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バリオス2のインプレまとめ!スペックと魅力をユーザーの評価を徹底解剖!

正統派なデザインにレーサーレプリカ直系のエンジンを搭載したバリオス2。その全貌をスペックやユーザーのインプレをもとに徹底解剖しました。バリオス2の素性の良さはスペックだけではわかりません。ユーザーのインプレをみると、カワサキの憎い演出が垣間見られます。
2020年8月27日
hosokawa_taka
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バリオス2を徹底解剖:はじめに

カワサキのバリオス2をスペックやユーザーの評価をもとに検証します。バリオス2は1997年の2月に販売が開始されたスポーティなネイキッドバイク。レーサーレプリカであるZXR250の水冷4気筒DOHCエンジンを継承し、2007年モデルまで生産されました。絶版後も中古車市場で人気が高いバリオス2の性能を徹底解剖します。

バリオスとバリオス2の違い

バリオス2(ZR250B)のベースとなったバリオス(ZR250A)も中古車市場で人気です。バリオスは1991年に販売が開始され、1996年モデルまで生産されました。バリオスとバリオス2の違いは車体サイズとリアサスペンションにあります。バリオスは全長が65mm短く、リアサスペンションはユニトラック(モノサス)です。同じエンジンを搭載していますので、最高速などのスペックは大差ありません。

バリオス2のインプレ:エンジンの魅力

出典: https://www.goobike.com/catalog/detail/photo/1040018_00_2007_03.jpg

カワサキ バリオス2(ZR250B)

バリオス2の魅力はエンジンにあるといっても過言ではありません。高回転までエンジンを回さないとトルクを得られないレーシーなエンジンです。基本的なスペックはZXR250と同じなのですが、最高出力と最大トルクを発生させるエンジン回転数が抑えられています。低中速のレスポンスを高めるために、スロットルセンサーも追加。理論上の最高速度を確認すると、ストリート向けにデチューンされた形跡が垣間見られます。


【バリオス2のスペック:最高速度】

車名
年式
理論上の
最高速度
バリオス2
1997・1998年モデル
約176.3km/h
バリオス2
2000年モデル以降
約164.5km/h
ZRX250
最終型(1999年モデル)
約181.4km/h

※最高出力を発生させるエンジン回転数をもとに計算した最高速度

エンジンの評価

バリオス2ユーザーのエンジンに関する評価を見ると、高回転での気持ちよさに満足するコメントを多く見かけます。低速時はエンジンを回し気味にすることで、低回転でのトルク不足を補うユーザーが多いですね。実用性を重視するエンジンが増えつつある現在、バリオス2は爽快な高回転を堪能できる貴重な存在だといえます。

8000(回転)からの恐るべし加速一回乗ったら病みつきになります。

早いだけがバイクじゃないが、ライダーの気持ちを高めてくれる排気音・加速などバイク本来の人との関わりがストレートに感じられて大満足。

エンジンのカスタム

バリオス2のエンジンはカスタムせずに乗るのがおすすめです。社外品マフラーに換装するカスタムもありですが、かっこいいバイクに爆音マフラーは似合いません。社外品マフラーでカスタムすると回転数につれて排気音が耳障りになりますし、ノーマルのままでも心地よい排気音を感じられます。

バリオス2のインプレ:足回りの魅力

バリオス2の足回りに関するスペックを確認します。フロントサスペンションはインナーチューブ径Φ39mmの正立フォーク、リアサスペンションはオーソドックスなショーワ製の2本サスです。フレームは250ccネイキッドでは珍しいダブルクレードルフレームが採用されています。ハンドリングは素直で穏やか。エンジンは過激なのに車体はマイルド、そんなギャップもバリオス2の魅力です。

足回りの評価

バリオス2ユーザーの足回りに関する評価を見ると、乗りやすいというコメントを多く見かけます。しかし、足回りの挙動を具体的に記したコメントは少ないですね。不具合を感じない足回りだと捉えましょう。ユーザーのマイナス評価で多く見かけるのはブレーキの効きの悪さ。特にリアブレーキの初期動作に不満を持つユーザーが目立ちます。

【ブレーキに関するスペック】

  バリオス2
フロント シングルディスク
片押し2ポッド
リア ディスク
片押し1ポッド

サスの動きもしなやかでコーナリングのきっかけも掴みやすい。

後輪ブレーキの効きが不安


足回りのカスタム

ブレーキキャリパーをオーバーホールして、制動力が高いブレーキパッドに交換するのがおすすめです。バリオス2のブレーキキャリパーをオーバーホールする動画を紹介しますね。それでもブレーキの効きが改善されなかったら、ZXR250のブレーキキャリパーを流用する方法もあります。

動画の補足

ブレーキキャリパーをオーバーホールする際は、ディスクやパッドに油脂類がつかないように注意しましょう。ブレーキキャリパーとピストンを密閉しているシール類は、ブレーキフルードで洗ってもOKです。ブレーキパッド裏にグリスを塗るのはブレーキが鳴くのを防ぐため。キャリパーを取り付ける際はネジロック剤(完全に接着しないもの)をボルトに塗布すると安心です。

