塩に賞味期限ある?
塩に賞味期限はない
結論からいってしまいますが塩に賞味期限はありません。試しに台所にある塩を見てみましょう、裏面の表示に賞味期限の欄がないはずです。塩は賞味期限を設定しなくても安全に食べられるので賞味期限がありませんし、表示されていません。
なぜ塩は賞味期限がないのでしょうか?賞味期限がなくても大丈夫なんでしょうか?詳しくみていいきましょう。よく仕組みを理解すれば安心して食べられますし、ほかの食品に当てはめれば生活に役立ちますよ。
古い塩を食べても大丈夫?
安全に食べられるといわれても本当に食べていいものか?不安ですね。そこで塩と賞味期限の正しい知識を覚えておきましょう。
なぜ賞味期限がないのか?なぜ古くなっても食べられるのか?きちんと理解しておけば余計な不安にかられることもありませんね。
また賞味期限はいろいろな食品に表示されているので、賞味期限についても正しい知識を身につけておくと役立ちますよ。
賞味期限とは?
賞味期限は法律で定められている
賞味期限とは一般的に言われるように「おいしく食べられる期限」と考えてまず間違いありません。賞味期限はJAS法という法律で定められていて、加工業者や輸入業者はこれを守らないといけません。
「おいしく食べられる」というのは品質が変わらないという意味で、賞味期限を切れたら即食べられない、腐ってしまうという意味ではありません。
また賞味期限が有効なのは未開封で保存方法を守った場合だけです、開封してしまったら賞味期限に関わらず早く食べてしまいましょう。
「賞味期限」とは、定められた方法により保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日のことです。
賞味期限はメーカーが決めている
賞味期限はその食品を一番よくわかっているメーカーや輸入業者が決めています。賞味期限を決めるには科学的に証明された根拠が必要です、これはJAS法で決められていることです。
賞味期限を決めるためにメーカーはいろいろな試験をして、いつまでなら品質を保てるという科学的根拠を調べています。国が食品の賞味期限を決めているわけではありません。
消費期限又は賞味期限の設定は、食品等の特性、品質変化の要因や原材料の衛生状態、製造・加工時の衛生管理の状態、容器包装の形態、保存状態等の諸要素を勘案し、科学的、合理的に行う必要があります。
賞味期限を過ぎたら食べられない?
賞味期限を過ぎたら食べられないかはいろいろな加工食品があるので一概には言えません。
例えば賞味期限が3日しかない食品で1日過ぎればやめておこうかとなるでしょう、一方賞味期限が2年ある食品で1日過ぎるだけで食べられなくなってしまうとは考えにくいですね。
基本的には賞味期限を過ぎたら自己責任なので守ることが無難ですが、多少は過ぎても大丈夫というのが常識的な考えですね。
賞味期限の決め方
賞味期限を決める試験
賞味期限はなんとなく決められているわけではありません、賞味期限を決めるための科学的根拠を得るために試験をします。菌を調べる菌試験では何日経てばどれだけ菌が増えるのか?を調べています。
また官能試験では何日後に味がどれだけ落ちるのか?実際に食べて試験していますね。どちらもどの期間で基準を超えるのかを調べて、これを根拠に期限を表示しています。
期限の長い食品は?
賞味期限が何年もあるような長い食品は実際に何年も待って試験することはなかなかできませんね。そこで加速試験という実際に何年も保存したのと同じ状況を再現して試験しています。この場合も開封していないというのが前提ですね。
賞味期限と消費期限の違い
消費期限とは?
消費期限は安全に食べられる期限です。賞味期限より短い期限の食品に表示されていて数日から5日までが多いですね。劣化のしやすい食品に表示されているので、消費期限をすぎていたら食べてはいけません。
賞味期限と消費期限の違い
消費期限は「おいしく食べられる期限」、消費期限は「安全に食べられる期限」です。どちらも安全をもった期限を設定していて、開封せずに決められた保存方法で保存した場合なのは同じです。
賞味期限と消費期限はどちらかが表示され同時に表示されることはありません。きちんと理解して無駄な食品ロスがないようにしましょう。
自分で判断できることが大事
賞味期限や消費期限は開封せずにきちんと保管した場合のみ有効です。期限を守ることは大事ですが、開封後の食品が食べられるかどうか判断するのはあなたです。
期限内であっても開封していると悪くなっていることがあります。賞味期限や消費期限だけにとらわれずに、においや味で食べられるかの判断ができるような感覚を養っていくことは大事ですね。
塩に賞味期限がない理由①
塩は安定している
例えば岩塩がありますが、岩塩は塩(塩化ナトリウム)が固まったものです。何万年も前の岩塩があるように、岩塩は安定していて腐ることはありません。
岩塩は塩の結晶で水分がありません、水のないところでは微生物が繁殖できないので腐ることはありませんね。微生物が付着することはありますがこれだけで腐りません。
ポイントは水分
食品が腐りやすいかどうかは水分の多さがポイントです。水分が多いとそれだけ微生物が繁殖しやすく、腐りやすくなります。
塩や岩塩は水分がなく微生物ができなく腐りません、また塩や岩塩のなかで繁殖する微生物もいませんので腐りません。漬物やつくだ煮といった保存食も水分を少なくして腐りにくくすることで長期保存ができるようになっています。
塩に賞味期限がない理由②
塩の製法
塩は海水から作っていて、海水から塩を取り出しています。人類は大昔から塩を作ってきたので現代にいたるまでたくさんの作り方を発明してきました。
日本製のほどんどの塩はイオン交換膜製塩法という製法で作られています、これは電気とイオンの力で海水を濃縮して塩を作り出す製法です。電気の力で海水の水分と塩分を分けているので、不純物が入りにくいようになっています。
また微生物も入れないので腐らないことが分かりますね。
塩の保存方法
塩が固まるのはなぜ?
