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トマトの脇芽かきとは?取る脇芽の見分け方ややり方をご紹介!

家庭菜園のなかでも常に人気野菜のトマト。生育旺盛で育てやすいうえリコピンなど栄養成分たっぷりです。また大玉やミニトマトなど種類もたくさん。トマトはちょっとした栽培の仕方でたくさん収穫できます。トマトの育て方や脇芽かきのポイントなどをご紹介いたします。
2020年8月27日
Yukari.S
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トマトってどんな野菜?

トマトは、カロテンやビタミン類、そしてリコピンをたくさん含む野菜です。昔から「トマトが赤くなると医者が青くなる」という言い伝えがあるように、トマトは機能性食品としてとても優れています。

トマトは大玉からミニトマトまで種類が豊富

トマトは、大きく生食用と加工用に分けられます。また果実の大きさにより、大玉、中玉(ミディトマト)、小玉(ミニトマト)に分類されます。トマトは栽培しやすく家庭菜園ビギナーにもおすすめの野菜。摘芯や脇芽かきといった剪定の仕方を知ることがたくさん収穫するコツです。ではトマトの剪定など育て方のコツや、さらにはよい苗の見分け方などを詳しく見ていきましょう。

トマトは本来多年草

日本では夏野菜として知られているトマトですが、実は原産国などの冬の来ない熱帯地域では多年草です。トマトは長いあいだ生育を続け、育て方次第では、なんと草丈は10メートルにまで育ちます。そして何度も開花と結実のサイクルを続けるのです。

トマトの歴史

トマトが原産国から世界中に広まった当時は観賞用の植物として人々に愛でられていました。赤い実が血のようでもあり食用としては好まれなかったのだそう。徐々に美味しい野菜と認識されはじめたのは、18世紀になってからだと言われています。

トマトの花の特徴

トマトの花は、淡い黄色をしていてとても可愛らしいです。花の表面や茎、葉っぱには無数の毛が生えています。種まきや植え付けの時期にもより前後しますが、トマトの花はだいたい初夏に咲きます。

トマトの実の特徴

トマトには、さまざまな種類があり、実の色や形はとてもバラエティに富んでいます。よくスーパーマーケットなどに売られている赤いものが一般的ですが、ほかにも黄色やグリーン色、紫色や黒色に近いものも。またストライプ柄の珍しい品種もあります。また実の大きさも大きなものからミニトマトの種類までさまざまです。あまり出回っていない品種を植えるのも家庭菜園の楽しみでしょう。

トマトの基本データ

科名属名

ナス科トマト属

学名

Lycopersicon esculentum Mill.

和名

トマト

別名

小金瓜(こがねうり)、珊瑚樹茄子(さんごじゅなす)、唐柿(とうし)、赤茄子(あかなす)、蕃茄(ばんか)

英名

Tomato

原産国

中南米

トマトの種類


トマトは、世界中でなんと8,000種類あまりの品種があると言われています。日本でも120種類以上が品種登録されていて、野菜のなかでも極めて高い数字です。大玉トマトのほかミニトマトなどもあり、種や苗を選ぶだけでも楽しいものです。とくにミニトマトは大玉トマトより栽培しやすく初心者向きと言えるでしょう。

トマトのよい苗の見分け方

トマトは種まきからも栽培できますが、シーズンになると苗もたくさん出回ります。とくに家庭菜園などでいくつもの種類を少しだけ育てたい、という場合には苗を購入して育てるのがおすすめです。では、よい苗の見分け方を7つのポイントで見ていきましょう。

見分け方1・葉っぱの色が濃い

トマトは種類により多少葉っぱの色に違いがあります。とは言え、葉っぱの色が濃い方がよい苗です。ホームセンターなどで同じ種類の苗がたくさん並んでいたら、なるべく葉っぱの色の濃い苗を選びましょう。

見分け方2・本葉が7枚以上ある

トマトは本葉が7枚ついたころに、一段目に蕾(つぼみ)がつきはじめます。そしてこの頃が苗の定植の適期。ですから、本葉が7枚以上に育った苗を選ぶのがベストです。

見分け方3・ふたばが残ったままである

トマトは、苗の内部に栄養成分が足りないと葉っぱをどんどん落とす性質があります。ふたばが残っているということは、それだけ栄養成分が豊富な苗と判断できます。

見分け方4・茎がまっすぐ太い

トマトの苗の茎をよく観察して、まっすぐ太く伸びた苗をチョイスしましょう。その際、節と節の間隔が長すぎるものも避けます。節と節の間隔が長すぎるのは徒長している証拠です。徒長とはしっかり太陽の光を浴びずに育つことでひょろひょろと茎が細く伸びる現象で、こうした苗は植え付けたあとも元気がないままのことが多いです。