バリオス2のインプレ:街乗りの魅力

バリオス2の街乗りに関するスペックを250ccの現行モデルと比較すると、全長は平均値に近く、車両重量は重いことがわかります。しかし、シート高は60mm弱も低いので、小柄な体格のライダーでも信号待ちで神経を使う必要はありません。大柄なライダーなら窮屈に感じるかもです。

【街乗りに関するスペック】

  バリオス2
全年式
現行250cc
バイクの平均値
車体サイズ
mm
全長:2,070
全幅:735
全高:1,055
全長:約2,075
全幅:約784
全高:約1,181
シート高
mm
735 約794.7
車両重量 約170kg 157.7kg

※現行モデルは2019年4月26日現在の数値
※バリオス2の車両重量は概算値

街乗りでの評価

シート高は街乗りに適しているものの、エンジン特性は手ごわさを感じるかもです。高回転型エンジンの宿命なのですが、街乗りでは高めのエンジン回転数でトルク感を補わなければなりません。街中や深夜早朝の通勤では排気音に神経を使うことになります。逆に、緩やかな加速感を求めるときは、5,000rpm以下でシフトチェンジするといいですね。

取り回しが軽く、足つき性が良い。仮に身長165?あればベタ足。

低速トルクが薄いと感じましたが、スロットルを開け気味にすれば気にならなくなりました。

街乗り性を高めるカスタム

バリオス2を街乗りで扱いやすくする場合は二次減速比のカスタムを検討しましょう。交通の流れが遅くなってもエンジン回転数が落ち込まないようにするためです。バリオス2でレスポンスが高くなるエンジン回転数は5,000回転以上。街乗りでの巡航速度が40km/hならば、3速で加速し4速で巡行することになります。逆に、バリオス2の高回転型エンジンの特性を生かして、3速キープで走行する方法もありです。

参考資料【街乗りでのエンジン回転数】

巡行速度
km/h
ギア エンジン回転数 rpm
ドリブン/ドライブ
48/14
ノーマル
48/13
カスタム
30 2速 5,119 5,514
3速 4,032 4,343
40 3速 5,376 5,790
4速 4,426 4,767

※最終型のエンジンスペックから計算
※ドライブスプロケットを1丁落とした際のエンジン回転数推移

補足:二次減速比をカスタムすると…

二次減速比をカスタムして低中速域の回転数を高くすると、燃費が悪くなるといわれています。これは、速度が同じであってもエンジン回転数が高くなるためです。また、理論上の最高速度が若干遅くなります。しかし、バリオス2の最高速度は十分すぎるほどですので、最高速度に関しては気にする必要ありません。

バリオス2のインプレ:高速道路での魅力

バリオス2の高回転型エンジンは高速道路でも十分な性能を発揮します。4速での最高速度(最高出力を発生させる14,000回転で計算)は法定速度を超えますので、合流加速は余裕です。最大トルクを発生させるエンジン回転数(13,000rpm)と巡航速度のエンジン回転数の割合は80km/hで52.4%、100km/hで65.4%。エンジン回転数には余裕があるものの、大型バイクほどの豪快さはありません。

【高速道路でのスペック】

  バリオス2
合流加速
4速最高速度
126.5km/h
80km/h巡行
6速エンジン回転数
6,806rpm
100km/h巡行
6速エンジン回転数
8,508rpm

※最終型のスペックから計算

高速道路での評価


バリオス2ユーザーの高速道路走行に関する評価を確認すると、賛否両論ありました。スペックだけをみると余裕があるようにみえますが、高回転をキープし続けることに疲れを感じるユーザーが多いですね。レーシーな排気音とスピードにギャップを感じるというコメントもありました。

高速道路ではエンジンが唸りっぱなし、250ではきつい。

8000rpmあたりから車体が振動し始めてくるので地味にキツイですし、カウルもないので高速はなお厳しいものがあります。

高速道路を快適にするカスタム

バリオス2で高速道路を走行すると走行風で体力を消耗します。少しでも疲労を軽減するためにビキニカウルを装着しましょう。バリオス2のスポーティなデザインに似合うビキニカウルは多いですし、手軽な割には効果を体感できるカスタムです。カスタムマフラーを装着したバリオス2の中古車なら、純正マフラーに戻すのもあり。カスタムマフラーの高回転時の排気音を長時間聞き続けると疲労を蓄積します。

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出典:Amazon
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バリオス2のインプレ:燃費は魅力的?

