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シイタケ栽培ってどう?家庭で収穫できる原木栽培のやり方をご紹介!

今回のガーデニング紹介は菌類です。菌類と言えばきのこ。きのこといえばシイタケですが、今回はシイタケを原木から育てる栽培方法をご紹介していきます。普通のガーデニングになれてしまい少し変わった味のガーデニングお味わいたい方は必見です。
2020年8月27日
kawakawaken5
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家庭でシイタケを原木から栽培!

原木から育てるシイタケはガーデニングで育てる植物の中でも手間がかかる部類に入ります。その分収穫した時の喜びは格別です。今回ご紹介するのはシイタケの原木の扱い方をチェックして、実りあるシイタケ栽培を行ってみましょう。

原木から栽培でシイタケ収穫

スープのダシに炒め物のアクセントにまで、「シイタケ」は色々な料理に応用が効く食材ですが意外とお値段が張ってしまいます。近年の野菜の高騰も相まってシイタケを気軽い食べづらくなってきています。しかし、自宅で原木からシイタケを栽培すればその悩みともお別れです。今回は、シイタケを原木から栽培しても失敗せずに収穫までできる大事なポイントを紹介していきます。

野菜とはまるで違った栽培方法

シイタケの栽培とは家庭菜園の野菜とは育て方が大きく異なります。よって、初めての収穫時期に収穫できない失敗談決して少なくはありません。しかし、きちんとした方法を使えば家庭でも連続で3年ほどシイタケを収穫することができます。シイタケは手間がかかりますがその分やりがいがあり愛着がわきます。また、収穫後に食べることができるのもきのこや野菜を楽しみだとも思います。自分で育ててスーパーで購入したシイタケとは一味違うシイタケを食べてみましょう。

ちょっとした用語解説

シイタケの種「種駒」

まずは、花や野菜と同様にシイタケにも種があります。シイタケは菌類なので種はありませんが、シイタケを原木からつくる場合には原木となる木材と「種駒」と呼ばれるシイタケの菌を培養したものを原木に打ち込むことで繁殖させて行きます。そのため、シイタケを育てる上で種駒の存在が必要不可欠になります。

植菌=打ち込み

さて、もう一つ大切な用語が植菌になります。読んで字の通りですが種駒にある菌を原木に移植することを指します。これは、シイタケの菌が繁殖している種駒を文字通り原木に穴を開けてトンカチで打ち込んで行きます。そのため、シイタケの栽培には少なくとも電動ドリルが必要になってきます。

シイタケ栽培に必要な道具の種類

必要なものは5種類

シイタケを原木から栽培するには、最低でも5種類の道具が必要になってきます。まずは、原木と種駒を打ち込むための錐と電動ドリルそしてトンカチになります。5種類の他に空間が必要になってきます。花や野菜と違いシイタケの原木を育てる空間は日陰で湿気を保つために雨の当たる場所が必要となってきます。ブルーシートなどで陽を遮れれば原木を育てることができますのでご安心ください。

家庭で栽培するシイタケ原木の種類

初期発生は遅いが、大きなシイタケが育つ種類

シイタケを育てるための原木にも種類が存在します。シイタケの原木は、正式名称がコナラ原木と呼ばれていますが、簡単に分類されているのが3種類あります。効果が顕著に違う2種類とその間の原木があります。初期の成長は遅いが大きなシイタケが育つのは、表面が凸凹とした原木といえばこれとイメージできる原木になります。シイタケの数は少ないですが立派なシイタケを育てたい場合におすすめです。わかりにくい場合は販売店で質問してみるといいでしょう。

発生が早く、数が多くシイタケが育つ種類

スベスベの見た目を持つ原木もあります。この種類の原木は、きのこが出てくる時期が早くシイタケが大量に発生します。原木からの栽培が初心者で多数のシイタケを育てて食べたい方に、合っている原木になります。また、春が訪れる前に種駒を打ち終えればその年の秋にはシイタケが出る可能性が高いのですぐに結果が出て楽しいです。

原木シイタケの栽培時期


害菌の発生が少ない秋に植菌

シイタケを植菌する時期は、秋11月~5月ほどにが植菌を終わることが大切です。なぜなら、シイタケの種駒は弱い菌。よって、敵になる菌の発生が少ない時期にぶつける必要があります。寒いと菌の発生が鈍いからブルーシートを囲んで湿度をあたえて、気温が5℃未満にならないようにしていきます。

綺麗な植菌の証

シイタケの植菌が綺麗にできていると、原木の断面に菌紋と呼ばれる白い菌の線が出るときがあります。しかし、これはあくまで目安になります。植菌を行った季節によって紋様が出るタイミングが異なってきますのでそこまで成功か失敗かの重要なファクターにはなりませんので安心ください。原木キットでのきのこ栽培ならばさらにはっきりと菌の付着が見えるので、観察に向いています。

