蛍光灯がつかない原因とは
電球や蛍光灯は消耗品なので使い続けることで次第に機能しなくなり、いずれ必ず寿命がきます。つきが悪いと感じたら、寿命が近いことを示しています。交換してもつかないなど、寿命以外の蛍光灯が灯らない要因もあります。
突然光を失ってしまうと生活に支障をきたしますので、正しい情報を前もって知っておくことが大事。それでは、蛍光灯が正しく機能しない理由をいくつか紹介いたします。
蛍光灯がつかない原因①グローの接触不良
まずはじめに、直管蛍光灯・丸型蛍光灯などの電気機器を発光させるのに必要な、放電をサポートする役割を担うのがグロー管(点灯管)です。このグロー管は蛍光灯と同じく消耗品の1つなので、寿命が近づくと接触不良をおこしたり、正しく機能しなくなります。
見た目は豆電球よりも小さく、ほとんど存在感のないグローですが、蛍光灯を光させるためには必要不可欠な材料なのです。
片方のみ光がつかない
電気をつけたとき、グロー管は一瞬うっすらと光を放つのが特徴ですが、故障していたり寿命がきていたりすると、全く反応しなくなります。片方だけつきが悪いときは、グロー管を疑うべきでしょう。
蛍光灯が上手く灯らないときは、グローも意識的に観察するようにしましょう。
蛍光灯がつかない原因②蛍光灯の接触不良
光が正常に機能しない訳は、最も多い例で蛍光灯そのものの寿命があります。蛍光灯が継続して光っていられる時間は、平均で20,000~24,000時間と言われています。この期間を越えた使用は、蛍光灯の接触不良を起こしやすくなり、いずれ完全に光らなくなります
接触不良の確認方法
気づき方としては、蛍光灯の両隅を確認することです。長年使用した蛍光灯は、隅っこが黒色に変色する性質があります。明るさが減った、接触不良、つきが悪い、など感じたら蛍光灯が故障しているか、寿命で接触不良になっていること可能性を視野にいれておきましょう。
蛍光灯がつかない理由③照明器具の接触不良
グローにも蛍光灯本体も、なにも問題点が発見されないにも関わらず、蛍光灯が光らない時は照明器具本体の故障かもしれません。
照明器具は保護パッキンや配線コード、安定器など、さまざまな部品で形成されているので、どれか1つでも故障・寿命のトラブルにあえば蛍光灯は接触不良となり光にくくなります。8年~10年をめどに安定器を含む照明器具本体の調子も確認するようにしましょう。
蛍光灯を交換してもつかない理由と対処法
蛍光灯を交換してもつかない理由①接触不良
取り換えても正しく光らないなら、接触不良の有無をチェックしてみましょう。差し込み方やひねる方向、差し込み具合など交換時の作業に誤りがなかったか再確認して下さい。接触不良で蛍光灯が光らない場合は、この対処法で解決するはずです。
蛍光灯を交換してもつかない理由②初期不良
電気機器にはよくありがちな話ですが、生産段階や出荷時になんらかのトラブルで破損・故障した蛍光灯を運悪く買ってしまった場合は、初期不良として正しく作動しない可能性があります。
その場合は、家の他の部屋で使っている同一した型の蛍光灯をあてはめてみましょう、それで正しく機能するのであれば、新品で購入した蛍光灯に初期不良などの要因が潜んでいることが分かります。
蛍光灯を交換してもつかない理由③グロー管の問題
取り換えたばかりの新しい蛍光灯に何の不備もないのに、蛍光灯が消えてしまう訳は、グロー管の寿命や故障かもしれません。
電気のスイッチをONにしたときに、グロー管が点滅するまで時間がかかったり、何度も点滅したり不規則なつき方がある場合はグロー管の交換も視野に入れて交換作業をしましょう。
蛍光灯を交換してもつかない理由④安定器トラブル
蛍光灯の本体には、安定器と呼ばれる電流の流れを調製する機能があります。蛍光灯が部屋を明るく照らすためにはバランスのとれた放電を一定期間持続させなければなりません。
安定器は放電のしすぎや、放電の不足をコントロールする、蛍光灯になくてはならない機能です。この安定器にも寿命があるので、蛍光灯とグロー管を新品に取り換えても蛍光灯が消えてしまうときは、安定器に問題がないか確かめる必要があります。
蛍光灯の交換の仕方
蛍光灯が正しく光らない理由は、使い古して故障するなど、いろいろな部品が消耗していることがほとんどです。対策としては部品の取り換えが必要です。一般家庭や学校・職場など普及している蛍光灯の種類は、たいてい丸型と直管の2種類でしょう。
この2つの型は取り換え方法が少し異なりますので、ここからは種類ごとに蛍光灯の正しい取り換えの仕方を紹介いたします。
蛍光灯(丸型)の交換の仕方
まずはじめに蛍光灯に取り付けられたカバーを外します。カバーは半時計回しで簡単に外れますが、手が届きにくいので椅子や脚立に立って作業されるさいは、転倒に十分注意してください。
カバーを外したら、次に照明器具本体から丸型蛍光灯に直接つながれているプラグ(ソケット)を抜き取ります。プラグを抜き終わったら、最後に丸型蛍光灯を支えている金属を外せば、古い丸型蛍光灯の取り外し作業は完了です。付け方はこの全く逆の行程をおこなうだけです。
丸型蛍光灯交換の注意点
