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化成肥料の成分と種類を解説!正しい使い方やおすすめの商品をご紹介!

農業や家庭菜園での必需品、化成肥料について解説します。まず化成肥料とは、から初めて化成肥料にはどんな種類があるのか、どんな成分が含まれているのか、また化成肥料の正しい使い方についても説明します。おすすめの商品も適宜記事に織り込んでご紹介します。
更新: 2021年8月18日
aakm.yamada
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化成肥料と肥料の意味と種類

「化成肥料は無機質肥料(化学肥料)であり、複合肥料ですが、有機肥料でも、単肥(単味肥料)でも、配合肥料でもない。」この文章の中に農業で使う「肥料の種類」に関係する名前はほとんど全部出ています。これらの「OO肥料」の意味の違いについて簡単に説明していきます。

有機質肥料と無機質肥料

有機質は天然にあるもの、無機質は人工的に合成されたもの、という解釈もありますが、一般的には農業用の有機質肥料は動植物由来の牛糞、鶏糞、骨粉、魚粕、貝殻、油粕、草木灰などを原料に作られた肥料であり、無機質肥料はリン鉱石、石油、硫酸などから作られる硫安、尿素、過リン酸石灰、塩化カリなどを無機質肥料と考えた方がわかりやすいでしょう。

単肥と複合肥料

単肥とはチッ素、リン酸、カリの三要素のうち1つの成分のみを含んだ農業用肥料(化学肥料)のことです。単肥の例としては窒素を多く含む尿素や硫安などがあります。それらの表示が46-0-0、21-0-0となっていれば、それぞれ窒素が46%、21%入っていて、リンとカリは入っていない、ということです。これに対して、農業用の複合肥料はチッ素、リン酸、カリの三要素のうち2種類以上の成分を含む肥料のことを言います。複合肥料には配合肥料と化成肥料とがあります。

配合肥料

配合肥料とは有機質肥料、無機質肥料を問わずに数種類の肥料を化学的な工程を加えないで、目的に合わせて単に混ぜ合わせた農業用肥料のことです。

化成肥料

化成肥料は数種類の単肥(化学肥料)を使用して、これに化学的操作を加えてた上で成型加工した肥料です。チッ素、リン酸、カリのうちの2種類以上を含み、この3要素の合計量が15%以上である肥料のことで、さまざまな形状(粒、液体、粉などの)が取れたり、肥料効果の期間を調節できたり、といった特徴があります。

化成肥料の分類

農業で使われる化成肥料の種類は、まず含まれる成分の量で、「普通化成肥料」と「高度化成肥料」の2種類があります。次いで肥料の形状で「液体」「固体」「粉体」などの種類があります。これらについては別項で個別に解説します。そのほかに効果が「即効性」なのか「緩効性」なのかという区分の仕方もありますので、以下に紹介します。

即効性の化成肥料

根が養分を速く吸収できる形をしている化成肥料が速効性の化成肥料です。液体肥料、液肥と呼ばれるものが主体で、花が咲く、実が大きくなる前の段階で短期的に即効的に与えます。即効性がある反面、効果が持続する期間が短いという問題点があります。

緩効性の化成肥料

もともと化成肥料の問題点として成分がすぐに土に溶け出し、効き目が強すぎるということはあります。これに対して、成分が少しづつ溶け出すように加工されたものが緩効性化成肥料です。効果が1~2ヶ月持続しますので有機肥料と同じような使い方ができます。

おすすめの緩効性化成肥料:ハイポネックスジャパンのネクスコート 

ネクスコート500g 

出典:Amazon

樹脂コーティングした緩効性化成肥料です。野菜くだもの用、観葉植物用、バラ用、いろいろな植物用の4種類があります。野菜くだもの用の特徴は、チッ素、リン酸、カリに加えてマグネシウムや微量成分が配合されていて肥料成分が長期間安定的に供給されます。