原木シイタケの収穫時期

収穫の時期は、シイタケを見る

収穫の時期はきのこによってまちまちになりますが、大体種駒を打ち込んで半年程になります。シイタケの収穫の時期は、シイタケの外側の傘のヒダが割れてきたらちょうど収穫時期になります。そのため、収穫の時期を明確にせずにきのこに合わせて収穫してあげましょう。

原木シイタケの栽培方法①:原木に穴を開ける

電動ドリルで20cm間隔で穴を開ける

まずは、原木に種駒を打ち込むための穴を開けていきます。原木を縦にすると上から5cmくらい間隔を開けて最初の穴を開けていきます。その20cmくらい下に同じように穴を開けていきます。原木の最下層まで穴を開けおえたら、次は5cmほど原木を回転させて、穴と穴とのちょうど間に来るように穴を開けます。この工程を、原木が1周するまで繰り返せば、種駒の打ち込み用の穴は完成になります。また、これはあくまで目安になりますので一定間隔距離を開けて穴を開ければ大丈夫です。

ワンポイント:穴をあけたらすぐに植菌

原木に種駒打ち込み用の穴をあけたらすぐに種駒を打ち込みます。なぜならば、種駒用の穴を開けて長時間放置してしまう雑菌が入りこんでしまう可能性が上がるからです。また、、少なくともその年に購入した種駒は年内の適した時期にはしっかりと使い切りましょう。種駒が多いからといって、次のシーズンに持ち越してしまうとシイタケ菌が死滅している可能性もあるので、原木と種駒の量はしっかりと確認しておきましょう。

原木シイタケの栽培方法②:仮伏せ

湿度の管理は雨に任せる

まずは、湿度を保つことですがこれは地面の上に原木を敷き詰めて置き、わらや枝などで空気の層を作りブルーシートで直射日光をカバーします。このときの場所は特に室内でなければならないなどの縛りはなく、むしろ雨にさらされるところにおいて自然の湿度を保つことが重要になります。この湿度を保って菌を繁殖させる工程を仮伏せと呼びますので覚えておきましょう。この期間は2週間になります。その間に、湿度が高すぎて原木がふやけてしまうほど水分を吸収している場合は、1時間ほど風に晒して少し乾燥させるとシイタケの成長に適した原木になります。

菌の着床を確認

仮伏せの段階でシイタケの菌がちゃんと着床しているかどうかを確認する方法があります。これをしておけば失敗のケースを少なくすることができるのでおすすめになります。仮伏せが完了し本伏せに移行する際に、何個か種駒を引っこ抜き種駒と穴の周りに白い菌がついていればとりあえずこの段階では失敗はありません。また、この時点で穴が真っ黒になっていると何らかの経路で雑菌がはいってしまい失敗となります。

原木シイタケの栽培方法③:本伏せ

2種類の下準備

シイタケの原木に種駒を打ち込んだら原木をまずは日陰で温度が5℃以下になりにくく、直射日光にさらされない場所において菌を繁殖させていきます。この他にも、1度少し乾燥させるのも下準備の1つになります。シイタケの原木はシイタケが生えるまでに2種類の下準備があるのでその都度忘れないようにしましょう。

少し乾燥「本伏せ」


本伏せの段階では、湿度も大事ですが乾燥させることも大切です。まずは、仮伏せした原木を直射日光が当たらずに雨の当たるところにおきます。この本伏せはシイタケの発生率を上げるために行うので、この段階をしっかりと行っておくと失敗の可能性が少なくなります。もちろん、ちょっとした収穫だけならばこの段階を飛ばして立てかけて置けばシイタケを家庭で取ることができるので失敗を恐れず、ゆっくりと家庭で育てる方はそちらがおすすめです。

本伏せの組み方「鳥居伏せ」

鳥居伏せとは、読んで字のごとくですが、2本の原木を縦に並べて細めの木材で丈夫をかませて鳥居のような形で放置することです。この形で原木を本伏せさせておくと風通りが良くなり早く乾燥させることができます。最も一般的な組み合わせになります。湿度の高い場所などで本伏せを行う場合に有効です。

本伏せの組み方「ヨロイ伏せ」

鳥居伏せの原木部分を2本にして本伏せする形をヨロイ伏せと言います。この形は鳥居伏せよりも乾燥しにくく調整がしやすので初心者におすすめな組み方です。風通りがよく乾燥しやすい場所では、少し地面位近く低めに立てかけ、逆に湿度が高いときは高く積みあわせます。

本伏せの組み方「ムカデ伏せ」

ムカデ伏せは太めの原木を使った際に適した組立になります。斜面など特殊な状況下でも効果的な組み方でもあります。組み方は交互に斜めに立てかける形なので余計な木材を噛ませる必要もないので手軽に本伏せができるのでがこの形のいいところになります。