バリオス2の燃費に関するスペックを確認すると39.0km/L。当時はWMTCモード値での燃費表示がありませんでしたので、燃料消費率しかわかりません。実燃費に関してはユーザーの評価を参考にすべきですね。ちなみに、Z250(2019年モデル)の燃料消費率は37.0km/Lです。

燃費の評価

バリオス2ユーザーのコメントを基にした実燃費の平均値は19.8km/Lでした。ユーザーの評価では、250ccの割に燃費が悪いというコメントが目立ちます。ユーザーによって燃費の差が大きいのも特徴。トルクを稼ぐためにエンジン回転数が高くなるからです。ピックアップが良くなる5,000rpm付近、トルク感が豹変する8,000rpm付近を基準にし、走行シーンに合わせてギアチェンジすると燃費が向上します。

バリオス2のインプレ:中古車価格は魅力的?

バリオス2の中古車価格はピンからキリまで。コンディションによって大きく違います。「高回転型エンジンは傷みやすい」という風評被害を受け、減算歴車や走行距離改ざん車も多めです。走行距離よりも現車確認でコンディションを確かめましょう。2019年4月26日現在での中古車価格帯は約17~75万円。ノーマル車が占める割合は約45%。ノーマル車が多いのが特徴です。

バリオス2ユーザーの中古車評価

バリオス2ユーザーの多くは中古車のコンディションに注意喚起しています。高回転型エンジンの排気音を楽しむために、違法改造された車両が増えた時代があったからです。なお、カワサキ車はフレームナンバーがわかれば年式を特定できます。外観の違いで年式を特定できない場合は調べてみましょう。エンジンナンバーも合わせて確認したいですね。

パーツカタログ検索
掲載データは1990年以降の国内向けモデルおよび2000年以降の海外向けモデルのうち国内で流通している主要なモデルおよび仕様です。

年式がかなり古くなっていますので、少々値段が高くても程度の良いものを買った方がベターです。

今はホーネットと並んでまぁまぁお高めですね。やんちゃな子達に人気があるのかあんまり状態がいいのは見かけない。多分メーター巻き戻しも多いだろうなぁ。状態が良いバリオスが売ってたらまた買っちゃうかも。そんなバイクです。

バリオス2のインプレ:ホーネットとの違い

バリオス2ユーザーの評価を見ると、競合車種と比較するコメントがいくつか見つかります。もっとも多く比較されるのがホンダのホーネット。CBR250RRのエンジンを継承したネイキッドバイクで、ルーツがバリオス2と似ているからです。1996年の2月に販売が開始され、6度のマイナーチェンジを受け、2007年モデルまで生産されました。中古車市場では今も人気がありますね。

ホーネットのスペック


ホーネットのスペックを見ると、全長はバリオス2よりも35mm短いのですが、車両重量はほぼ変わりありません(168kg)。エンジンは高回転型の水冷4バルブDOHCエンジンを搭載し、理論上の最高速度は180.6km/hとバリオス2を上回っています。フロントブレーキが豪華で、シングルディスクの対抗4ポッド。シート高は年式によって違い、初期モデルは760mmですが、2003年モデル以降は745mmになっています。

バリオス2との違い

バリオス2とホーネットはデザインで比較されることが多いですね。大きな違いはリアのタイヤサイズ。ホーネットのリアタイヤのサイズは極太の180/55-17!エンジンパワーから考えるとオーバースペックですが、コーナリング時の安定感を高め、迫力あるリアビューに貢献しています。また、リアサスペンションは非リンク式のモノサス。理由は定かではありませんが、ホンダの250ccネイキッドはすべて非リンク式になっています。

バリオス2のインプレ:バンディットとの違い

スズキのバンディット250も侮れません。バンディット250は1989年の12月に販売が開始され、1997年モデルまで生産されました。バリオス2と比較されないのは生産時期に若干の違いがあるからです。年代的にはバリオス2よりもバリオス(1型 ZR250A)に近いですね。スズキはバンディット250の生産が終了したのち、カワサキからバリオス2のOEM車であるGSX250FXの販売をしていました。

バンディット250のスペック

バリオス2とバンディット250を比較すると、ややコンパクト(全長:2,050mm)ですが、車両重量はほぼ変わりません(169kg)。バンディットの理論上の最高速度は169.9km/hですので、これもほぼ同じです。GSX-R250のエンジンを継承していることも似ていますね。バイクの出来栄えは良かったのですが、市場で受け入れられず、2019年4月現在での中古車在庫は少なめです。

バリオス2との違い

バリオス2とバンディット250はシルエットが似ているものの、比較するとバンディット250の足回りが豪華なことに気づきます。バンディッドのフレーム形式はダイヤモンド、フロントフォークはインナーチューブ径Φ41、リアサスペンションはリンク式のモノサスペンションになっています。モデル後期では可変バルブエンジンも登場しました。250ccネイキッドではスポーティな仕様ですので、比較する価値ありです。

バリオス2を徹底解剖:まとめ

スペックとユーザーの評価を検証し、バリオス2を徹底解剖しました。正統派なデザインとは裏腹に、ハイスペックなエンジンが印象的でした。同型のエンジンを搭載したカワサキ車は少ないので、バリオス2は貴重な存在。中古車在庫が豊富ですので、ハイパワーな250ccが欲しい人は要チェックです。レーサーレプリカ直系の高回転型エンジンを堪能しましょう。

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