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うなぎの旬って?ほんとに美味しい脂の乗った時期や天然と養殖の特徴をご紹介!

うなぎの旬は夏だという認識の人は多いですが、本当のところはどうなのでしょうか。うなぎは謎とされている部分が多い不思議な魚なのです。今回は不思議で美味しいうなぎの旬や特徴を書いていきたいと思います。ぜひともお読みください。
2020年8月27日
木下雄太
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うなぎの旬といえば

うなぎの旬と聞いて思い浮かぶ季節は、夏ではないでしょうか。「うなぎの旬は丑の日がある夏の時期で、絶対に食べている」という人も多いかと思います。暑い夏の時期に旬のうなぎを食べることで暑気払いになり、スタミナがつきます。丑の日の時期というのは夏も真っ盛りで、夏バテしやすいですから。しかし、丑の日が本当にうなぎの旬なのかというと、どうやらそうでもないようなのです。

うなぎの旬は冬である

うなぎに限らず、魚の旬というのは脂がもっとものった時期であるとされます。うなぎはもともと脂の多い魚ではありますが、本当に丑の日の時期でもある真夏が旬なのでしょうか。実は、うなぎの旬は夏ではなく冬です。夏とまったく別の時期といいますか、間逆の時期が旬なのです。丑の日に食べるうなぎはもちろん美味しいですが、冬の12月ごろに食べるうなぎは、丑の日のうなぎよりもはるかに脂が乗ってるということが多いです。うなぎは冬眠をする魚なので、冬の方が脂がのっているというわけです。

うなぎの旬と養殖うなぎ

うなぎの旬は冬であると説明しましたが、これはあくまでも天然のうなぎの場合です。実は、夏が旬のうなぎも存在しています。それが養殖のうなぎです。養殖の場合、旬の時期をある程度コントロールすることが出来ます。つまり夏、丑の日の時期にあわせて育てることも可能なのです。そのため養殖うなぎは丑の日商戦真っ只中がもっとも美味しいということになります。

完全養殖の夢

うなぎは完全養殖ではないです。うなぎは10年ほどで成熟し、産卵するとされています。これが旬である冬と合致しており、産卵前の天然うなぎは最高に美味しいです。まさに旬の中の旬のうなぎといえます。完全養殖ではないという理由は、産卵のシーズンを狙い業者が天然うなぎの稚魚を捕獲しそれを育てているためです。産卵のシーズンはわかってきましたが、天然うなぎがどこで産卵するのか、また天然うなぎの卵はどんな環境下で、どのシーズンで孵化するのかが不明で、現状としては天然うなぎに頼らざるを得ないのが養殖うなぎの現状です。

うなぎの旬と天然うなぎ

先述のように、天然うなぎの旬は産卵や冬眠のシーズンと重なります。うなぎも他の魚と同じように、産卵シーズンになるとメスもオスも栄養を多く蓄え、産卵に備えるのです。それが、冬なのです。そのため、養殖ではなく天然のうなぎを食べるのであれば、冬のシーズンを狙ったほうが良いといえます。養殖の場合は丑の日商戦にあわせて夏を旬に養殖されているのですが、天然の旬は冬のシーズンが最も美味しいですし、実はお得な点もあります。

冬の天然うなぎがお得に食べられるワケ


冬のうなぎ、特に天然うなぎは夏よりもお得であることが多いです。その理由は、うなぎの旬が一般的には冬でなく夏とされている点です。つまり、客足が遠のく冬のほうが安く食べることが出来る場合が非常に多いのです。天然うなぎと養殖うなぎの価格差はあまり無いとされていますが、天然うなぎはその数から非常に少なく、そもそも食べる機会も失われつつあります。もし食べるのであれば、旬の冬がねらい目というわけです。

うなぎの旬と地域①:江戸前風

うなぎの旬が二つあることは説明しましたが、実はそれぞれの旬によって美味しさが違ってきます。冬のシーズンで、脂が乗った旬な天然うなぎを頂くのであれば江戸前風が一番です。江戸前風は日本でもっともポピュラーな料理法で、特徴的なのがうなぎを一度蒸す点です。こうすると、旬の天然うなぎがいっそうやわらかくなり、更に余分な脂も落とされるというわけです。もちろん養殖うなぎでもこの調理法は行われていますが、冬シーズンの、旬に入った天然うなぎとの相性は抜群です。養殖も美味しいですが、江戸前は断然天然うなぎです。

江戸前風の名店:うなぎやっこ

冬の美味しいうなぎを食べるなら、ここ「うなぎやっこ」がおすすめです。かなりの老舗で、かつ超人気店です。人気店ということは夏になると混雑するということですので、冬の時期だと並ぶ心配もなくいただけます。冬に美味しい江戸前風うなぎを、ぜひ味わってみてください。

うなぎの旬と地域②:関西風

江戸前風うなぎ以外にあるのが、関西風うなぎです。関西風の特徴として、蒸さないという点と何度も返して脂を落としながら焼くという点があります。この特徴的な返しは「千度返し」といわれ、これでうなぎの皮の食感が良くなります。皮の食べ応えがまた美味しいんですよね。関西風の場合は、養殖との相性が良いという特徴もあります。夏の商戦に出荷された旬のうなぎは脂ののりは少ないですが、その分身が程よく引き締まっていて美味しいです。脂が程よい旬の養殖うなぎを食べるのに最も適している関西風ですが、店はかなり少ないのが悲しいです。

