ヤーコンってどんな植物?
ヤーコンは、ペルーを原産とする植物で、日本には1970年代にはいってきたと言われています。
ただその頃はあまり人気が出ませんでした。ヤーコンはダイエットなどによい機能性植物ということで、その後再び導入され、日本でも少しずつ栽培されるようになりました。
ヤーコンは主に根っこを食用にするほか、葉っぱを乾燥させたものがハーブティーとして利用されています。とくにヤーコン茶は、飲むだけで痩せたという方も多く、ダイエットの強い味方です。
では、ヤーコン茶の作り方や飲み方、効果効能、気になる副作用などを見ていきましょう。
ヤーコンの特徴
ヤーコンの花の特徴
ヤーコンは、夏の終わりから秋にかけて黄色い花をつけます。ちょうどヒマワリを小さくしたようなとても可愛らしい花です。ただし、ヤーコンは寒さに弱く、霜に当たると枯れてしまいます。植える地域にもよるのですが、花を楽しめる期間はわずかということが多いようです。
ヤーコンの葉の特徴
ヤーコンの葉っぱの色は、少し白味をおびたグリーン色です。ヤーコンの葉っぱの表面には無数の小さな毛が生えています。ヤーコンの葉っぱの形は、ハートのような形をしています。
ヤーコンの葉っぱには、さまざまな栄養成分が含まれていて、ハーブティーとして飲むとダイエットなどによいと言われています。
辛い食事制限をせずに痩せた、という口コミの多いヤーコン茶。作り方や飲み方は簡単なので、ぜひチャレンジしてみましょう。
ヤーコンの根の特徴
ヤーコンの根っこは、生で食べられます。秋に収穫の適期を迎え、見た目はさつまいもによく似た長細いものです。ヤーコンの根っこの肥大したものには、ダイエットやデトックスによいとされるフラクトオリゴ糖がたくさん含まれています。
そのため、とても甘くて果物のような味がします。またシャリシャリとした食感でとても美味しいです。
なお、ヤーコンの根っこは収穫してすぐよりも、数カ月貯蔵しておくことでより甘さを増します。
また、とくに皮の部分にポリフェノールが含まれているため、少し渋みを感じます。皮をむいて水にさらしておくとこの渋みはましになり、より美味しく食べやすくなります。
ヤーコンの基本データ
科名属名
キク科スマランサス属
学名
Smallanthus sonchifolius
和名
ヤーコン
別名
アンデスポテト
英名
Yacon
原産国
ペルー
ヤーコン茶とは?
ヤーコン茶は、ヤーコンの葉っぱから作られます。作り方は簡単。ヤーコンの葉っぱを細かく刻んで、天日干ししカラカラに乾燥させるだけです。
ヤーコン茶には一般的なお茶に含まれているカフェインが無いので、老若男女問わず飲めるのが魅力のひとつです。ヤーコン茶を飲むことでいつの間にか痩せた、という口コミも多いようです。
ヤーコン茶の気になる味は?
ダイエットや美肌などに効果的とされるヤーコン茶ですが、苦みがあり少し飲みづらいのが玉にキズです。「良薬は口に苦し」ということでしょうか。
ヤーコン茶は飲みすぎると下痢などの副作用が懸念されますが、この苦みから飲みすぎる方は少ないようです。体によいと飲むものの、やはり独特の香りと苦みが苦手で飲むのをやめてしまう方もいらっしゃるようです。
ヤーコン茶の作り方と飲み方
ヤーコンの葉っぱがたくさん手に入ったら、ぜひヤーコン茶を作ってみましょう。ヤーコン茶の作り方は簡単です。ヤーコンの葉と茎をよく洗い、蒸し器で5分ぐらい蒸しましょう。
もしくは、蒸す作業は省いてそのまま乾燥させる方法もあるようです。数日のあいだ日陰に干しておき乾燥してきたら完成です。
天日干しでうまくパリパリに乾燥しないときは、オーブンで少し熱を加えるとよく乾燥します。
しっかり乾燥させておかないと、保存しているうちにすぐにカビが生えてくる、腐るといった不具合が生じますので気を付けてください。
ヤーコン茶の作り方と飲み方のポイント1・茎を一緒にお茶に使う
ヤーコン茶を自分で作るときには、ヤーコン茶が飲みやすくなるちょっとした作り方のコツがあります。ヤーコンの茎には甘みがあります。葉っぱだけでは苦みが強いので、茎を一緒にお茶にすると飲みやすいヤーコン茶が仕上がります。
ヤーコン茶の作り方と飲み方のポイント2・急須でよく蒸らす
急須にひとつまみのヤーコン茶を入れ、上から熱湯を加えます。1~2分蒸らしたらヤーコン茶の完成です。しっかり蒸らしてヤーコン茶の栄養成分をお湯に抽出することが大切。上手に淹れて、痩せたという声多数のヤーコン茶をぜひ試してみましょう。
