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スノーボードのカービング解説!ターンの種類やエッジを使った滑り方をご紹介!

スノーボードをしていて、ゲレンデをカービングターンで颯爽と滑りたいと思ったことはありませんか?スノーボードのカービングターンは、コツを掴めば誰でもできるようになります。今回は、いろいろなターンの種類やエッジを使った滑り方などを紹介していきます。
更新: 2021年2月26日
杉やん
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スノーボードのターンは大きく分けると2種類

スノーボードのターンは、大きく分けると2種類に分別することができます。バーンの状況によって臨機応変にターンの種類を選択できるようになると、スノーボードの幅が大きく広がります。では、大きく分けてどのような種類のターンがあるのでしょうか。紹介をしていきます。

ドリフト系ターン

ドリフト(スライド)系ターンとは、板をずらして行うターンのことを言います。「ずらす」というのは、板をドリフト(スライド)させることを指します。車のドリフトをイメージすると分かりやすいでしょう。

板をずらすことによって雪面との摩擦抵抗が大きくなり、減速要素が強いために簡単にスピードをコントロールすることができるターンです。低速でも板をコントロールするのが容易であるため、初心者が行いやすいターンです。

どういう場面で使う滑り方?

ドリフトは減速要素の強いターンであるため、スピードを落としたり止まったりする場合に使う滑り方です。スピードコントロールをする際には、必ず必要な滑り方と言えます。

また、ドリフトは低速でもコントロールが容易で細かな操作ができるため、いかなる状況のバーンでも対応することができます。初心者だけでなく上級者もドリフトを上達させることで、より幅の広い滑りができるようになります。

カービング系ターン

カービング系ターンとは、エッジを雪面に食い込ませ、板のずらしを抑えてほぼ一本線でスピードに乗ってターンをする滑り方です。板のずらしがあまりないために雪面との摩擦抵抗が少なく、スピードに乗りやすいターンと言えます。

初心者がスノーボードを練習していて、カービングを習得するのには時間を要する場合もあります。コツを掴むまでは、習得するのに苦労する可能性があります。

どういう場面で使う滑り方?

スピードを落とさず滑る際には、必ず必要な滑り方となります。例を挙げると、ハーフパイプやキッカーを飛ぶ人には必須の滑り方です。スピードを付けて飛び出さなければいけないため、減速要素の少ないカービングを使う必要があります。

また、スノーボードクロスやパラレルなどのスピード競技でも、当然のように必要になります。競技でなくても、ゲレンデをカービングで滑ると非常に爽快感があります。

スノーボードのカービングターンのやり方は?

スノーボードにおけるカービングは、初級者から中・上級者へステップアップするためには必須の滑り方です。コツを掴んで是非とも習得をしましょう。カービングのやり方を説明していきます。

ドリフト系ターンとカービング系ターンの違い

ドリフトとカービングの明確な違いは、板が「ズレ」ているか「キレ」ているかです。ドリフトは、板をずらして減速要素を発生させながらターンを行います。

それと比較してカービングは、板のずらしを抑えて、エッジングによるキレのあるターンを行います。ドリフトとカービングの明確な違いを理解した上で、カービングの練習をすると良いでしょう。

①角付け

カービングでは、エッジングを行いターンをします。エッジを使うためには、雪面に対してエッジを立たせなければいけません。このエッジを雪面に立たせることを「角付け」と言います。角付けは、カービングターンを形づけるための重要な要素です。

角付けを行うことによって板は方向を変えていきます。角付けの角度を変えることによって、カーブの弧を変化させることが可能となります。

②荷重

「荷重」とは、板に加わる力のことを指します。角付けを行ったエッジに荷重を行うことで、遠心力(外力)に負けずに深いターンを行うことが可能となります。そして、荷重量を変化させることにより、ターンの弧を変化させることが可能です。

