はじめに
登山ブームが続く中2019年寒い冬が終わり、初夏が近づくと山開きのニュースを耳にするようになってきます。ここでは日本百名山の数えられる山形県の名峰朝日連峰に属する大朝日岳で登山を楽しむ際のコース情報、大朝日岳の魅力を紹介していきます。
山形県に位置する朝日連峰とは
朝日連峰は山形県と新潟県にまたがり山岳地帯で、この地帯にはいくつもの峰々が重なり登山者に有名な場所となっています。その朝日連峰に位置している山が大朝日岳!朝日連峰の主峰となっています。大朝日岳で登山を楽しむ場合多くのコースを選ぶことが出来、日帰り登山を楽しむコースから山小屋での宿泊を伴うコースなど自分のレベルに合わせたコース選びを行うことが出来ます。
大朝日岳とは
大朝日岳は山形県の南西部新潟県との県境にそびえる標高1870メートルの日本百名山のの1つに数えられる登山者からの人気が高い山です。2000メートルにも満たない山でありながら四季折々様々な表情を見せてくれ、初夏の時期には多くの高山植物咲き、緑の山に色を添えてくれます。
大朝日岳の基本情報
大朝日岳の基本的な情報を紹介しておきましょう。
エリア | 山形県朝日町・小国町 |
標高 | 1871メートル |
難易度 | ★★☆ |
大朝日岳アクセス方法&登山口を紹介
大朝日岳へアクセスする場合、登山口によってアクセス方法が異なります。3つある登山口と設備、登山口までのアクセス方法を紹介していきましょう。
日暮沢登山口(日帰りルートあり)
日暮沢登山口は山形県西川町方面からのアクセスに適しています。27号線の終着地点となっており、10台ほどの駐車スペース、日暮沢避難小屋そして水場が設置されています。バス等でのアクセスはできませんので、アクセスする場合はマイカーかタクシーを利用することになります。こちらの登山口からは2つのコースで大朝日岳山頂を目指すことが出来ます。
古寺鉱泉登山口(日帰りルートあり)
山形県大江町方面からのアクセスに適しており、山形自動車道月山インターチェンジより約20キロの場所にあります。JR左沢駅からは路線バスも出ていますので利用すると良いでしょう。登山口には駐車場、トイレの施設があります。こちらの登山口からは2つのコースで大朝日岳山頂を目指すことが出来ます。
朝日鉱泉登山口(日帰りルートあり)
朝日鉱泉登山口は最も利用者が多い登山口となっており、JR左沢駅から登山シーズンには登山バスが発着しています。朝日鉱泉ナチュラリストの家があり有名です。こちらの登山口からは3つのルートで大朝日岳山頂を目指すことが出来ます。
山形県に位置する大朝日岳登山時期は
大朝日岳登山を楽しむ際に最適な登山シーズンを知ることで大朝日岳の魅力を最大限満喫することが出来ます。大朝日岳の登山シーズンは11月下旬から4月下旬にかけて冬山シーズンに突入し、5月上旬から5月下旬にかけては残雪が残ります。6月に入ると新緑の時期を迎え7月から10月下旬にかけて最適な登山シーズンを迎え多くの登山者が訪れるようになります。
高山植物が見られる時期は
高山植物を楽しみたいと言う方は新緑が始まる6月下旬から8月下旬の時期に登山を行うことをおすすめします。この時期になるとハクサンイチゲ・ミヤマキンバイ・チングルマ・キンコウカと言った高山植物が綺麗な花を咲かせ登山者の目を楽しませています。
紅葉が楽しめる時期は
登山を行うのであれば紅葉も楽しみたいものです。大朝日岳では綺麗な紅葉を楽しむことも出来、例年9月中旬頃から始まる紅葉は10月に入ると見頃となり10月後半まで楽しむことが出来ます。この時期も紅葉を目当てに多くの登山者が大朝日岳を訪れます。
山形県に位置する大朝日岳コース情報①
大朝日岳登山コース①では朝日鉱泉登山口からの登山コースを紹介していきましょう。こちらの登山口からは3つのコースを選択することが出来ますので、今回は最短ルートと、一般的なルートの2つを紹介します。コースの途中には銀玉水などの有名な水場もあるので歩くながらチェックして見るといいですね。
大朝日岳最短登山コース
朝日鉱泉登山口登り約6時間下り役4時間50分で登ることが出来るコースとなっています。朝早く登山口を出発すると登山になれた方であれば日帰りで戻ってくることも可能です。中ツル尾根と呼ばれるルートとなっており、コースの中間地点に長命水と呼ばれる水場が設置してあります。水場までは約3時間!いくつもの吊り橋を渡り登っていきます。川沿いの谷を歩くため景色は良くありませんが、水の流れる音や鳥のさえずりなどを聞きながら歩くことが出来ます。水場を過ぎると尾根に出ますので見晴らしが良くなり3時間で山頂へ到着します。
大朝日岳一般的なルート
朝日鉱泉登山口を出発し左へ進むルートとなっています。上倉山・御影森山・大沢峰・平岩山を経て大朝日岳山頂へと向かうコースとなっており、登り約7時間40分下り約5時間40分となっています。約2時間進んだところにある上倉山ではクロベの巨木を見ることが出来、さらに1時間40分歩くと御影森山では、大朝日岳を見ることが出来展望がとても良い場所となっています。それぞれの山と山の中間地点には水場が設置されているので、水分の補給が定期的に出来ます。
山形県に位置する大朝日岳コース情報②