植え付け時にバラまく撒き方で与えますが、栽培期間が長いものでは2か月後に追肥としても与えます。野菜プランターで野菜栽培される人にはおすすめです。

化成肥料の種類(成分)1.普通化成肥料

チッ素、リン酸、カリの配合が合計で15-30%の化成肥料のことを普通化成肥料と言います。普通化成肥料の3要素の配合比率はいろいろな種類がありますが、最も一般的なものは、それぞれ8%を配合した「8-8-8」と言うタイプです。これは元肥にも、追肥にも使えます。また与えすぎによるトラブルなども起きにくく、初心者でも安心して使えます。

化成肥料の種類(成分)2.高度化成肥料


高度化成肥料は、チッ素、リン酸、カリウムの配合%の合計が30%以上あって、普通化成肥料に比べて3要素がより高度に含まれている化成肥料のことです。高度化成肥料は肥料成分の含有率が高度であるため、肥料のボリュームや重さが普通化成肥料に比べて少なくなり、その分搬送作業、散布作業などの手間がすくなくなって作業時間も短縮されます。

大規模な農業や果樹園などの経営者にとっては省力化のメリットが大きいのです。反面、撒き方に偏りが出やすく、肥料を均一に散布しにくいという問題点があります。

おすすめの高度化成肥料:あかぎ園芸の高度化成肥料「14-14-14」

高度化成肥料10kg

出典:Amazon

野菜・草花・花木全般に使えます。基本的な「14-14-14」の配合で即効性のある化成肥料です。高成分なので使いすぎに注意が必要です。

化成肥料の種類(形状)1.液体化成肥料

通常、家庭菜園などでは固体肥料(粒状)が主に使用されます。化成肥料はたい肥などの有機肥料に比べると即効性があるのですが、液体肥料(液肥)はさらに早く植物に栄養を与えたい時などに使用されます。水に薄めて使用するタイプとそのまま使用するタイプがあり、液肥の撒き方は通常の水やりと同じです。この肥料は雨が降るたび、水やりのたびごとに養分が流されるという問題点がありますので、こまめに、例えば1週間ごとに与える必要があります。

マルチ栽培の追肥に

地面を黒マルチで覆ったマルチ栽培の場合などには固形肥料で追肥する場合はマルチを一部剥がさないと与えられません。液体肥料であれば株を植え付けた時の穴から与えることができますので追肥しやすいです。
 

水耕栽培の肥料に

最近は植物(野菜)工場での水耕栽培の農業も増えてきていますが、水耕栽培には固形化成肥料や有機肥料は使えませんので液体肥料が使われます。粉末化成肥料を溶かして使う場合もあります。
 

おすすめの液体肥料:住友化学園芸のベジフル液肥

成分は、N:P:K=6:6:7で野菜と果物に特化した即効性の肥料で追肥におすすめです。野菜の種類により、500倍~1000倍に薄め、1週間に1回の頻度で水やりの時に与えます。各種の天然有機質が配合されていて土質改善の効果も期待できます。
 

アンプル

「アンプル」という小さな容器に液体肥料が入ったものを直接地面にさして栄養補給する方法があります。鉢植えなどで良く使われています。

おすすめのアンプル:ハイポネックスジャパンの「観葉植物とお花の肥料アンプル」

ハイポネックス 観葉植物とお花の肥料アンプル 35ml×15本 関東当日便

出典:Amazon

3要素をバランスよく配合したアンプルタイプの肥料です。水で薄める必要がなく地面に差すだけで簡単に使えます。室内での観葉植物やお花の鉢植えの栽培におすすめです。

スプレータイプ

スプレータイプの肥料は葉の表面に吹き付け、葉から養分を吸収させるタイプが多いです。根が弱って肥料を吸収しにくい場合、観葉植物の葉の色が悪い場合、などに使用します。

おすすめのスプレー肥料:ハイポネックスジャパンの「速効スプレー液 」

室内で観葉植物やハイドロボールと呼ばれる人工の土で育てるのに適した肥料です。1週間に1回程度、葉にスプレーします。

ハイポネックスジャパン ハイポネックス速効スプレー液 500ml

出典:Amazon
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化成肥料の種類(形状)2.固体化成肥料