見分け方5・花や蕾(つぼみ)がついている

トマトは、一段目の花が咲いているか咲きそうな蕾(つぼみ)があるころに植え付けるのがベストです。苗を選ぶときは、一段目の花が咲いているもしくは咲きそうな蕾(つぼみ)があるものを選ぶと、そのあとの成長がスムーズです。

見分け方6・根っこがポットの底から出ている

トマトは生育旺盛な植物です。販売されている苗の育苗ポットの底穴から少し白い根っこが見えている、もしくは根っこのふくらみがあるものを選ぶとよいでしょう。

見分け方7・害虫がついていない

トマトは、アブラムシなどの害虫がつきやすい野菜です。出回っている苗をよくチェックして、害虫が寄生していないか確認しましょう。とくに葉っぱの裏などは見えにくいので要注意です。アブラムシはどんどん増えるので、一鉢アブラムシのついた苗を持ちかえると、ほかのトマトや野菜、植物にうつってしまうこともあります。

トマトの育て方1・土づくり

トマトは、水はけのよい肥沃な土壌を好みます。苗を栽培する前に畑をしっかり耕したあと、少し高いめの畝を作っておきます。またトマトはプランターや鉢でも栽培可能です。その場合は、小粒の赤玉土に少し腐葉土を混ぜ込んだものか、もしくは市販の野菜栽培専用の培養土を準備しましょう。

苦土石灰でアルカリ性にしておく

トマトは弱アルカリ性の土壌を好みますので、苗を植え付け栽培する2週間くらい前までに苦土石灰を混ぜ込んでおきます。

トマトの育て方2・肥料

トマトには、苗の植え付け前の元肥として堆肥や化成肥料を施しておきます。その際、窒素成分の多い肥料を与えてしまうと、花が咲くのに実があまりならないことがありますので注意しましょう。そのあとは、トマトを栽培しながら、トマトの第一花房が大きくなってきたころから、2週間に一度の割合で追肥をおこないましょう。

トマトの育て方3・水やり

トマトは、じめじめとした環境や水の多い環境を苦手とする野菜なので、少し乾燥気味に育てましょう。畑などに地植えしている場合は、よほど乾燥が気になる場合のみ水やりをおこないます。プランターや鉢植えにしている場合は、地植えよりは多めに水やりをおこないましょう。

トマトの育て方4・場所


トマトは、日当たりのよい風通しのよいところが好きな野菜です。とくに夏の太陽の日差しをサンサンと浴びることで、実が赤く色づき美味しくなります。また風通しの悪いじめじめした環境では、病害虫の要因となることもあり、あまりうまく成長しません。

連作障害に注意

トマト栽培は、連作障害に気を付ける必要があります。連作障害とは同じ種類の野菜を2年以上同じ土地に植えると、病害虫が発生しやすくなるというもの。この同じ種類というのは、科名が同じ野菜です。たとえばトマトならナス科なので、同じナス科であるナスなども同じ種類にあたります。トマトを畑で栽培する仕方としては、毎年畝を変えるようにします。プランターや鉢で育てる仕方は、土を使いまわさずシーズンごとに新しい土に更新しましょう。

水が多いと実が破裂する

日本でトマトを育てる場合にネックとなるのが梅雨時期です。ちょうどトマトの実付きのころと梅雨時期が重なり、水の苦手なトマトに支障をきたすことがあります。せっかくついていた実が、収穫を前にぱっくり割れてしまうことも。トマト栽培を成功させたい、という方におすすめなのがミニトマトです。ミニトマトは熟するのが早く、サイズが小さいこともあり、大玉トマトと比べると実が破裂しづらいです。

トマトの育て方5・種まき

トマトは発芽しやすく種まきの仕方が比較的簡単な野菜です。ただし、トマトの発芽適温は、だいたい20~30℃。種まき時期がかなり晩春にかかる地域の方は、苗を購入する方がよいでしょう。土を入れた育苗ポットやトレーにトマトの種をまきます。一カ所に2~3粒ずつまきます。種をまいたら薄く土をかぶせ、水やりを続けます。だいたい数日から1週間程度で芽が出てきます。苗の本葉が数枚出たころに、よいもの1本だけ残してあとは間引きます。残した苗の本葉が7~8枚になった頃に、畑やプランターなどに植え付けましょう。

トマトの育て方6・支柱立て

トマトには支柱を立てて誘引します。トマトを植え付ける前に先に支柱を立てておくと、植えつける場所の目安になりますし、なによりトマトの根っこを傷める心配がありません。なお支柱の仕方としては、直立もしくは合掌式があります。苗を植え付けたあとで、支柱に誘引し、麻ひもなどでゆるやかな8の字結びの仕方にしましょう。

トマトの育て方7・植え付け

トマトの苗の植え付けに適した時期は、だいたい5~6月ごろです。また苗の本葉が7~8枚、第一花房の第一花が咲き始めるころ、というのを目安にしてもよいでしょう。育苗ポットなどからトマトの苗をぽこんと抜き取り、根っこを傷めないようにすみやかな仕方で植え付けます。植え付けた苗がきちんと根付くまで、水やりを続けましょう。

トマトの育て方8・剪定<その1>脇芽かき

トマトの剪定の仕方としては、脇芽かきと摘芯が挙げられます。どちらの剪定も生育旺盛なトマトの成長を少しゆるめ、実付きのための栄養成分を保持することが目的です。脇芽かきや摘芯と聞くとなんだかプロの農家のようでハードルが高そうですが、仕方を一度理解すればそれほど難しいものではありません。

脇芽とは?

