生クリームとは
乳脂肪分が多い牛乳
生クリームは昭和62年に作られた省令により「生乳、牛乳または特別牛乳から乳脂肪分以外の成分を除去し、乳脂肪分を18.0%以上にしたもの」と定めれていて現在もこの省令は効力があるため、生クリームは簡単に言えば牛乳などから余分な物を除いた乳脂肪分の多い牛乳です。
そのため白い色をしていますし、脂肪がッピので濃厚な味わいがります。実はこの脂肪が多いという点がホイップクリームを作るためには重要な要素になります。
植物性は生クリームではない
省令により生クリームは「乳脂肪分以外の成分を除去し、乳脂肪分を18.0%以上にしたもの」と決まっていているため植物性油を使っているものは生クリームには分類されません。そのため植物性ホイップなどという名称になっています。
ホイップクリームは本来空気を含んだクリームのことですが、日本では植物性クリームのことをホイップクリームと言い分け事が多いです。この記事では泡立てたクリームをホイップクリームとしています。
ホイップクリームになる理由
生クリームを泡立て器で早くかき混ぜるとホイップクリームになります。理由は、生クリームの中にある脂肪球という球体の脂が、かき混ぜることで脂肪球同士がぶつかったり傷ついて脂がでてきて脂肪同士がくっつくためです。
脂肪(油)は水分と馴染まないので脂肪同士がくっつこうと動き結果的に空気を巻き込みながら網目状にくっついていくのでホイップクリームになります。手動でも電動でもホイップすることができます。
生クリームを泡立てる時に必要な道具
電動と手動で必要なのはかき混ぜる道具
生クリームがホイップクリームになる理由は脂肪がくっつくことなので、激しくかき混ぜることができる道具が必要です。泡立てる時に必要な道具としてベターなのが手動の場合「泡立て器」と電動の場合「ハンドミキサー」があります。
ハンドミキサーのほうが短時間で素早くホイップクリームを作ることができますが手動でも泡立てる方法が正しければ泡立て器でもホイップクリームを作ることができます。
珍しい泡立て方
ハンドミキサーや泡立て器なしでもホイップクリームを泡立てる方法もあります。その時に必要な道具が手動の場合「ビニール袋」、電動の場合は「ミキサー」です。
泡立て器なしの泡立て方はビニール袋に生クリームと砂糖、洋酒などを入れ好みの味付けをしてから激しく振るだけです。コツなどはあまりなく早く振りある程度クリーム状になったら冷蔵庫で30分~1時間冷やしてまた早く振ると完成です。
手動なのでハンドミキサーと比べると疲れます。
生クリームを泡立てる方法1
ホイップクリームのレシピ
生クリーム200ml(1パック)対して砂糖は15g~30gぐらいになります。砂糖の量は好みの甘さになるよに調整してください。
砂糖が大さじ一杯などで書かれているレシピの場合は使用している砂糖の種類で変化するのでグラムで図らず大さじなら大さじで量るようにします。キルシュなどの洋酒を加える場合は5ml程度にしましょう。
ホイップクリームの作り方は生クリームを混ぜるだけです。
手動で泡立てる時の注意点
まず注意点としては大きめのボールに生クリームを入れないとクリーム状なる時に体積が増えるので混ぜにくくなります。そして生クリームは泡立てる直前まで冷やしておくことが大切になります。
ハンドミキサーを使わず手動で泡立てる時は、泡立てる方は必ずボールを氷水で冷やしながら行いましょう。
泡立て方
手動での生クリームを泡立て方は円を描くように泡立てないようにすることが大切です。円を描くようにしても泡立たない原因にはなりませんが疲れやすくなります。正しい混ぜ方は左右に動かす感じでかき混ぜ前述した脂肪球がくっつくようにしていきます。
またかき混ぜる時はボールが斜めになるように持ち絶えず冷やしながら素早くかき混ぜていくと徐々にホイップクリームができます。遅い人でも時間にしておよそ3分程度です。
生クリームを泡立てる方法2
ハンドミキサーで泡立てる時の注意点