バイクのレーサーのコーナーリングをイメージすると分かりやすいでしょう。また、荷重を行うと板がたわむため、そのたわみによって板がカーブの円を描くという特性もあります。

③抜重


荷重を行ってカーブした後、フロントサイドからバックサイド、或いはバックサイドからフロントサイドへ移る際に「抜重」を行います。ターンが終了して自分の姿勢がフラットな位置に戻って来た際に、エッジに掛かっていた力を「抜く」ことで次へのターンを行いやすくします。

抜重には、屈んでいた状態から立ち上がる「立ち上がり抜重」と、逆に立っている状態から腰をかがめる「抱え込み抜重」があります。

スノーボードのカービングターンで世界が変わる

ドリフトからエッジを使ったカービングへと滑り方が変わることで、世界が変わります。ドリフトだけでは、スノーボードの楽しさをまだ完全に味わえてはいないと言っても過言ではありません。スノーボードのDVDをよく見る方も多いでしょう。

プロが颯爽と滑っているのも、ほとんどがカービングです。ドリフトだけよりも、ダイナミックでスリリングな滑りを体験できるようになりますよ。

遠心力を感じる

カービングを行うと、ドリフトターンでは感じなかった遠心力を感じることになります。自転車で、遅いスピードで曲がろうとすると、フラフラして転倒しそうになった経験はないでしょうか。

逆に、スピードを付けて曲がろうとすると、自転車がフラフラせず安定して曲がれるでしょう。正にその感覚と同じです。カービングは、遠心力を感じながら雪面近くまで体を倒し込み、スピードに乗って滑ることが可能となります。

まるでバイクレーサー

カービングは、フロントサイド、バックサイド共に深く体を落として滑ります。滑り方によっては、雪面を擦りながらカービングを行うものもあります。特にフロントサイドは、雪面に膝を擦るような姿勢でターンします。

その様は、まるでバイクレーサーがハングオンをしているようです。カービングをすれば、ドリフトでは味わうことのできない、非日常的なドキドキ感を味わうことができますよ。

カービングターンは全てのスタイルで必要不可欠

先述したように、カービングは全てのスタイルにおいて必要不可欠な技術です。キッカーやハーフパイプ、スピード系のいかなる競技でも、勝つためにはスピードを落とさないカービング技術が絶対的に必要です。

また、グランドトリックの場合も、スピードの出るカービングで技を決めた方が圧倒的にスタイリッシュになります。次項から、いかなるスタイルでも必要不可欠なカービングの種類を紹介していきます。

スノーボードのカービングターンの種類①

イージーカーブ

イージーカーブはカービングの初歩的な滑り方であり、主に体軸移動(リーン)のみでターンを行います。ターンしたい方向へ体軸を傾けてエッジを立たせ、そのままターンをしていきます。鋭い角付けや荷重は行いませんので、とても緩やかなカーブを描くターンとなります。

滑り方のコツや姿勢

イージーカーブは、カービングの基礎的なターンとなります。曲がりたい方向に体軸を移動させてエッジを立たせて、そのままの姿勢をキープしながらターンをします。フロントサイド、バックサイド共に同じ要領で行いましょう。

重要なポイントは、体軸を移動させすぎないことです。スピードが遅く、緩やかな弧を描く場合は、軽く体軸移動をさせましょう。あまり移動させすぎると、遠心力を受けないために転倒してしまいます。

スノーボードのカービングターンの種類②

ベーシックカーブ

イージーカーブは体軸移動だけでエッジを使ってターンをしたのに対し、ベーシックカーブは、適度な角付け・荷重・抜重を行い、カービングターンを行います。「ベーシック」という名前のとおり、カービングの基本的な滑り方となります。

ベーシックカーブは、バッジテストで使われる滑り方です。バッジテストの受験を考えている人は、確実にマスターしましょう。

滑り方のコツや姿勢

イージーカーブで行った体軸移動とエッジングに、積極的に荷重や抜重などの体の動きを入れます。ターンしたい方向に体軸と角付け量を強めていきます。その後、ターンの中盤くらいになったら、更に体を沈み込ませて強い荷重と角付けを行います。