化成肥料の中で最も良く使われるのは固体で粒状の「8-8-8」と書かれたチッ素、リン酸、カリがそれぞれ8%づつ含まれた普通化成肥料でしょう。また「14-14-14」の高度化成肥料もよく使用されます。粒状以外の固体化成肥料としては錠剤、あるいは球状に加工したものがあります。また、粒の表面を樹脂などでコーティングして肥料成分が徐々に溶け出すように加工して緩効性にしたものもあります。


粒状

粒状タイプは化成肥料の中では最もポピュラーで、ほとんどは土に混ぜて使われます。チッ素、リン酸、カリの割合は「8-8-8」の普通化成肥料が主流ですが、「14-14-14」などの配合量が多い高度化成肥料や、特定の作物を対象にした配合比率が偏ったもの、など色々な種類が販売されています。速効性のものが多いですが、緩効性を持つように加工されたものもあります。
 

おすすめの普通化成肥料:三菱商事アグリサービスの普通化成8-8-8

三菱普通化成肥料 5kg【化成肥料】 イN 【代引不可】

出典:Amazon
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普通化成肥料で最もポピュラーでよく見かけるのが三菱の「普通化成」です。3要素が「8-8-8」とバランスよく配合されていて、野菜、花づくりの肥料として安心して使えます。多くの人に使用されている、おすすめの商品です。

錠剤、球状、スティック

粒状のものより一段と大型の錠剤型や球状のものもあります。追肥の手間を省きたい場合は元肥と同様に長期間に亘って緩やかに効く錠剤や球状の化成肥料を使うとよいでしょう。多くは土の表面に置いて置き肥として利用されます。スティックタイプに加工したものもあり、土に突き刺した使い方をします。いずれも観葉植物などの鉢物に使用されることが多いです。
 

おすすめの錠剤肥料:ハイポネックスジャパンの「 野菜の錠剤肥料 」

ハイポネックス 野菜の錠剤肥料 250g

出典:Amazon
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土の上に置くだけの簡単肥料です。即効肥料成分と緩効性の有機質を配合していますので効果が1-2カ月間続きます。チッ素、リン酸、カリの3要素の他にマグネシウム、カルシウム、多種類の微量要素をが含まれていて野菜を健康に育てます。臭いも少なくプランターでの野菜栽培におすすめです。

化成肥料の種類(形状)2.粉末化成肥料

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粉末状の化成肥料は家庭菜園などではあまり使用されていませんが、水に溶かした使い方のものと、土に混ぜ込んだ使い方のものとがあります。水にとかした使い方をする場合は液体肥料と同じと考えてよく、即効性もたかく鉢花、観葉植物や水耕栽培などにも使用されます。土に混ぜた使い方のものは、粒状の化成肥料と同じような撒き方で使いますが、肥料の粒子が小さいため、その分効果の持続性が短くなるという問題点はあります。

おすすめの粉末化成肥料:ハイポネックスジャパンの「微粉ハイポネックス」

微粉ハイポネックス の肥料成分は、チッ素:6.5% リン酸:6% カリ:19%です。 水に溶かし薄めて与える肥料で、主に追肥用に使用します。すぐに効く速効性成分で植物が水を 吸うのと同時に吸収されます。微粉ハイポネックス には3成分の ほかに石灰等も配合されていてナ ス、トマトやキュウリなど、石灰分を多く 必要とする植物や、水耕栽培(水栽培)に 適しています。

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化成肥料に含まれる成分

植物の生育に必要な成分を人の栄養に例えると、三大栄養素のたんぱく質、炭水化物、脂肪に相当するのが、大量要素とか三大要素と呼ばれる、チッ素、リン酸、カリです。ビタミンやミネラル に相当するのが、中量要素、微量要素と呼ばれるものに相当します。中量要素はカルシウム、マグネシウム、硫黄であり、微量要素は、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、塩素です。化成肥料にもこれらの成分が色々な組み合わせで配合されていますが、化成肥料には必ず含まれていなければならない成分があります。

