Suicaの返却が必要な時はいつ?
はじめに、Suicaを返却したほうがいいと思われる2つのケースを説明します。別に複数枚持っていても問題があるわけではないといえばないのですが、カードの中にまだお金が残っていると損をしてしまうので、返却を考えた方がいいケース2つです。
返却必要なとき①Suicaの使えない場所へ引越し
どんな時にSuicaを返却しなくてはいけないのでしょうか?まずは、Suicaを使うことができない場所とか路線に引っ越すとき時には返却が必要です。
Suicaが利用できる路線や駅はどんどん広がってきていて首都圏のみならず今では日本全国の多くの場所でSuicaを利用することができるようになりました。
それでもいくつかの地方都市などへ行くと、別のICカード会社のものでないと使えない、あるいはICカードそのものが使えない駅などがまだ存在していますので、引っ越し場所によっては返金してもらいましょう。
返却必要なとき②複数のSuicaを持っているとき
次にSuicaの返却が必要なときというのは、複数枚のSuicaを持っている時です。おそらく、こちらの理由で不要になったSuicaを返却、返金してもらいたい思う方は多いと思います。
ついついSuicaを自宅に忘れて外出してしまいデポジットを払って2枚目、3枚目のSuicaをまたしても購入してしまった。
あるいは、無くしたと勘違いして新しいSuicaを作ってしまったという場合も多いかもしれません。このように使っていないSuicaを返却したいと思うことはないでしょうか。複数あると使い切ることも難しくなるので、返却しデポジットも返金してもらいましょう。
長期間使っていないSuicaはどうなる?
基本的にはひとり一枚のSuicaカードですが、ひょっとしたら家のどこかに使っていないSuicaが眠っていたりしませんか?長い間使っていないSuicaはどうなるのか、またどうすればいいのかをご説明します。
長年使っていないSuicaは払い戻ししよう
JR東日本の公式サイトでは、Suicaのカードが最後の利用から長期間利用されてないものについては、まだチャージした金額が残っているにもかかわらず使用できなくなる場合があると書かれています。
一番最後にSuicaを使ってから、十年間のあいだで一度も利用がなかった場合は使えなくなってしまいます。この場合はデポジットも返金できなくなりますから、注意が必要です。
複数枚持っている場合は、その分デポジット金額も枚数分支払っていますし、気づかぬ間に十年たっているケースもあるので、部屋のどこかの場所に使っていないSuicaが眠っていないかチェックしましょう。
古いSuicaは新しいものへ交換もできる
払い戻しや、デポジットの返金をしなくても古いSuicaは新しいSuicaに交換することもできます。この場合に限っては、古いSuicaに残っている金額はそのまま新しいSuicaに受け継がれることができますので安心ですね。
新しいSuicaに交換したい時に注意する点は、記念で発行されたSuicaへの交換はできません。新しいSuicaに変えることで、その後もそのカードを使うならデポジットも無駄にはなりません。
Suica返却場所① みどりの窓口
JRの駅になら大体の駅に併設されている「みどりの窓口」。Suica はここで返却、返金の手続きをすることができます。
ここで注意が必要な点があります。みどりの窓口は全国にありますが、Suicaが返却できるのはSuicaエリア内でしかできません。つまり、首都圏エリア、仙台エリア、新潟エリア、札幌エリアでなくてはいけないということ。
関西や九州では返却できないということになります。先述した新しいSuicaカードへの交換ですが、こちらはみどりの窓口以外にSuicaエリア内の「多機能販売機」でも交換可能です。普通の販売機では返金はできません。
Suica返却場所② 販売機
みどりの窓口が遠い、行くのがめんどくさいという方は、販売機でも返却できないかな?とお考えだと思います。しかし、残念ながら、駅の券売機でのSuica返却は現時点ではすることができません。みどりの窓口が比較的空いている時間、例えば平日の昼間などに行って返却手続きするしかなさそうです。
Suica返却場所③バス定期券はバス会社の窓口で
Suicaは一部のバス会社(東急バス、小田急バス、都バスなど)でも定期券として利用することが可能になっています。バスの定期券としてSuicaを使っていてそれを返却したい場合は、みどりの窓口ではなくバス会社の窓口で手続きをします。
解約や払い戻しの手続きが変わりますので注意が必要です。たとえば、東急バスや小田急バスでは解約時の手数料が510円かかるとのこと。こちらも返金や返却の手続きは販売機ではできません。
返金や返却の手続きがどこでできるかなどの情報は、それぞれのバス会社の公式サイトで事前にしっかり確認が必要です。(※手数料は2018/10/11現在の物です)
Suica返却で気をつけること①定期券の解約
定期券の解約は公的証明書が必要
Suicaの返却時で必要なものは、そのSuicaが定期券か、無記名のカードかによって手続きの内容が少しかわります。
定期券を解約する場合は、みどりの窓口で公的証明書を(免許証、保険証、住民票、マイナンバーカードなど身元を確認できるもの)を持参する必要があります。この書類がないと解約手続きができませんので、必ず持って行くようにしましょう。
みどりの窓口で解約手続きの書類を作成
みどりの窓口へ行ったら「Suicaを解約したい」あるいは「Suicaを返却、返金したい」という風に申し出ると、係りの人が紙を出してくれます。そこに必要情報を記入して提出するだけです。手続き自体はとても簡単です。
そのままカードを返却してしまうこともできます。定期券にはSuicaに名前がプリントされていますが、解約が終わると名前入りのMy Suicaとして使用することもできますので、どちらかを選んでください。
