お米は生鮮食品
生鮮食品とは
生鮮食品というと、すぐにイメージできるのがお肉やお魚、野菜、果物といった食品ではありませんか?一般的に水分量が多く、日持ちをしないもののことを生鮮食品と呼びます。冷蔵庫保管するものというイメージも強いですよね。
お米は野菜
実際の分類は違いますが、お米は野菜と言われることがあります。つまりお米は生鮮食品であるということです。見た目に反して、お米はとてもデリケートな食材といえます。
お米は早く消費した方がいい
お肉やお野菜などと同じ生鮮食品に分類されるように、お米はあまり日持ちがしない食べ物です。お米には消費期限の表示が義務づけられていません。でもお米を美味しく食べたいのなら早めに消費するのがおすすめです。
お米の保管場所を選ぶ4つの条件
1.湿度に気を付ける
お米に湿度は大敵です。高い湿度の中に保管してしまうと、カビが発生したり、虫がわいたりする可能性があります。最適と言われている湿度は15%前後です。
2.高温は避ける
お米は高温にも弱い食べ物です。直射日光が当たる場所に保管するのも避けるようにしましょう。また1日のうちに気温の上がり下がりが激しいところも苦手とします。特に気温が高くなる夏場は劣化しやすく、虫も発生しやすいので要注意です。気温は10~15度くらいが理想的と言われています。
3.酸化しないように保管すること
精米した白米は玄米に比べて劣化が早いです。それは空気に触れることにより白米が酸化しやすいからです。酸化しても食べられないわけではありませんが、味が落ち、独特な臭いがするようになります。
4.臭いが強いものの傍に置かない
お米は臭いを吸着しやすい食べ物です。洗剤など臭いが強いものと一緒に保存してしまうと、洗剤の臭いがお米についてしまいます。できるだけ臭いがこもらない場所に保存しましょう。
お米の大敵「虫」とは?
コクゾウムシとメイガ
お米に付く代表的な虫は2種類います。「コクゾウムシ」と「メイガ」です。コクゾウムシはお米の中に卵をうみつけます。メイガは蛾の一種です。コメのぬかが好きで、お米の袋を食いちぎって中に侵入することもあります。
食べられないわけではないけど
基本的に虫がついたからと言って食べられなくなるというわけではありません。しかし見た目からして食べるのに抵抗を感じます。時々コクゾウムシに対してアレルギーがある人もいるので食べる時は要注意です。
もし虫がついてしまったら
もし虫がついてしまった場合、風通しの良い明るいところに広げて置いておきましょう。しばらくおいておくと虫がいなくなります。あまり長い時間、太陽に当ててしまうとお米が乾燥してしまい痛みの原因になるので気を付けてください。
お米の保存場所はどこがいい?
冷蔵庫保管がベスト
家庭でお米を保管する場所に最も適しているのは「冷蔵庫」です。冷蔵庫内は常に温度が10度以下に保たれています。また湿度も低く、お米には最適な保管場所なんです。
冷蔵庫に入らないなら床下収納
お米の量が多い場合、冷蔵に入らない!なんてこともありますよね。そんな時は床下収納に保存する方法もあります。一般的に床下収納はひんやりとして温度が低く、直射日光が当たらないからです。ただし湿度が高い場合もあるので、湿度対策だけはするようにしましょう。
お米の保管場所にしてはいけない場所TOP3
3位.システムキッチンの中
直射日光を避けられるシステムキッチンの中はいっけんお米を保存するのに向いているかのように見えます。でもシステムキッチンの中は近くにコンロがあり、温度変化の影響を受けやすい場所。お米の保管に適しません。
2位.レンジ付近
炊飯器に近くて便利だからとレンジ台の近くに置いてしまってはいませんか?レンジの近くは使用時にかなり高温になります。急激な温度差がある場所は絶対に避けるべき保管場所です。また棚の上の場合、直射日光が当たってしまう危険もあるのでお米を保存するのには向きません。
1位.シンクの下
シンクの下のような水回りの近くは湿度が高く、カビが生える原因になります。また洗剤など臭いが強いものと同じ場所に置いておくと、臭いが移ってしまうので避けた方がベターです。
お米の冷蔵庫保管はどうやってするのが正解?
お米の保管には「野菜室」が最適
お米を保管するには、冷蔵庫の中でも特に「野菜室」が適していると言われています。野菜室は普通の冷蔵室に比べて温度や湿度が高めに設定してあり、お米の鮮度を保つのに合っているからです。
野菜室に入らない場合は冷蔵室でもOK
野菜室に入りきらない、冷蔵庫に野菜室がないという場合は「冷蔵室」に入れても大丈夫です。その代わり、冷蔵室の奥の冷気が直接かかる所は避けましょう。冷蔵庫の冷気によって乾燥しすぎたお米は割れてしまい味が落ちてしまいます。ドアの開け閉めをするたびに温度変化に左右されてしまうドアポケット部分もできれば避けたい保管場所です。
米袋からは出す!
