メロンの栄養価は高いのか?
甘い果肉がたまらないメロンですが、栄養価のほうには目を向けられることは少ないですね。
メロンの栄養価は高かった!
フルーツが健康にいい、美容に効果があるという話題はテレビなどでもよく聞きます。バナナ健康法とかブームにもなりました。でも「メロンが健康や美容にいい」というのはあまり聞きません。高級で、普段せっせと食べる果物でもないというのが理由でしょう。ところが調べてみると、メロンはとても栄養価の高いものだったのです。
メロンの効能と正しい摂取法を知ろう
これから詳しく説明してゆきますが、メロンには他の果物に負けないほどの栄養成分が含まれています。それらの成分は健康や美容に効果があります。しかし、メロンは食べ方、摂取の仕方に注意が必要なマイナス面もあるのは事実です。メロンについては効能とは別に、こうした注意もよく知っておかなければなりません。
メロンに含まれる栄養素
メロンに含まれる栄養成分はとても豊富。どんな栄養素が含まれているのでしょうか。
メロンの栄養素
メロンはウリやスイカの仲間です。これらのフルーツは食べてもわかるように、水分がとても多く、夏に食べると体を冷やしてくれます。メロンも実は9割近くが水分で、夏場の水分補給になります。カロリーは100gあたり42kcal。他に炭水化物、タンパク質と、わずかに食物繊維、脂質などで構成されています。
メロンはビタミンも多い
ビタミンが多いのもメロンの特徴です。以下のビタミンが含まれています。
ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、葉酸
メロンのミネラル
メロンの栄養価で目を引くのは、カリウムの多さでしょう。メロンの種類によって変わりますが、100gあたり350mg前後のカリウムが含まれています。これはカリウム補給に重宝するバナナより多い数字になることを強調しておきたいですね。次に多いのがリン、マグネシウムで、ナトリウム、カルシウム、鉄分と続きます。
メロンの栄養と健康効果
前項のメロンの栄養価から、どんなことに効果があるのか見ていきます。
カリウムの効能とは?
メロンにたくさん含まれる成分のカリウムは、塩分を排出しやすくして血圧を下げる効果があります。夏は特に不足しがちで、メロンなどで補うことで熱中症の防止にもなります。また、筋肉の働きをスムーズにするという効能もあり、足りないと不整脈や便秘を起こしやすくなるものですから、健康にとっても摂取したほうがいいですね。
生活習慣病にも効果あり
ビタミンAは次項にもあるように美容にいい成分ですが、同様の効果によって生活習慣病の予防、ガン予防にも効能があるといわれています。これは悪い活性酸素の増加を抑え、細胞の若さを保つことで起こる効果です。生活習慣病は食生活の原因が大きく、生活が不規則な人は積極的にメロンを摂ったほうがいいかもしれません。
メロンの栄養と美容効果
美容の効果もあるのがメロンの嬉しいところ。その効能を紹介します。
血行促進でむくみ解消
カリウムの効能で一般的にもっとも知られているのは、むくみを抑えることではないでしょうか。美容を気にする女性の大敵ですね。むくみは塩分過多のときに起きやすい症状で、カリウムの塩分排出の効果が期待できます。ビタミンB1も血行を良くし、むくみにいいとされており、メロンはとてもいいフルーツなのです。
メロンで若さを保つ
メロンのビタミンAには抗酸化作用があります。これはアンチエイジングに欠かせない成分。免疫の働きを活性化させ、シミ・シワができにくくなって、張りのある美肌を持続するのに効果大の果物なのです。さらにビタミンCのメラニン色素増加の抑止、コラーゲンの合成効果も加わり、美容への貢献度は高いといえるでしょう。
ダイエットにも理想の果物
メロンに含まれるパントテン酸も忘れることはできません。パントテン酸はビタミンB群のうちの栄養素で、脂質、タンパク質、糖質の分解を助け、代謝活動を上げる効果があるんです。もうおわかりですね。パントテン酸を摂れば、ダイエットになるのです。代謝のいい太りにくい身体作りは、美容の一番の近道ですよね。
メロンの種類と栄養価
メロンは栄養価が高く、いろいろな効能もあるのがわかりました。栄養価はメロンの種類によって違いがあるのでしょうか?
赤肉メロンと青肉メロン
一口にメロンといっても、アンデスメロンやプリンスメロンなど種類も多く、果肉も色の白いものや、オレンジ色のものがありますね。種類で栄養にそこまで大差はないのですが、じゃっかんの違いはあるのです。アンデスメロンのように果肉が緑のものは青肉メロン、夕張メロンのようなものが赤肉メロンと分けられます。
青肉種は食べやすい
青肉のアンデスメロン、アールスメロンは、赤色に比べるとやや栄養価は落ちます。しかし、健康などへの効果はそれほど変わりません。
アンデスメロンなどは手に入りやすいメロンですから、食べる機会を増やすというのなら、むしろアンデスメロンがおすすめです。アンデスメロンなどはカロテンが少ない分、癖がなく食べやすい利点もあるのです。
カリウム豊富な赤肉種
アンデスメロンなどより、赤肉種のほうは免疫力の向上と、美容の効果は上だとされています。赤肉種では夕張メロンが有名ですが、他にクインシーメロン、レノンメロンなどが挙げられます。赤肉種はアンデスメロンらよりもカリウムが多く、効果も高い反面、味が薬臭いようなところもあり、食べ過ぎにも注意しないとなりません。
メロンの摘果の栄養
メロンには摘果メロン、いわゆる子メロンというのもありますね。この栄養価はどうなのでしょう。
摘果メロンの栄養は?