ちなみに手続きをするまでにSuicaの残金を使い切ることを忘れずに。
Suica返却で気をつけること②無記名Suicaの解約
名前入りのSuica定期券ではなく、名前の入っていない普通のSuicaカードを返却、返金するときは、身元を証明するものは必要ありません。そもそもSuicaをつくるときになんの証明書類も提出していないのですから返却時も必要ありません。
この場合は、特に何も書類は持たずSuicaカードだけを持ってみどりの窓口にいきましょう。
定期券じゃなくても記名Suicaは証明書必要
ちなみに、定期券ではないが名前入りのSuica My cardというのを返却、解約する場合は定期券と同じように身分証明書が必要になりますので、返却したいSuicaがどちらのタイプのものがチェックしましょう。
Suica返却で気をつけること③手数料について
気になる手数料について。大事なことは返却前に使い切るということです。手数料の仕組みを説明します。定期券でも普通のSuicaでも、解約する場合は、基本的には手数料が220円かかります。
つまり、定期券の解約の場合は、払い戻しの金額から手数料の220円を差し引いた金額が返ってきます。
定期は解約したけどSuicaカードはそのまま使いたい場合、チャージされてある金額は新しいSuicaにそのまま移行されるので安心です。
Suicaカードそのものも返却してしまいたい時は、デポジットの500円も返ってきます。(※手数料は2018/10/11現在の物です)
Suica払い戻しで気をつけること①使い切る
使い切ることで手数料を発生させない
返却時に手数料を発生させないポイントは、残高が220円以下かどうかということになります。Suicaの返却は、カードの中にまだチャージ金額が残っていても実は出来てしまうものなのですが、できれば使い切ってから返却したほうがいいでしょう。
なぜなら、実はチャージの残高が手数料の220円以下の場合は、手数料が引かることがないのです。
つまり、残高2000円の場合、220円の手数料を引いた1780円にデポジットの500円を足して、2280円が返ってくることになります。
しかし、残高が100円だった場合、デポジットの500円のみが返ってくることになります。なので、できるだけ損をしないようにSuicaに残っている残高は使い切ることが大事です。
使い切るにはコンビニや自動販売機を利用
電車の乗り降りだけで使い切ることが難しい場合は、コンビニや自動販売機でお買い物をして、残高がをすべて使い切ってしまいましょう。まだいくらか残高があるのにSuicaを返却してしまうと、返金はできますがそこから手数料を引かれてしまいますので、損をすることになります。
Suica払い戻しで気をつけること②チャージ金だけ払い戻し
Suicaの返却ではなく、チャージした金額だけを払い戻すことはできるかということについて。結論をいうと、これはできます。
しかし、これは間違ってチャージしてしまったという時に限ってチャージ金額を返却してもらうことができるということになり、いくつかの条件をクリアしないとお金は返ってきません。
チャージで入れたお金を一回も使っていないということ、チャージしたその日に払い戻しの手続きをしなくてはいけないということです。金額をチャージした駅のみどりの窓口で払い戻し手続きを行いましょう。販売機での返金はできません。
この場合は手数料の220円はかかりません。もし、チャージした金額を何かで使ってしまった場合であれば、手数料としての220円がかかってしまうことになります。(※手数料は2018/10/11現在の物です)
Suica払い戻しで気をつけること③代理人の場合
委任状があれば所有者以外でも返却可能
Suicaに書かれている名前の本人ではなく代理人が解約手続きをすることも可能です。本人が忙しくていけない、入院しているなど、事情によっては所有者ではない家族や別の人が解約しなくてはいけなことがあるかもしれません。
名前の入っていないSuicaは、そもそも無記名なので誰が使っても言い訳ですから、解釈時に特に委任状などは必要ありません。
名前がプリントされているMy Suicaや定期券の場合は、まず所有者の身元証明書に加え、所有者本人の書いた委任状が必要です。
さらに、代理人の身元証明書が必要になります。委任状のテンプレートやサンプルなどについては、特にJR東日本で指定のものはないので自分で準備する必要があります。
委任状は自筆で書く
委任状の書き方としては、Suicaの所有者の住所、名前、生年月日、電話番号と押印、代理人の住所、名前、電話番号、そして委任する内容を書きます。内容の欄のところには「Suicaの解約」と書きます。
この委任状は自筆で書かなくてはいけませんので所有者にも住所や名前などは書いてもらいましょう。
宛先には「東日本旅客鉄道株式会社」と書きます。この自筆で書いた委任状と、不要になったSuicaカード、所有者と委任された人の身元確認証を持ってみどりの窓口に手続きを行います。
Suica払い戻しで気をつけること④所有者死亡の場合
所有者が死亡しているケースでは、当然委任状を書くことができないので、死亡証明書、死亡診断書などの死亡していることが確認できる書類を準備してみどりの窓口にて手続きを行います。
さいごに
Suicaの解約や払い戻し、返却の詳しいやり方をご紹介しました。Suicaにまだ残金が残っているので全然使っていない、あるいは複数のSuicaを持っているという場合は、Suicaの返却手続きを時間の余裕があるときにしてみるといいと思います。
特に記名式のSuicaは準備する書類もあるので、みどりの窓口に行く前に確認してください。
もちろんご紹介したように、不要な手数料を発生させないように、返却前にはちゃんと残高を使い切ってから返却手続きをすることをおすすめします。