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こごみの食べ方や下処理方法とは?人気の美味しいレシピなど詳しくご紹介!

シダ植物の春の風物詩、こごみの名をご存知ですか?こごみの食べ方は特に決まりきっておらず、あらゆる料理に合わせられる万能性が人気です。こごみは何処で収穫でき、適切な下処理や保存方法があるのか、そしてあまり知らないこごみの美味しい食べ方のこともお伝えします。
2020年8月27日
はぐれ猫
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こごみって何?

未だ摘み取りの経験も、食べ方の経験すらもない初心者がいて珍しくない山菜がこごみです。ですので、こごみが一体何でどうしてこごみなのか、こごみの基本的な解説から始めましょう。

シダ植物の若芽をこごみという

八方に葉をゆたかに茂らすクサソテツの若芽と、近縁なキヨタキシダの若芽は、古来よりこごみの名で呼ばれていました。シダ植物の成長した大きな葉は硬く苦くて不味いのですが、こごみは香りも良く柔らかな食感であり、昔から食べ方も変幻自在に重宝されてきました。

クサソテツの若芽(青こごみ)

綺麗にシンメトリーに整った緑色を見せるクサソテツのこごみは、青こごみと呼ばれて街かどで人気のある品種。全体にムダ毛が少なめという良さもあります。調理をする手間も少ないので、いろんなレシピに好まれています。

キヨタキシダの若芽(赤こごみ)

毛深さマックスに鰹節のようにして茎に生える毛、そして赤みがかっている茎を持つこと。青こごみに対抗する、赤こごみと呼ばれるキヨタキシダの特徴がこれです。毛の下処理が大変と感じられますが、美味とされているだけにこごみ摘みでは積極的になりたい種類です。

こごみの語源

芽を出すと先端が特異な渦巻状に収束した形が特徴なこごみですが、名前の由来も不思議な形に関係するようでした。何しろ漢字で「屈み(こごみ)」と書くのですから。丸まって頭をもたげ屈んでいる様子だから、昔の何処かの誰かがこごみと名付けたのですね。

こごみの生息地

高源の斜面の地形を好んでやたらシダが繁殖し、こごみが春に芽を出します。山林の斜面は水はけがよく、シダが好む湿度も保たれるからです。林道沿いなどにクサソテツが群生しますが、時には普通の住宅地や公園でも、日陰の湿った土地にはよく見かけられます。

こごみの収穫

こごみの収穫方法

適当な袋など、こごみ収穫用の袋を持参して、いざこごみの群生地へと出かけます。林道や山の中などを歩いて、食べ方と調理法は後回しにし、こごみ収穫の開始です。目視によってクサソテツ等を見つけ出すのが先決です。こごみは地面から直に出て、柔らかいので手で簡単に摘み取れます。

こごみの収穫時期

山菜の人気者に含まれるこごみが、勢いよく地中からにゅっと突き出してくる時期は春。5月の上旬から6月いっぱいの頃にかけてです。先端の直径1.5センチほどのものが食べごたえあります。夏に入るとこごみは力を溜めることに注力するのか、さっぱりと見かけなくなります。

やや成長したこごみもok

実はしっかりした渦巻きや握りこぶし型に、こだわりを見せる必要もないのがこごみです。例えば僅かに葉を広げつつあるキヨタキシダのこごみは、柔らかい状態であるので美味しく食べられます。ただ明らかに広がりすぎたものは、選ぶのは避けることです。

こごみ摘みの注意点

斜面のこごみは危険

山岳で滑落する死亡事故が時々耳に入りますが、その理由は高山のハイキングだけでなく、山菜採りが原因にもなるってご存知ですか?崖に山菜があるからと無理な姿勢で手を伸ばして、転落する命知らずが後を絶ちません。美味しい食べ方がしたいなら、危険な斜面のこごみは諦めが肝要です。

昆虫に注意

シダ植物にも、多様な昆虫や幼虫がくっついていることがあります。うっかりこごみをつかもうとして、虫に刺されて痛みが出たりかぶれたりする危険もあります。せめて長袖着用で、こごみを詰む側の手には手袋を取り付けたほうが安全です。

