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はじめに
ほうれん草の作り方をマスターしよう
甘くておいしいほうれん草。最近は生でも食べられる品種もあります。家庭菜園でも簡単に作れるので、始めて野菜を作るという方もぜひ挑戦してみてください。甘くて大きなほうれん草を育てるための方法を、種まきから収穫まで細かく説明していきます。
ほうれん草について
ほうれん草の基本情報
科・属:アカザ科ホウレンソウ属
原産地:中央アジア
学名/英語名:Spinacia oleracea L./Spinach
ほうれん草の今昔
丈が短く葉先がギザギザになりとがって、茎の根元が赤いのが昔からあるニホンホウレンソウ。最近スーパーで売られている主流は海外から入ってきたセイヨウホウレンソウと合わせたもの。茎が長く、根元が緑の品種改良品。甘さは昔ながらのほうれん草の方が圧倒的に強いですが、葉のやわらかさや可食部分の量などでは最近の品種には負けてしまいます。何を作るのか選択肢多い野菜です。品種選びからの作り方のバリエーションもあって、たいへん面白い野菜です。
ほうれん草の特徴
ほうれん草にはニホンホウレンソウとセイヨウホウレンソウの2種類に分けられます。昔からあるほうれん草は葉がギザギザしていて根元が赤いほど甘くておいしい。それと比べて海外から入ってきた物は赤くならないですし葉も丸くつるんとしている物になります。
涼しいのが好きなほうれん草
冬の葉物野菜の代表ともいえるほうれん草。寒さが厳しくなるほどに甘さが増えておいしくなります。氷点下でも枯れることなく元気で育ちますので、冬の家庭菜園デビューをしたい初心者の方におすすめの野菜です。
ほうれん草の品種
ほうれん草栽培には欠かせない品種選び。同じ野菜ならどれも同じというわけではありません。栽培方法はほぼ同じですが、その味や形、発芽温度や種まきや収穫時期も多少前後します。まずはどの種類を育てるかを決めるためにおすすめの品種の解説から見ていきましょう。
ほうれん草の種類①冬ごのみ
昔ながらのニホンホウレンソウに似た姿と甘い味が人気のほうれん草。まさに東洋と西洋のよいとこどりの品種です。アクが少なく火を通す料理だけでなくサラダで食べてもおいしい。病気にも強くて育てやすいのもおすすめ。
ほうれん草の種類②おかめ
こちらも刃先の尖り具合が激しい種類のほうれん草になります。茎が短く葉が多く、しかもその葉は肉厚になります。食べごたえがある品種といえますね。こちらは冬だけでなく夏にも収穫できる種類。夏にほうれん草を収穫したいというならこちらにしましょう。
ほうれん草の種類③ブラッシュアップ
F1種のほうれん草。種まきの時期により春と秋のどちらの収穫にするか選べます。背丈も大きいのでたくさん出来た!という喜びも感じられる品種です。葉は丸く根元が赤い姿は、他にはあまり見かけない珍しさも栽培して楽しさを感じるでしょう。
ほうれん草の種類④サラダほうれんそう
スーパーでよく見かけるやわらかくて長い種類のほうれん草です。名前のとおり生で食べるのに向いている物。茎も甘くて食べやすい。収穫は冬から春先まで。
ほうれん草の種類⑤寒味
ほうれん草の姿にはすらりと背の高いものと、地面に這うように広がる形のものがあります。こちらは後者。葉の縮みが激しく、色も濃い目の深緑色をしています。収穫時期が長い(成長がゆっくり)なタイプで寒いほど甘くなる昔ながらの味が楽しめる品種です。
ほうれん草の植え方・育て方①
ほうれん草の品種を選んだら早速育て方に入りましょう。まずは買った種の中から発芽しやすい種を選ぶところからはじめます。種まきの準備はいくつかの手順に沿っておこないます。
ほうれん草栽培のコツ①種まきの準備
ほうれん草は種まきをする前に選別、芽出し(あらかじめ根や芽を出させてからまく方法)といった準備が必要です。面倒と思うかも知れませんが発芽までのスピードと成功率が格段にアップしますので、ぜひおこなっておきましょう。
種まき用の種の選び方
種まきのやり方、最初は選別からやっていきましょう。方法は簡単で、コップに水を入れてそこに種を流し込みます。このときに浮かんでいる物は中身がスカスカ。まいても発芽は望めません。沈んでいる物を選べば発芽率があがる…というわけです。
種まきに必要な芽出し種の作り方
良い物が選べたら、次に芽出しという作業に入ります。これは一度コップの水を捨てて新しく変えてからそのままひと晩つけっぱなしにします。翌日水を切り湿らせた布でくるんだ上からさらにビニールに入れて口をしばり、発芽温度(15~20度)になる場所に放置します。(写真は稲の芽出し)
芽出し種の発芽~種まき時期
発芽を促した種は数日もすると根が出てきます。あまり長く放置せず、まく量の根が出揃ったら種まき時期です。
ほうれん草の植え方・育て方②