ヤーコン茶の作り方の飲み方のポイント3・飲みやすくするワザ
ヤーコン茶の飲み方として、コーヒーや普段飲んでいるお茶と一緒にいただく飲み方がおすすめです。苦みが多少やわらぎます。ダイエットや美容によいヤーコン茶。飲み方に工夫して続けてみましょう。
ヤーコン茶の効果と効能1・便秘解消
ヤーコンには、フラクトオリゴ糖がたくさん含まれていて、数ある野菜のなかで一番フラクトオリゴ糖が含まれている、と言われています。
当然、葉っぱから作られるヤーコン茶にもフラクトオリゴ糖が含まれます。
フラクトオリゴ糖というのは、人間の消化器官で消化吸収されにくい性質を持つため、カロリーとして取り入れられずダイエットに効果的です。
また、フラクトオリゴ糖は腸内の善玉菌を活性化させる働きがあり、便秘解消に効果効能があると言われています。なお、ヤーコン茶を飲むと含まれているフラクトオリゴ糖などの作用でお腹がグルグルとすることがあるので、飲みすぎには注意しましょう。
ヤーコン茶の効果と効能2・抗酸化作用
ヤーコンにはポリフェノールが含まれています。ヤーコン茶を飲むと苦みを感じるひとつの理由は、このポリフェノールによるものです。
ポリフェノールは抗酸化作用の効果効能が期待できる栄養素です。体内で、血管の老化を防いでくれるため動脈硬化などの病気の予防にも役立ちます。
また、コレステロールや中性脂肪の減少にも力を発揮してくれる成分です。体を健康な状態に導いてくれる結果、ダイエットや美肌にもつながるというわけです。
ヤーコン茶の効果と効能3・デトックス
ヤーコンには、食物繊維も豊富に含まれています。食用となる根っこに多く含まれるのですが、お茶にもやはり食物繊維が含まれます。食物繊維は、体内のデトックスの効果効能に優れた成分です。ヤーコン茶を飲んで痩せた、というダイエット成功の理由のひとつには、このデトックス作用にあります。
ヤーコン茶の効果と効能4・血糖値を下げる
ヤーコン茶には、フラボノイドやテルペンといった栄養成分が含まれています。これらの成分は、体内で血糖値を下げる、血圧を下げる、といった効果効能を発揮します。お肉や油ものなどの料理をやめられない、という方はぜひヤーコン茶を取り入れてみましょう。
ヤーコン茶の効果と効能5・美肌効果
ヤーコン茶には、ビタミンA類、ビタミンB類、ビタミンC類といったビタミン類も含まれています。ダイエット効果はもちろんですが、これらの成分は、美肌に効果的だと言われています。ヤーコン茶を飲んだ口コミには、痩せたというもののほか、肌がツルツルときれいになったというものがあります。
ヤーコン茶の副作用・飲みすぎたらどうなる?
痩せた、という声多数のヤーコン茶。では、飲みすぎた場合に副作用などはあるのでしょうか。
ヤーコン茶には、カフェインが含まれていないので、それほど重大な副作用はあまりないと考えられています。
ただし、ヤーコン茶にはフラクトオリゴ糖や食物繊維といった便秘やデトックスによい成分がたくさん含まれているため、大量にヤーコン茶を飲みすぎると、下痢になる副作用がもたらされることがあります。
とくに、普段快便で便秘ではない方がヤーコン茶を飲むと、下痢の副作用に悩まされることが多いようです。
飲み方のポイント・一度に飲みすぎず、少しずつ毎日続ける
痩せたという口コミを見て、ダイエット効果を早く得たい一心で飲みすぎるのはよくありません。一度に飲みすぎるのではなく、毎日一定量を飲み続けることが、健康的なダイエットに繋がります。
アレルギーや持病のある方は副作用に注意
アレルギーなどの持病を持っている方は、ヤーコン茶を飲むのは控えた方が良いかも知れません。ヤーコン茶を飲む前に、まず根菜のヤーコンを少し食べてみて様子を見るなどするとよいでしょう。
ヤーコン茶を飲むタイミング
ヤーコン茶を飲むタイミングにはとくに決まりはありません。ヤーコンはカフェインが含まれていないので、飲んだからといって目がさえてしまう、というような副作用はありません。
ただし、ヤーコン茶には利尿作用があると言われているので、寝る前に飲むと夜中にトイレに立つことになるかも知れません。心配なかたは、朝やお昼のタイミングに飲むとよいでしょう。
ヤーコンを育ててヤーコン茶を作る
ヤーコンは強い植物で、育て方が簡単です。ヤーコンを食べて痩せた、ヤーコン茶を飲んで痩せた、という評判を聞きぜひとも試してみたいけれど、なかなか近くのスーパーには売っていないという方は、ヤーコンを育ててみるのもひとつです。