ハンドミキサーを使うとかなり楽にホイップクリームを作ることができます。コツは特にないですが、最初から一番高速で泡立てるとクリーム状になっていないので飛び散りやすいので注意しましょう。
またハンドミキサーは早いので泡立てすぎないように気をつけないと固いクリームなってしまいます。ハンドミキサーでの泡立て方は直前まで生クリームを冷やしておくのは手動と同じです。
泡立て方
生クリームを直前まで冷やしておいたらあとはボールに砂糖と生クリームを入れたら冷やしながらする必要はありません。低速で混ぜたほうが混ぜすぎないのでおすすめですが、クリーム状になったら早めても飛び散ることは少なくなるので、好みの固さになるまで少し早めて混ぜても大丈夫です。
よほど悪いハンドミキサーではない限り絶えず冷やさなくても固まります。
固まらない場合
生クリームが冷えていたら絶えず冷やさなくても固まりますが、固まらない場合はボールを冷やしながら泡立てください。機種や回転速度などによってハンドミキサーでの泡立ては大きく変わりますがクリーム状になるまで時間して1分ぐらいからです。
ホイップクリームの状態について
クリームは泡立てた時間によって固さが違ってきます。泡立て器などですくってもすぐに落ちてしまう状態が5分、6分立てと呼ばれる状態です。次に泡立て器などですくってもすぐに落ちず、筋などが残る状態を7分立てといいます。
8分立てはすくったら角ができる状態でかなりの固さです。ハンドミキサーはすぐにホイップできるので8分立て以降は気をつけましょう。
生クリームを泡立てる方法3
ミキサーでの泡立て方
よく冷やしておいた生クリームと砂糖や洋酒などをミキサーに入れてスイッチを入れるだけです。可能であればミキサーの容器部分を外して冷蔵庫で冷やしておくとさらに早くホイップクリームができます。ただし混ぜ過ぎてバターにならないように気をつけましょう。
その他方法
ハンドミキサーや泡立て器を使わないでホイップクリームをつくる方法はたくさんあります。前述したように袋に入れて激しく振る方法もそのうちの一つです。同じような原理で100均から泡立てる道具も発売されています。
その中でも比較的簡単のがSeriaから発売されているクリームホイッパーです。激しく振るは簡単ですが、疲れるデメリットがありますがクリームホイッパーは疲れません。
生クリームを泡立てる時のコツ1
冷やすことこそ最大のコツ
脂肪球は脂です。温かいと脂は柔らかくなるため空気を巻き込むことができないので結果的になかなか泡立たなくなります。裏技でもコツでもないですが、生クリームだけではなくボールも、泡立て器やビーター(ハンドミキサーの先)もよく冷やしておいたほうが泡立てやすくなります。
ただし冷やしすぎて凍らせるのはよくないので冷蔵庫で冷やすようにしましょう。未開封で長期間冷蔵庫に入れる場合は吹出口は避けないと凍る恐れがります。
泡立たない場合
ハンドミキサーなら簡単に泡立ちますが手動だと時間がかかって泡立たない場合はボールごと一旦冷蔵庫で冷やし直すことも大切です。氷水で冷やしながら泡立ている場合は裏技として氷水に塩を足すとより冷やすことができます。
生クリームを泡立てる時のコツ2
水分、油分の付着に注意
もともとある水分以外に生クリームに水分が含まれているとホイップクリームがゆるくなります。そして水分が多いと泡立てることができなくなるので泡立て器やビーターに水分や油分がついていないようにすることも上手に泡立てるコツです。
泡立てる時も水分や油分が入らないように注意しましょう。ただし多少の水分なら問題ないので味付けに洋酒や砂糖の代わりに人工甘味料のシロップを入れる分には問題ありません。
生クリームを素早く泡立てる方法1
裏技で時間節約
生クリームをホイップクリームにするとき手動だとそれなりに時間もかかりますし、疲れるうえ最悪の場合手首が痛くなるとけっこう大変です。そこで裏技を使うと時短をすることができ、簡単にホイップクリームが作れるようになります。
レモン汁を足す裏技
レモン汁を足すことでホイップクリームが完成するまでの時間を短縮することが可能です。すごく便利な裏技ですがハンドミキサーを使用する場合は絶対に使わないでください。
