すっぽんの謎を解説!
すっぽんの生態に迫る!
「噛んだら雷が鳴るまで離さない」ともいわれるすっぽんですが、実はおいしいというのはご存知でしょうか?中には滋養強壮にも役立つという情報もあり、危険な割に体に優しい食材なのかもしれません。今回は、すっぽんの生態だけでなく、気になる味や調理方法・レシピなどもご紹介しますので、是非チェックしてみましょう!
美食としても有名
一般の食卓ではめったにお目にかかれない食材ですが、実はおいしいと評判の食材です。中でも有名な食材は「すっぽんの血」などがあり、おどろおどろしいながらも味がいいようです。すっぽんは亀の一種ですが、他の亀などと比較すると一風変わった特徴もあり、他の種類とは異なる部分も多数あります。それでは、謎に包まれたすっぽんの味や食べ方について深く知ってみましょう!
すっぽんの生態1:基礎知識
すっぽんとは?
すっぽんはカメ目スッポン科に分類されており、他の亀などと比較して非常に柔らかい甲羅を持っているのが特徴です。また、甲羅が柔らかいことから体重がかなり軽く、地上・水中での移動が容易になり、比較的素早く行動できます。すっぽんは顎の力が強い亀としても有名で、甲羅による防御というよりも噛みつきによる防衛などを行う傾向があるといわれています。
すっぽんの特徴
生態は川に生息するその他のカメと似ているものの、独特な体つきや生態からさまざまな違いが見られます。特に全身が柔軟で、狭い場所に入り込んだり、長くのびる首を生かした活動が特徴的です。また、水中で生活することが多く、その他のカメと比較して水中での活動可能時間が長い上に、甲羅干しのために地上へ上がることも稀であるといわれています。
すっぽんは臆病者
噛みつくと離さないという噂がありますが、それは臆病が故の所業であるといわれています。すっぽんは甲羅が柔らかいため防衛力が低く、外敵から身を守るために「噛みつき」を武器にしています。したがって、獰猛なのではなく比較的臆病者で、自ら外敵に襲い掛かっていくことはなく、基本的には逃げることの方が多いといわれています。
すっぽんの生態2:危険性
怖い亀として有名
すっぽんはその他のカメと比較して獰猛なイメージのあるカメで、怖いという話もあります。顎の力が強いため、噛まれたらタダでは済まなそうです。しかし、彼らが噛みつくのは「防衛」のためであり、下手に手を出さなければ噛みつかれることはありません。自ら人間に噛みつくような性格ではないので、よっぽどのことでもない限りは手を出さないようにしましょう。
噛むと離さない?
一度噛むと雷が鳴るまで離さないという言い伝えがあるように、すっぽんが噛むとなかなか離さないそうです。しかし、言い伝え程の噛みつきではなく、下手に振り回したり刺激しなければ数秒で離すこともあるようです。また、防衛反応による噛みつきなので、噛まれた際水中などにつけてあげると意外にすんなりと逃げてくれるという話もあります。
噛まれたらどうする?
万が一噛まれてしまった場合、まず落ち着くのが一番重要です。噛まれた場合の対処方法としては、水中に放つのが大切で、彼らは水中に入ると逃げ出す習性があるため、水場がある時は活用してください。また、噛まれたときに振り回すのが危険で、振り回すとすっぽんも警戒してなかなか離してくれません。水場がない場合は、地面などにおいてじっと待つのが大切だと覚えておいてください。
すっぽんの味とは?
鶏肉に近い味
カメと聞くと独特の風味や臭みがありそうですが、味は淡泊で鶏肉に近い味わいであるといわれています。また、捨てる部位がないともいわれており、一部の臓器や爪などを除いたほとんどが可食部であるといわれています。すっぽんの血も美味であるといわれていますが、血特有の風味があり少々クセのある味わいで、人によっては苦手という場合もあります。
独特な食感
淡泊な味わいであるもののある程度の脂肪分もあり、コラーゲン質も多くプリプリの触感です。淡泊と聞くと薄味であると思われがちですが、その他の動植物にはない旨味があり、舌に濃厚な風味が広がります。また、スッポンからとれるダシがとてもいい味といわれており、すっぽん鍋にした後の雑炊なども絶品であるといわれています。
アクがよく出る
すっぽんは淡泊な味わいが特徴的ですが、鍋物などにする時はアクが出やすい素材です。適切な調理を行うと臭みのない味を楽しめますが、調理を間違えると臭みが出る可能性があるので注意が必要です。気になるレシピは後にご紹介しますので、しっかりと覚えておいしく食べましょう!
すっぽんの旬
夏場が旬
近年では養殖物のすっぽんも存在しますが、基本的にすっぽんの旬は夏場となっています。旬のすっぽんはサイズが大きくなり、脂ものっているため非常に美味です。養殖物と比較すると旬のすっぽんは濃厚な味わいがある他、臭みなども非常に少ないのでおすすめです。旬のすっぽんが食べたい方はぜひお店などを探して口にしてみてください。
冬は冬眠する
爬虫類や両生類の多くは冬眠する習性があり、すっぽんも例外ではありません。したがって、冬場のすっぽんは主に養殖物で、旬のものは夏場にしか食べられません。先ほど旬のすっぽんと養殖物を比較すると味の違いがあると説明しましたが、近年では味の差も縮まりつつあるという情報もあります。鍋ものといえば冬場なので、人気のすっぽん鍋は寒い冬に食べてみましょう!
