ブロック塀をDIYする目的は?
外構の装飾としてDIY
それほど飾り気のない住宅の外構は、周囲から見れば家主の適当感を出してしまったり、おしゃれとは無縁な印象になってしまいがち。そこで低い装飾ブロックを使用した塀をDIYするだけでも、きちんとして小洒落た住宅の印象へと早変わりできます。
道路や隣家からの目隠しにDIY
庭に目隠しになるものがなにもない家は、見え過ぎてしまって困ることもありますが、それなら解決の選択肢のひとつがブロック塀です。気になる一部だけブロック塀をDIYで積み上げるのは簡単で、上部はフェンスと組み合わせるといった目隠しの工夫もできます。
土留めとしてDIY
隣地よりも地面が高い場合、地震や洪水などで土砂が流出する可能性もあります。だからブロック塀には土留めとしての役割を持つ種類もあります。土留め用は一般のブロックのほか、大きなブロックを使うことも一般的です。DIYでも土留め塀の構築工事はきわめて簡単な部類です。
安全対策に
やたらと深さのある公共の側溝なのに、蓋の施工がされていない風景は、住宅地でもよく見かけます。特に子供が落下して大怪我をしたり、物を落としてしまったりするケースもあって、あまり放置はできません。ブロック塀のDIY施工で、そんな危険性の回避は確実にできます。
ブロック塀の種類
コンクリートブロック塀
グレーで無機質で外構ではお馴染みとなるブロック塀は、市販されているコンクリートブロックが原材料です。積み方は単純でコスト面で安上がりとなこともあり、DIYの仕方を覚えてしまえば、充分に自力で完成を目指せる種類です。
化粧ブロックの塀
ありきたりではない小洒落た外観を重視して塀を構築してみたいなら、化粧ブロックと呼ばれるものを使って、塀をDIYしてみてください。化粧ブロックの種類は色とりどりに存在しています。表面に独特な模様があったり、形状も薄型に波型などもあり画一的ではなく、自由度が高めです。
ブロック・フェンス
下部の方はよく見かけるブロック塀タイプにして、上部や一部に金属製のフェンスを取り付ける種類があります。このタイプでのDIYでは、フェンスによって目隠しの効果を高めます。また、おしゃれに見せたり、風通しや見通しまで確保できるといった利点も発生してきます。
ブロック塀DIYの必要なアイテム
基礎や塀の素材
これだけは譲れないという、最低限でも必要となるブロック塀DIYの素材を、すべて揃える必要があります。それは希望するブロックを初めとして、地面に敷き詰める砕石、固定するための鉄筋にセメント、あとは外構の種類によってはフェンスを準備することも必要です。
必要な道具
幾つかの道具も揃えておかねば、理想のブロック塀のDIYは難しくなります。硬いコンクリに穴をあけることのできる、振動ドリルやハンマードリル。鉄筋を切断するサンダー、砂利を固めるタコなど種類は色々ですが、安上がりにするなら工具レンタルもおすすめします。
必要とする素材や道具一覧
・ブロック塀の素材
コンクリートブロック、砂利、鉄筋、セメント、水
・必要な道具
スコップ、タコ、槌、サンダー、左官こて、板、ドリル、水平器、ロープ止め金具、水糸、バケツ、セメント用ひしゃく、石切りノコギリ
ブロック塀の基礎のDIY
コンクリート基礎工事
訳無く進めたい基礎のDIYの始まりは、まずブロック塀を構築する場所の穴掘りからです。穴の深さは30センチほどもあれば、低い塀を支えるには充分です。砂利敷きをしてからタコで叩いて固める工程は、ブロック塀の基礎が傾かないために必要なことです。
鉄筋と木枠を造りコンクリートを流し込む
おにぎりの具は重要ですが、コンクリ基礎で重要な具は鉄筋です。鉄筋が入ることでコンクリートの強度は倍以上になるからです。ブロック塀は傾きが命取りになるので、基礎と木枠のDIYでは制度を高めるため水糸、木枠、水平器などまっすぐな状態を測れるアイテムが必須です。