ターン終了後は、立ち上がって抜重を行い、次のターンに移ります。フロントサイドの場合は、内倒にならないように姿勢を注意しましょう。

スノーボードのカービングターンの種類③

ダイナミックカーブ


ダイナミックカーブは、ベーシックカーブで行った荷重と抜重の動きが逆になったものとなります。ベーシックカーブでは、体を沈み込ませて荷重を行い、沈み込ませた体を立ち上がらせて抜重を行います。

ダイナミックカーブでは、立ち上がって(体を伸ばして)荷重を行い、沈み込んで(体を抱え込んで)抜重を行います。ベーシックカーブの動きを確実にマスターしていなければ、ダイナミックカーブで滑ることはできません。

滑り方のコツや姿勢

沈み込んで抜重、立ち上がって荷重をおこなうため、ベーシックカーブとの姿勢と逆になります。そのため、この滑り方で滑ろうと思っても、最初は中々コツが掴めずギクシャクしてしまうことでしょう。

最初から一気に全ての動作を行うのではなく、ゆっくりショートターンで、フロントサイドだけやバックサイドだけで滑ってみましょう。姿勢や動作になれてきたら、後はテンポよく一連の動作を行えばよいでしょう。

スノーボードのカービングターンの種類④

プレスカーブ

プレスカーブは、大きな上下運動を行わないカービングとなります。ベーシックカーブやダイナミックカーブでは、荷重・抜重時に大きく上下運動を行いますが、プレスカーブではそういった動きは行いません。

足の筋肉の緊張による荷重と、弛緩することによって抜重が行われます。通常のカービングとは滑り方が大きく異なりますので、上級者向けのカービングとなります。

滑り方のコツや姿勢

ベーシックカーブやダイナミックカーブなどと同様に、角付けを行ったり荷重を行ったりというカービングの基本的な部分は変わりません。しかし、全ての運動において、上下運動を抑制した滑り方をする必要があります。

姿勢は常に中間姿勢にして、体軸は板と垂直を保ちましょう。そのままの姿勢でターンを行い、脚部の緊張で荷重を行い、弛緩で抜重を行いましょう。難易度が高く、上級者向けのカービングと言えます。

スノーボードのカービングターンの種類⑤

コンポカーブ

コンポカーブとは、ベーシックカーブとダイナミックカーブを組み合わせたカービングとなります。例えば、フロントサイドの時にはベーシックカーブで滑り、バックサイドの時はダイナミックカーブで滑ると言った具合です。

二種類の滑り方を組み合わせるため、両方の滑り方を理解していなければいけません。コンポカーブが出来れば、様々な状況のゲレンデにも対応ができるようになります。

滑り方のコツや姿勢

フロントサイド、バックサイドで滑り方が異なるため、慣れていないと混乱してしまいます。まずは、ベーシックカーブのみをショートターンで練習を行いましょう。ショートターンを行うと、素早い運動のために脚部で荷重の操作を行おうとします。

主に脚部の操作で荷重を行うと、次のダイナミックカーブへと繋げ易くなります。また、フロントサイドがダイナミックカーブとなっても構いません。

スノーボードのカービングターンの種類⑥

ロングターン

その名の通り、ターンの幅が広いカービングのことを指します。コースの幅を目一杯使うようなターンとなります。ターンを行っている時間が長いので、的確な動作を長時間行う必要があります。角付け・荷重・抜重の動作が正確に行われないと、見た目的にも綺麗なカービングにはなりません。

滑り方のコツや姿勢

大きい弧を描いてカービングを行うため、的確なタイミングで的確な動作を行う必要があります。自分がどのくらいの大きさのターンをしようとしているのか、しっかりとイメージを持つことが重要です。その上でターンを前半と後半に分けます。