大朝日岳登山コース②では日暮沢登山口からのコースを紹介していきます。こちらの登山口からは吉寺山を経由するルートと竜門山を経由する2つのコースがあります。ここでは竜門山を経由するコースを紹介していきます。
避難小屋とトイレがあるコース
日暮沢登山口を出発するとルートが2つに分かれます。右のルートへと足を進めると大朝日岳山頂までは約8時間の長いコースとなります。日帰りでの登山はできませんの大朝日岳山頂避難小屋での宿泊を考えたコース計画を立てるようにしましょう。コースの途中には清太岩山・竜門山・西朝日岳・中岳があり、竜門山では分岐が現れるので道を間違えないように標識を確認するようにしましょう。竜門山には避難小屋と水場、そしてトイレが設置してあります。また中岳を過ぎたあたりにも金玉水と呼ばれる水場があります。
山形県に位置する大朝日岳山小屋情報
大朝日岳は朝日連峰周辺を縦走する拠点としても有名で、縦走する人のために山小屋が設置されています。大朝日山頂日難小屋は綺麗な施設となっており、収容人数は約100名平成11年の建てられた山小屋です。山小屋と言っても避難のために建てられて山小屋ですので、食事の提供や布団の提供と言った営業小屋とは異なり食事の準備や寝袋等の準備は各自で行わなければなりませんので注意が必要です。
水場がない山小屋
こちらの山小屋には水場がないため、山小屋方中岳方面へ下った金玉水を組みに行かなければなりません。水場までの所要時間は約15分かかります。
山形県に位置する朝日連峰縦走情報
朝日連峰は縦走を楽しむ登山者の数が多いのも特徴的です。では、朝日連峰で縦走を楽しむ場合どのようなコースを選択すると良いのか紹介していきましょう。
泡滝ダムの駐車場から始める縦走1日目
今回は泡滝ダムの駐車場をスタートし朝日鉱泉へ到達する縦走コースを紹介していきます。基本的縦走は日帰りは不可能な場所が多いので、宿泊を伴う縦走コースです。泡滝ダムの駐車場をスタートし大鳥登山口から登山道へ入っていきます。七ツ滝沢橋を経由し大鳥池避難小屋まで約3時間30分のコースタイムとなります。1日目はこちらの山小屋で一泊することにし、翌日に備えて体を休ませると良いでしょう。
泡滝ダムの駐車場から始める縦走2日目
縦走を初めて2日目大鳥池避難小屋を朝早く出発し、直登コース、以東岳、を経て中先峰、狐穴小屋、北寒江山、寒江山、竜門小屋へと足を進めます。ここまでの所要時間は約8時間40分!朝早く山小屋を出発する必要があることがわかりますね。ここまで来ると大朝日岳の綺麗な姿を望むことが出来、この先は綺麗な稜線を眺めながら登山を楽しむことになりますが、翌日のことを考え竜門山避難小屋で宿泊します。
泡滝ダムの駐車場から始める縦走3日目
3日目の登山も朝日鉱泉登山口まで約8時間30分ほどコースタイムがかかるため、早めに山小屋を出発するようにしましょう。竜門避難小屋を出発し竜門岳、西朝日岳、大朝日岳、小朝日岳、鳥原山を経て朝日鉱泉登山口へと到着します。ここで紹介した山小屋は避難小屋としての役割をしていますので、宿泊に必要な道具や食事の準備はありません。そのため、縦走する際は必要な荷物を揃えると共に必要以上の食料をザックに入れておくことをおすすめします。
山形県に位置する大朝日岳登山の魅力①
どこまでも続く稜線が魅力的
大朝日岳を訪れる登山者の多くが大朝日岳の稜線の美しさに感動します。大朝日岳を遠目で見ていても稜線の美しさを感じられますが、山頂に近づくとその稜線の見え方に変化が現れ、見る角度によって様々な表情を見せてくれます。また秋の時期の紅葉と稜線のコントラストはおすすめのポイントでもあり、山頂を目指して足を進めていると赤や黄色に染まった木々の中心を突き抜けるように白く伸びた稜線の筋がとても綺麗に見え大朝日岳の魅力を感じられる景色とも言えます。
山形県に位置する大朝日岳登山の魅力②
高山植物の宝庫としての魅力
大朝日岳は標高が2000メートルにも達していませんが、高山植物の数はアルプスなどの標高の高い山に負けず綺麗な花をたくさん見せてくれます。7月頃が高山植物を見るベストシーズンとも言えます。では、高山植物を見るためにはどのスポットへ足を運ぶと良いのか気になるところですが、大朝日岳で高山植物を見るのであれば、大朝日岳小屋周辺がおすすめです。高山植物が群れをなして咲いていますので、まるで山の上のお花畑とい言った雰囲気です。
山形県に位置する大朝日岳登山の魅力③
山頂からの360度広がる絶景
大朝日岳の魅力の3つ目が山頂で体験することが出来る360度広がるパノラマの絶景です。山頂の面積は広いとは言えませんが、視界を遮るものが無いため、登ってきた稜線を別の角度から見ることが出来、これも山頂に立った人だけが見ることの出来るご褒美と言えますね。
まとめ
大朝日岳を始めとする朝日連峰を歩く登山コースや大朝日岳の見所を紹介してきました。日帰りでの登山から宿泊しながら山を満喫出来る縦走など様々な山の楽しみ方を紹介してきました。大朝日岳を訪れる際の参考にし、登山を行う際は安全に留意しながら綺麗な景色を楽しんできてください。
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