関西風の名店:柴藤

夏という旬のうなぎを食べるのであれば、この「柴藤」がオススメです。なんと江戸時代から続く老舗中の老舗で、旬に食べて美味しいのは当たり前といったところ。うなぎ商戦の旬である夏になると常に満員で、予約しなければ、ほぼ入ることが出来なくなります。特徴的なのが、千度も返しているにもかかわらず抜群にやわらかくて美味しいという点です。それでいて「脂ののった魚を食べている」という実感がある、程よい脂とやわらかさも特徴的です。江戸前風では味わえない食べ応えも、美味しい理由です。

うなぎの旬がなぜ夏とされるのか


そもそもなぜうなぎの旬は、夏とされているのでしょう。うなぎは通称「江戸丸」ともいわれ、ありふれた魚でした。江戸時代においてうなぎの蒲焼はお惣菜的な立ち位置で、脂がのっていて美味しいですが暑い夏には売れないのです。それを売れるようにしたのが平賀源内と言われています。平賀源内は、脂ののったうなぎの栄養は、夏バテを防ぐ特徴があるということで売り出したのです。これがヒットし、うなぎの旬は夏と言うことが定着したのです。夏に食べる脂がのったうなぎはもちろん美味しいですが、こんな裏側があったのですね。

うなぎの旬はコマーシャリズムが生んだ

ここで面白いのが、本来のうなぎの旬は冬であると知られている現在であっても「うなぎの旬は夏」だとして売られている特徴的な点です。もちろん冬にもうなぎは売っていますが、夏のうなぎのほうが圧倒的に売れます。つまり、うなぎは本位の旬である冬よりも、平賀源内が作ったキャッチコピーで出来た旬が今でも本当の旬だと信じられているという特徴を持つ魚だといえるのです。コマーシャリズムに組み込まれた魚という非常に特徴的な魚は、めったにいないと思います。

うなぎと同じく夏が旬の有名魚の真相

うなぎと同じように、本来の旬は冬であるにもかかわらず夏が旬とされている魚がいます。それは「鱧(はも)」です。京都料理の定番食材でもある鱧は、夏に良く食べられ旬も夏とされています。もともと淡白な味わいが特徴的な魚ですので、湯引きなどのような食べ方から見ても夏のほうがピッタリなのはうなづけます。しかし、ただそれだけを理由にわざわざ旬を夏としてしまうのはなんとも解せないですよね。実はここにも、当時の商戦が絡んでくるのです。

当時の流通事情

うなぎの場合は「夏に売れない」という理由で商戦が張られたわけですが、鱧の場合は少し違います。鱧は足が早い、つまり傷みやすい魚なのです。特に夏場は傷むスピードが速いのは想像しやすいでしょう。ですので、夏に地元で大量消費できるように夏が旬ということにしてしまったという説があります。ちなみに冬の鱧は脂ののりが抜群で、おすすめです。

うなぎ料理の変わり種「半助豆腐」

皆様は「半助豆腐」という料理をご存知でしょうか。これは大阪では定番のうなぎ料理です。どういうものかというと、蒲焼のときに捨てられるはずだったうなぎの頭を、豆腐やねぎと一緒に出汁で煮込んだものです。冬場に食べると体がぽかぽかしてますし、うなぎの頭の身をほじくりながら日本酒を飲むのはオツな気分にさせてくれます。うなぎの頭が大量に入ったこの料理はなかなかインパクトが大きいですが、味は当然抜群に美味しいです。

風邪のときにおすすめ

半助豆腐は風邪で寝込んでいるときにオススメです。鍋料理なので体温を上げてくれるため、風邪のウイルスや細菌をやっつけてくれるというわけです。また、うなぎの頭も栄養が抜群なので栄養が不足している風邪を引いた時にはピッタリな料理なのです。うなぎの頭、半助は魚屋さんなどに聞いてみると安く売ってくれたり、あるいは譲ってくれる事もあるのでお財布にもやさしい食材です。

うなぎを自宅で美味しく頂く裏ワザ


スーパーのうなぎを奮発して買ってきたにもかかわらず、硬くて美味しくいただけないという経験をした方は、少なくないかと思います。冷蔵、場合によっては冷凍によって保存されたうなぎは身も硬くなってしまっており、店のものと比べるとあまり美味しくありません。これを解決する方法が「酒蒸し」です。うなぎを耐熱皿に入れ、その上から料理酒を大匙2杯~3杯入れてレンジでチンするだけです。こうすることで固まった身に蒸気となった料理酒がいきわたり、やわらかくなるというわけです。また、泥臭さもなくなるので一石二鳥だといえます。

中国産うなぎの食べ方

うなぎを安く食べたいけど中国産うなぎはあまり、という人もいるかと思います。蒲焼の状態で輸入されるうなぎは、日本までの旅路を耐えるだけの処理をされていると考えてしまうのは当然のことです。しかし、国産うなぎと比べると半値以下なのでぜひとも食べたいと思うのもまた当然です。では、どうやって食べれば安心感を得られるのでしょう。おすすめの手段として、うなぎを水道で洗ってしまうという方法があります。こうすることで表面のタレが洗い流されますが、その後市販の蒲焼のタレを用いればよいだけの話です。ぜひお試しください。

うなぎの旬についてのまとめ

さて、今回は日本人の大好きなうなぎについてまとめてきました。近年絶滅も危惧されるようになってきたうなぎは、もしかしたら今後は食べられなくなってしまうかもしれません。しかし、やはり夏になると食べたくなってしまうのが日本人です。しかし冬に食べるうなぎも本当に美味しく、試したことの無い方はぜひ冬にうなぎを食べてみてください。

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