中古250アメリカン人気ランキング:はじめに
アメリカンバイクは大きな車体と大らかなハンドリングに魅力があり、ツーリングバイクとしても人気があります。アメリカンバイクは車体が大きく重いので400ccクラス以上のモデルを中心に車種展開されることが多いのですが、軽量な250ccアメリカンバイクも人気ですよ。
250ccアメリカンバイクはツーリングでも人気!
スーパースポーツやツアラーも人気ですが、ツーリング先ですれ違うバイクを分析するとアメリカンバイクを多く見かけます。ハーレー社製や国内バイクメーカーの大型アメリカンバイクが多いのですが、生産終了もしくは絶版となった250ccアメリカンバイクを大切に乗っているユーザーも多いですね。
250アメリカンの人気車種:傾向
加速性能、大きさ、価格を比較:新車
国内バイクメーカーのラインナップを見ると、新車購入できる250ccのアメリカンバイクはヤマハのドラッグスター250とホンダのレブル250だけです。これは250ccアメリカンバイクの人気が低いからではありません。
年々厳しくなる排気ガス規制をクリアできず、生産できなくなった新車モデルが徐々に姿を消したためです。
加速性能、大きさ、価格を比較:中古車
250ccのアメリカンバイクは車体の大きさとエンジン出力のバランスをとるのが難しく、これまで生産されてきたモデル数は少なめです。しかし、名車と名高い250ccアメリカンバイクは中古車市場で人気があります。
販売台数が多かったモデルなら中古車在庫数が豊富ですし、価格に見合った状態の中古車が多いですよ。
中古250アメリカン人気ランキング8位
加速性能、大きさ、価格を比較:レブル
全長 | 2,125mm |
全幅 | 860mm |
全高 | 1,080 |
車両重量 | 154kg |
最高出力 | 15.4kW(21PS)/8,000rpm |
最大トルク | 19.6N・m(2.0kgf・m)/7,000rpm |
中古車価格帯 | 約12~30万円 |
※最終型のスペックを記載。
※中古車価格帯は2018年12月の価格(ノーマル車)をもとに記載しました。
レブルは1985年4月に販売が開始されたホンダのアメリカンバイクです。車体の大きさは標準的ですので、街乗りしやすいといえます。空冷4ストローク並列2気筒OHCエンジンはトルク特性がフラットで扱いやすいですね。
中古車価格は比較的に安いのですが、最終モデルが1996年と古いので購入の際は細心の注意が必要です。
ホンダ レブルの特徴
ホンダのレブルは街乗りからツーリングまで幅広く使えるバイクとして人気です。ボア53×ストローク53mmのスクエアストロークエンジンはアメリカンバイクらしい鼓動感に欠けますが、旅バイク的な雰囲気がありますし、意外とワインディングロードも得意です。
当時は「ジャメリカン」と揶揄されることがありましたが、現在は名車として扱われています。
中古250アメリカン人気ランキング7位
加速性能、大きさ、価格を比較:エリミネーター250LX/SE
全長 | 2,140mm |
全幅 | 745mm |
全高 | 1,100mm |
車両重量 | 161kg |
最高出力 | 29.4kW(40ps)/12,500rpm |
最大トルク | 23.5N・m(2.4kgf・m)/10,000rpm |
中古車価格帯 | 約10~37万円 |
※エリミネーターSE最終型のスペックを記載
※中古車価格帯は2018年12月の価格(ノーマル車)をもとに記載しました。
エリミネーター250は個性が際立つカワサキのアメリカンバイクです。フロントフォークが短くボディが長いので、車体の大きさはスペックシートの数値以上に大きく感じます。
後にニンジャ250Rへと継承された水冷4ストローク並列2気筒DOHCエンジンによってアメリカンバイクらしからぬ加速性能を堪能できますよ。中古車市場では年式と状態に見合った価格の個体が多いですね。
カワサキ エリミネーター250の特徴
エリミネーター250は胴長なデザインやエンジンパワーに強烈な個性があります。個性が強いゆえにカスタムパーツが少なく、ノーマルの中古車は多いですね。
エンジンのスペックだけを見ると扱いにくい印象を受けますが、ギア比が程よく調整されていますので低中速加速でのトルク不足はありません。高速道路を利用したツーリングではカテゴリートップの加速性能を体感できます。
中古250アメリカン人気ランキング6位
加速性能、大きさ、価格を比較:イントルーダーLC250