かなり効力があるためハンドミキサーを使用して裏技を使った生クリームを泡立てると固まりすぎて失敗してしまいます。レモン汁を加える裏技の面白いところは時短できる効果とホイップクリームの味を変化させる2種類の効果があります。
レモン汁の味の変化について
レモン汁を生クリームに追加する量によって味が変化するのですが、単なるレモンの風味がつくだけではありません。加え量によってクリームを濃くしたり口溶けを良くしたりできます。
この効果について「ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社」の研究結果に以下のようなものがあります。
【ホイップクリームの味覚上の変化】 ・官能評価試験の結果、レモン果汁を1%添加したクリームは舌触りが軽く、口溶けの早いさっぱりした特性を、5%レモン果汁添加クリームは濃さが強い特性を示すなど、レモン果汁の添加量を変えることで、用途に応じたホイップを作ることができることが分りました。 ※官能評価は13人(男5名/女8名)による
裏技ホイップクリームの作り方
裏技ホイップクリームの作り方は非常に簡単です。生クリームに砂糖と一緒にレモン汁を加えて泡立て器で混ぜるだけでホイップクリームが完成します。加えるレモン汁の量によって泡立て器を使わなくても木ベラやゴムベラでもホイップクリームが作れるようになるので便利です。
レモン汁の分量によるホイップクリーム完成までの時間の違いは先程と同様にポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社の研究結果に以下のようなものがあります。
【ホイップクリーム作製時間の短縮とそのメカニズム】 ・レモン果汁を1%添加することにより、ホイップ時間が2/3に短縮されました。 また、5%以上レモン果汁を添加した場合、ホイップ時間が約半分まで短縮されました。
生クリームを素早く泡立てる方法2
ペクチンを追加する
ゲル化剤のペクチンを追加することで普通に泡立てるより早くホイップクリームが作れるようになります。しかしペクチンよくわからないと思うので簡単に説明します。ペクチンとは主にジャムなどに入っている粘性を増加させる植物由来の添加物です。
そのままペクチンとして販売されていますがホイップクリームに味付けをする予定ならジャムを直接入れても問題なく通常より早く泡立てることができます。
嬉しい効果も
単なる時短だけではなさまざまな効果もあります。ペクチンは食物繊維と同様の効果を発揮すると言われているので整腸作用などにも役立ち血糖値を穏やかにする効果もあると言われています。
そのためホイップクリームを使用するような甘いスイーツと一緒にとると一石二鳥の効果があるかもしれません。またペクチンはゲル化剤なので生クリームに入れることでゼラチンを入れたクリームのように長持ちする効果も期待できます。
生クリームを素早く泡立てる方法3
刺激をあえて泡立てる裏技
泡立てる前に未開封の生クリームを軽く振ってあらかじめ脂肪球を壊しておく、くっつけておくことで簡単に泡立てることができます。ただし振り過ぎるないことがコツです。
ふり過ぎると中でホイップクリームになりますし、最悪の場合は水分と油分は分離してしまうので少しだけ振るようにしましょう。ホイップクリームになった場合は泡立てていない生クリームを少し混ぜて固さを調整することは可能です。
生クリームの泡立て方のまとめ
裏技を活用して簡単に作ろう
生クリームはハンドミキサーを使うと簡単に泡立てることができますがない場合はそれなりに大変なのでレモン汁を追加したりペクチンやジャムを使うと比較的簡単に泡立たることができるので覚えておいて損はないと思います。
またハンドミキサーがあっても少量だけホイップクリームが欲しい時はレモン汁を使ったほうが洗うのが簡単なヘラで作れるのでおすすめです。
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