アリウムってどんな植物?
アリウムは、北アメリカやユーラシアの国々を原産とする球根植物です。とても多くの種類があり、草丈は10センチくらいのものから大きいと120センチにも成長する種類があります。アリウムの球根の植え方は種類によって少し異なりますが、いずれにせよそれほど難しくありません。アリウムは寄せ植えの資材としても人気が高く、また特徴的な花姿から生け花でも重宝されています。ではアリウムの球根の植え方や育て方、増やし方のコツをご紹介いたします。
アリウムの学名「Allium」の由来
アリウムの学名は、「Allium」。ラテン語で「allium」は「にんにく」「におい」を意味する言葉です。アリウムは、ネギやニンニクのような強いにおいを持っていることから名付けられました。
アリウムの花の特徴
アリウムの花の咲く時期は、5~6月ごろです。種類によって白や黄色、ピンク、紫色などさまざまな花色のものがあります。アリウムの花は花茎がすっとまっすぐ伸びた先に、ぼんぼりのような真ん丸の形をしていてとても印象的です。
アリウムの葉の特徴
アリウムの葉っぱの色はきれいなグリーン色です。アリウムの葉っぱはやや細長く、チューリップや水仙など同じ球根植物のものとよく似ています。
アリウムの基本データ
科名属名
ユリ科アリウム属
学名
Allium
和名
アリウム
別名
ハナネギ
英名
Allium、Giant onion、Flower onion
原産国
北アメリカ、北部アフリカ、ユーラシア
アリウムの花言葉
花言葉1・深い悲しみ
アリウムは、長い花茎の先に大きな丸い花を咲かせます。その花姿が、まるで人間が深い悲しみのなか佇んでいるように見えるところから、「深い悲しみ」と言う花言葉が生まれました。
花言葉2・正しい主張
アリウムの花茎は、すっとまっすぐ空に向かって伸びます。その潔いまでの花姿から、「正しい主張」という花言葉がつけられました。
アリウムの種類
アリウムにはなんと約700種類もの品種があると言われています。私たちが食用にしているネギやニンニクも大きく同じ種類です。種類によって草丈や花色、花の大きさなどバラエティに富んでいて、お好みのアリウムを探すのも楽しいものです。では、寄せ植えやガーデンにおすすめのアリウムの品種をご紹介いたします。
おすすめの酒類1・丹頂
「丹頂」は、少し小ぶりの花姿がなんとも言えない雰囲気を醸し出すアリウムです。たくさん植えて群生させるととても素敵です。落ち着いた赤色もいいですね。
おすすめの酒類2・グレイスフルビューティー
白い花びらに、淡いピンクや紫色のおしべとめしべがアクセントになっている「グレイスフルビューティー」。ずっと見ていても飽きない独特の花模様です。自然がもたらしてくれる神秘的な美しさに吸い込まれてしまいそうです。
おすすめの酒類3・シクラム
「シクラム」は、一見アリウムとは分からないような珍しい花姿をしたアリウムです。個性的なお花を探している方にもぴったりです。
おすすめの酒類4・ギガンチューム大球
とても大きな花が咲く種類のアリウム。花の大きさは、小さな子供の顔くらいあるそうです。季節になるとにょきにょきと花茎を伸ばし、こんな大きな花を咲かせてくれるなんて素敵ですね。
おすすめの酒類5・モンブラン
白いアリウムも美しいです。アリウムの花の時期は5~6月ごろ。ちょうど少し汗ばんでくる季節に、爽やかな白色が涼やかです。たくさん植え付けた「モンブラン」が風に揺れている姿に心安らぎます。白はほかのどんな花色とも合わせやすいので、寄せ植えにもおすすめです。
おすすめの酒類6・ピンクジュエル
少し落ち着いた色味のピンクが魅力的な「ピンクジュエル」。主役にも脇役にもよい花姿で、ガーデンや寄せ植えのアクセントにぴったりです。雰囲気のあるピンク色はとくに女性に人気が高いです。
おすすめの酒類7・モーリー
「モーリー」は、鮮やかなのに落ち着いた発色のよい黄色が印象的なアリウムです。お庭や鉢に植えておくと、温かみのある黄色が明るさを演出してくれます。
おすすめの酒類8・コエルレウム
「コエルレウム」は、鮮やかなブルーのアリウムです。ブルーのお花というのはガーデンの指し色にぴったりで、うまく使うととても素敵なお庭が完成します。白いアリウムと並べて植えて色のコントラストを楽しむのもよいでしょう。
アリウムの育て方1・土作り
アリウムは水はけのよい土壌を好みます。小粒の赤玉土を基本にして腐葉土や川砂を混ぜて水はけがよいようにしましょう。市販の草花用の培養土を利用してもよいでしょう。また、アリウムは弱アルカリ性の環境を好みますので、アリウムの球根を植え付ける2週間くらい前に土に苦土石灰をほどこして寝かしておきましょう。
アリウムの育て方2・肥料
アリウムには、はじめに球根を植え付ける際に元肥として、穏効性の固形肥料を少し土に混ぜ込むようにほどこしておきます。そのあとは花の咲く前の時期である、2~5月に1カ月に一度の割合で同じ穏効性の固形肥料をほどこすか、2週間に1度の割合で液体肥料をほどこしましょう。
アリウムの育て方3・水やり
アリウムは、やや水を好む植物であまりに乾燥すると弱り枯れてしまうこともあります。地植えの場合も寄せ植えなど鉢植えの場合も、アリウムを植えている土の表面が乾いたな、と思ったらこまめに水やりをおこないましょう。
アリウムの育て方4・場所