メロンはソフトボール大の大きさも嬉しいですよね。でも、最近小さなウリのような摘果メロンという商品も出回っています。これは大きなメロンを作るために間引かれたメロンで、漬物やマリネにされて食べられます。安価ですから、メロンの代用に使いたいところ。ところが摘果メロンと普通のメロンには栄養の違いがあります。
摘果メロンの効果は疑問
現在のところ、摘果メロンの栄養素及びその効能についてはよくわかっていません。摘果メロンは途中で育てるのを止められ、熟すところまで届いていません。なので、果肉も白く固いのです。そんなメロンですから、期待するような栄養価はないとされています。残念ながら摘果メロンは健康にも美容にも効果ないでしょう。
メロンの栄養摂取の注意
メロンには健康、美容に効果のある成分が豊富ですが、食べ過ぎると害になることもあるようです。
食べ過ぎるとお腹を壊す?
甘くて、美味しいメロン。良い効能があると聞けば、たくさん食べたくなるかもしれません。しかし、食べ過ぎは禁物です。メロンには体を冷やす効果があり、食べ過ぎると腹痛を起こしたり、下痢になることもあります。また、カリウムが多いことで食べ過ぎは高カリウム血症の可能性も高め、不整脈を誘引することもあるのです。
危ないククミシン
メロンを食べ過ぎて、喉や口内に違和感を覚えた経験はないでしょうか?これはメロンに含まれるタンパク質分解酵素「ククミシン」に因るものです。ククミシンで粘膜が分解されてしまい起こります。
これだけなら問題はないのですが、食べ過ぎた場合はアレルギー症状、最悪アナフィラキシーショックを起こし、亡くなった事例も報告されています。
食べ過ぎたら口をゆすぐ
タンパク質分解酵素で起こる症状は、ホットドリンクを飲んだり、口をゆすぐことで軽減されます。同様にハミガキでもよく、食べ過ぎたと思ったら、口喉を洗い流すようにしましょう。症状があまりにも重いのなら、病院で抗ヒスタミン剤などを処方してもらいます。予防はもちろん、メロンを食べ過ぎないことになりますね。
メロンの栄養、妊婦は摂れる?
メロンは妊婦さんに悪いという話を聞いたことないでしょうか?真相はどうなのか調べました。
妊婦にいい栄養成分たっぷり
妊娠初期の妊婦は、葉酸を摂るのがいいとされています。葉酸は遺伝子情報を蓄える核酸を作ることに効果があり、それが足りないと胎児が先天性の病気を持ちやすくなるのです。他にもカリウム、マグネシウム、ビタミン類は妊婦が摂取すべき栄養。むしろメロンは妊婦にいい果物なので、妊娠中のお見舞いに持って行ってもいいのです。
冷えたメロンは妊婦に悪い
メロンが妊婦に悪いという噂は、前項にも書いたメロンが体を冷やすところから出た話です。妊婦の大事な体を冷やしたくないという周囲の人の優しさからでしょう。冷えは食べ過ぎをしないこと、メロンを冷蔵庫で冷やさずに常温保存しておくことなどで簡単に防げます。メロンは冷やしすぎても味が落ちるといいますから。
リステリア菌をしっかり洗い流そう
妊婦さんが特に注意しなければならないのはリステリア感染症です。リステリア菌に汚染されたメロンで、妊婦が亡くなったニュースもあって、これも「メロンは妊婦に悪い」と噂される基になっています。体力の落ちた妊婦にはとても危険ですから、メロンに限らずリステリア菌が繁殖する夏場は、よく洗ってから食べてください。
メロンの栄養の摂取法
メロンはそのまま食べても栄養満点ですが、いろいろな食べ方で楽しむこともできるんです。
実はお酒と相性抜群
アンデスメロンは値段も手頃で「安心です」というのが名前の由来といわれていますが、赤肉種に比べると甘さが落ちるような気もします。そんなときは、ブランデーやウイスキーを数滴振りかけてみましょう。大人だけの贅沢です。メロンとお酒は意外と相性がよく、メロンの高級感も相まって、とても洒落た食べ方といえるでしょう。
理に適っている生ハムメロン
生ハムメロンというのも不思議な組み合わせですよね。メロンの甘さと、ハムの塩味がマッチして互いの味を引き立たせます。メロンのタンパク質分解酵素の働きが、生ハムを消化するのに役立つだけではなく、口喉への酵素の刺激を和らげる効果もあるのです。子供が食べてもいいですが、大人ならワインのお供にしたいところ。
メロンの栄養価のまとめ
食べ過ぎずにメロンを摂る
高級で、食べる機会が決して多いとはいえないメロンですが、健康や美容に効能がたくさんあることに驚かれたかもしれません。妊婦にも取って欲しい栄養価の宝庫で、おすすめです。でも、健康になりたいからといって食べ過ぎは絶対にしてはいけません。メロンについてもっと知りたい方は、こちらの記事でも勉強してみるといいでしょう。
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