すっぽんのおすすめの食べ方を紹介!
おすすめの食べ方①:すっぽん鍋
すっぽんの調理方法といえばすっぽん鍋を挙げる方も多く、人気料理であるともいえます。すっぽんからはおいしいダシも出る上に、最初から最後まで食べられるので特におすすめで、ぜひ一度は試してほしい食べ方です。また、鍋にするとすっぽんの食材を余すことなく食べられるので、すっぽんの魅力をすべて楽しめる料理方法だともいえます。
おすすめの食べ方②:すっぽんの唐揚げ
すっぽんは鶏肉にも似ている味わいなので、唐揚げにしてもおいしく食べられます。鶏肉と比べて全体から取れる肉の量が少ないですが、その分緻密な味わいが楽しめます。唐揚げにすることですっぽんの味がギュッと詰まり、舌の上に脂身や旨味が同時に広がります。鍋だけでなく、すっぽんは唐揚げもおすすめの料理方法なため、興味がある人は是非食べてみてください。
おすすめの食べ方③:すっぽんの血
すっぽんの血も有名な食材となっており、日本酒で割って飲む方法などが有名です。滋養強壮の効果があることから漢方やドリンクに入っていることがあるようですが、味に関しましては「血の味」がします。好き嫌いが別れる料理(?)ですが、好きな方にとっては病みつきになるような食材でもあり、酒好きの吞兵衛の方は一度試してみてはいかがでしょうか?
すっぽん料理のおすすめレシピ1
王道すっぽん鍋
【材料 4~5人前】 すっぽん様 1匹 はくさい 1/4 豆腐 一丁 長ネギ 一本 ■ がんもどき、お豆腐 ■ お好きな野菜 ■ 調味料 水 300CC ■ 出し昆布 酒 300CC 醤油 100CC 塩 適宜
すっぽんの素材を余すことなく食べられるおすすめの料理は「すっぽん鍋」で、すっぽんのダシが出て野菜などもおいしく食べられます。特にシメの雑炊などが絶品で、簡単な上に誰でも楽しめるおすすめな調理方法です。調理方法のコツですが、すっぽんはアクが出やすいため、適宜アクを取りながら調理を進めるのがおいしく食べるための秘訣であるともいえます。
すっぽん鍋のレシピはクックパッドで
いろいろな味付けがある鍋ですが、おすすめの味付けはポン酢なので、淡泊な味わいを引き立てながら食べてみましょう!
すっぽん料理のおすすめレシピ2
すっぽんスープでお肌ツルツル
【材料 2~3人前】 スッポン丸ごと 600g〜800g 醤油 大さじ2 塩 小さじ1 お酒 大さじ3 出汁(今回はだしの素) スッポンが被る位
すっぽんをあまり強く煮込み過ぎるとアクが出るので、煮込んでいる間はじっくりコトコトと煮込みましょう。また、長時間煮込むとある程度の臭みが出る可能性もあるため、ショウガやニンニクなどを用いるのも忘れないようにしてください。すっぽんはレシピがシンプルで部位のほとんどが食べられるので、頭から足先まで食べつくしましょう!
すっぽんスープの作り方はクックパッドで
すっぽんはコラーゲン質も多く含んでいるので、お肌にも優しい食材です。すっぽんのスープは子供から大人までおいしく飲めますので、すっぽんに抵抗がある方にもおすすめです。
すっぽん料理の健康効果
美肌効果も期待できる
滋養強壮料理として有名なすっぽんですが、美肌効果も期待できるため、女性にも嬉しい食材です。すっぽんは見た目が強烈なので、初めて食べる時は抵抗があるかもしれませんが、味・栄養共に申し分ないので勇気を出して口にしてみましょう。また、美肌効果以外にも嬉しい効果が期待できるため、家庭の食卓に出しても家族全員で楽しめる料理です。
精がつく食材
すっぽんにはアミノ酸や亜鉛が豊富に含まれているので、元気の出る素材であるともいわれています。また、精がつく以外にも血流をよくする効果があるともいわれており、体の内側から元気にしてくれます。すっぽんを日常的に食べるのは難しいですが、ちょっと元気がないときなどに食べてみるだけでも効果が期待できるので、お店見つけた時は是非チャレンジしてみましょう。
疲れを癒してくれる
「精がつく」部分と少し似ていますが、すっぽんは疲労を回復してくれる役割があるともいわれています。先ほど挙げた亜鉛やアミノ酸が疲労回復効果を持っているといわれていて、疲れた体に元気を与えてくれます。栄養素をサプリメントなどで摂取する方も多いようですが、すっぽんには豊富な栄養素が含まれているので、味を楽しみながら栄養を摂取できます。
まとめ
意外に優しい亀さん?
すっぽんに恐ろしいイメージを抱くという方も少なくありませんが、イメージ通りの恐ろしさはありません。噛みつかれればそれなりに痛いそうですが、気を付ければ噛みつきのリスクも少ないようです。また、調理方法も簡単で栄養も豊富なので、非常に優秀な食材であるともいえます。すっぽんを見かける頻度は少ないかもしれませんが、見つけ次第ぜひ食べてみましょう!
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