前半部分では、角付けと適度な荷重を行います。後半に進むにつれて、荷重量を強めて力強くターンをします。最終的にしっかりと抜重を行い、次のターンへと移ります。

スノーボードのカービングターンの種類⑦

ショートターン

既にショートターンという単語は記事内で使用されていますが、その名の通り、ターンの幅が短いカービングを指します。幅がとても短いので、角付け・荷重・抜重などの一連の動作を素早く行う必要があります。

ショートターンの場合は斜面に対して板が横を向くことがないため、直滑降に近い滑り方となります。ロングターンで一連の動作を確実にマスターしていないと、ショートターンをスムーズに行うことができません。


滑り方のコツや姿勢

基本的に、カービングの一連の動作はロングターンと変わりません。ショートターンは、ターンの幅が圧倒的に狭いことを意識して、角付けと荷重を爪先辺りに素早く一気に行います。ロングターンと同様のタイミングでは、ターン幅が広くなってしまい、ショートではなくなってしまいます。

そして、ターン後半で板の後ろに重心を移して抜重を行います。この一連の動作をリズミカルに素早く行うことが、ショートターンでは必要となります。

スノーボードのカービングターンの種類⑧

ビッテリーターン

ビッテリーターンとは、雪面に当たるくらいにまで体を預け、雪面を擦るように滑る方法です。一見すると、あたかも転倒しているかのようにも見えます。体が雪面と平行になって滑る様はとてもダイナミックであり、ゲレンデでも目立ちます。

滑る技術としても高度な技術ですが、リカバリーの技術としての滑り方でもあります。ショートターンではなく、ロングターンで行う滑り方です。

滑り方のコツや姿勢

ビッテリーターンは、基本的には沈み込み抜重、立ち上がり荷重のダイナミックカーブで行います。まず、沈み込み抜重を行ったら、次のターン方向に体軸を移動させます。その後、立ち上がり荷重で一気に体を伸ばします。

この時に、板と体が垂直になっていることが重要です。そして、スピードがあるうちに次のターンのための沈み込み抜重を行い始めます。ダイナミックカーブを確実にマスターしてから挑みましょう。

スノーボードのカービングターンの種類⑨

リバースターン

通常のカービングと言うよりは、トリック系の滑り方となります。顔や体を山側に向けたままカービングをします。長時間このままの姿勢でいるのではなく、ほんの数秒の間だけの滑り方です。形的にはフェイキーと似ています。

バッジテストには関係ない滑り方で、グランドトリックの一種とも言えるでしょう。ゲレンデで行うと、とてもスタイリッシュで様になります。

滑り方のコツや姿勢

一番よくあるパターンとしては、フロントサイドターンの最中にバックサイド180を行い、そのまま後ろ向きの状態で滑るといったパターンです。もちろん、フロントサイドからではなくても構いません。後ろが見えないので、恐怖心に勝つことも必要です。

また、ショートターンでも可能です。注意点としては、数秒間は進行方向が見えなくなるため、周りに人がいないことを確認してから行うようにしましょう。

まとめ

スノーボードのカービングの種類やエッジを使った滑り方について紹介をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。カービングは種類が多く、完全にマスターすることが非常に難しいため、とても奥が深いと言えます。いろいろな種類のカービングを習得して、是非ゲレンデでスタイリッシュにカービングをきめてみてはいかがでしょうか。

アルペンスノーボードが気になる方はこちらをチェック!

よりカービングをダイナミックに楽しみたいという方には、アルペンボードがおすすめです。アルペンボードは非常にスリムな形状をしており、スピードに乗りやすい仕様となっています。

また、アルペンボードは、スキーのブーツのようなガチガチなハードブーツを履いて滑ります。そのため、板への力の伝達がロスなくダイレクトに伝わり、フリースタイルの板よりも遥かに優れたカービング性能を実感できますよ。