脇芽とは、トマトの茎と葉っぱの付け根から出る側枝のことです。トマトは成長が早く側枝が出るとすぐに葉っぱがつき、ぐんぐんと成長します。

脇芽かきの方法

トマトをたくさん収穫するためには脇芽かきによる剪定が大切です。脇芽かきと聞くと難しそうに感じますが、実は簡単な仕方ですので、ぜひおこなってください。トマトの脇芽はなるべく小さいうちに早めに摘み取りましょう。脇芽かきの方法はとても簡単。手やはさみで、脇芽の根元から切り取ります。

脇芽かきの注意点

脇芽かきをする際には、必ず清潔な手かハサミでおこないます。脇芽かきをした切り口から菌などが入り込み、病気になることがあるからです。

取った脇芽を挿し木にしよう

脇芽かきしたものを挿し木しておくと発根して新しい苗ができます。ひとつの株からたくさんのトマトの苗を増やすチャンスです。ぜひチャレンジしてみましょう。

脇芽を取らないで育てるデメリットとメリット

脇芽を取らないで育てるデメリット1

では、脇芽を取らないで放任するとどうなるのでしょうか。脇芽を取らないと、まず枝や葉が増えすぎ管理が大変かつ蒸れの要因となり、病害虫があらわれやすくなります。

脇芽を取らないで育てるデメリット2


また脇芽を取らないでいると実がたくさんつきすぎ、ひとつひとつの実の大きさや栄養成分に影響が出ます。

脇芽を取らないで育てるデメリット3

さらに脇芽を取らないまま栽培すると、実の熟し方にむらが出るので、収穫しずらくなります。

脇芽を取らないで育てるメリット1

脇芽かきは、トマトの多収と品質安定のために大切な手順ですが、なかには家庭菜園を楽しむ方のなかには脇芽を取らないまま育てる方もいます。脇芽を取らないメリットは、何より手間が省けることです。

脇芽を取らないで育てるメリット2

また、脇芽取りには少なからず病気の侵入の可能性があるので、病気を避けるためにあえて脇芽を取らないで栽培する方もいるようです。育てることを楽しむ家庭菜園などでは、何より自分がワクワクすることが第一なので、脇芽を取らないというのもひとつの選択肢かも知れません

トマトの育て方9・<剪定その2>摘芯

トマトには、下から二段目の花が咲くと生育がストップする品種とストップしない品種があります。種や苗を購入する前に種袋の裏や説明書き、インターネットなどの見分け方でどちらの種類に属するか知っておくと摘芯の際に便利です。

摘芯は芯どまり品種とそうでない品種で異なる

芯がストップする品種の場合、二段目まで花がついたらすぐ上の葉っぱを一枚残してほかの枝を摘芯しましょう。芯どまりしない品種の場合は、花の咲いている枝が五段ついたら、すぐ上の葉っぱを二枚くらい残して、先端を摘芯します。

摘芯の注意点

摘芯の仕方のポイントは、清潔なハサミや手でおこなうことです。摘芯した切り口から菌などに感染し、トマトの株が病気にかかってしまうからです。なお摘芯した茎を土に挿しておくと、そこから発根します。

トマトの育て方10・収穫

大玉の種類のトマトを栽培している場合は、一つの茎に対して実の数が3~4個になるように、先のほうについている若い実を間引き剪定しておきましょう。ミニトマトの場合は、収穫前に間引き剪定などで実を取らないでも構いません。大玉トマト、ミディトマト、ミニトマトいずれの場合も、赤や黄色などしっかり色づいたものから収穫します。まだ青い色が残っている実は取らないでおきましょう。なお、きちんと熟した実は、手で簡単にもぎとることができます。

脇芽かきや摘芯をしてトマトをたくさん収穫しよう

家庭菜園で人気のトマト。もぎたての新鮮トマトはとても美味しいものです。トマトは生育旺盛さゆえに、脇芽かきや摘芯などの剪定をきちんとおこなうことで、実付きをよくします。脇芽かきや摘芯などの剪定をすると、葉っぱにゆく栄養成分が実付きにまわるからです。またトマトにはさまざまな品種があり、大玉からミニトマトまでバラエティ豊かなのも嬉しいところ。とくにミニトマトはより栽培しやすく初心者向けです。トマトの剪定方法を知り、たくさん美味しいトマトを収穫しましょう。

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