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岳沢小屋ってどんなとこ?気になる施設や評判、アクセス方法までご紹介!

上高地から穂高連峰に向かう途中の岳沢にある小さな山小屋が岳沢小屋です。岳沢小屋は、穂高へ向かう人が気合いを入れる場所であり、穂高から戻ってきた人がほっと息を抜く、そんな感じで穂高をキーワードにして、登山者が交差する山小屋です。
2020年8月27日
エルドラド
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岳沢小屋について

岳沢小屋出典: http://www.yarigatake.co.jp/route/route03-01.html

岳沢小屋は、上高地から涸沢方面へ向かう人の波から離れて、岳沢へ向かう林の中のルートを進むと、標高2,170mの場所に建っています。宿泊者数の上限が60人という小規模な施設です。穂高へのアクセス拠点として利用できます。また、観光地としての上高地よりも、ワンランク上の自然に触れてみたいときのトレッキングルートの中継点としても利用できます。

岳沢小屋 | 槍ヶ岳山荘グループ

岳沢ヒュッテと岳沢小屋

岳沢には、「岳沢小屋」ではなく「岳沢ヒュッテ」がありました。穂高へのアクセスルートとして、岳沢を登る登山客の宿泊先として、重要な施設でした。その岳沢ヒュッテに、2006年の豪雪により発生した雪崩のため、建物を押しつぶしました。さらに追い打ちをかけるかのように、再開に奔走していた小屋主が事故のため亡くなってしまい、岳沢ヒュッテは閉められることとなりました。バリエーションルートを含む穂高への重要な拠点に位置していた施設だったこともあり、2010年に「岳沢小屋」として、槍ヶ岳山荘グループの小屋として復活してくれました。

岳沢小屋の宿泊施設

岳沢小屋は小さな小屋ですが、その分、手入れも行き届いた綺麗な小屋です。新しい山小屋ですので、施設もきれな状態です。

客室

客室です。出典: http://www.yarigatake.co.jp/dakesawa/information.html

岳沢小屋は、小さな山小屋で、客室としては10畳の大部屋が3室あるのみです。個室はありません。予約が大前提です。予約をすれば、布団を1組確保できます。予約なしで来た登山者をどんどんと詰め込むことはありません。布団に入ってゆっくりと休めます。窮屈な思いをしてゆっくりと眠れなかったというようなこともありません。

その他の主な施設

トイレです。出典: http://www.yarigatake.co.jp/dakesawa/information.html

あとは、どこの山小屋にもあるフロント、ここだけの品がある売店、予約していない人の寝室にもなる談話室、乾燥室、食堂などがあります。特に、女性が気になるのがトイレではないでしょうか。岳沢小屋のトイレは、清潔感がある綺麗なトイレです。

テラスで休憩

テラス出典: http://www.yarigatake.co.jp/route/route03-01.html

眼下に上高地

岳沢小屋に着いたら、小屋の前にあるテラスでくつろぎましょう。目の前には、上高地と梓川が一望できます。この最高の景色を眺めながら、ビールを片手に明日からの行動に備えて、ゆっくりとしたひとときを過ごしてください。

気になる充電も可能

山小屋は自家発電のところが大半ですので、電気の供給にも制限があります。カメラもスマートフォンを件用している登山者も多いのが現状ですので、携帯電話を充電できるかどうかが気になるところです。岳沢小屋では、フロントの前のコンセントで充電できます。アダプターや充電器は持参してくださいとのことです。

水場

冷えたジュースもあります。出典: http://www.yarigatake.co.jp/dakesawa/information.html

山小屋では水が貴重で、お金を出して購入するのは普通のことですが、岳沢小屋では無料で飲料水を補給できます。小屋近くの湧き水を提供してくれています。この先、重太郎新道やジャンダルムに挑む場合は、飲料水を補給する施設がありません。ここで、しっかりと補給していってください。


岳沢小屋へのアクセスルート

岳沢登山口出典: http://www.yarigatake.co.jp/route/route03-01.html

上高地から岳沢小屋までのアクセスルートについて紹介します。上高地では登山届を提出するのを忘れないでください。上高地のシンボル河童橋から約2時間30分で、650mほど登ります。