アリウムは、日当たりのよい風通しのよい環境を好みます。アリウムは球根植物なので、あまりに多湿で水の多いところでは球根が腐って枯れてしまうことがあります。アリウムは種類にもよりますがおよそ耐寒性がとても高く、冬越しは容易です。霜よけなどの対策をおこなわなくても生き延び、春になると新しい芽をだします。逆に真夏の厚さは苦手で、25度を超えると葉っぱが枯れたようになくなってしまいます。ですが土のなかでは球根が生きていて、気候がよくなるとまた元気に成長し始めます。
アリウムの育て方5・植え付け
アリウムは、ガーデンなどへの地植えでも寄せ植えなどの鉢植えでも栽培できます。アリウムの球根の植え付けに適した時期は、9~10月ごろです。アリウムは種類によって球根の大きさや成長する大きさが異なります。植えたい種類によって球根の植え方を変えましょう。目安の植え方として、球根の直径と同じくらいの深さに植え付けると覚えておきましょう。たとえば、直径5センチくらいの球根なら深さ5センチくらいのところに植え付けます。また、10センチくらいの大きなものは10センチくらいの植え付けましょう。複数の球根を植え付ける場合は、球根と球根のあいだもまた、球根の直径と同じくらいあけましょう。
球根の芽の出方には2パターンある
秋に球根を植え付けるアリウム。植え付けるとじきに芽を出す種類のものと、少し時間をおいた真冬に芽を出す種類があります。アリウムは冬の寒さが得意なので心配はいりません。ただ、どちらのタイプの球根かを前もって知っておくと、植えつけてからハラハラせずに待つことができるでしょう。
アリウムの育て方6・植え替え
アリウムの球根は、地植えの場合も寄せ植えなどの鉢植えの場合も、定期的に掘り起こして植え替えをしましょう。だいたい3年くらいは植え替えせずにそのまま同じ場所に植えていても大丈夫ですが、できれば毎年植え替えする方がよいでしょう。アリウムの球根の掘り上げの時期は、花が咲き終わり葉っぱが枯れ始めたころです。
掘り上げた球根を乾燥させておく
育てているアリウムの球根を傷つけないように気を付けながら土から掘り起こします。球根についている土を手で落とし、風通しのよいところで乾燥させましょう。アリウムの球根を再び植える時期は、9~10月ごろ。それまで水に濡れないように管理した球根を、新しい土に植え替えてあげましょう。なお、球根の植え替えの際に子球がついていたら、分球させてあげましょう。
アリウムの育て方7・剪定
アリウムの花の開花時期はとても長いです。花をそのままにしておくと、種をつけようとしてアリウムの栄養成分がそちらにまわってしまいます。そうすると球根に栄養が足りなくなり、翌年からの花の状態が悪くなってしまいがち。せっかくの花をずっと楽しみたいのはやまやまですが、しばらく花を鑑賞したあとは来年のことを考えて花茎を根元から切り取ってしまいましょう。
アリウムの育て方8・病害虫
アブラムシ
アリウムにはアブラムシが発生することがあります。アブラムシは春の暖かい時期に発生しやすく、アリウムの栄養成分を吸い取ってしまいます。アブラムシに栄養を吸われると葉っぱや茎が白っぽく変色します。即座に枯れてしまうということはありませんが、せっかくの花芽などを食べられると花を楽しむことができません。また、アブラムシの排泄物からはほかの害虫が好む甘い香りがします。二次被害を防ぐためにも、アブラムシを見つけたらすみやかに駆除しましょう。
アリウムの増やし方1・種まき
アリウムの増やし方のひとつめは、種まきです。アリウムの種は市販であまり出回っておらず栽培しているものから採取します。採取した種はすぐにまきます。種まき用の土を入れた育苗ポットなどに種をばらまきして薄く土をかぶせます。乾燥しないよう水やりを続け、日当たりのよいところで管理しましょう。ただし、種まきによる増やし方は、花を楽しめるように栽培するまでに5年の歳月がかかるため難易度が高いです。
アリウムの増やし方2・分球
アリウムの増やし方のふたつめは、球根の分球です。分球による増やし方に適した時期は、植え替え時期と同じく花が咲き終わったあとです。栽培しているアリウムの球根を土から丁寧に掘り上げます。中央お親株のまわりに子球がついているので、手で分けます。分けた子球を新しい鉢などに植え替えて、発芽するまで水やりを続けます。子球の植え方については、球根の植え方と同じです。ただ、アリウムの子球からの発芽と成長はなかなか難しく、分球による増やし方はかなり難易度が高いです。あまり期待しすぎずにトライしてみましょう。
色とりどりのアリウムを楽しもう
アリウムにはさまざまな花色のものがあり、まっすぐ伸びた花茎にぼんぼりのような丸い花を咲かせます。独特の花姿で、お庭にとても映えるのでガーデナーに大人気。寄せ植えなど鉢植えでも栽培できます。球根の植え方のコツは、球根の直径と同じくらいの深さに埋めること。芽が出てからの栽培はとても簡単で、多湿に気を付ければ可愛い花を観賞できます。アリウムには、白や黄色、ピンク、ブルー、赤などの花色があり、存在しない色はないのではないか、と言われているくらいです。たくさんの種類のアリウムを栽培して、色のハーモニーを楽しむとよいでしょう。
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