お米を買ったままのビニール袋で保管するのはよくありません。実はお米用のビニール袋にはたくさんの小さな穴が開いていて、空気が通る形状です。そのままだと乾燥したり、湿気が入ってしまったり、臭いが移ってしまったりする原因になります。
密閉容器で保存する方法がおすすめ
お米の味が悪くなる原因の1つに「酸化」が挙げられます。酸化しないようにするには、できるだけ空気に触れないようにすることです。つまり密閉容器による保存がおすすめ。密閉容器に保存する方法で冷蔵庫内の臭い移りによる味の悪さを防ぐこともできます。
お米を冷蔵庫保管する密閉容器を選ぶ3つの条件
1.フタがしっかりと閉まること
お米が酸化したり、水に濡れてしまうことがないようにフタはしっかりと閉まる容器を選びましょう。特にフタのパッキン部分にゴムが使ってあるものは密閉度が高くなるのでおすすめです。
2.洗いやすいこと
お米を保管する容器は常に清潔であることを心がけましょう。古いお米やこめぬかが残っているとカビや虫の原因になります。容器そのものはもちろんフタまで丸洗いできるタイプのものが良いです。お米が少なくなって来ても、そのまま継ぎ足すのではなく、全て使いきって容器を洗って乾かしてから新しいお米を入れる方法にしましょう。
3.お米が取り出しやすいこと
お米は小さな粒状です。そのため容器の中のお米の量が少なくなってくると計量カップですくいにくくなります。全てのお米を使いきることができるためにも、全部すくいやすい形の容器にしておくとストレスがないですよ。
お米の冷蔵庫保存におすすめの密閉容器は?
1.ホーロー容器
キッチン容器の中でも常に人気があるホーロー容器はお米の保管するのにもおすすめです。ホーローは汚れにくく、湿度にも強い素材。また臭いがつきにくいという優れもの。ガラス容器と比べて軽く割れにくいので、野菜室に保管するのにも適しています。
2.ガラス容器
お米を保管するのにガラス容器も人気があります。ホーロー容器に比べて重たく割れやすいというデメリットはあるものの、湿度や汚れ、臭いに強い素材です。また容器の中身が見えるので、お米の残量が分かりやすいというメリットがあります。
3.プラスチック容器
プラスチック容器はキッチンの保管容器としてよく使われます。お米の保管容器として使う人も多いです。プラスチックは臭いに弱いのが気になりますが、他の容器に比べて安価で購入することができます。また軽いものが多いので、取り出したり、洗ったりすることが簡単にできるというメリットもあります。
4.ブリキ
ブリキは錆に強く、丈夫で軽いのでお米を保存をするのに向いています。また湿度や温度を一定に保つ作用も!さらに日の光を通さないのでお米の鮮度を保ってくれます。スッキリとしたデザインのものが多く、シンプルに置けることからファンになる人も多いです。
お米の冷蔵庫保管にこんな容器に入れる人も!
ペットボトル
飲み終わったペットボトルをお米の保管容器として使っている人もいます。こうすることでわざわざ容器を買う必要はなく、小分けにできるのが便利。またお米を出すのも簡単です。透明なので容器の中の残量を確認することもできますね。
ただしお米の保管に清潔は必須なので、しっかりと洗って完全に乾かすようにしてくださいね。
フリーザーバック
ジップロックなど袋をジップで閉められるものを使う方法はお米の保管にピッタリです。小分けにできるうえ、密閉度が高いので湿度や乾燥、臭いまで避けることができます。また容器の場所を取らないので冷蔵庫保管するのにも便利。一度に炊飯する分ずつあらかじめ計って入れておけば、毎回計量カップを出す必要がなくおすすめですよ。
タッパー
色々なサイズが販売されているタッパーを米びつ代わりにしている人も多いです。特に独身で米びつに入れるほどのお米を買わない人には小分けにできるタッパーがピッタリ。同じサイズのタッパーを米保存用にいくつか買っておけば冷蔵庫内で重ねて収納できるのでおすすめです。
お米を大量にもらったら
玄米でもらえるならそのまま
お米は精米した時から、消費期限が短くなります。もし玄米のままもらえるならそのままにしておきましょう。少し面倒かもしれませんが、食べたい分だけ、またすぐに食べられる量ずつ精米する方法がおすすめです。
布団の圧縮袋が優れもの
もし白米を大量にもらい、冷蔵庫に入れることができない場合はどうしたらいいでしょうか。お布団を保存する圧縮袋が便利です。方法は簡単。お米を圧縮袋に入れて空気を抜くだけです。お米を圧縮することで、中を真空状態にすることができ、鮮度を保つことができるようになります。
お米を冷蔵庫以外で保管したいなら
温度が低く、直射日光が当たらない場所に保管
お米を保管するのに冷蔵庫の野菜室が最も適していますが、量の問題なので難しい場合も。常温保管をする時は温度が高くならない、直射日光を避けられる場所に保管しましょう。できるだけ温度の変化がない場所が酸化しにくくておすすめです。
桐素材の容器を活用しよう!
常温保管をする時は桐素材の容器に入れる方法がおすすめです。桐は密閉度は高くありませんが、湿度調整が上手く、防虫効果もあります。
防虫作用のある食材と一緒に保存
ホームセンターにいくと米びつに入れられる防虫剤が売られています。また唐辛子やニンニクも米につく虫は嫌う傾向があるので入れて置いてもいいですね。ただし高温多湿の状態で置いておくと、防虫剤も効かないので、置いておく環境に気を使うことが前提です。
できるだけ早く食べること
冷蔵庫の保管する方法を取っていても、お米はできるだけ早く食べましょう。常温保管に場合、冷蔵庫での保管方法より酸化や劣化が進みやすいので、少しでも早く食べてしまう方がベター。一般的に春~夏は精米してから1か月内、秋~冬は精米してから2か月以内に食べると良いとされています。
お米は冷蔵庫保管にして美味しい味を楽しもう!
日本では日々の食卓に欠かせないお米。だからこそ美味しい味を楽しみたいですよね。お米の味を保つためには保管方法がとても大事。でも特に難しいことはありません。清潔な保管容器に入れて冷蔵庫保管をするだけ。
もし違う方法で保管しているなら、早速保管方法を見直しましょう。お米の味の違いにきっと食事が楽しくなるに違いありませんよ!
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