原木シイタケの栽培方法④:シイタケに適した場所へ

シイタケを環境なあった場所に立てかける

本伏せが終わり菌が原木に定着してきたら、いよいよシイタケの繁殖に適したところに移動させます。ここまでくればほとんどの状態が終了しました。雨などにさらされてもいいのでここまでしっかりと菌が着床していれば、ほとんど失敗もないのでもうひと踏ん張り頑張りましょう。
 

原木シイタケに適した場所とは

着床したシイタケの原木に適した場所は、太陽に隠れており直射日光に当たらず、なおかつある程度の湿気があるところになります。生産農家さんでは雑菌に接触しないようにするために室内で育てている方もいますが、ご家庭では裏庭のような日陰のところに軽く日除けをつくって放置しておけばシイタケが育つ環境が整いますのであとは、育つのを待つだけになります。

原木シイタケの栽培方法⑤:シイタケを保護する

シイタケを乾燥から守る

さて仮伏せ、本伏せと様々な工程を踏んでシイタケが芽を出したとしても、ここで油断してはいけません。シイタケは乾燥した環境にあるとカラカラに乾いてしまいシイタケが割れてしまう可能性が少なくありません。家庭でシイタケを栽培する際の失敗として一番悔しい失敗例ですので注意しなければなりません。

乾燥から守るには、袋で覆う

家庭で栽培したシイタケを乾燥から守る際には、りんごやぶどうのように乾燥気味のシイタケに袋をかぶせて自然の湿気を利用します。もちろん、全体的にかんそうが進んでしまうので原木全体にブルーシートなどで覆って湿気をプラスしても問題ありません。

原木シイタケの栽培方法⑥:収穫

収穫は、秋と春

シイタケの旬の時期というと秋を思い浮かべる方も多いかと思いますが、実は雨などの状況が重なれば春にも収穫することができますので、秋が旬だからといって秋だけ原木を確認するともったいない失敗になってしまうので注意が必要になります。

家庭での収穫方法


シイタケの収穫のタイミングは、傘の裏側にあるヒデがシイタケから離れた状態になってからですが、シイタケの収穫方法にも少し工夫を入れる必要があります。それは、できるだけ根元からしっかりと原木からはがすことです。これは、残った部分に腐敗してしまいせっかく着床して残った菌が死んでしまいもう一度シイタケが生えなくなってしまう可能性があるからです。そのため、せっかくの収穫の際には根元からしっかりとシイタケを収穫するようにしましょう。

原木シイタケの玄人が行っている工夫

シイタケ栽培のノーベル賞受賞の工夫

シイタケ農家の「森田富雄さん」が行っている工夫ですが、種駒を打ち込んだ原木をたっぷりの冷水に浸すというびっくりな方法で大きくて肉厚なシイタケを作り上げています。このように原木を冷水に浸すことでシイタケの菌がびっくりして大きなシイタケを作ろうと働くとのことです。ガーデニングでトマトなどを育てている人はトマトはあまり水をあげてはいけないというのは有名ですが、シイタケはそのまるで逆を行くことで大きく成長するというのはガーデニングマニアの方は興味がそそられるのではないでしょうか?

シイタケ農家さんの紹介

きのこ栽培の歴史

ぶっつけ本番!?シイタケ栽培

シイタケの栽培は、昭和初期まではまるで賭けのようなものでした。なぜならば、まだ栽培方法が確率しておらずシイタケが生えたら宝くじに当たったようなものでした。そんなときに、1年中美味しいシイタケを流通させようとシイタケ栽培を研究したのが、森喜作さんです。この方が研究の末作り上げたのが種駒というきのこの菌を小さな駒にして、原木に打ち込むという方法だったのです。

きのこのノーベル賞「森喜作賞」

森喜作さんが種駒という画期的な方法を完成させた功績を認め制定されたのが、きのこのノーベル賞「森喜作賞」です。この賞を受賞するのは優れたきのこ栽培を行ったとして認められた方だけなので、森喜作賞を受賞した方の研究データはネットで確認することもできるのでシイタケの原木栽培を行ってみる上で逐一情報を確認するようにしてみましょう。

森喜作賞HP

家庭でシイタケを原木から栽培:まとめ

いかがでしょうか?シイタケの原木栽培は、野菜や花といったいつものガーデニングに変化を加えるには最適の植物になります。今まで実践してきたガーデニング技術ではなくシイタケを育てる技術はまるで違っており、初心者の気持ちに戻ってガーデニングを楽しみたい方に特にお勧めですので、ご家庭で美味しいシイタケを食べることができるよう今回ご紹介しました栽培方法をチェックしてみましょう。

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