イントルーダーLC250はゆったりとしたスズキのアメリカンバイクです。車体がやや大きいのでライディングポジションに余裕があります。空冷V型2気筒SOHCエンジンは加速性能が良好で、特に低中速でのレスポンスの良さは評判がいいですよ。
人気モデルではありませんので中古車価格は年式や状態に比べて安いといえます。
全長 | 2,240mm |
全幅 | 880mm |
全高 | 1,110mm |
車両重量 | 157kg |
最高出力 | 18kW(24ps)/8,000rpm |
最大トルク | 23N・m(2.3kgf・m)/6,000rpm |
中古車価格帯 | 約11~32万円 |
※中古車価格帯は2018年12月の価格(ノーマル車)をもとに記載しました。
スズキ イントルーダーLC250の特徴
イントルーダーLC250はオーソドックスなアメリカンスタイルとキレのある走りが特徴です。牧歌的な風景を眺めながらのツーリングが快適で、街中を通過するのにも煩わしさを感じません。
見た目とは裏腹に軽量ですので長距離ツーリングでも疲れにくいですね。ちなみに、エンジンはイントルーダーLC250専用に開発されています。
中古250アメリカン人気ランキング5位
加速性能、大きさ、価格を比較:XV250ビラーゴ
全長 | 2,190mm |
全幅 | 780mm |
全高 | 1,140mm |
車両重量 | 147kg |
最高出力 | 16.9kW(23ps)/8,000rpm |
最大トルク | 21.6N・m(2.2kgf・m)/6,000rpm |
中古車価格帯 | 約8~34万円 |
※最終型のスペックを記載(XV250ビラーゴ プルバックハンドル仕様)
※中古車価格帯は2018年12月の価格(ノーマル車)をもとに記載しました。
XV250ビラーゴはデザインが美しいヤマハのアメリカンバイクです。車体の大きさは標準的ですが、他車を寄せ付けない流麗なデザインが存在感を高めています。
空冷V型2気筒SOHCのロングストロークエンジンは低中速を重視した加速性能を備えており、街乗りや一般道ツーリングが得意です。中古車価格は年式・状態相応です。北米仕様の逆輸入車も中古車市場で見かけます。
ヤマハ XV250ビラーゴの特徴
ヤマハのXV250ビラーゴは1996年モデルを最後にドラッグスター250へ人気を明け渡しました。しかし、ドラッグスター250よりもXV250ビラーゴのほうが好き!というユーザーは絶えません。
クラシカルなシルエットは250ccアメリカンバイク史上最高レベルの出来栄えだといえますね。中古車市場でのノーマル車の割合は少ないのですが、カスタム車の多くはプチカスタム程度でとどめられています。
中古250アメリカン人気ランキング4位
加速性能、大きさ、価格を比較:エリミネーター250V
全長 | 2,355mm |
全幅 | 775mm |
全高 | 1,075mm |
車両重量 | 186kg |
最高出力 | 26kW(35ps)/12,500rpm |
最大トルク | 24N・m(2.4kgf・m)/9,500rpm |
中古車価格帯 | 約13~53万円 |
※最終型のスペックを記載
※中古車価格帯は2018年12月の価格(ノーマル車)をもとに記載しました。
エリミネーター250Vはハイスペックエンジンを搭載したカワサキの250ccアメリカンバイクです。車体の大きさはクラストップ!前に突き出したフロントフォークが特徴的で、直進安定性の高さに定評があります。
水冷4ストロークV型2気筒DOHCエンジンにアメリカンバイクらしい鼓動感はありませんが、ハイスペックな高回転型ですので高速道路走行Hは得意です。高年式の中古車在庫が今も多く残っているので価格帯は高めだといえます。
カワサキ エリミネーター250Vの特徴
エリミネーター250Vは強烈な個性を普段着のように着こなせるrock 'n' rollな兄貴におすすめです。アメリカンバイクらしからぬデザインを忌み嫌う保守層の意見は無視しましょう。
車体が大きい割には街乗りで不便を感じることはありません。ハイスペックなエンジンを搭載しているにも関わらずワインディングロードは苦手です。
中古250アメリカン人気ランキング3位
加速性能、大きさ、価格を比較:V-ツイン マグナ
全長 | 2,315mm |
全幅 | 880mm |
全高 | 1,065mm |
車両重量 | 184kg |
最高出力 | 20kW(27ps)/10,000rpm |
最大トルク | 23N・m(2.3kgf・m)/7,500rpm |
中古車価格帯 | 約10~55万円 |
※最終型のスペックを記載
※中古車価格帯は2018年12月の価格(ノーマル車)をもとに記載しました。