化成肥料に必ず含まれる成分

化成肥料に含まれる成分は、どのような植物向けにどのような特徴を持たせるかによってメーカー毎に様々な組み合わせがありますが、どの化成肥料も三大要素(N,P,K)のうちの2種類あるいは3種類は合計で15%以上が必ず含まれています。この三大要素について解説していきます。

チッ素(N)

チッ素分は「葉肥」ともいわれ、野菜の葉や茎を成長させるのに必要な栄養素です。チッ素が不足すると葉の色が黄色っぽくなり成長が悪くなります。逆にチッ素分が多すぎると、葉ばかりが成長して花や実がつきにくくなりますので、花や実を付ける時期には与える量を減らします。

リン酸(P)

リン酸は「実肥」とか「花肥」ともいわれ、植物や野菜の花や果実の成長を促す栄養素です。リン酸は植物が吸収しにくい種類の栄養素なので生育初期の元肥の時期に適量を与えましょう。またリン酸は光合成にも影響しますので、不足すると植物の生長自体が止まってしまうという問題点が出てきます。

カリ(K)

カリは「根肥」とも言って、根や茎を成長させ球根を太らせる効果があります。また植物の組織全体が丈夫になり、病害虫に対する耐性や、寒さ、暑さに対する耐性も高くなります。カリが不足してくると、古い葉の下の方の葉の先が黄色くなります。次いでその現象が葉の周辺部に広がり、やがてはその部分が褐色になり枯死します。


化成肥料の正しい使い方

一般論として、ある作物を栽培する場合その作物が収穫されるまでの間に必要とされる肥料の量は決まっています。この必要量の全量を最初にまとめて与えてしまうと、肥料過剰で根が傷んだり、肥料が流れてしまって無駄になったと言った問題点が出ます。そのために、肥料は元肥と追肥に分けて与えるのです。但し、ほうれん草などの軟弱野菜については栽培期間が短いため元肥だけで、追肥なしで栽培するのが普通です。

元肥投入のタイミング

元肥は、通常の家庭菜園では有機肥料が主体的に使用されていますが実際に投入される肥料は、有機肥料のみ、有機+化成肥料、化成肥料のみ、のケ-スがあります。元肥の投入タイミングは、㏗調整の石灰を投入してから1週間以上あとにします。元肥投入から作付け可能になるまでの期間は、有機のみの場合は1-2週間、化成肥料のみの場合は4,5日間です。

元肥投入の仕方

通常は、元肥を投入する対象の地面に均等にばらまく撒き方で投入し、鍬で耕して混ぜ込みます。但し対象の作物の種類によっては、植え付けする株の下に元肥溝を掘ってそこに置き、全体的に混ぜ込まない場合もあります。

追肥投入の仕方

元肥は一般的には長期間効果が持続する緩効性の肥料を使いますが、作物が成長期に入るとそれだけでは不足しますので即効性のある肥料(粒状化成肥料や液体化成肥料など)を追肥として与えます。作物の種類にもよりますが植え付け後3週間ほどで投入開始し、粒状化成の場合は3週間から1か月くらいの周期で、液肥の場合は1-2週間の周期で与えます。

追肥を施す場所

追肥を施す場所は、根が伸びる先あたりが良いのです。目では見えませんが、根が伸びている姿を想定して株の周囲に施します。黒マルチを張っている場合は、マルチを剥がして畝の肩あたりに施します。

追肥の撒き方

追肥の撒き方や与える量は植物の株の大きさ、成長時期によって違ってきますが、通常の粒状化成肥料の場合であれば、片手で握って、株の周囲に均等にばらまく撒き方で良いでしょう。そのあとで株の周辺を軽く耕して肥料と土を混ぜておくと肥料の吸収がよくなります。

おわりに

家庭菜園を始めたばかりの人は、定番の「8-8-8」オンリーでも問題ありませんが、経験を積み作物ごとの違いが分かってくると、現状に問題点を感じるようになります。作物によっては追肥に違う配合比率の化成肥料を使ってみようか、液体化成肥料を使ってみようかと考える様になるでしょう。皆さんがいろんな種類の化成肥料を使い分けて楽しめるようになることを期待しております。

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