育て方1・土作り
ヤーコンは、根を太らせながら成長する植物なので、植え付ける前に土をしっかり耕してやわらかくしておきましょう。ヤーコンは畑で植えるほか、プランターなどでも栽培できます。
とくにお茶を作りたくて葉っぱをメインに収穫する場合はプランターで育てるのも気軽です。プランターなどで育てる場合は、赤玉土に腐葉土などを少し混ぜ、水はけのよいようにしましょう。
市販の野菜用培養土を利用するのも便利です。
育て方2・肥料
ヤーコンを植え付ける前には、元肥として穏効性の固形肥料を少し土に混ぜ込んでおきましょう。そのあとは、それほど多くの追肥は必要ありません。
育てているヤーコンを観察しながら、少し生育が悪いかなと感じたら、元肥と同じ穏効性の固形肥料を追肥しましょう。とくに根っこが肥大する前のタイミング、秋口に少し追肥するとよいでしょう。
育て方3・水やり
ヤーコンには、それほど多くの水やりは必要ありません。とくに畑など地植えにしている場合は、初めの植え付けのタイミングのみ水やりを続け、芽が出て順調に育ちはじめてからは水やりしなくてもよいでしょう。
プランターなど鉢植え栽培の場合のみ、定期的に水やりをおこないましょう。
ヤーコンを植えている土の表面が乾いたタイミングで少し水やりしましょう。
育て方4・場所
ヤーコンは、日当たりがよく風通しのよい場所を好みます。ヤーコンは強い植物なので、少し日当たりが悪いからと言ってすぐに枯れてしまうようなことはありません。
葉っぱの収穫をメインとする場合は、多少日当たりが悪くとも大丈夫でしょう。ただし、せっかくなら根っこも食べたいもの。根っこの肥大には、葉っぱがしっかり光合成することが必要です。
育て方5・植え付け
ヤーコンの種芋の植え付け時期は、4~5月ごろです。ヤーコンは霜に当たると枯れてしまうので、遅霜の心配がなくなってから植え付けます。
ちなみに、ヤーコンの食用にする根っこの部分と、種芋の部分は違う場所です。食べるヤーコンを植えても芽は出てきません。種芋の上下を間違えないようにして、深さ15センチ前後のところに植え付けましょう。
種芋を植え付けたあとは、芽が出るまで水やりを続けましょう。
育て方6・病害虫
ヤーコンの葉っぱは苦いので、害虫の心配はほとんどありません。
またヤーコンはとても強い植物で、病気の心配もほとんどありません。ただし、ヤーコンの根っこが肥大して収穫間近になってくると甘みが出てくるため、土のなかの生物がヤーコンの甘い根っこを食べにやってきます。
虫に食べられる前に収穫しましょう。
育て方7・葉っぱの収穫
ヤーコンは、夏から秋にかけてグングンと枝分かれしながら成長します。育てているヤーコンがふさふさに育ってきたら、葉っぱを収穫できます。
ヤーコンは強い植物で、こんもり成長したあとは少しばかり葉や茎を収穫しても大丈夫です。
葉っぱは霜に当たると枯れてしまうので、夏から秋にかけての葉っぱが元気に茂っているタイミングで収穫しておく方がよいでしょう。
ヤーコンの葉っぱを収穫したら早速ヤーコン茶を作りましょう。ヤーコン茶の作り方は、あとに記しています。
育て方8・根っこの収穫
ヤーコンの根っこの収穫は、だいたい10~11月ごろです。
ヤーコンの葉っぱの下の方が少し黄色くなってきて元気がなくなってきたころが根っこの収穫のタイミングです。
シャベルなどを使って肥大した根っこを収穫しましょう。根っこをシャベルで傷つけないように注意してください。ヤーコンの根っこは、収穫後すぐのタイミングで食べるとあまり甘くありません。
できれば、数カ月冷暗所で貯蔵しておいた方が、より甘くより美味しくいただけます。
ヤーコン茶はダイエットの強い味方
ヤーコンは機能性食品と言われていて、葉っぱから作られるヤーコン茶も健康や美容によいとされるハーブティーです。ヤーコン茶の飲み方や作り方は簡単。
ただし飲みすぎには注意が必要です。ヤーコン茶は便秘解消などダイエットによいと言われていますが、飲みすぎると逆に下痢の副作用に悩まされることがあります。
一度に飲みすぎるのではなく、少しの量を毎日続けましょう。
ヤーコン茶を飲むタイミングにルールはありませんが、お腹がグルグルしたりトイレが近くなることがあるので、寝る前よりも活動をはじめる朝飲むほうが安心かも知れません。
いつの間にか痩せた、という評判のヤーコン茶。ぜひ試してみませんか。
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