V‐ツインマグナはスポーティなホンダのアメリカンバイクです。車体は大きめだといえますが、シートに腰を下ろすと意外とコンパクトに感じます。
名車VT250Fから受け継いだ高性能な水冷4ストロークV型2気筒DOHCエンジンは大胆にデチューンされ、スムーズさと鼓動感を両立した加速性能を備えています。
中古車価格が若干高いのは人気モデルの証。高年式の個体が価格帯を引き上げています。中古車在庫数は多いので慎重に状態を見極めましょう。
ホンダ V‐ツインマグナの特徴
V‐ツインマグナは乗りやすさとスポーティさが高次元でブレンドされています。ホンダらしい中性的なデザインも素敵ですね。1994年モデルから2007年モデルまで3度のマイナーチェンジが施されていますが、体感できるほどの違いはありません。
股下に感じる鉄馬感がツーリングに適しており、旅情を掻き立てる何かが存在します。荷物をうまく積載できれば長距離ツーリングも可能ですよ。
中古250アメリカン人気ランキング2位
加速性能、大きさ、価格を比較:レブル250
全長 | 2,190mm |
全幅 | 820mm |
全高 | 1,090mm |
車両重量 | 168kg |
最高出力 | 19kW(26PS)/9,500rpm |
最大トルク | 22N・m(2.2kgf・m)/7,750rpm |
中古車価格帯 | 約37~55万円 |
※レブル250のスペックを記載
※中古車価格帯は2018年12月の価格(ノーマル車)をもとに記載しました。
ホンダのレブル250は2017年4月に販売が開始されました。現在(2018年12月)生産されている唯一の250ccアメリカンバイクです。車体の大きさは標準的ですが、着座位置はスリムに削がれていますので街乗りしやすいですね。
水冷4ストローク単気筒DOHCのショートストロークエンジンはスムーズでフラットなトルク特性。加速性能に特筆すべき特徴がないのは扱いやすさを優先したためだと考えられます。中古車在庫数は少ないですが、価格的にお買い得感は高いですね。
ホンダ レブル250の特徴
ホンダのレブル250は毎日楽しく乗れる250ccアメリカンバイクだといえます。シンプルなホバースタイルには嫌味がありませんし、フレンドリーなキャラクターはツーリングにも適しています。
アメリカンバイクというよりはストリートバイクとして扱ったほうがよさそうですね。国内正規販売されている250ccアメリカンバイクで唯一フューエルインジェクションが搭載されています。
中古250アメリカン人気ランキング1位
加速性能、大きさ、価格を比較:ドラッグスター250
2016年モデル
(ブルーイッシュホワイトパール1)
新車価格(税別):550,000円
※2018年12月現在
※生産終了モデル
全長 | 2,320mm |
全幅 | 935mm |
全高 | 1,070mm |
車両重量 | 160kg |
最高出力 | 15kW(20PS)/8,000rpm |
最大トルク | 19N・m(1.9kgf・m)/6,000rpm |
中古車価格帯 | 約16~60万円 |
※最終型のスペックを記載。
※中古車価格帯は2018年12月の価格(ノーマル車)をもとに記載しました。
ドラッグスター250はヤマハ渾身の250ccアメリカンバイクです。大きな車体には堂々とした風格があります。
空冷4ストロークV型2気筒SOHCのロングストロークエンジンは高速道路走行が苦手なものの、低中速を重視した加速性能を備えており、アメリカンバイクらしい鼓動感もあります。人気モデルですので中古車在庫数は多く、価格帯も比較的に高めです。生産終了となりましたがメーカー在庫を新車で購入できます。
ヤマハ ドラッグスター250の特徴
ドラッグスター250は美しいデザインが魅力です。オイルクーラー等を装備していませんので空冷エンジンの美しさを堪能できます。ツーリングでの小休憩でドラッグスター250を眺めていると時間を忘れてしまいますので注意が必要です。
軽量な車体は街乗りで扱いやすく、通勤バイクにも適しています。ライダー乗車時のシルエットも秀逸ですよ。
中古250アメリカンを検証&考察:車体の大きさ
車体の大きさを比較
順位 | バイク名 | 全長(mm) |
1 | エリミネーター250V | 2,355 |
2 | ドラッグスター250 | 2,320 |
3 | V‐ツインマグナ | 2,315 |
4 | イントルーダーLC250 | 2,240 |
5 | レブル250 | 2,190 |
6 | XV250ビラーゴ | 2,190 |