わらびやゼンマイとの違い

近縁種の山菜として、ワラビやゼンマイがあり、これらも適切な調理法を経て食べる方法があります。違いの見分けはできていたほうが、食卓での話題にも事欠きません。

わらびの芽


先端部をチラリと眺めると渦巻とはならず、ごちゃごちゃとまとまりがない形なのが、ワラビの芽。だんだん先端が枝分かれすると、こごみとは似ても似つかぬ形になります。したがってこごみとの見分けは容易な種類です。

ぜんまいの芽

茎は遥かに太めで緑の光沢を有し、渦巻きの直径がこごみの2倍近くに達するのが、大型のシダ植物、ゼンマイです。成長するとクサソテツの2倍以上に葉を広げます。ゼンマイも意外と人気な春の味覚ですが、アクが強いのでアク抜きをしてから調理と食べ方を検討しなけれないけません。

こごみの下ごしらえ

堅い茎は切断する

摘み取りを無事に終えたこごみの塊を拝見すれば、茎が堅いものが含まれています。噛み切れず美味しい食べ方ができない部位なので調理時に除去をしてください。摘み取ったこごみの切断面は、すぐに黒ずむことがあるので、食べ方を検討する前には全体の傷み具合にも注意してみましょう。

こごみの茹で方とアク抜き

奇をてらう必要はなく、普通のゆで方をしていいのがこごみです。沸かしたタップリの湯にこごみを投入すれば、ゆで時間は僅か1~2分。アクは奇跡的にほぼ無いこごみだから、調理法ではアク抜きを考慮する必要はありません。

こごみのムダ毛処理

茎に細かい毛がびっしり生えてる赤こごみですが、毛深さが尋常じゃないものが含まれています。食べて問題のないムダ毛ですが、気になるなら下処理を行います。じつはこごみの毛は、茹でなくとも爪先でこすり取れますが、茹で上げにより毛の処理が捗ります。

こごみの保存方法

春の山の風物詩的なこごみについては、常温はたまた冷蔵、あるいは冷凍かという3種の保存方法の違いで、美味しい鮮度に違いが出るのか、効果の程度が気になります。食べる方法を優先する前に知っておきたい情報です。

常温の保存方法

まだ酷暑に遭遇しない春の頃、気温が20度台前半の涼しい季節であれば、こごみは1~数日ほどは常温の保存方法ができます。日陰の風通しの良い場所に保管をします。。涼しくても時間が経過すると、黒ずんできたり萎れたりしています。しかし気温が30度近くになると、1日でだめになるでしょう。

冷蔵庫での保存方法

鮮度を一定以上に向上させつつ、こごみの調理しやすさ重視なら、冷蔵の保存方法がお手軽です。こごみを下処理しないまま紙で包み、ビニール袋に入れて完全密閉せず保管します。概ね3日程度までは、外見的に良い状態に保ち、1週間程度までは原型をとどめます。

冷凍庫での保存方法

春に限定で採取できる貴重なこごみですが、できれば夏も秋も、時々で食べたくなるのが人情です。それなら冷凍庫でのの保存方法もおすすめです。茹で&下処理をしたこごみは、まとめて冷凍パック・冷凍用タッパーに納めます。冷凍なら3ヶ月以上こごみの保存は効くので、季節が変わっても楽しめます。

こごみの乾燥保存方法

乾物はどんな種類の食品も、水分を除去することで冷凍食品並みに日持ちさせます。夏も冬も長期間を通じて料理に使える、期間限定の万能性に近づいた食べ物です。こごみも乾燥させる保存方法により、春を過ぎても使える時期を長くできます。

①下処理と準備

出典: http://www.smegumi.co.jp/hoshikogomi.html

一先ず乾燥を優先に実践するこごみは、茹でた上にムダ毛の下処理を行うなど、一通りの準備をしておきます。程よい乾燥に必要な道具としては、平たいざる、そして日当たりがバリバリに良い場所の確保です。

②こごみの乾燥

ベランダや窓際などを代表として、日光がばしばし当たるヒナタを確保したら、ザルや新聞の上にこごみを広げて天日干しとします。小さいので乾燥しやすいですが、概ね2~3日を目安とすると良いです。乾燥完了したこごみは、1ヶ月ほど日持ちがしますが、乾燥剤を入れるようにしましょう。

こごみの塩漬けの保存方法

塩漬けで半年もたせる

古来より高温&多湿で半端ない蒸し暑さの日本では、食品をなんでも塩漬けとすることが好まれました。漬物の食べ方、保存目的でも同じです。こごみを塩漬けとする保存方法により、冷凍と異なる形で半年も日持ちができます。