最初はさらさらだった塩が保存容器に入れておいたら固まってしまったという経験はありませんか?岩塩のように固まることはなくてもなかなか取りずらくなってしまい困りますね。
塩が固まってしまうのは水分のせいです、空気中の湿気や取り出す時のスプーンに付着した水分で塩は固まってしまいます。
固まらないようにするには
塩が固まらないようにするには水分や湿気を取り除くことが重要です。濡れたスプーンで取り出さないことは当然です。
湿気に触れないようにするには乾燥材を入れておくと効果的ですね、古くからの知恵で煎った米をいれておくと湿気を吸収してくれるのでいいですよ。
最近は塩が固まらない容器などもありますね。
塩が固まってしまったら?
塩が固まってしまったら水分をとばしてやれば元にもどります。やり方は電子レンジで軽くあたためるか、フライパンでパラパラになるまで空炒りしてやると元通りになりますよ。
密閉できる容器に入れる
開封した後の塩はにおいが付きやすいことがあるので、保存は密閉できる保存容器がおすすめです。密閉できる保存容器であれば湿気も避けられていいですね。
注意する所として冷蔵庫には入れないでください。塩は腐らないので冷蔵庫に入れる必要がありません。逆に冷蔵庫に入れてしまうと、出した時の温度差で結露し、この水分を吸って固まってしまいます。塩の保存方法は常温で密閉できる保存容器にいれましょう。
砂糖には賞味期限がある?
砂糖にも賞味期限がない
塩と同じように砂糖やグラニュー糖にも賞味期限が表示されていませんね。砂糖やグラニュー糖も塩と同じで長期間でも劣化しにくいので賞味期限の表示義務がありません。砂糖にもにおが移りやすいので密閉容器に入れて、常温で保存します。
グラニュー糖とは?
グラニュー糖は砂糖の一種ですが、グラニュー糖ならではの特徴があります。グラニュー糖は粒が小さくサラサラしていて、砂糖のコクのある甘さに比べてさっぱりした甘さです。
コクを出したい料理には砂糖を使って、紅茶などにはグラニュー糖を使いましょう。砂糖とグラニュー糖を使い分けることでさらに料理をおいしくできますよ。
砂糖が固まる理由は?
砂糖もよく固まってしまいますね、塩と違い砂糖が固まってしまうとガチガチで使うのに困ります。面白いことで砂糖は塩と違い乾燥することで固まります、乾燥すると表面が再結晶化してしまいあのガチガチのかたまりになってしまうんですね。
砂糖が固まってしまったら?
固まってしまった砂糖とほぐすには水を使います。霧吹きなどを使って少し水分を足してやります、かけ過ぎはいけません。ほぐしつつ様子を見ながら水分を足してやりましょう、ほぐれたらそのまま保存すればオーケーですよ。
他に賞味期限のない食品は?
賞味期限のない食品
他にも賞味期限のない(表示義務のない)食品があります。例えばはちみつ、アイスクリーム、ガム、お酒などがあります、表示義務がないというだけで実際には賞味期限が表示されている場合もあります。
はちみつは糖度が高いので腐りにくいですし、アイスクリームは冷凍保存するので劣化しません、ガムやお酒も劣化しにくいので賞味期限の表示義務がありません。
開封しないことが前提
賞味期限は開封せずにメーカーの定めた保存方法を守った時だけ保証されますので、どんなに長持ちする食品でもきちんと保存しないと悪くなってしまいますし、劣化してしまっても保証されません。
保存方法も記載することがJAS法で決まっているので、賞味期限と一緒に裏面の表示をよく確認しましょう。また開封した後は早めに食べてしまうようにしましょう。
災害の時に役立つ
常温で長期間保存のできる食品は災害の時に役立ちますね、缶詰や乾パンなどは一般的によく知られています。
他にも賞味期限がなく長期間保存のできる食品を知っておくと、いざというときにどれが食べられるものなのか?判断がつきますね。
食品が腐ったり劣化する仕組みをわかっておけば、悪くならないように保存でき普段の生活にも役立ちますね。
まとめ
塩には賞味期限がありません、塩は劣化しにくいのできちんと保存してあればいつでも食べることができます。塩に賞味期限がないのはきちんと保存方法を守った時だけです、間違った保存をしていると悪くなってしまうこともあるので注意しましょう。
賞味期限はJAS法で表示の仕方などが細かく定められています、賞味期限をきちんと理解することで食品のロスを減らせますし、節約にもなりますね。
今回は賞味期限にスポットを当てて解説しましたが、食品の裏面表示は他にも細かい決め事があるので調べてみるのがおすすめです。きっと買い物や保存に役立つはずです。
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