7 | エリミネーター250 | 2,140 |
8 | レブル | 2,125 |
※レブル250とXV250ビラーゴの順位は全幅を加味しました。
車体の大きさについての傾向
250ccアメリカンバイクの車体の大きさを比較すると、全長が2,300mmを越える大きなサイズのものと、2,200mm以下の標準的なサイズに分かれます。中間サイズといえるイントルーダーLC250にはスズキ車らしさを感じますね。スペックシートの数値ではエリミネーター250がもっとも短いのですが、ボディが長いので実車の印象は大きいですよ。
中古250アメリカンを検証&考察:最高出力
最高出力を比較
順位 | バイク名 | 最高出力 (PS) |
1 | エリミネーター250 | 40 |
2 | エリミネーター250V | 35 |
3 | V‐ツインマグナ | 27 |
4 | レブル250 | 26 |
5 | イントルーダーLC250 | 24 |
6 | XV250ビラーゴ | 23 |
7 | レブル | 21 |
8 | ドラッグスター250 | 20 |
最高出力についての傾向
250ccのアメリカンバイクを比較して最高出力を検証すると、エリミネーター250とエリミネーター250Vが群を抜いて高出力です。平均値である27PSに位置するのはV‐ツインマグナ、それ以降の差はなだらかだといえます。
最高出力は最大トルクを発生させるエンジン回転数より上の伸びしろ、つまり、高速道路での余力を表します。一般道では最高出力が必要になる場面はありません。
ツーリングで高速道路を利用する機会が多い人はこだわるべきですが、一般道メインのツーリングなら最高出力を無視しても大丈夫です。
中古250アメリカンの検証&考察:エンジン回転数
最大トルク発生回転数を比較
順位 | バイク名 | 最大トルク発生時の エンジン回転数(rpm) |
1 | イントルーダーLC250 | 6,000 |
2 | XV250ビラーゴ | 6,000 |
3 | ドラッグスター250 | 6,000 |
4 | レブル | 7,000 |
5 | V‐ツインマグナ | 7,500 |
6 | レブル250 | 7,750 |
7 | エリミネーター250V | 9,500 |
8 | エリミネーター250 | 10,000 |
※イントルーダーLC250、XV250ビラーゴ、ドラッグスター250の順位は最大トルク値を加味しました。
最大トルク発生回転数についての傾向
最大トルクを発生させる回転数を比較し、エンジンのキャラクターを検証します。ランキング結果を見ると、イントルーダーLC250、XV250ビラーゴ、ドラッグスター250は低中速を重視した扱いやすいエンジンだといえます。
レブルからレブル250までは低中速を意識しながらも高速道走行にも配慮した味付けですね。エリミネーター250とエリミネーター250Vは現行250ccスーパースポーツ並みの回転数だといえます。
中古250アメリカンを検証&考察:総括
250ccアメリカンバイクの人気ランキングを見ると、モデルの差よりもバイクメーカーのアプローチの仕方に差がを感じます。
ヤマハはアメリカンバイクらしいテイストを重視、ホンダはあらゆる道路事情を想定してバランスを重視、カワサキはロングボディにハイスペックなエンジンを搭載しています。スズキにはサベージ250?の開発やマローダー(GZ250)の国内販売をしてほしかったですね。
新車で購入できるアメリカンバイクについて
レブル250のようにロードスポーツバイクのエンジンを搭載した250ccアメリカンが開発されることを願わずにはいられません。セロー250のようにドラッグスター250が復活し、新車購入できるようになればレブル250との一騎打ちが楽しみです。
スズキにはVストローム250のエンジンを搭載したアメリカンバイクが登場することを期待します。新車で購入できる250ccアメリカンバイクが増えないと開発競争が成り立ちません。
人気の中古250アメリカンランキング:まとめ
250ccのアメリカンバイクは堂々とした大きさと軽量な車体が特徴で、扱いやすいモデルが多いですね。エンジンは低中速でトルクフルなモデルもあれば、高出力エンジンを搭載したモデルもあります。
しかし、新車で購入できる250ccアメリカンバイクは少なく、中古車市場を中心に検討しなければなりません。今後のバイクメーカーの努力に期待しましょう。
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1985年モデル(前期型)