既にコンクリが打設されている場合
むかしから地表を覆っているコンクリの基礎を活用する場合には、ドリルで穴を開け、ブロック塀に必要な分の鉄筋を刺せる状態とします。ドリルを使う前には、実際にブロックを置いてからペンで穴の位置を決定することで、DIYでよくある位置の誤差が出るのを防止するのがコツです。
基礎工事の流れ(地面に1から造る場合)
1・ブロック塀の場所に穴を掘る
2・砂利を適量敷きつめ、重しで固める
3・必要となる鉄筋の枠組を作る
4・水糸を張る
5・ブロック塀の場所にコンクリートを流し込む木枠を造る
6・鉄筋を刺し、鉄筋枠と固定する(ブロック塀分の高さが必要)
7・コンクリートを流し込み、左官コテで平らにする
8・コンクリートが固まったら木枠を取り外す
ブロック塀の簡単な作り方①
水糸を張る
選びだしたブロックを配置する場所を決定するときから使えるアイテムが、水糸と呼ばれる糸です。この水糸は定規の役割を果たして、塀のDIYでズレを防止して正確な積み方に役立ち、作業の効率化にも繋がるので無視できません。
水糸の張り方
ロープ止め金具を塀の位置に沿って地面に刺したり、木杭を地面に打ってから水糸を左右にピンと張るようにします。DIYで水糸を張るときの高さは、1段目のブロックと同じ高さを念頭に置きます。
ブロック塀の簡単な作り方②
1段目の設置
要となる1段目は、鉄筋の準備が完了している必要があります。コンクリを練ったり左官コテを使ったりと、DIYではちょっとした職人技も必要になってきます。1段目の配置の出来栄えによって、ブロック塀の全体に影響するため、歪みがないよう水平器で測りながらの工程です。
必要な高さ分の鉄筋を打ち込む
未だ鉄筋がたてられてない場合には、1段目を積み上げていく前に、鉄筋を穴に打ち込みます。このDIYで使用する鉄筋はノーマルなものでも構いませんが、立てて固定する専用の鉄筋アンカーを購入すると、ブロック塀の安定感が向上します。これは近所のホームセンターでも販売している種類です。
セメントの用意
隙間を埋める繋ぎとなるセメントを、水で練る作業が大切です。ブロック塀の幅や高さに比例して、必要なセメント量も違ってきます。通販では接着剤入りで水を混ぜれば使える、インスタントなタイプも登場していて、ブロック塀のセメントのDIY作業をとても簡単にします。
セメントを挟みながらブロックを設置
コツとなるのは、1段目ブロック塀の接地面に、1~2センチ厚程度のセメントを置くことです。その上にブロックを置いて、水平器で傾きを測りつつ、余計なセメントは排除していきます。横に並べる場合もセメントを挟むのが基本で、鉄筋が通っているところはセメントを隙間なく詰め込みます。
ブロックを切断する必要も
どうしても施工の場所によっては、中途半端な長さの区間も出てきて、買ったそのままのブロックが収まらないことがあります。その時はコンクリート切断用(石切り用)のノコギリが使えます。
ブロック塀の簡単な作り方③
2段目以降は横向き鉄筋を入れる
急にやってくる大揺れにもビクともしない強靭さをもったブロック塀にするために、2段め以降は横向きの鉄筋を加えます。鉄筋を横向きに通せるタイプのブロックを使います。このときの鉄筋のDIYは、針金か結束バンドで鉄筋をきつく結わえ付けるだけなので作業は単純です。
2段め以降も繋ぎのセメントを塗る
設置完了となった1段目のブロックを眺めるのは気分が良いですが、その上に最初同様にセメントを置いて、2段めのブロックを並べます。ブロック塀のDIYでは、2段目から上は傾きやすくなります。水平器を多用して、微調整を繰り返してください。3段目より上も、基本はこれまで通りです。
穴開きのブロックを使う意味
街を征けば個人宅の外構で見かけるブロック塀のなかには、穴が空いたブロックが所々に嵌め込まれている様子に出くわします。この穴あきのブロックは風を通し、庭にこもりがちな地面の湿気を抜く効果があります。2段めからはお好みで、各所に配置してみても良いです。
