすめ種類
パンジー・ビオラの種類①ハニーシリーズ
草丈は15~25cmと小さなパンジーの種類です。フリルの付いた花びらがチャーミング。白から紫と花色もいろいろあるのでお好みを選べます。特にミスティはかすみが掛かったような淡いカラーが特徴。花びらの形とよく合っていて素敵です。
パンジー・ビオラの種類②よく咲くスミレ
ほとんど単色(中にはグラデーション種もあり)のパンジーで花色が豊富なのと育てやすいのが特徴の花です。このような単色のパンジーは地植えでも鉢植えでもアクセントや逆に他の植物のもり立て役としても重宝します。赤・黄色・白・紫の単色や白に紫のグラデーションやオーソドックスな三色すみれのカラーもあります。
パンジー・ビオラの種類③ペニーシリーズ
色の組み合わせが素敵なものが多いビオラのペニーシリーズ。3月頃になって気温が上昇するとどんどん成長して大株に育ちます。草丈は大きく育つもので20cmくらい。暑さにも寒さにもとても強くて育てやすいビオラを代表とするような品種です。花が終わったと感じてもバッサリ切り戻しすることでまた新しい葉や花芽が出てきて長く何度も楽しめます。
パンジー・ビオラの種類④ブラックディライト
ビオラやパンジーには黒にも見える濃い花色の花もあるのが特徴的です。黒い花は集めている人もいるくらい根強い人気がありますね。F1種なので種をとっても同じ花は咲きませんが種や苗を毎年新しく手に入れて栽培するくらいの価値がある個性的なビオラの種類です。
パンジー・ビオラの種類⑤タイガーアイ
変わったビオラが好きな方にはたまらないタイガーのようなストライプが入った種類です。この他にもタイガーアイという名前がついたビオラもたくさんありますが、黄色やオレンジベースに濃い黒などの縞が入っているのが特徴。上の2枚の花びらがピンクがかったローズタイガーという種類もあります。
まとめ
パンジー・ビオラの育て方は簡単!
パンジーやビオラは鉢植えやプランターなどにこんもりとなるくらい株が大きく成長し、たくさん花を咲かせ続けてくれる育て甲斐のある植物です。区別も難しいのですがパンジーは花が大きくて花びらにフリルがついたりグラデーションが素晴らしいものもあります。ビオラは丈夫で初心者でも簡単に手間不要できれいな花を咲かせられるというのが大まかな特徴。どちらも甲乙つけがたい魅力的な花なのでぜひご自分の好みにあった花を育ててみてくださいね。
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