ここで、種まき準備は少しお休みして畑を作っていきましょう。畑の作り方とは畝を立てること。こうすることで水はけのよい栄養たっぷりな畑になります。ほうれん草は苗を作らないのでまずは畑を準備しないことにははじまりません。連作障害を防ぐには、続けて同じ場所に種まきをしないようにしてください。
ほうれん草栽培のコツ②畑の準備
ほうれん草畑は中和させて肥料(元肥)までしっかりおこなう必要があります。種まきの1週間前までには畑づくりを完了させておいてください。
ほうれん草の畝の作り方①
畑づくり、まずは土の中和から。時間がないという方は中和と肥料(元肥)を一緒にしてしまってもかまいません。よく耕して苦土石灰をまき、よく混ぜておきます。
ほうれん草の畝の作り方②
通常なら苦土石灰をまいてから、1週間後に肥料(元肥)をまたまいて耕します。肥料は堆肥と化成肥料。これで、発芽した種の根の伸びがよくなり追肥までの栄養になりますのでしっかりすき込んでおきましょう。
ほうれん草の畝の作り方③
最後に耕した土を高く盛り上げます。これが畝です。ほうれん草用の作り方は幅90~100cm、高さ5cmくらいにします。もし、水はけが悪いと感じる土(粘り気のある粘土質)の場合は10~20cmくらいにしてください。これで種まきの準備が完了します。
ほうれん草の植え方・育て方③
ここでは種まき本番について解説します。ほうれん草は苗を作らずに畑に直接まく直播きという方法で育てます。
ほうれん草栽培のコツ③種まき本番
移植をしない作り方をするほうれん草は、畑で間引きから収穫までおこないます。種まき用の溝は幅3cmくらい深さが1.5~2cmにします。深さが均一でないと発芽や成長にバラつきができるので、幅3cm程度の板を使って底が平らな溝を掘りましょう。
ほうれん草の種まき①
芽出しまでした種から、良いものを選んでそれぞれの種が1cmほど離れるくらいにひとつぶずつまきます。幅がありますので、他の種まきのように一直線にこだわらずに株間だけ気をつけてください。
ほうれん草の種まき②
土を1cmくらいかけて、手のひら全体を使って軽く押さえます。その上からたっぷりと水をやってほうれん草の種まき本番は終了です。
ほうれん草の植え方・育て方④
畑に種まきをしたら、それで収穫というわけではありません。発芽したら時期をみて何度か間引きをしていきます。少しでも立派で形の揃った作物を収穫するのには大切な要素です。
ほうれん草栽培のコツ④発芽~間引き
最初に芽出しをしてからまいたので、きっとかなりの数が発芽していることでしょう。そのまま育てたのでは混み入りすぎていて成長の阻害をしあってしまいます。適度な間隔を開けて間引きが必要になってきます。
ほうれん草の間引き時期
ほうれん草の間引きは2回おこないます。それぞれやる時期がありますので、順を追ってご説明します。時期だむ先にお話すると、最初は本葉が2枚くらいになったときに。2回目は本葉4~5枚が間引きの時期になります。
ほうれん草の間引きのやり方①
間引きのやり方は最初も2回目も同様に、元気な物を選ぶこと、株の間隔に注意をすることのふたつに注意すれば良いです。はじめてやるときは、摘み取ってしまうということで少し悩むと思いますがそれさえ注意すればいいと考えると楽に決めるられますよ。特に最初の間引きは見た目で混んでいると思う場所を摘めば良いので雰囲気でやってしまって大丈夫です。
1度目の間引きの注意点
ただし、注意をして欲しいのは間引きの時期です。あまり早すぎると苗立ち枯れが起こりやすいので、少し遅いくらいでも良いでしょう。
ほうれん草の間引きのやり方②
2度目の間引きの後はそのまま収穫まで育てますので、十分な株間を取るように気をつけます。目安としては、株と株の間が5cm以上。6cmほどになっても構いません。それと同時期に肥料(追肥)を行います。続いて追肥のあげ方も見ていきます。
ほうれん草の植え方・育て方⑤
ほとんどの野菜が間引きの後に肥料(追肥)の時期になります。追肥をあげることで、間引きで育ちやすくなった株がさらにのびのびと成長をはじめるお世話していて楽しい時期です。
ほうれん草栽培のコツ⑤肥料(追肥)のあげ方
ここまでで、畝に溝を作って列にほうれん草が並んでいることと思います。その株をはさむように両脇に肥料(追肥)をあげていきます。どんな肥料をどのくらいあげたらいいのか解説していきましょう。
ほうれん草の肥料(追肥)は
使用する肥料は8-8-8と書かれた化成肥料を使います。家庭菜園であれば、ほぼどの野菜も8-8-8で十分です。元肥にも使いますので、肥料と言われたらコレだなと思っておけば大丈夫。
肥料(追肥)のあげ方①
追肥で注意するのは、葉に肥料かかからないようにすること。あまり株元に近い位置にあげないようにすれば良いでしょう。イメージとしては、根が伸びている先に栄養が届く感じです。株に直接あげるわけではありませんので、そこを間違えないようにします。