ブロック塀の簡単な作り方④
てっぺんの笠木のデザイン
地道に1段、2産とdiyの積み方を進めて、ようやく最上段まで積み方が完了したら、最後の仕上げがてっぺんの笠木です。この笠木は比較的高い塀に使われ、どんなものにするかによってブロック塀の印象も大きく違ってきます。近頃はコンクリ製以外に、天然石や煉瓦の笠木も登場しています。
笠木の設置方法
自分なりに納得の笠木を用意できたなら、今まで同様のDIY手法で、ブロック塀の上に笠木を設置します。セメントを挟み込んで笠木を配置しますが、ものによってはビス止めが必要です。笠木を使わないなら、最低限でも穴を塞ぐセメントの加工だけはしておいたほうが、ブロックを長持ちさせます。
笠木の種類
・三角形の笠木:昭和と変わらぬ伝統的なコンクリート製の三角笠木。
・長方形の笠木:てっぺんを真っ平らに見せる笠木。天然石のものが人気。
・れんが製の笠木:無機質なブロック塀も、煉瓦の笠木を使えばおしゃれ化。
・瓦製の笠木:取り付けることで和風となる。
・アルミ製の笠木:カラフルな色が特徴で、ブロック塀をおしゃれに飾れる。
・セメントで固める:セメントを塗り込めて整形する、簡易な方法。
ブロック塀の簡単な作り方⑤
倒壊防止の控壁を設置
ぼっこりとブロックが張り出した構造は、控壁(ひかえかべ)という名称です。これは重たいブロック塀が地震で波打ったり倒壊することを防ぎ、安定させる役割を持っています。控壁のDIYでは2~3mほどの等間隔で、外側のほうではなく敷地側に取り付けるのが通常の方式です。
内部で鉄筋を連結する
この種の控壁は単純に外側に積み上げられているわけでなく、内部の鉄筋と連結させる構造です。ブロック塀がわから鉄筋を横向きに通して、控壁の縦向きの鉄筋とつなげます。DIYの積み方については基本とまったく同じで、わずか2段程度の低い塀でも、控壁は使用される傾向にあります。
ブロック塀diyの注意点
低くても鉄筋を入れること
ほんの1~2段程度しかない低いブロック塀だし、DIY鉄筋は入れなくてセメントだけでいいやなどと、高をくくってしまうかもしれません。しかし震度5以上の地震が来れば、鉄筋なしのブロック塀はたちまちのうちに歪んでしまうことでしょう。低くても鉄筋はケチってはいけないのです。
高いブロック塀は危険性もはらむ
まるでそこはかとなく異空間を感じさせてくれる、古びた背のたかいブロック塀が延々続く街路も見かけます。そうした見上げるほどのブロック塀は、控壁で強度を上げても大地震で倒壊して人を押しつぶす危険性もはらんでいます。diyするときも、この点を念頭に置いて計画を立てるべきでしょう。
土留めの簡単な作り方
コンクリート板の土留め
見るからに高さのあるような土留め工事では、ブロック塀より簡単に時間をかけないで個人でDIY出来るのが、コンクリート板を使う土留め工事です。つなぎと柱を兼用する、H型柱と呼ばれるアイテムを使用します。この外構の工法でも、コンクリートの基礎工事が必要です。
ブロックの土留め
ぐいっと押さえつけたい土の量が少ないならば、DIYではたった1段のブロック土留めで済むこともあります。この場合も塀と同じく、鉄筋を使用したコンクリートの基礎から作るのが基本です。塀に比べてもかなりコスト的に安上がりとなります。
作ってみようDIYのブロック塀
まずは理想のデザインを決めよう
ひとたび積み方を頭に入れてしまえば、難しそうなブロック塀のDIYも、意外なほど単純な工程で済むと分かってきました。まずは外構を彩る塀のデザインを絵に描いてみてから、新たなるブロック塀にチャレンジしてみませんか。
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