タッパーを使用

採りたて生のこごみを用いますが、茹でこごみでも構いません。水洗いを終えたこごみは、深さ十分のタッパーや小型の樽に入れて、塩を全体にまぶし、ビニールを被せて重しを乗せます。こごみの総量に対して、1/3程度の塩を全体にまぶします。ふたを閉じた後には冷蔵庫の保管がおすすめです。

こごみの食べ方①


こごみの卵とじ

物心ついた幼少時からの在り来たりレシピと化した卵とじも、玉子丼や親子丼も。山の宝こごみを一掴みだけ加えればで、その味は様変わりです。ほのかに山のこごみ風味広がり、別モノな食べ方となります。こごみが入手できたなら、さっそく食卓に試したい人気のひと品です。

こごみの卵とじのレシピ

予め茹でて下処理ばっちりとしたこごみを用います。フライパンor鍋に水を少々入れて加熱、定番の調味料はかつおだしに醤油にみりん、塩や砂糖を加えることで美味しい出汁を作ります。鶏胸肉の一口大とこごみを入れて、火が通ったら溶き卵を掛け入れ、凝固すれば完成です。

こごみ風味の親子丼も

完成したほかほかホヤホヤのこごみの卵とじは、丼ぶりごはんのてっぺんに卒なく乗っけてみれば、あっという間に人気爆発、こごみ風味の親子丼に化けて登場します。丼ぶり用に作る場合には、上記のレシピに刻み玉ねぎも加えれば、玉ねぎのダシが出てますます美味しくなります。

こごみの食べ方②

こごみの天ぷら

春限定の自然の贈りもの、こごみの風味をぞんぶんにいただけるとして、天ぷらの食べ方が変わらず人気です。独特なP字を成したこごみが、テーブルの上では注目の主役級になります。美味しいこごみ天ぷらは、ボリュームを付けるとすればかき揚げにするレシピもあります。

こごみの天ぷらのレシピ

傷んだ茎の余計な部位を、余すところなく除去したこごみを準備します。水溶きの天ぷら粉、または薄力粉に卵を加えて溶いたコロモを作るのが、天ぷら調理法の基本です。170度程度に熱した油にてカラリと揚げたら、熱々のままに食卓に並べて、塩味でいただいてみましょう。

こごみのかき揚げのレシピ

適度に切りそろえたこごみの束を、まとめて箸で掴んで油に投下、そのままカリッと揚げるのが美味しいかき揚げの基本行動です。こごみかき揚げ調理法は、ころもに付けて揚げるだけというわけで、天ぷらと大差はないので試してほしいレシピです。

こごみの食べ方③

こごみの胡麻和え

すりにすった白胡麻とこごみが融合し、普通の葉野菜に感じられない香り引き立つ、胡麻風味こごみ料理です。胡麻和えにすればレシピが単純で、しかも時間をかけないでok。夕食の一品や酒の肴としても人気の食べ方です。

こごみの胡麻和えのレシピ

白胡麻は念入りな具合に胡麻すりをして細かくし、わずかに砂糖と醤油、それに塩を少々加えて味見しつつ整えておきます。下処理が済んだ茹でこごみは、短冊切りにして大きさを全体に揃えます。白胡麻たれと和えれば完成で、調理法の時間は10分程度でもいけます。

こごみの食べ方④

こごみの味噌汁

食欲のメッキリない朝も、夜のガッツリ系な主食のお供にも、こごみの味噌汁の食べ方を推奨します。こごみ本来の持つ味も分かり、胃にもたれないのですんなり食べられます。こごみの炊き込みご飯だとか納豆ご飯など、主食のお供に欠かせません。

こごみの味噌汁のレシピ

鍋にお湯を沸かし、豆腐やわかめなどお好きな具材をいれ、下処理をしたこごみを投入、味噌、かつおだしだけで味付けします。一煮立ちしたら完成という、短時間の調理法も魅力です。

こごみの食べ方⑤

こごみの炊き込みご飯

春に人を食欲旺盛へと駆り立てるのは、香り爽やか山菜ご飯です。山のきのこやにんじん、鶏胸肉などに、こごみも加えることで増々美味しい山菜ごはんです。期待どおりのおこげも、分け合って食べたい部位。普通のごはんにひと手間かけて、人気者に変える方法です。

