ズボンプレッサー CORBY 4400JT
東芝 HIP-T36-S
ツインバード SA-4625BL
ズボンプレッサーとは
スーツやシャツなどのしわを伸ばすマシンと言えば、ほとんどの方はアイロンを想像されるかと思います。ズボンプレッサーと聞いてもピンと来ないかもしれませんが、ビジネスホテルなどの宿泊施設には必ずと言ってよいくらい常備されています。
ズボンプレッサーとはズボンをプレスすることによって、しわを伸ばしていく装置です。
ズボンプレッサーとは?使い方はアイロン違う
しわを伸ばすだけならアイロンと何が違うのでしょうか、疑問に感じる方も少なくないでしょう。アイロンはズボンだけに限らず、シャツやスカート、ジャケットにハンカチなど、多種多様な衣類全般にのしわを伸ばすことができます。
反対にズボンプレッサーは、しわを伸ばすという感覚よりも、スラックスなどのパンツにある折り目を付けることに特化したツールです。ズボンプレッサーとは、折り目、折り線をつけるものだと理解できます。
ビジネスホテルにあるズボンプレッサー
日常的に使用する頻度も低いためか、ビジネスホテルへ宿泊してもズボンプレッサーの存在に気づかないこともあるでしょう。ビジネスホテルのロビーや客室に繋がるエレベーター付近の壁際には、プレッサーが常備されています。
客室に常備されている場合では、ドア付近に縦型のコンパクトなズボンプレッサーが置いてあります。稀なケースでは、壁にズボンプレッサーが埋め込まれている部屋もあります。
ビジネスホテルにズボンプレッサーがないとき
ビジネスホテルで、ロビーにも客室にもズボンプレッサーが見当たらないときは、貸し出し制かもしれません。フロントに問い合わせてして確認してみましょう、部屋まで持ってきてくれることがあります。
またサービスの優れたビジネスホテルでは、ズボンを預けるだけで無料でしわ伸ばしを行ってくれるところもあるので、旅先によって対応が異なることを覚えておきましょう。
種類別ズボンプレッサーの使い方
縦型
自立式のズボンプレッサーです。垂直に立ってクローゼットの隅の方へコンパクトに収納できるので、縦型のプレッサーは空間をそこまで使わず邪魔にならないので、ビジネスホテルなど部屋面積に小さい所でも置きやすいのが特徴です。
また大人の腰の高さくらいの縦型ズボンプレッサーは、横型と違いしゃがみ込まなくてもズボンをプレスできるので、扱いやすさも楽で幅広い層に人気のタイプです。
横型
縦型のプレッサーと形の違う横型プレッサーは、横に寝かした状態で使用します。縦型に比べて安定感があるというメリットがありますが、場所をとってしまう点と、かがんで作業しなければならない点などのデメリットもあります。
収納は、縦にしまうことで縦型ズボンプレッサー同様に狭いスペースでも収めることができますが、自立しないぶん転倒には十分気を付けなければいけません。
縦型ズボンプレッサーの使い方とコツ
現代では、ほとんどのホテルで縦型ズボンプレッサーの設置が採用されています。ということで、まずは縦型ズボンプレッサーの使い方から解説したいと思います。
使い方①ブレス版を開く
まずはじめに、パンツをブレスするためのブレス板を開いてください。製造メーカーによっては、誤って開いてしまうのを防止するための安全レバーがついていることもあるので、よく確認したのち両手で支えながら開けるようにしましょう。
また、ビジネスホテルで共用部に置かれたズボンプレッサーでは、他の人が使い終わったばかりの状態で利用するときがあります。その場合はまだプレス部分の熱が冷めきっていないので、ヤケドしないように注意しましょう。
使い方②パンツを丁寧にセットする
次に、開いたプレス板にパンツを挟んでプレスしていきます。このときのコツと注意点は、パンツの折り目に沿ってプレスできるように位置を調製することが大切です。
挟んだ部分がアイロンがけしたように真っすぐに伸びますので、その位置と折れ線に入れたい部分を計算してパンツをプレスしていきます。また、挟んだあとに、軽くパンツ引っ張ると無駄なしわができにくくなります。
ブレスシートについて
製造メーカーによっては、プレス板の中に薄い半透明のオブラートのようなシートが入っている製品があり、これをブレスシートと呼びます。ブレスシートとは、ズボンを熱プレスしたときに左右の脚を重ねて熱することで2重の線ができることを防ぐ目的で使われます。
このブレスシートがある場合は、ズボン左右の間にシートを挟むようにしてパンツを設置します。
使い方③スイッチを入れて熱プレス開始
線をつけたい位置にパンツを正しく設置したら、最後に熱プレスのスイッチをONにして、しわを伸ばしズボンに線をつけていきます。起動させる時間は、薄手のスラックスなら15分ていど、冬用の厚手のスラックスなら30分を目安に熱プレスしていきましょう。
設定した時間が経過したら、ズボンプレッサーから衣類をとりだし、状態を確認して問題がなければ完了です。線が足りなければ再度プレスして様子を伺いましょう。ここまでがプレスの基礎となる使い方です。
横型ズボンプレッサーの使い方とコツ
横型は縦型の使い方と全く同様なので詳細な使い方は割愛しますが、ブレス時は縦型のプレッサーと異なり、ややコツが必要です。
ズボンをセットするときのコツ