肥料(追肥)のあげ方②
追肥の量は1平方メートルあたり50g程度。手のひらにとって、均等にまいていってください。何列も植えている場合は、その間にも追肥をばらまきます。
おすすめのほうれん草用肥料(追肥)
有機化成肥料 8-8-8
アイリスオーヤマの肥料はコスパが良いと人気商品です。一袋10kgもあるのでホームセンターで買って持ち帰るのも大変。通販を利用するのが良いでしょう。野菜以外に庭木や草花などにも使用できます。
ほうれん草の植え方・育て方⑥
中耕(ちゅうこう)とは畑の除草を兼ねた軽く耕すことをいいます。追肥をあげたときにやっておくと良いでしょう。
ほうれん草栽培のコツ⑥中耕
追肥をおこなった時に土をいじる作業に「土寄せ」がありますが、これは中耕とは少し考え方が違います。土寄せは大きくなって不安定になった株元をしっかり埋めてあげるためにするお世話。中耕は土の状態をよくするためにする作業です。
ほうれん草の中耕のやり方
中耕のやり方はほうれん草が植わっている土の表面を軽く耕します。あまり深く掘ると根を傷つけてしまうので、ごくごく表面だけで構いません。そうすると、土の間に空気が入り水はけが良くなり雑草の根を切れます。自信がなかったら無理にする必要はありませんが、できればやっておきたい作業です。
ほうれん草の植え方・育て方⑦
こちらは畑の場合はあまり必要ない場合もありますが、プランターで育てる場合は必ずやってほしいお世話です。ほうれん草は乾燥を嫌う植物のため水やりは必要ですが、そのタイミングに気をつけます。
ほうれん草栽培のコツ⑦水やり
土が乾いているようであれば、晴れた日の午前中には水やりを必ずしてください。やるのは午前中だけ。乾燥していても夕方に水やりはおこないません。
ここでもほうれん草の追肥をおこなっても
肥料 植物活力剤 HB-101
水まきを頻繁にするようなプランター栽培であれば追肥を液体肥料で定期的におこなうえます。水まきのついでにできるので、化成肥料を使うよりも手軽にできるでしょう。
ほうれん草の植え方・育て方⑧
ほうれん草栽培のコツ⑧病害虫に注意した栽培法
ほうれん草栽培は葉や根を食い荒らす害虫と、べと病といわれる病気に注意します。それまで大切に育てていた作物が、短い時間でだめになってしまう場合もありますので、畑の様子は毎日チェックしてください。
ほうれん草の病気とその注意点
ほうれん草で注意すべき病気はべと病です。これは、種袋を見るとべと病に強いと明記されているものがあります。これを選べばほとんどの心配はなくなります。もしなってしまったときは、早めに病気の葉を取り去り、農薬を散布してください。
ほうれん草の害虫とその注意点
気をつける害虫はというと、ネキリムシとヨトウムシなどの土の中の虫です。これは元肥のときの堆肥を深めに施すと避けられます。気になる方は畑作りのときに試してみてください。
ほうれん草の植え方・育て方⑨
ほうれん草栽培のコツ⑨収穫
収穫時期は草丈が20cmほどをひとつの目安とします。しかし、これは品種によって違いがありますので種袋の裏の表記をよく読んで、作物がちょうどいい大きさになったときに収穫してください。一番美味しい時期が書かれています。
収穫のやり方
ほうれん草の根は思っている以上に地下深くに伸びています。収穫するときはハサミを使って株元から切ってしまうと良いでしょう。引っこ抜こうとすると株をいためてしまう場合があるからです。
ほうれん草の植え方・育て方⑩
ほうれん草栽培のコツ⑩低温期の植え方
温度が低い場合、高い場合で植え方も変えていくことで発芽率がよくなったり、その後の成長がよくなります。まだ寒い時期に植え付けるときには、保温の意味も兼ねてマルチを畝に張ってから種まきします。
寒い時期のほうれん草の栽培方法
ほうれん草は寒いのは平気どころか、甘みを増すので心配はありませんが葉先がいたむ場合があります。寒さで成長が悪い場合もありますので、そのようなときは寒冷紗や不織布をトンネルにしてかけてあげてください。
ほうれん草の植え方・育て方⑪
ほうれん草栽培のコツ⑪高温期の植え方
逆に夏の栽培では暑さと直射日光が発芽のネックになる場合もあります。そんなときは遮光ネットを張りましょう。そうすることで、種が芽吹くための温度になります。
暖かすぎる時期のほうれん草の栽培方法
春や夏に種をまく品種は遮光ネットはずっとかけておいた方が良いです。その方が成長も早く、安定して育ちます。収穫の数日前になったら外して株の徒長を防ぎましょう。
まとめ
おいしいほうれん草を家庭菜園で
ほうれん草栽培の解説はいかがでしたでたか?冬だけの作物と思っていた方も多かったでしょうが、品種によっては春や夏に種まきするものもあります。自分の野菜づくりの計画にあった種を選んで、野菜づくりを楽しみましょう。
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