スタートは上高地

河童橋出典: http://www.kamikochi.or.jp/spots/kappa-bashi/

上高地のシンボルです。

岳沢小屋へのアクセスは、上高地を代表する評判のスポット河童橋が起点となります。まずは、誰もがするように河童橋でこれからの登山の始まりを示す写真を撮りましょう。写真撮影が終わったら出発です。河童橋を渡って、明神方面へしばらく歩くと、岳沢登山口の標識が見えてきます。ここから、下から順番に10~1の数字を付けたプレートが目印になります。

風穴

風穴出典: http://www.yarigatake.co.jp/route/route03-01.html

上高地を出発して約1時間ほど歩くと、7番目のプレートの風穴に着きます。岩の隙間から氷に冷やされた空気が吹き抜けてくる場所です。自然の恩恵が、汗をかいた身体にひとときの安らぎを与えてくれます。

西穂高展望所

西穂高展望所からの風景出典: http://www.yarigatake.co.jp/route/route03-01.html

風穴から頑張って歩くと、4番目のプレートのある西穂高展望所に着きます。標高は1,900mあります。ここからは、西穂高岳の雄姿を眺めることができ、特に秋の紅葉の季節には絶景が広がります。

小屋見峠

小屋見峠からの風景出典: http://www.yarigatake.co.jp/route/route03-01.html

1番目のプレートがある場所です。ここまで来ると、岳沢小屋が見えてきます。目の前の小屋までは、もう少しです。気合を入れて進みましょう。

岳沢小屋周辺

岳沢の夏出典: http://www.yarigatake.co.jp/route/route03-01.html

岳沢小屋から少し上に登ると、天狗沢の下部に当たる場所に出ます。ここからは、岳沢のカールであるということをよく観察できます。穂高の岩壁が織りなす風景に心が奪われてしまいます。また、このあたりは初夏には高山植物が咲き乱れてとてもきれいです。

岳沢小屋に宿泊するには

岳沢小屋に行く前に、必要なことがあります。これを怠ると、違う部屋に案内されてしまいます。

予約必須の山小屋

宿泊するときは、必ず予約をしてください。宿泊予約は、電話での予約のみです。メールやインターネットで予約はできません。電話番号は次のとおりです。
現地(岳沢小屋):090-2546-2100(受付時間は7:00~20:00)
松本事務所:0263-35-7200(受付時間は9:30~17:00)
宿泊料金など施設について詳しくは岳沢小屋のホームページで確認してください。

岳沢小屋 | 槍ヶ岳山荘グループ

予約なしで行くと

談話室出典: http://www.yarigatake.co.jp/dakesawa/information.html

ここで、寝袋です。


ほかの山小屋と違って、定員以上に部屋に人を入れることはしません。では、全く受け入れないかというと、そんなことはありませんが、談話室で寝袋で寝ることになります。予約が取れなかくて仕方なくなど、いろいろと理由があると思いますが、布団でゆっくりと寝れるので、ぜひ予約はしてください。

岳沢小屋のテントサイト

岳沢小屋テント場出典: http://www.yarigatake.co.jp/dakesawa/information.html

約30張のテントが張れます。

岳沢のテント場は、岳沢小屋から100mほど上に行ったところにあります。テントは約30張設営できます。テント泊を希望されるときは、岳沢小屋のフロントで手続きをしてください。水やトイレは、岳沢小屋の施設を利用します。前日までに予約をすれば、食事を小屋で取ることもできます。テント設営の料金など施設について詳しくは岳沢小屋のホームページで確認してください。

岳沢小屋の評判

登山者の間での岳沢小屋の評判ですが、概ね良い評判が多いです。さらに。岳沢小屋は上高地から近いところにあるにもかかわらず、上高地の混雑とは別世界のような感じで、ゆっくりと自然を満喫できます。