縦型と横型のズボンプレッサーで、使い方の大きな違いはズボンをセットするときの難しさです。縦型場合は、重力に任せてズボンを垂れ下げるだけで済みますが、横型の場合はズレやヨレがないように入念にセット位置を定める必要があります。
コツとしては、ズボンの裾部分をつまんでピンっと張るように伸ばして、折れ線をつけたい箇所を見つけて左右の脚をそろえてブレスします。ブレス板を閉じた後に、少しだけズボンを引くことで、さらに整いやすくなるでしょう。
使い方の参考動画
最後に使い方の参考動画を紹介します。この動画では解説は英語ですが、使い方の全体的な流れが掴めると思います。
ズボンプレッサーとアイロンを併用する使い方
ズボンプレッサーは、スラックスなどのビジネスパンツに折り線をつけることを目的とした家電です。用途はアイロンと似ていますが、アイロンと併用して使うことで、美しいラインと整った形のパンツに仕上げることができます。
パンツの線が完全に消えてしまっているとき
ズボンプレッサーは、パンツにもともとついている縦線が洗濯などによって見えなくなってしまったとき、線を再現・強調するために使う家電ですが。
このラインが完全に見えない、もしくは薄くてはっきりした線が分かりずらいなどの状態にある場合は、一度アイロンがけをしてパンツ本来の縦線を作る必要があります。
アイロンで手がけをしたのちに、ズボンプレッサーでさらに線を際立せることで、より美しいラインを保ったパンツに仕上げることができます。
お尻や腰回りのしわ伸ばし
ズボンプレッサー使用範囲は、あくまで線をくっきり再現するためだけに限定されますので、ズボンのポケット付近やお尻に腰まわりのヨレやしわまでは伸ばすことができません。ズボンプレッサーが届かない細かい部分は、やはりアイロンで手がけする必要があります。
ズボン以外のシワは伸ばせるの?
使い方次第では、ズボン以外の衣類もズボンプレッサーで熱プレスにかけることが出来るかもしれませんが、その場合はいくつかの注意点があるので確認しておきましょう。
シャツ
シャツのしわ伸ばしにズボンプレッサーを使うことも不可能ではありません。ただし、プレスできる箇所は袖や前身頃(まえみごろ)などに限定されてしまうでしょう。首元の襟には、まず使うことができません。
無理にシャツ全体をプレスしようとすれば、ぺしゃんこに潰れたみてくれの悪い形になってしまう可能性が高いでしょう。襟付きシャツをズボンプレッサーで適応することは、あまり実用的とは言えないでしょう。
ジャケット
ジャケットもシャツと同じように、立体的な構造になっているので、ズボンのようにただ真っすぐに伸ばしただけでは本来の魅力が失われてしまいます。特に厚手のジャケットはプレスしても効果がいまひとつだったりしますので、あまり意味がないかもしれません。
お使いのズボンプレッサーによっては、ジャケットのシワ伸ばしをするのではなく、消臭・除菌を目的としたジャケット専用のハンガーが付属されたズボンプレッサーがあるので、チェックされてみてください。
スカート
スカートは種類を間違えなければ、ズボンプレッサーでしわ伸ばしすることが望めます。タイトスカートなどスリムなタイプでしたら、アイロンがけの用途で伸ばしたいところをプレッサーに挟めばOKです。
ただし、フリルなどレースの装飾がついたスカートや、プリーツスカートのように折れ線がついたスカートは、熱プレスにより不自然な形になってしまう可能性が高いでしょう。
ズボンプレッサーの主要メーカー3社
最後に、日本国内に流通しているズボンプレッサーを開発・販売しているメーカーを3社ご紹介します。
CORBY(コルビー)のズボンプレッサー
ズボンプレッサー CORBY 4400JT
ズボンプレッサーを世間に浸透させた原点ともいえる米国のメーカーがコルビーです。歴史ある研究と開発の積み重ねで、ズボンプレッサーメーカーの中では最も性能が高いと言われています。近年では国内メーカーの東芝もコルビーの技術に追いつくように成長しています。
参考動画
こちらの動画では、コルビー社製品の扱い方を解説しています。海外メーカーなので動画内の文章は全て英語になっていますが、実際に製品を購入したときの説明書には、動画とは違い日本語で翻訳されたものが付属されているので安心して下さい。
東芝のズボンプレッサー
東芝 HIP-T36-S
国内メーカーでは東芝とツインバードの2社が有名ですが、機能性の高さでは東芝の方がやや優れていると評判です。東芝のプレッサーは、コルビーよりも安価で入手することができつつも、仕上がりの綺麗さと使い心地は良好といった特徴があります。
ツインバードのズボンプレッサー
ツインバード SA-4625BL
ツインバードのズボンプレッサーは、シンプルな設計で構成されており、スピーディーなしわ伸ばしが期待できます。
プレスにかかる時間が短時間で済むので、時短というメリットがビジネスマンに人気で、ビジネスホテルでは、コルビーと東芝を差し置いて採用率が高いメーカーです。価格は東芝と同じくらいか若干安いです。
まとめ
ズボンプレッサーの使い方と使用目的が、なんとなく理解できたでしょうか。宿泊先でズボンプレッサーを見かけることがあったら、試しに利用してズボンに綺麗なラインを蘇らせてみましょう。
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