取り換え時に気をつけたいのは、スイッチをOFFにし忘れることです。電気をつけたまま交換作業にあたると、電気ショックなどの電気障害を浴びてしまう恐れがあります。電気の熱でヤケドしてしまうこともあるので、必ず消してから取り換えていきましょう。
また厄介な点ですが、全くつかなくなった蛍光灯を取り換えるときは、電源のON・OFFに見分けが分かりにくいので細心の注意を心がけましょう。
足元は必ず安定させること
丸型・直管ともによくある転倒によるケガの事例は、クルクル回る椅子に乗って作業された時の転倒です。本来なら脚立での作業を推奨しますが、家に脚立がないという方は仕方ないので、椅子に乗って蛍光灯の取り換えをされる場合もあるでしょう。
回転する椅子は絶対NG
その時、絶対に使ってはいけない椅子はオフィスなどでよく見かけるクルクル回るタイプの椅子です。この手の椅子は人が上に立った瞬間、高確率でバランスを崩して転んでしまいます。蛍光灯を取り換えるときは、しっかりとした安定感のある足元を用意できるようにしましょう。
直管蛍光灯の交換の仕方
直管蛍光灯を取り外すときは、まず既に設置済みの古い直管蛍光灯をクルっと半回転させて、電気が走る電線部(先端の飛び出た金属部分)を溝から抜き取ります。
すると直管蛍光灯はするっと外すことができます。取り外し前には、必ず電気が切れているか確認してから作業に入りましょう。
落下防止が強化された直管蛍光灯の外し方
直径の長い大きなサイズの直管蛍光灯では、安定強度を高めるために、くぼみに埋め込むタイプも存在します。この場合、直管蛍光灯をくるっと半回転させたのちに、蛍光灯を軽く前後にプッシュすることでくぼみから外すことができます。
溝から抜き取るだけでなく、埋め込まれた蛍光灯のブロックを解除する、2段構造になっています。
新しい直管蛍光灯の付け方
新しい直管蛍光灯つけかたは、上記で解説した外し方の真逆の作業をして頂ければ完了します。完全に装着されるまで電源のスイッチはOFFのまま触らないようにしましょう。
丸型蛍光灯交換時と同じく、最後まで足場や周辺環境に十分注意することを欠かさずに取り組んでください。
蛍光灯で片方だけつきが悪い状況の対策
直管蛍光灯であれば、2本連なった形の照明器具で片方だけ光らない。丸型蛍光灯とであれば、内側の電気だけ正常に機能しないなど。2つセットで完成するはずの蛍光灯が片方しか光らないトラブルも珍しくありません。
ここからは、考えられる原因と対処法を解説したいと思います。
直管蛍光灯で片方だけつきが悪い
直管蛍光灯が片方しか光らない場合に考えられる要因は、グローが正しくセットされてない、片方の蛍光灯だけ使用頻度が高いため寿命がきている、といった理由があります。寿命が原因であるとすれば、単純に新品の直管蛍光灯に取り換えれば済むでしょう。
それでも問題が解決しないときはグローのセッティングを見直しましょう。
グローもセットで交換しよう
蛍光灯は1本につきグロー1つが必要です。つまり2本セットの蛍光灯照明器具には2つのグロー管が必要で、それぞれ消耗スピードも異なります。また蛍光灯のW数も関係があり、対応したグローを正しく設定しなければ、片方だけしか点灯しないといった現象に陥ることもありえます。
グローはそこまで高額な部品ではないので、蛍光灯を取り換えるときは、グローもまとめて交換すれば片方だけつかない問題は起きにくいでしょう。
丸型蛍光灯で片方だけつきが悪い
丸型蛍光灯で片方だけつきが悪い時は、プラグの差し込みが外側(大)と内側(小)間違えていないか確認しましょう。この2つの差し込みが逆になっていたりすると、正しく点灯しないことがあります。それでも解消しない時は、片方の電球だけ寿命がきているかもしれません。
使用頻度の差
内側の小さい方の電気ばかり使っていると、当然ながら内側に電気から消耗していきます。この場合は交換する以外解決方法はありませんので、早めに新品に替えましょう。蛍光灯を新品にしても片方しかつかないときは、照明器具本体の故障を疑うべきでしょう。
【おまけ】豆電球が交換してもつかないとき
トイレや廊下の小丸電気や、就寝時につける常夜灯など、生活において豆電球はなにかと役に立ちます。その豆電球も消耗しやすいので、交換頻度も高くなりがちですが、まれに新品の豆電球なのになかなかつかないときがあります。
豆電球がつかない原因
つかない理由は、豆電球の初期不良も考えられますが、主な原因は他にもあります。豆電球は、グローやプラグなど補助部品が不要でシンプルな構造になっていますので、つかない可能性としては照明器具の寿命が最も多く挙げられます。
シーリング工事まで必要な故障であれば、個人ではできませんので、必ず資格をもったプロの業者さんに修復を頼むようにしましょう。
まとめ
つきが悪くなったり、明るさが弱くなってきたら交換のサインです。全くつかない状態まで放っておくと、交換作業に手間が増えてしまいますので、おかしいと思ったら早めの交換をおすすめします。
交換しても蛍光灯がつかないなど、細かい問題を避けるためにも、正しい方法と知識を理解しておくようにしましょう。
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