きれいな施設

食堂です。出典: http://www.yarigatake.co.jp/dakesawa/information.html

評判の良いポイントのひとつが、新しい小屋なので建物が新しく、部屋を含めた設備がきれいです。もちろん、トイレも綺麗で清潔なところも評判を上げていいます。

ゆっくり眠れる

天日干し出典: http://www.yarigatake.co.jp/dakesawa/blog/2018/09/9-3.html

ふかふか布団でゆったりと

岳沢小屋は、宿泊するには予約をしなければなりません。そのため、混雑時期の宿泊でも、予約した登山客には、1人に1つの布団が確保されます。山小屋でよくある1つ布団に何人かといったことがなく、次の日に備えてゆっくりと眠れます。

岳沢小屋の食事

岳沢小屋の評判のひとつが食事です。岳沢小屋の食事は、ボリュームもあって美味しいと評判です。テント泊の人も、事前に予約をいれていれば、食事(夕食や朝食)を食べれるそうです。10:30~13:30ごろまでは、昼の食事を提供しています。カレーライスなど定番の食事はもちろん、早めに到着して、ゆっくりと食事を取りながら、生ビールをグイッと一杯なんていくことも可能です。

穂高岳連峰への交差点

岳沢小屋には、ジャンダルムを制覇して感無量でやってくる人、これから穂高岳へアタックする人、頂上まで行ける体力はないけど穂高岳にできるだけ近づきたい人など穂高岳連峰にさまざまな想いを寄せる人たちが集まってきます。食事のときに、あるいは、ビールを片手に雑談しながら、思いもよらない素晴らしい話を聞けるかもしれません。

岳沢小屋からの登山ルート

同じ上高地を起点にするルートでも、涸沢からアクセスするのと、岳沢からアクセスするのとでは、同じ穂高でも違った風景を見せてくれます。岳沢からは難易度の高いルートが待っています。

重太郎新道から前穂高岳

重太郎新道を通って前穂高岳を目指すルートがあります。長い登りの重太郎新道を登り、紀美子平へとたどり着きます。前穂高岳からは吊尾根を通って奥穂高岳へ。さらに、その先の奥穂高岳~北穂高岳、キレットを超えて槍ヶ岳へと続く登山ルートへつながります。岳沢小屋から、重太郎新道を登って、紀美子平から、前穂高岳、奥穂高岳へと進み、穂高岳山荘へ至るルートのコースタイムは約7時間です。岩場の連続で気の抜けないルートです。


天狗沢からジャンダルム

天狗沢を通ってジャンダルムを超え、奥穂高岳を目指すルートがあります。上高地からジャンダルムを目指すのなら、天狗沢を登るルートになります。天狗沢から先は、ガレ場の連続です。滑落事故も多発していますので、足の自信のある人だけが立ち入ってください。岳沢小屋から天狗ノ頭を経て、ジャンダルムから奥穂高岳へ挑み穂高岳山荘へ行くルートのコースタイムは約8時間かかります。岩場で予想以上に時間がかかってしまうこともありますので、早めの出発を心がけてください。

ヘルメットを忘れずに

岳沢小屋から先のルートは、長野県が指定する山岳ヘルメットの着用奨励山域へ入っていきます。登山ルートは、ガレ場やはしご、鎖といったルートです。落石はもちろんのこと、滑落事故も起きている場所です。入山時には、ヘルメットを着用してください。

岳沢の紅葉も素晴らしい

秋の岳沢出典: http://www.yarigatake.co.jp/

秋の紅葉の季節になると、多くの人が涸沢を目指します。そのため、涸沢の施設はテント場を含め休日には大渋滞となります。確かに、涸沢の紅葉は美しいですが、岳沢の紅葉も素晴らしいです。上高地からのアクセスは、約3時間30分と涸沢と比べても近い割りにそこまでの混雑はありません。上高地を起点にした日帰りも可能です。

出発前に岳沢小屋の天気の確認

山の天気は気になるもの。天気予報だけではわからない現地の今の状況も、ライブカメラで観察できます。ライブカメラは岳沢小屋の営業期間のみ稼働しています。

岳沢小屋・ライブカメラ | 槍ヶ岳山荘グループ

まとめ

穂高への登山の醍醐味を感じるルートの起点になる山小屋が岳沢小屋です。上高地からのアクセスも良く、施設の評判も良い岳沢小屋を訪れて、穂高連峰の雄姿を眺めてみませんか。

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