こごみの炊き込みご飯のレシピ

普遍的な炊き込みご飯の調理法で構いません。こごみは下処理を万全としたもの、又は冷凍こごみを用意します。人参を代表とする具材は全て細切り、鶏肉はサイコロ状です。出汁は使い慣れたかつおだしと醤油、みりん、酒などを使いますが、ここに隠し味コンソメを加えても美味しい状態が引き立ちます。

炊飯器を使用する調理法なので、準備が万全ならば完成したようなものです。お米を研いだらこごみを含む具材を全て投入し、水を入れるかわりに作った出汁を予定のメモリまで加えます。炊飯器のスイッチをオンにして、炊き上がりを待つことにしましょう。

こごみの食べ方⑥

こごみの山菜蕎麦


在り来たりで食べ慣れた醤油かつお風味の蕎麦は、美味しいと言えど、毎回食べれば飽きるのが普通。しかしこごみ入り山菜蕎麦にしたら、飽き回避にも繋がります。蕎麦との相性がばっちり、しかも天ぷらにも相性が良いこごみなので、いっそ天ぷら山菜蕎麦という食べ方もできます。

こごみの山菜蕎麦のレシピ

蕎麦は食べ切れる適量をサッと茹でたら、こごみ山菜蕎麦の調理法の肝となるのは、蕎麦のつゆ。基本的には醤油、かつおだしなどありきたりな調味料に加え、冷凍でも良いこごみ、ぬるぬるのなめこ、たけのこなども加えて山菜蕎麦らしいつゆにします。味を変化させる刻みねぎを用意するのも必須です。

こごみの食べ方⑦

こごみのイタリアンサラダ

和風テイストにする調理法のみならず、こごみであればイタリアンを身近にできる、美味しいサラダの食べ方にも変身可能です。涙が出るほどに刻み生たまねぎをモリモリと使い、健康志向なこごみのイタリアンサラダを目指してください。

こごみのイタリアンサラダのレシピ

濃厚なイタリアンの味を醸し出す為、必須な材料もあります。こごみは下処理施し済みとし、たまねぎスライスは山盛にします。新鮮レタスやトマト、ベーコンも刻んだら、オリーブオイルとホワイトビネガー、塩コショウ、レモン汁を混ぜてソースを作ります。粉チーズもサラダにかけると出来上がり。

こごみの食べ方⑧

こごみのイタリアンパスタ

イタリアンの本国の皆さまも口にしたら目を見開いてしまうほどの、こごみの美味しいパスタを作ってみる手もあります。パスタにはオリーブオイルを含む、イタリアンを象徴する材料を使っていますが、日本産こごみはしっかりとそのなかでも自己主張が健在です。

こごみのイタリアンパスタのレシピ

イタリアンらしさを誇らしく演出するズッキーニを始めとし、赤いトマト、香ばしいベーコン、何かのきのこを刻み、こごみは下処理済みのものや冷凍を使用します。パスタを茹で上げつつ、オリーブオイルを注いでにんにくのスライスを含む材料を炒めます。

そのフライパンには瞬時に茹でパスタ、酸っぱいホワイトビネガー、まろやかオリーブオイル、塩コショウを混ぜます。最後に粉チーズをふりかければ、本場のパスタと遜色ない、作れば人気のイタリアンパスタの調理法の完了です。

他のこごみの食べ方としては

鍋や麺類に加える食べ方

西洋で人気のシチューやポトフでも、あるいはとうふ鍋などの和食でも。どんな種類のスープとも相性が高いのがこごみです。また、多種類のラーメンやうどんなど、どんな麺類にも、生や冷凍のこごみを加える食べ方も試してください。

炒める食べ方

どこまでも果て無く人気維持中のチャーハンや、中華の素を使う炒め料理に、こごみを刻んでサッと炒める食べ方もあります。炒めものについては、どんな味にも合わせることができるのがこごみの利点です。

春はこごみを摘んで食べたい

キヨタキシダの赤こごみ、またはクサソテツの青こごみ、この2種の群生地を探し出すこと、これがまず収穫の基本です。近所の山や公園を歩いては周囲のこごみチェックをしてみませんか。そしてこごみの美味しい和風やイタリアンの食べ方で、こごみ三昧と行きたいですね。

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